ウスネオイデスが好きで育てているけど、どうもうまく育たない…。
週2~3回ほど霧吹きしているけど1年経たずに枯れてしまう…。なんで?
風に揺れるシルバーリーフがお洒落なエアプランツ「ウスネオイデス」。
園芸店やホームセンターだけでなく、雑貨店などでも見かけることの多い人気のインテリアグリーンです。
初心者でも比較的簡単に育てられると言われるウスネオイデス。なのに、なぜか枯らしてしまう…という方。
ウスネオイデスは、あなたが想像している4倍くらい水と風が大好きな植物なんです…!
ウスネオイデスが枯れる原因は?原因別の対処法も
ウスネオイデスが枯れる原因①乾燥
ウスネオイデスはエアプランツの中でも乾燥に強くありません。
葉が乾き過ぎるとサキイカのように干からびて、カラカラに枯れてしまいます。
空気中の水分を吸収して育つウスネオイデスですが、日本の一般家庭内の場合、吸収するほど湿度が高く保てません。
実際に育ててみて感じたことは、ウスネオイデスは想像の3倍くらい水が好きだということです。
ウスネオイデスの自生地は、朝方に霧が発生するほど湿度が高く保たれています。もちろん、いくら水やりしても蒸れると葉が傷みやすいです。
湿度は最低でも50%は欲しいところ。
ウスネオイデスが枯れる原因②蒸れ
ウスネオイデスは湿度を好みますが、蒸れは大の苦手です。
付け根(束ねた部分)や束の内側は特に蒸れやすく、風通しが悪いと葉が変色し枯れてしまいます。
室内管理の場合、窓を閉め切る時期はサーキュレーター必須。気温が許すなら屋外の半日陰に吊るして育てると生育が良くなるよ。梅雨時期はベストシーズン。
ウスネオイデスが枯れる原因③寒さ(5度以下)
ウスネオイデスの生育適温は20度~30度くらいです。寒さには弱く、5度以下の寒さに当たると枯れるリスクが高まります。
主な原産地は中南米で、一年を通して暖かく湿った風通しの良い環境を好む熱帯性の植物です。
ウスネオイデスの主な原産国はグアテマラ。樹木の枝に絡みつくようにして垂れ下がり、空気中の水分を取り込みながら風に揺れてどんどん育ちます。(上写真)
ウスネオイデスが枯れる原因④直射日光(主に夏場)
ウスネオイデスは木漏れ日のような柔らかな光を好みます。
特に夏場の直射日光に晒されると葉が黒っぽく傷み、そのまま枯れてしまうこともあるため注意が必要です。
ちなみに、ウスネオイデスの主な自生地では、日中30度程度まで気温が上がっても、夜になれば15度程度まで下がるような場所が多い。日本の夏の熱帯夜はウスネオイデスにとって大きなストレスになるんだ。
ウスネオイデスが枯れる原因⑤肥料のやりすぎ
ウスネオイデスは意外にも肥料を好みます。
こんもりボリューミーに育てて株分けして増やしたいなら、肥料は強い味方となるでしょう。
とはいえ肥料のやりすぎは株を傷める原因にもなります。
ウスネオイデスに肥料を与えるなら、生育がさかんな春~秋に与えるのが基本。水で規定量の約2倍に薄めた液体肥料を付きに3~4回ほどスプレーで吹きかけるよ。現状維持&色つやを良くしたいという場合は活力剤を使うのもおすすめ。
ウスネオイデスが枯れる原因⑥光線不足
ウスネオイデスは耐陰性があるため、室内でも長く育てることが可能です。
とはいえ、あまりにも日当たりが悪いと光線不足に陥り、徐々に株が弱って枯れてしまいます。
室内なら南~東向きの窓際に吊るすのがベスト。窓から離れた壁際や部屋の隅に吊るしていると、光線不足はもちろん、風通しが悪いことで蒸れて弱りやすいんだ。
ウスネオイデスが枯れる原因⑦病害虫
▲害虫は葉の付け根や葉の裏などに潜んでいることが多い
ウスネオイデスをはじめとするエアプランツは害虫被害を受けにくいです。
ただ、絶対に虫がつかないわけではありません。
風通しの悪い場所や埃っぽい場所、暖かく乾燥する場所などに吊るしていると、ハダニやカイガラムシなどの害虫が付くこともあります。
これらの害虫がウスネオイデスに付くと、吸汁によって葉を変色させられ、被害が全体に拡がると枯らされてしまうこともあります。
葉がまばらに変色していたり、ベタベタしたり、白い綿状のものや蜘蛛の巣のようなもの、見慣れない粒々が付いていたりする場合は害虫の可能性があるよ。早目に対処することで被害は押さえられるんだ。
枯れそうなウスネオイデスを復活させる方法
ウスネオイデスは小さな株の集合体です。
上写真のように、部分的に枯れてしまっても緑色の部分が残っていれば、比較的簡単に復活させることができます。
普段見かけるほうきのようなウスネオイデスは、実は沢山の株の集合体なんだ。
ステップ①まずは原因を探ることからスタート
まずは弱ってしまった原因を探ることからスタート。
今回の場合、葉が全体的にくすんだように変色していること、部分的に黒っぽく枯れ込んでいることから、以下のような原因が考えられます。
- 冬も屋外で管理していたためか葉が黒く変色している➡寒さと乾燥が原因と考えられる➡置き場所の見直しが必要!
- 束ねていた部分のみ枯れている➡蒸れが原因と考えられる➡吊るし方の見直しが必要!
育てていた環境や水やり頻度、日当たりや風通しなどさまざまな角度から原因を探ってみよう!
ステップ②弱った原因を取り除く
今回の場合、付け根が黒く枯れていたので束ねていた針金を外し、自作のコイルハンガーで付け根を拡げて吊るし直すことにします。
また、冬の屋外はほとんどの地域でウスネオイデスには寒すぎます。なので室内管理に切り替えます。
株の状態とこれまでの管理方法を照らし合わせながら試行錯誤することが大事!
ステップ③傷んだ葉を可能な限り取り除く
可能な限り、枯れている葉を取り除いていきます。
その際、葉が千切れてしまった場合でも、切れ端の状態によってはそのまま育てられるので捨てないでください。
ステップ④風通し良く仕立てる
ウスネオイデスは蒸れると傷みやすいです。
一束にまとめずにカーテンのように広げて吊るすと風通しが確保できます。
今回は100均で購入した自在ワイヤー(太さ2mm)をコイル状に巻き、それを円状にして麻紐で吊るします。
ちなみにワイヤーはダイソーで購入しました。(下写真)
綿棒に巻き付けると外すときもスムーズだよ。100円で簡単に作れるからぜひ挑戦してみてね。
▲こんな感じで巻き付けていくと簡単にコイルが作れます。あとは麻紐を3か所に括り付ければ完成!簡単。
ステップ⑤葉が乾いているなら水が滴るくらいたっぷり水やり
葉が乾いているなら全体に霧吹きで水を与えます。葉から水が滴り落ちるくらいたっぷりと与えましょう。
水やり後は3時間ほどで全体が乾くのが理想です。風通しが悪いと蒸れやすいので気を付けましょう。
ウスネオイデスは夜に気孔を開く性質を持つ。夜、シャワーの際にウスネオイデスも一緒に浴室へ連れて行って、シャワーを浴びる習慣をつけるのもおすすめだよ。シャワー後は風通しの良い場所で管理しよう。
ステップ⑥明るく風通しの良い場所で管理
明るく風通しの良い場所に吊るします。
水やり後は3~4時間ほどで全体が乾いている状態が理想です。
いつまでも湿っていると葉が蒸れて傷みやすい。室内なら明るく風通しの良い窓際へ。窓を閉め切る時期はサーキュレーターをまわして風通しよく管理してね。
これをやると高確率で枯れる!ウスネオイデスの間違ったお手入れ
ウスネオイデスの間違ったお手入れ①6時間以上水に浸ける
ウスネオイデスは湿度を好みますが、水に浸ける「ソーキング」をする場合は6時間以内に抑えます。
また、水から引き上げる際は一か所を掴んで持ち上げると葉が千切れやすいので、両手で優しくすくい上げるようにします。
とはいえ、個人的には水に浸ける「ソーキング」よりも、霧吹きで水を与えるミスティングがおすすめ。手は疲れるけど、より自然に近い形で水やりできるので、株にかかるストレスは少なく抑えられていると感じるよ。
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葉が茂ってくると霧吹きは結構大変。葉から水が滴るほどの量を与える必要があるから、手が痛くなるほどスプレーしないと足りないんだ。ワンプッシュで長く噴射できるスプレー容器があると手が疲れにくく、毎日の水やりも楽しくなるよ!
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ウスネオイデスの間違ったお手入れ②壁際に吊るす
ウスネオイデスは何といっても蒸れで葉が傷みやすいです。
そのため、壁際に吊るすのは避けた方が無難。壁に接する部分が蒸れてしまう恐れがあります。
ウスネオイデスを吊るすのは風通しの良い場所にして。常に何かが接触しているとそこから蒸れて葉が傷むことが多いんだ。葉が茂ってきたら小分けにして風通しよく管理してね。
ウスネオイデスの間違ったお手入れ③週2~3回の霧吹き(環境にもよる)
湿度が70%前後に保たれている環境であれば、週に2~3回の霧吹き(滴るほどの水やり)でも問題なく育つでしょう。
ただ、そこまで高い湿度を一般家庭内で保てるのは梅雨時期くらいではないでしょうか。
通常、週に2回程度の軽い霧吹きくらいでは、高確率で葉がチリチリに干からびて枯れることが多いです。
空気が乾燥する時期は毎日でも水やりしてもいいくらい。もちろんお住まいの環境にもよるけど、筆者宅の場合はほぼ毎晩、ウスネオイデスと一緒にシャワーを浴びているよ。特に葉の細い品種は乾燥で葉が傷みやすい。ウスネオイデスには「細葉」「中葉」「太葉」の3タイプがあるけど、より乾燥に強いのは太葉タイプなんだ。
まとめ
- ウスネオイデスが枯れる原因には、「乾燥」「蒸れ」「寒さ(5度以下)」「直射日光(主に夏の屋外)」「肥料過多」「光線不足」「病害虫」などがある
- ウスネオイデスを復活させる場合、これまでの管理方法や株の状態を照らし合わせて原因を探ることが重要
- 傷んだ部分を取り除いたうえで風通しよく仕立て直し、その後管理の見直しをおこなう
- ウスネオイデスを育てるうえで間違ったお手入れには、「6時間以上のソーキング(水浸し)」「壁際に吊るす」「週2~3回の軽い霧吹き(環境にもよる)」
- ウスネオイデスを育てるなら、十分な水と風通しが必須!
窓を閉め切った場所や風通しの悪い部屋の隅などにウスネオイデスを吊るしていると、蒸れや乾燥によって葉が枯れることが多いよ。ウスネオイデスはみんなが想像している3倍くらい、水と風が大好きなんだ!