ウンベラータを育てているうちに枝が伸びて大きくなりすぎてしまった…。
ウンベラータの樹形を整えるためにはどうしたらいいのかな?
今回はこういったお悩みにお答えします。
今回の記事を読めば、
- ウンベラータを剪定で整える方法
- ウンベラータの剪定を成功させるコツ
- 実際にウンベラータを剪定した際の経過
- ウンベラータを枯らさないコツ
が分るよ。
ウンベラータの脇芽を増やすにはどうすべき?剪定で整える方法
まずは、ウンベラータの剪定の手順をご紹介します。
ウンベラータ 剪定の手順①「適期は4月~9月頃」
ウンベラータの剪定に適しているのは生長期である4月~9月頃にかけてです。
生長が緩慢な冬場の剪定は株の回復力も弱いため避けます。
ウンベラータの剪定にもっともおすすめなのは5月~6月頃です。
剪定は適期におこなうことで失敗(枯死)を防ぐことができるよ。
ウンベラータ 剪定の手順②「枝をカットする」
清潔な剪定ハサミで伸びすぎた枝をカットします。高くなり過ぎたのであれば余分な高さの枝をカットしましょう。
樹形を整えたいのであれば剪定後の生長を予想しつつ、好みの部分からカットします。
うまくいけば、葉の付け根から新しい芽が2つ出てくるでしょう。 (主にカットした枝の近くから枝分かれする)
葉は3~4枚程残すのがおすすめです。ちなみに、すべての茎、葉をカットし幹のみにする剪定方法を「丸坊主」といいます。
ウンベラーターの白い樹液には触らない!
ウンベラータを剪定する際、切り口の断面から白い樹液が滲み出ます。これはゴムの原料となるラテックスを含む樹液です。
皮膚に付着するとかぶれることがあるため、触れないように気を付けましょう。
特に、ゴムアレルギーをお持ちの方は手袋を装着して白い樹液が直接皮膚に付着しないようにします。
ちなみに、この樹液は枝の断面だけではなく葉の断面からも滲み出てくるよ。肌が弱い方は気を付けて。
剪定で出たウンベラータの枝を使って挿し木で増やすこともできます。
さらにくわしく 「ウンベラータ 挿し木の方法をくわしく解説します【超簡単!】」
ウンベラータ 剪定の手順③「風通しの良い半日陰で管理」
剪定によって多くの葉を失ったウンベラータは、剪定前よりも水の吸収が遅くなります。
そのため、剪定からしばらくは土が乾いてからやや控えめに、様子をみながら水を与えるようにしましょう。
株が元気で適期であれば、剪定後、約1か月で新芽が出てくる。ちなみに、今回は4つも出てきたよ。(下写真)
脇芽が出てきて生長が落ち着いたら、徐々に通常の管理に戻します。
剪定から約3か月経過した姿がこちら
剪定から3か月ほど経つと新芽が生長して新しい葉が次から次へと開きます。
屋外に置いている場合、夏は直射日光の当たらない室内に移動しましょう。葉焼けを防ぐためです。
葉っぱ同士がぶつかり合って風通しが悪くなっている場合、邪魔な葉のみカットして形を整えてみてね。
さらにくわしく 「ウンベラータの幹を太くする方法を徹底解説します!」
ウンベラータの剪定を成功させるコツとは?
次に、ウンベラータの剪定を成功させるコツをご紹介します。
万が一、剪定によって株に大きな負担がかかってしまった場合、枯らすことにもなりかねません。
剪定のコツをつかんでウンベラータの剪定を成功させよう!
ウンベラータの剪定のコツ①「5月~6月頃が失敗しにくい」
ウンベラータの剪定を成功させる上でもっとも重要なのが「適期におこなう」ということです。
地域にもよるけど、5月~6月は徐々に気温が上がり始めてウンベラータの生長がさかんになってくる。剪定後の回復も早く、失敗が少なく済むことが多いよ。
ウンベラータの剪定のコツ②「生長が落ち着くまでは休ませる」
剪定によってウンベラータは大きなダメージを受けた状態となります。剪定は植物にとっての手術のようなものです。
剪定後、いきなり直射日光や強い光の下に出すことは、「手術直後の人に激しい運動をさせる」のと同じくらい負担になります。
剪定後のウンベラータは強い光を避け、なるべく風通しの良い半日陰でゆっくり休ませてあげましょう。
半日陰とは?
- 日光の当たっている場所のすぐ隣の日陰
- 木漏れ日のような日が当たったり当たってなかったりする場所
このような場所を「半日陰」や「明るい日陰」などといいます。
ウンベラータの剪定のコツ③「水やりは今までよりもやや控えめに」
剪定によって葉の多くを失っているウンベラータは、剪定前よりも水分を消費する力が無くなっています。
つまり、剪定前と同じ感覚で水を与えていると吸いきれずに残った水分が根を傷めて根腐れを引き起こすこともありうるということです。
そのため、剪定後のウンベラータは、土がしっかりと乾いたのを確実に確認してから、気持ち控え目に水を与えるのが無難です。
剪定で葉が大幅に減った場合、しばらくは土が乾きにくくなるよ。根腐れを防ぐためにも、一週間以上土が湿っていないようにしてね。
あわせて読みたい「虫の心配不要!ウンベラータを楽しむならフェイクグリーンもアリな理由」
ウンベラータを剪定する【経過レポート】
次に、筆者が育てているウンベラータの生育記録です。剪定前、剪定後の生育の経過をご覧ください。
ウンベラータの剪定を実施【2021/6/17】
こちらは剪定前のウンベラータです。
このまま育ててもいいのですが、剪定して枝分かれさせ横にボリュームを出したいと思います。
ウンベラータを剪定する上でもっとも重要なのが「適期におこなう」ことです。
では、さっそく枝分かれさせたい箇所からカットし剪定てみましょう!
はい。剪定で切り落としたウンベラータの葉です。これは、もったいないので挿し木にしてみようと思います。
そして、剪定後のウンベラータはこんな感じ。(下写真)
切り口からウンベラータの白い樹液が出ているのが分かりますか?これは触らないようにします。
ウンベラータの樹液は無理にふき取らず、乾かすことでかさぶたのようになるそうです。心配なら癒合剤を活用して雑菌から守ります。(今回はこのまま乾燥させます)
しばらくは水のやり過ぎに気を付けつつ、風通しの良い半日陰で様子をみましょう。うまく脇芽がでてくれるかな?
ウンベラータの剪定から約2週間経過【2021/7/5】
ウンベラータの剪定をしてから2週間程経ちました。うまく脇芽が出てくれたでしょうか。
紅い新芽が2個出ています!よかった。
水やりの管理を楽にするため、水やりチェッカーを活用することにしました。
土に挿すだけで色で水やりのタイミングを教えてくれる便利アイテムです。これで水のやり過ぎによる失敗を防ぎます。
ウンベラータの剪定から約2か月経過【2021/8/6】
ベランダの日陰に置いて管理を続けていました。ここ1か月でどんどん新しい葉が展開し、かなりボリュームが出ましたよ。
今年はかなりの猛暑のため、連日35度以上の日が続いていますが、直射日光を避けていたところ、どんどん葉を増やしこんな感じになりました。
水やりは水やりチェッカーが白になっていたらたっぷりと!
まだまだ新芽が出続けています。やはり、剪定して枝分かれさせると株にボリュームが出ます。
どんどん葉を展開させるウンベラータ【2021/10/15】
今年は10月に入っても30度を超す日が続いています。
ただ、ここにきて葉を展開させるスピードはゆっくりに。今後は寒さとの闘いです。
そして、このタイミングで鉢底から根が少し出てきているのを確認してしまいました。
ただ、今後は気温が下がり生長もほぼ止まることが予想されます。植え替えはせず、このまま冬を越すことに。
ちょっと心配ですが経過を見守ります。
滑り込みで植え替え、春を迎えたウンベラータ【2022/4/6】
その後、やはり株が想像以上に生長。鉢と株のバランスが悪くなって鉢ごと倒れてしまうトラブルが数回発生。
気温が下がり始めている時期ではありましたが、大急ぎでひとまわり大きな鉢に植え替えました。
あわせて読みたい「ウンベラータにおすすめの土は?室内なら虫が湧きにくい土がおすすめ!」
こちらに植え替え作業の様子をこまかく記載しています。
できるだけ暖かい日に植え替えを完了。その後、寒さの厳しい冬を迎えます。
心配していたのもの、室内管理していたため少しずつ生長し、無事に春を迎えました。
室内の乾燥が続いたせいか、ウンベラータの魅力である大判の葉が傷んでしまいました。
とはいえ、なんとか冬越しし元気に育っています。
購入当初と比べてみよう!
購入当初(上)と購入から約一年後(下)
剪定することで好みの樹形に育てることができるんだね。
あわせて読みたい 「観葉植物好きなら必ず持っておくべき!優秀すぎる園芸アイテム【厳選】」
ウンベラータを枯らさない!管理のコツ3つ
最後に、ウンベラータを枯らさないための管理のコツを3つにまとめてご紹介します。ぜひ、ご参考にされてください。
ウンベラータを管理のコツ①「日当たりの良い場所に置く」
暖かく日当たりの良い場所を好むウンベラータ。自生地でのウンベラータは、気根を絡ませながら2m以上にもなります。
そのため、春から秋にかけての暖かい時期は、屋外で十分な日光に当てながら育てるのが丈夫に育てるコツです。
また、冬場は寒さをしのぐために室内へ取り込むことが増えますが、その場合も、日当たりの良い場所に置くことで徒長を防ぎます。
あまりにも日光不足が続くとウンベラータの葉は黄色っぽく変色し、やがて落葉する。
真夏の直射日光には注意!
高温になる真夏の直射日光は、いくら日光をこのむウンベラータでも葉を傷めることがあります。
様子を見て、葉が焦げて葉焼けするようであれば日陰に移動します。
心配な場合は、30度を超えるような日は日陰に置くのが無難!
あわせて読みたい「ウンベラータが葉焼けする原因と予防する方法」
ウンベラータを管理のコツ②「水やりは土が乾いてから」
ウンベラータの水やりは土が乾いてからが基本です。ただ、時期によっても水やりの方法は微妙に異なります。
春~秋 ウンベラータの生長期(4月末~10月上旬頃)
- 土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと与える(夏場は早朝か夕方~夜におこない根が熱で傷むのを防ぐ)
- 春から晩夏にかけては置き肥に加え、1か月に1回程、ハイポネックス(液肥)を薄めて水とともに与えてもok
あわせて読みたい「ウンベラータにおすすめの肥料は?室内でも清潔に管理できるものが最適!」
冬場 ウンベラータの休眠期
- 土が乾いて2~3日程してからやや控えめに水を与える(暖かい時間帯がよい)
- 一週間以上土が湿っていると根腐れを起こす可能性があるため気を付ける
あわせて読みたい「ウンベラータを冬越しさせる!抑えておくべき3つのポイント」
ウンベラータを管理のコツ③「10度以上を保つ」
ウンベラータの主な原産地は熱帯アフリカです。そのため、日本の冬の寒さによるダメージを受けやすいです。
最低でも10度、できれば15度は保つのが理想です。
室内で管理する場合は日当たりの良い窓際にウンベラータを置くことが好ましいものの、冬場の窓際は朝晩に想像以上に冷え込むよ。
ウンベラータの冬越しには置き場所にひと工夫が必要!
そのため、夜になったら、窓から1~2m程ウンベラータの鉢を離してやるだけでも、寒さを緩和できるでしょう。
また、鉢を直接床に置くのもウンベラータを寒さで弱らせる原因となります。
植物棚やプランターラック、何も無ければ雑誌や新聞紙を重ねて敷いた上に鉢を置くだけでも、寒さ対策には効果的です。
ウンベラータの脇芽を増やすにはどうすべき?剪定で整える方法【まとめ】
今回は、ウンベラータの剪定方法をくわしくご紹介しましたが、いかがでしたか?
「剪定」というと、なんだかハードルが高く感じがちですが、実は超簡単。
伸びすぎた樹形を調整するだけではなく、剪定後の姿を想像しながら枝を切るのも楽しいよ!
ウンベラータの剪定【手順】
- 適期は4月~9月頃
- 余分な枝をカット
- 風通しの良い半日陰で管理
ウンベラータのその他記事
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