ザミオクルカスを増やしてみたいけどやり方がイマイチ分からない…。
ザミオクルカスは葉挿しで増やすのが定番みたいだけど、挿し木で増やすことはできないの?
光沢のある葉とトルネード状のユニークな樹形がカッコいいザミオクルカス。
乾燥に強く不在がちな方でも枯らしにくい丈夫な観葉植物です。
そんなザミオクルカスは初心者でも「挿し木」「葉挿し」「株分け」で簡単に増やすことができます。
ザミオクルカスの簡単な増やし方は主に3パターン
ザミオクルカスの増やし方は「挿し木」「葉挿し」「株分け」の主に3パターンです。
切って挿すだけ。手軽に出来て見た目も楽しめる「挿し木」
茎をカットし、土や水に挿して発根させ増やす方法が挿し木(さしき)です。
挿し木で増やすメリット
- 数本まとめて挿せばある程度の観賞価値がすぐに得られる
挿し木で増やすデメリット
- 挿し木にした茎はそれ以上生長しない
挿し木の場合、数本まとめて土に挿せばその瞬間からある程度の観賞価値が得られるよ。しばらくすると根元から新芽が出てくる。ただし、挿し木に使った茎はそれ以上生長しないんだ。
時間はかかるけど少ない手間で一気に増やせるのは「葉挿し」
葉っぱを土や水に挿して発根させて増やす方法が「葉挿し」です。
葉挿しで増やすメリット
- 一気に増やせる(葉っぱ1枚につき1株増やせる)
葉挿しで増やすデメリット
- 観賞価値が得られるまで1~2年はかかることが多い
葉っぱを挿して増やせるから一度に大量の株を増やすことが可能。ただ、大きく成長するまでは少なくとも1年はかかる。ちなみに筆者は2年以上かかったよ。土に葉が差さっているだけの見た目が、少なくとも1年は続くことになる。
株が混みあっているなら、植え替えついでに「株分け」で増やすのも良い
ザミオクルカスは生長とともにどんどん株が充実してきます。
鉢の中が混みあった場合、ひとまわり大きめの鉢への植え替えが必要になりますが、これ以上鉢を大きくしたくないなら株分けで増やすことも可能です。
株分けで増やすメリット
- 植え替え後、すぐに観賞できる
株分けで増やすデメリット
- 株分け作業が結構大変
- 充実した株がないと分けられない
大きくなったザミオクルカスがあるなら、鉢から取り出して株分けするのがおすすめ。株分けなら植え替えてすぐに楽しめるよ。すでに根も生えているから管理もしやすい。
ザミオクルカスを挿し木で増やす方法【手順】
ということで、今回はすぐに観賞価値が得られる挿し木でザミオクルカスを増やす方法を紹介します。
葉挿しに比べ、挿し木は土に挿した状態でもある程度の観賞価値が得られるのが魅力です。
ザミオクルカスの増やし方 手順①適期は春~初夏
ザミオクルカスを増やすのに適しているのは春~初夏ころです。
真夏は腐りやすく、秋だとすぐに冬がきて生育が制限されため避けた方が失敗が少なく済みます。
ザミオクルカスの増やし方 手順②太く丈夫な茎をカット
ハリがあり生き生きとした葉を持つ茎を選んで、茎の付け根あたりでカットします。
若すぎる茎は避け、葉がしっかり開いた成熟した茎を選ぶことで発根しやすくなります。
ザミオクルカスの増やし方 手順③茎の下約1/3に付いている葉を取る
のちのち土に挿す部分の葉は邪魔になるため取っておきましょう。
取った葉は「葉挿し」で増やすこともできますよ。
ザミオクルカスの増やし方 手順④水に挿して発根を待つ
水道水を張った容器に茎の断面を付けて発根を待ちます。
そのまま土に挿すよりは、先に水挿しで発根させた方が失敗が少なく済むことが多いのでおすすめです。
うまくいけば1ヶ月ほどで発根し始めます。
水が傷むと断面から腐りやすい。3日~5日に1回ほど水替えして発根を待とう。
ザミオクルカスの増やし方 手順⑤土に植えつける
根が2~3センチほど伸びたら水はけの良い清潔な土に植えつけましょう。
土に根が張るまでは肥料分を含まない土を使います。
ザミオクルカスの増やし方 手順⑥根が張るまでは乾燥のし過ぎに注意
植え付け後はたっぷりと水を与えて、直射日光の当たらない明るく風通しの良い場所で根が活着するのを待ちます。
しっかり土に根が張るまでは土が乾き過ぎないよう注意します。
ザミオクルカスの増やし方 手順⑦発根したら通常の管理へ
茎に触れて抵抗を感じるようになったら発根のサインです。
徐々に明るい場所へ移動し、土が乾いてから水を与える通常の管理へ移行します。
しばらくすると茎の付け根あたりから新芽が出てくるよ。ただしザミオクルカスは生長がかなりゆっくり。焦らず気長に育ててみてね。
ザミオクルカスを株分けで増やす方法【手順】
大きくなったザミオクルカスがあるなら、株分けで増やすのがもっとも簡単です。
ザミオクルカスの株分け 手順①適期は春~秋
株分けの場合、すでに発根しているためそこまで時期に神経質にならなくても失敗しにくいです。
ただし、寒くなる直前の秋は避けた方が無難です。
植え替え作業は植物にとって大きな負担となるよ。株分けするなら回復力の高い暖かい時期に済ませよう。
ザミオクルカスの株分け 手順②鉢から株を取り出す
鉢から株を取り出します。
株分け前数日は水遣りを控え、土を乾かし気味にしておくと作業しやすいです。
土を乾かし気味にしておくことで、株分け時にかかる根への負担も抑えられるよ。
ザミオクルカスの株分け 手順③芋ごとに分ける
芋ごとに株を分けます。
ザミオクルカスの株分け 手順④水はけの良い土に植え付け
水はけの良い土に植えつけ、最後にたっぷりと水やりします。
根が張るまでは強い光を避け、明るく風通しの良い場所で休ませましょう。
ちなみに筆者は狭い賃貸住宅に住んでいる。だから、鉢が増えると置き場所に困ってしまう…。株分けで増えたザミオクルカスの鉢は家族にプレゼントしたよ。
ザミオクルカスを増やす時によくある質問
ザミオクルカス・レイヴンも葉挿しや挿し木で増やせる?
漆黒の葉がカッコいいレイヴンも通常のザミオクルカスと同じように、葉挿しや挿し木で増やせます。
ただ、ザミオクルカスは生長がかなりゆっくりなので気長に育ててみてください。
レイヴンは日当たりが悪いと緑色の葉になりやすい。黒い葉にするためには日当たりの良い場所におくことが大事。ただし直射日光は×。室内なら南~東向きの窓際においてね。
葉挿しして芋ができたけどしばらくして葉が取れてしまった。これって失敗?
すでに芋が見えているなら新芽が出るのを待ってみましょう。
葉が取れたのが冬の場合、暖かくなる春に新芽を出してくれることも多いです。
ただし、芋に触れてぶよぶよと柔らかくなっているならすでに腐敗している可能性が高いです。
ザミオクルカスを増やすのにもっとも適した時期は?
ザミオクルカスを増やすのにもっとも適しているのは春です。
真夏や秋はあまりおすすめしません。夏は蒸れやすく腐敗のリスクが高まります。
秋は十分に根が張る前に冬を迎えることで、生長がスムーズに進みにくいです。
地域にもよるけど、ザミオクルカスを増やすのに適しているのは気温と湿度が安定する5月~6月ころ。植物の生育がさかんになっているから、発根しやすくその後の経過もスムーズに進みやすいよ。
挿し木と葉挿し、どちらの方法で増やすか迷ったらどうすべき?
挿し木と葉挿し、どちらもメリットとデメリットがありますが、どっちにするか迷った場合は以下を参考に選択してみてください。
- 葉っぱだけの状態が1年以上続くのは耐えられない。増える数は少なくても観賞しながらのんびり増やしたい➡挿し木で増やすのがおすすめ
- 時間(少なくとも1年以上)がかかっても構わないから、一度に大量の株を増やしたい人➡葉挿しで増やすのがおすすめ
新芽が出るまで少なくとも1年はかかる。それまではうんともすんとも言わない。(上写真・葉挿しの様子)
葉挿しはとにかく時間がかかる。土に葉を挿した状態が少なくとも1年はかかることが多い。ちなみに生産者さんは、葉挿しで増やすことが多いみたい。
まとめ
- ザミオクルカスの増やし方は「挿し木」「葉挿し」「株分け」の主に3パターン
- すぐに観賞できて手軽に増やせるのは挿し木。時間がかかっても一度に沢山の株を増やしたいなら葉挿しで増やすのが良い
- 充実した株があるなら株分けで増やすのがもっとも手軽で簡単、且つすぐに観賞できる
- ザミオクルカスを増やすのに適した時期は春~初夏
- 挿し木で増やす場合は太く丈夫な茎を選ぶ
- 水に挿して発根させてから土に植えつける方が失敗が少なく済む