5枚の子葉が丸く並んだシュガーバインの葉。まるで花びらのように可愛らしいのが特徴のインテリアグリーンです。
吊り鉢にすると垂れ下がる葉がゆらゆらと揺れてさらに可愛さがupします。そんなシュガーバインは初心者でも失敗しにくく育てやすい植物として人気がありますね。
ただ、シュガーバインを育てている方の中には、
「なんとなく他の観葉植物よりも育てるのが難しい…」
と感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、シュガーバインの育て方について徹底解説。初心者でも失敗を防ぐコツについてもくわしくご紹介します。
シュガーバインを育てている方は、この記事をブックマークしておくと困ったときに便利だよ!
シュガーバインの育て方!完全初心者でも失敗を防ぐコツとは?
シュガーバインはブドウ科ツタ属の植物で、品種改良によってオランダで誕生した園芸品種です。
そのため、極端な暑さや寒さ、直射日光は好みません。「人が過ごしやすい」と感じるのと同じ程度の環境を好む傾向にあります。
シュガーバインの育て方【水やり方法】
シュガーバインの水やりは「土がしっかりと乾いてからたっぷりと」が基本です。土が乾かないうちに次から次へと水を与えていると、根が呼吸できずに傷んでしまいます。
ただ、寒さが厳しい冬は生育が緩慢になります。生育が鈍ると同時に弱まるのが、根が水分を吸う力です。
そのため、冬場のシュガーバインは土を乾かし気味にして根腐れを防ぐ必要があります。
天気予報をチェックして最低気温が15度以下になってきたら、徐々に水やりの間隔を空けて乾かし気味に管理します。
シュガーバインは何といっても「蒸れ」が苦手な植物です。
また、冬は水やりを控え目にすることで樹液濃度を高め、寒さに備えることもできる。
春~秋の水やり【15度以上が目安】
- 土が乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出てくるくらいにたっぷりと与える
- 水やり後は風通しのよい場所に置き、受け皿に溜まった水はこまめに捨てる
冬の水やり【15度以下が目安】
- 土が乾いてさらに3~4日ほど経過してから土の約1/2が湿る程度に常温の水を与える
- 風通しよく明るい場所に置いて根腐れを防ぐ
風通しの悪い場所や薄暗い場所に置いていると、土が乾くまでに時間がかかる。土が湿っている時間が長くなることで、根腐れを起こしやすくもなるってことだね。一週間以上、土が湿っている場合は要注意だよ!
あわせて読みたい「シュガーバインの水やり方法!最適なタイミングを画像で解説」
シュガーバインの育て方【置き場所】
シュガーバインは20度~25度程度の過ごしやすい温度を好みます。かつ、明るく風通しのよい場所が大好きです。
真夏は直射日光と蒸れに注意してください。屋外に置いている場合は室内に移動させてくのがおすすめです。
耐えられる寒さは5度程度まで。とはいえ、シュガーバインの美しい葉を保ちたいなら、最低でも10度は欲しいところです。
春~秋の置き場所【15度以上が目安】
- 室内なら南~東向きの窓際。明るく風通しのよい場所
- 屋外なら日陰~半日陰。ただし真夏は日陰へ。30度以上なら室内の涼しい場所へ。
冬の置き場所【15度以下が目安】
- 室内の南~東向きの窓際。夜になったら窓から1~2m離してやると冷え込みを防げる。
室内であっても冬の窓際は朝晩にかなり冷え込むよ。寒さに当たると下写真みたいに、茎が赤くなったり、葉の色が薄くなることもある。濃いグリーンの葉を保ちたいなら、夜になったら窓から1~2m離してやるのがおすすめ。
あわせて読みたい「シュガーバインの置き場所、結局、どこに置くのがいいの?」
シュガーバインの育て方【植え替え】
2年に1回程度、真夏を避けた春から秋の過ごしやすい時期に植え替えます。
鉢底から根っこが出ていたら根詰まりのサイン。また、鉢底から根っこが出ていなくとも、2年以上植え替えていない場合は新しい土に交換してやるのがおすすめ。
経年によって土の粒は崩れ、団子状に固まります。シュガーバインは蒸れを嫌うため、水はけの悪くなった古い土では根腐れを起こしやすくなってしまうのですね。
ちなみに、冬の植え替えは避けてね。成長が緩慢になっている時期の植え替えは株を弱らせるリスクが高いよ。
春~秋の植え替え【15度以上が目安】
- 2年に1回程度、水はけの良い土に植え替える
- 根詰まりしているならひとまわり大きめの鉢を用意
- 鉢を大きくしたくないなら株分けするのもよい
冬の植え替え【15度以下が目安】
- 寒さで株が弱りやすいため、植え替えは控えるのが無難である
あわせて読みたい「シュガーバインの植え替え方法と植え替えのタイミングとは?」
シュガーバインの育て方【肥料の与え方】
シュガーバインは土に含まれる養分のみでも十分に育ちます。
ただし、「株を充実させたい(ボリュームを出したい)」「葉の色つやを良くしたい」という場合は適期に肥料を与えるのがおすすめです。
肥料を与える際に押さえておきたいポイントは2つ。1つ目は「適期(真夏を避けた春から秋)であること」。2つ目が「株が弱っていないこと」。
※不要な肥料は根を傷める原因になることもあります。また、すでに根が弱っている状態で肥料を与えた場合、さらに根を傷める原因になることもあります。不要な肥料や肥料の与えすぎによって根が傷み、葉が変色したり変形するトラブルを「肥料焼け」といいます。(下写真)
春~秋の肥料【15度以上が目安】
- 植え替え時に元肥としてマグアンプk等を混ぜ込んでおく(効果は約1年)
- 10日に1回程度、規定量に薄めた液体肥料(ハイポネックス原液等)を水やりの際に与える
- または、土の表面に置き肥としてプロミック等を置く(効果は約2か月)
※与え過ぎは×。ご自身が使いやすいものをひとつチョイスするのがおすすめ。ただし、株が弱っている時は肥料を与えるのは控えた方が無難。調子が悪い時は管理方法の見直しを優先。
冬の肥料【15度以下が目安】
- 基本、肥料は不要である
あわせて読みたい「シュガーバインの色が悪いときの原因とは?対処法も」
シュガーバインの育て方【つきやすい害虫】
シュガーバインは室内管理が中心となる植物です。そのため、害虫は付きにくいといえます。
しかし、日当たりの悪い場所や風通しの悪い場所、空気が乾燥しすぎる場所などに置いていると、ハダニやカイガラムシなどの害虫がつくこともあります。
これらの害虫がシュガーバインに付くと、吸汁によって葉を変色させ、最終的には枯らされてしまうことも…。見つけ次第、早目に取り除くことが大切!
葉に白い綿のようなものや、蜘蛛の巣状のものが付いている場合は要注意
「害虫」ときくとモゾモゾと動く黒いものを想像されるのではないでしょうか?しかし、実際はちょっと違います。
たとえば、下写真をご覧ください。
葉の表面に白い綿のようなものがわずかながら付着しているのが分かりますか?実は、これも害虫です。白い粉状の物質をまとった「コナカイガラムシ」になります。
では、下写真はどうでしょうか?
葉の表面に白っぽい蜘蛛の巣のようなものが付着しています。実は、これがハダニです。ハダニは大量の糸を張って増殖します。
一見すると「ただの汚れ」のように見えるこれらの害虫。早期発見のためには日々の観察が欠かせないんだね!
見つけたら数が少なうちに取り除くことが大切です。綿棒やピンセットなどで確実に取り除きましょう。
茶色い粒々のカイガラムシは葉や茎に張り付くようにして寄生している
あわせて読みたい「シュガーバインがしおれる原因と対処法を徹底解説!」
シュガーバインを育てているなら持っておきたい!おすすめ園芸用品【2選】
シュガーバインを育てている方におすすめのアイテムを厳選して3つご紹介します。日々のお手入れに取り入れれば、今よりもグッと管理が楽になるはずですよ。
シュガーバインにおすすめのアイテム①サスティー
シュガーバインを育てている上でやってしまいがちなのが「水のやり過ぎ」です。蒸れを嫌うシュガーバイン。
水やりは土がしっかりと乾いたタイミングが基本となります。とはいえ、土の乾き具合をいちいち確認するのはなかなか大変ですね。
そんなときにあると便利なのがサスティーです。
土に差しておくだけで最適な水やりのタイミングを色で知ることができる
サスティーは水やりのタイミングを知るためのアイテムで、土に差しておくだけでok。土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色で知らせてくれます。
春~秋(15度以上が目安) | チェッカーが「白」になったタイミングで鉢底から水が出るくらいにたっぷりと水を与える。水やり後は風通しのよい場所へ。直射日光は×。受け皿に溜まった水はこまめに捨てる。 |
冬(15度以下が目安) | チェッカーが「白」になってさらに2~3日ほどしてから土の半分程度が湿るくらいに水やり。水やり後は鉢が冷えすぎないよう注意。水やりは夜間を避けた方が無難。 |
シュガーバインにおすすめのアイテム②室内向けの土
シュガーバインは極端な寒さや暑さを苦手とします。園芸品種として作り出されたシュガーバインは、室内で育てるのに適したグリーンといえるでしょう。
とはいえ、室内に土を持ち込むことに抵抗があるという方も多いのではないでしょうか?
室内でも清潔にシュガーバインを育てたいという方におすすめなのが「室内向け」にブレンドされた土!
虫が湧きにくく室内でも清潔にシュガーバインを育てられる
室内向けの土は虫が湧きにくいようブレンドされています。
さらに、虫が寄り付きにくい肥料分も配合しているため、生育もしっかりとサポートしてくれます。
見た目も綺麗で濡れている時と乾いている時の色の差が分かりやすいのも特徴です。
土の色が変わるので水やりのタイミングを把握しやすい。見た目も綺麗。
あわせて読みたい「シュガーバインの元気がない時の原因と対処法【徹底解説】」
まとめ
ということで、今回はシュガーバインの育て方についてくわしくご紹介しました。
ちょっぴりデリケートな印象のあるシュガーバイン。同じ仲間のアイビーに比べると繊細で神経質です。
とはいえ、今回、紹介した置き場所や水やり方法などの基本を抑えておけば、特に問題なく育ってくれるのがシュガーバイン!
伸びすぎたつるをカットして挿し木で増やすのも簡単なシュガーバイン。ぜひ、楽しみながらのんびりと育ててみてください。
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