夏になってからウスネオイデスの調子が何となく良くない…。日光にもしっかり当ててるし水もたっぷり与えてるのに、何故?
風に揺れるシルバーリーフが美しいウスネオイデス。
暑さが得意と思われがちなウスネオイデスですが、実は日本の夏の暑さはあまり得意じゃないんです…。
うっかりしていると葉が蒸れて枯らしてしまうことも。
そこで今回は、ウスネオイデスを夏越しさせる上で押さえておくべきポイント3つをまとめてみました。
ウスネオイデスの夏越し方法!押さえておくべきポイント3つ
ウスネオイデス 夏越しのポイント①直射日光に当てない
ウスネオイデスは強い光に当たると葉が焼けてしまうことが多いです。
特に30度を超す夏場は高温により葉焼けのリスクが高まります。
春や秋であれば直射日光に当たっても大丈夫なことが多い。ただ、30度を超す夏場は、高温によって葉が過剰に水を蒸散させることで水分不足に陥り、葉が焼けやすくなるんだ。
ウスネオイデス 夏越しのポイント②水やり後、3時間ほどで全体が乾く
水やり後、3時間以上湿った状態が続くと暑さによって葉が蒸れやすいです。
蒸れた状態が長く続くと、茶色く変色して傷んでしまいます。
窓を閉め切る時期はサーキュレーターをまわして空気の流れを作りだそう!ウスネオイデスに欠かせないのが「水」と「風」だよ。
ウスネオイデス 夏越しのポイント③窓を閉め切った室内に放置は避ける
ウスネオイデスは風通しが悪いと葉が蒸れて傷みやすいです。
特に窓を閉め切りがちになる夏場は要注意。サーキュレーターや扇風機は必須アイテムです。
窓を閉め切った室内は空気の循環が非常に悪い…。風通しの悪い環境だと二酸化炭素の蓄積や酸素供給の不足が起こり、これが植物の健康に悪影響を与えてしまうんだ。ただし、エアコンの風に直接当てるのは厳禁。葉が乾燥して一気に傷むよ。特に天井から吊るしている場合、うっかりエアコンに風に当たっていることも多いから注意!
ウスネオイデス・夏の水やり方法
水やりに適した時間帯は、気孔が開く夕方~夜ころ
ウスネオイデスは、夜に気孔を開いて水を吸水しようとする性質を持つ「CAM植物」です。
そのため、水やりの時間帯は気孔が開く夕方以降が適しています。
水やりはバラバラの時間帯にせず、毎日だいたい同じ時間に与えて習慣化することが大事だよ。
葉から水滴がボトボト垂れるくらいたっぷりと与える
水やりは葉から水がボトボト垂れるくらいたっぷりと与えます。軽くシュシュっと与えるくらいでは足りません。
ソーキングする場合は葉を傷めないよう、水から上げる際は両手で優しく引き上げます。
自生地では夜~明け方にかけて霧が発生し、葉っぱ全体がびしょびしょに濡れるよ。その後、風に当たることで昼前にはカラッと乾く。このメリハリが大事なんだ!
最低でも3日に1回が目安。細葉種なら毎日でもok
初心者がウスネオイデスを枯らす主な原因が「水切れ」と「蒸れ」によるものです。
ウスネオイデスは想像の3倍くらい水を好みます。
管理環境によっても異なりますが、湿度50%くらいなら少なくとも3日に1回は水やりが必要です。
水やり前は葉が乾いていることを確認してね。ウスネオイデスには細葉種・中葉種・太葉種があるけど、葉が細く繊細な細葉種は乾燥に強くないから水切れに注意。
明るく風通しの良い場所へ。3時間後には全体が乾くくらいが理想
水やり後は明るく風通しの良い場所に吊るして乾かしましょう。
3時間以上経っても湿ったままだと、蒸れて葉を傷めやすくなります。
壁際に吊るすのは風通しが悪くなるためおすすめできません。
とにかくウスネオイデスは風通しが命!室内なら窓を開けた南~東向きの窓際に吊るすのがおすすめ。ただし直射日光は避けてね。
過度な暑さは苦手!ウスネオイデスの自生地はこんなところ
主な自生地は中南米。暖かく風通しのよい木漏れ日を好む
ウスネオイデスの主な自生地は中南米です。熱帯・亜熱帯地域の雲霧林でよく育ちます。
木の枝に絡まってぶら下がっていることが多く、地域によっては電線に絡みついて増殖し、電線を切ってしまうこともあるようです。
地域によってはウスネオイデスを荷物を送る際の「緩衝材」として使うらしい。日本では1房2000円前後と比較的高価な観葉植物として扱われるウスネオイデス。信じられないね!
夜から朝方にかけて霧が発生。夜びしゃびしゃに濡れても昼にはカラッと乾く
夜から朝方にかけては発生した霧によって全体がびしゃびしゃに濡れます。
ただ、風通しの良い場所に垂れているので、昼には水気が飛んでカラっと乾いているのが特徴です。
沢の近くの樹木の枝に絡みついて垂れ下がっていることが多い。湿度が高くて風通しの良い、木漏れ日のような場所でよく増えるよ。
よくある質問
夏は雨ざらしで大丈夫?
雨ざらしでも構いません。むしろ、屋外で雨ざらしにすることで光・水・風が確保できます。
ただし、夏に雨ざらし管理にするときに気を付けたいのが「蒸れ」です。
葉に沢山水分を含んだ状態で暑さに晒された場合、蒸れて葉が傷む恐れがあります。
夏場は半日陰に吊るしておくか、遮光ネットが必要。高温状態で強い光に当たると葉焼けして、黒っぽくくすんだような色になるよ。いわゆる「葉焼け」。葉がダメージを受けている状態。
日光に沢山当てた方が良く育つ?
夏に関しては直射日光の当たらない明るい場所に吊るすのがベストです。
室内なら南~東向きの窓際、屋外なら半日陰や遮光ネット下に吊るすと良く育ちます。
室内から屋外に移動する場合、急に強い光に当てると葉焼けを起こす原因になるよ。今より明るい場所へ移動する場合は、数日かけて少しずつ光に慣らしていくことが大事。植物はとにかく「急激な環境の変化」に弱い生き物なんだ…。
生育適温は?
ウスネオイデスの生育適温は20度~30度、湿度は80%以上です。
夏は過度の暑さに注意。特に、25度以上の熱帯夜が続くと体調を崩しやすくなります。
屋外管理の場合、夜は涼しい室内に移動して休ませてあげるのがおすすめ。自生地でも、夜は15度くらいまで気温が下がることが多い。
まとめ
- ウスネオイデスを夏越しさせるために押さえておくべき3つのポイントは「直射日光に当てない」「風通しの確保(水やりから3時間後には全体が乾くのが理想)」「窓を閉め切った室内に放置しない(サーキュレーターを活用)」
- ウスネオイデスの夏の水やり方法は栽培環境によっても異なるが、葉が乾くようなら毎日与えても良い。最低でも3日に1回は与えるのが目安
- ウスネオイデスの主な自生地は中南米の標高の高い雲霧林。夜~朝にかけては霧が発生するほど湿度が高まり、葉がびしょびしょに濡れる
- その後、日中にかけては湿度が低下し葉がカラッと乾く。乾湿のメリハリがしっかりとついているのが特徴