大きな丸い葉っぱとしなやかな幹が、どんなお部屋にも馴染む人気のインテイリアグリーン・フィカスウンベラータ。
ウンベラータといえば、何といってもハート型の大きな葉が魅力ですよね。
でも、大事に育てているはずのウンベラータの葉が「パラパラと落ちる」ことはありませんか?
今回は、ウンベラータの葉が落ちる原因と対処方法について詳しく解説します。
ウンベラータの葉が全て落ちたらどうする?
ウンベラータはとても丈夫な植物ですが、さすがに葉が全て落ちたら諦めてしまう方も多いのではないでしょうか?
ただ、ウンベラータは生命力旺盛。葉が全て落ちて幹だけになっても、諦めずに管理を続けてみてください。
まずは原因を探ろう
ウンベラータの葉が落ちるときによくある原因には、以下のようなものがあります。
- 水のやり過ぎ・やり忘れ:水をあまりに与えすぎたり、逆に乾燥させすぎたりすると葉が落ちることがあります。特に過剰な水やりは根腐れを引き起こし、根が傷ついてしまうため、葉が落ちやすいです。
- 環境の変化(特に寒さ):引っ越しや季節の変わり目などで急激に環境が変わると、ストレスを感じて葉を落とすことがあります。特に気温や湿度の変化は大きな影響を及ぼします。
- 光不足:光が不足すると光合成が十分に行われず、健康な葉を維持できなくなります。その結果、葉が黄色くなったり落ちたりすることがあります。
- 害虫被害:ゴムの木はカイガラムシやアブラムシなどの害虫に攻撃されることがあります。これらの害虫は植物の栄養を吸い取り、弱らせるため、葉が落ちる原因となります。
原因に応じた対処法をチョイス
- 適切な水やり:水やりは土が乾いてから行うのが基本。水やりの際は、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与え、その後はしっかりと水を切るようにします。また、冬場は成長が鈍くなるため、水やりの頻度を少し減らすと良いでしょう。
- 温度変化の少ない場所に置く:環境の変化に弱いので、できるだけ同じ場所で育てるようにしましょう。急激な気温や湿度の変化を避け、特に寒さや乾燥には注意が必要です。暖房やエアコンの風が直接当たらないように配置することも大切。
- 室内なら南~東向きの窓際に置く:明るい間接光が当たる場所が最適です。直射日光は避け、窓越しに光が入る場所に置くと良いでしょう。また、光が不足しがちな冬場は、人工照明を補助的に使用するのも効果的。
- 害虫の駆除:害虫が付いた場合は早急に対処することが重要。葉の裏や茎をよく観察し、害虫を見つけたら湿った布で拭き取るか、市販の殺虫剤を使用して駆除します。また、予防のために定期的に葉をチェックする習慣をつけると良いでしょう。
ウンベラータの葉が落ちる主な原因【4つ】
では、ウンベラータの葉が落ちる主な原因を4つご紹介します。
ウンベラータの葉が落ちる原因①「寒さ」
ウンベラータがもっとも葉を落としやすいのが冬場の気温の低い時期です。ウンベラータは暑さに強い反面、寒さには弱いという特徴をもちます。
気温が低いと代謝を下げるため、生存を維持するために葉を落として休眠に入ります。元々は熱帯アフリカが原産地のため、5度以下になると葉を落として弱りやすいのがウンベラータの特徴です。
寒さですべての葉が落ちたとしても、赤い天芽があるなら春になると新しい葉を展開してくれます。
水やりは控え目にしつつ管理を続けましょう。
寒さによる落葉の場合の特徴
- 全体的に葉が黄色っぽく変色する
- 葉が落ちる、等
ウンベラータの葉が落ちる原因②「日光不足」
耐陰性のある観葉植物として人気のウンベラータですが、本来は日当たりの良い場所を好みます。
「ウンベラータをずっと室内で育てている」という場合、日光不足によって葉を落とすことが多いです。
また、日光不足は、株自体を弱々しい姿に変える「徒長(とちょう)」を引き起こします。
日光不足による落葉の場合の特徴
- 全体的に葉が黄色っぽく変色する
- 葉と葉の間隔が長く、一枚一枚が張りがなく弱々しい、等⇒ちょっとしたストレスで葉が落ちる
ウンベラータの葉が落ちる原因③「水不足」
春から秋にかけての暖かい時期は、ウンベラータがよく生長します。そのため、この時期の水不足は葉が落ちる原因になりやすいです。
ただし、水のやり過ぎは根腐れを招きます。ウンベラータの水やりの基本は、「土が乾いてからたっぷりと」。
エアコンの風や暖房が株に直接当たることでも乾燥状態を引き起こし、葉が落ちるということもあります。
また、鉢内が根っこでいっぱいになる「根詰まり」を起こしている場合、うまく水が吸収できずに乾燥状態に陥っている場合も。
鉢底から根っこがはみ出ているのは根詰まりのサインです。
水不足が原因の場合の特徴
- 葉が下向きにしおれる
- 全体的に葉が黄色っぽく変色する、等
ウンベラータの葉が落ちる原因④「新陳代謝」
古い葉と新しい葉が入れ替わる際の新陳代謝として葉を落とすこともあります。春先に葉を落とすときは新陳代謝による落葉の場合が多いです。
葉が落ちて幹だけになったとしても、頂上に赤い芽があれば、暖かい時期を迎えればあたらしい葉を展開させてくれるはずです。
ときどき水やりをして管理を続けます。
新陳代謝による落葉の場合の特徴
- 主に、株元近くの葉が落ちる
- 紅い天芽は存在している、等(春になると新しい葉をつける)
ウンベラータの葉が落ちるときの対処方法
次に、ウンベラータの葉が落ちる際の対処方法をみていきましょう。
ウンベラータの葉が落ちるときの対処方法①「10度以下は避ける」
ウンベラータは寒さに弱いため、10度を下回ると葉を落として休眠に入ります。冬場も葉をできるだけ楽しみたいのであれば、20度前後の暖かい場所での管理が望ましいでしょう。
ただ、暖かい場所は乾燥もしやすく、風通しが悪くなりがちです。この環境で懸念されるのが、「カビ」や「病害虫」による被害です。
室内での管理は、サーキュレーターや扇風機、加湿器を活用します。
また、気づいたときに霧吹きで保湿(葉水)してあげるのも効果的です。葉水は葉の表面だけではなく、裏面や茎、幹にまでまんべんなくおこないます。
葉水は害虫の予防にも効果的なお手入れです。
あわせて読みたい 「サーキュレーターと扇風機の違い【植物に適しているのは?】」はこちら
ウンベラータの葉が落ちるときの対処方法②「日当たりの良い場所へ移動」
ウンベラータは観葉植物の中でも日光を特に好みます。なるべく日当たりの良い場所に置いてあげることが株自体を丈夫に育て、結果、葉が落ちるのを防いでくれます。
ただし、直射日光を当てると葉が焦げて傷む「葉焼け」を起こしやすいです。ウンベラータに適しているのは「半日陰」になります。
半日陰ってどんな状態?
- 日光の当たっている場所のすぐ隣の陰
- 木漏れ日のような日光が当たってたり当たってなかったりする場所、等
(ルクス値は、約10000~15000)
ウンベラータの葉が落ちるときの対処方法③「土が乾いたら水やり」
ウンベラータは春から秋にかけてよく生長します。環境が適していれば、一年で30cm程度伸びることも。
そのため、生長期に水やりが足りていないと体力を温存するため、葉を落としやすくなります。葉があると光合成をする必要があるため、水分を必要とするからです。
とはいえ、水のやり過ぎは根腐れを起こし株自体を傷める原因にもなりかねません。
ウンベラータの水やりは、「土が乾いたらたっぷりと」が基本です。ただし、冬場は休眠期になるため、水やりは控え目にします。目安は月に1~2回程度です(生育環境による)。
土が乾いたかどうかの確認方法
- 鉢を持ち上げて軽い
- 指を第一関節あたりまで土にさして水気を感じない
- 鉢底が乾いている、等
水やりチェッカーで管理を楽にする方法も
「いちいち水やりで悩みたくない」「土の乾燥具合を確認するのは面倒」「できるだけ枯らせたくない」
このような場合に重宝するのが「水やりチェッカー」です。土に挿しておくだけで、色で水やりのタイミングを教えてくれます。
ウンベラータは乾燥で葉を落としやすいので、これを使うと管理が楽になるだけでなく、根腐れリスクも低くできるのでおすすめですよ。
ウンベラータの葉が落ちるときの対処方法④「天芽があるなら見守る」
新陳代謝によって葉が落ちる場合、株の下あたり(根元近く)の葉が黄色っぽく変色してそのうち自然ととれます。
上部の葉が落ちる場合は、その他の原因の可能性が高いですが、下葉だけ落葉するのは葉の入れ替わりであることが多いため、そのまま見守ります。
ウンベラータの葉が全て落ちたらどうする?原因と対処法【まとめ】
今回は、ウンベラータの葉が落ちる原因と対処法をくわしくご紹介いたしました。
ウンベラータが特に葉を落としやすいのが気温が低い時期です。ただ、生育旺盛なウンベラータは暖かくなればまた新しい葉を展開させてくれるはず。
春~秋にかけては、暖かく日当たりの良い場所で土が乾いたら水やり。これが基本ですね。ただし、ウンベラータは直射日光で葉を傷めやすいです。
場所を移動する場合は、様子を見ながら数日かけておこないましょう。
ウンベラータの葉が落ちる主な原因4つと対処法
- 寒さ⇒10度以下は避ける
- 日光不足⇒直射日光を避けた半日陰で管理
- 水不足⇒生長期は土が乾いたタイミングでたっぷりと水やり
- 新陳代謝⇒下葉の落葉であれば様子を見る
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