テーブルにちょこんと置けるヤシの木「テーブルヤシ」。室内に一鉢置くと涼し気な雰囲気を演出してくれるインテリアグリーンですね。
でも、植物を室内で育てていると起こりがちなのが、
「水を与えているのに何となく元気がない…」
「気を付けて育てていたのになぜか弱ってしまった…」
などのトラブルです。そこで今回は、室内で育てているテーブルヤシが枯れる主な原因と育て方のポイントをご紹介します。
テーブルヤシの葉がカサカサする原因は?
まずは、テーブルヤシが枯れる主な原因3つをみていきましょう。
テーブルヤシが枯れる主な原因①寒すぎる
中南米が原産のテーブルヤシは、寒さに強くありません。屋外で管理している場合、寒さに当たって弱り枯れることが多いです。
テーブルヤシは5度以下の寒さが続くと徐々に弱って枯れてしまいます。
テーブルヤシが枯れる主な原因②直射日光
テーブルヤシは直射日光で葉焼けを起こす可能性があります。耐陰性があるため、室内でも育てられるのがテーブルヤシです。
葉焼けが進行すると光合成がうまくできず、徐々に弱って枯れることもありえます。とはいえ、日光が不足するのも株が弱る原因になります。
テーブルヤシに適しているのは、「半日陰」「こもれび」「レースカーテン越しの日光」などの柔らかい光です。
テーブルヤシが枯れる主な原因③冬場の根腐れ(水のやり過ぎ)
テーブルヤシが枯れるリスクが高いのが冬場です。春から秋にかけての暖かい時期には旺盛に育つテーブルヤシ。
しかし、気温が下がると生育は徐々に緩慢になります。そのため、冬場、暖かい時期と同じ感覚で水やりしていると、吸収しきれずに残った水分が根を腐らせ枯れる原因になることも。
テーブルヤシは冬場に水をやり過ぎると根腐れを起こしやすい。乾燥気味に管理するのがテーブルヤシを冬越しさせるポイント。
☆★観葉植物がすぐ枯れる人がやりがちな間違ったお手入れ3つ↓↓
テーブルヤシの育て方のポイント3つと葉がカサカサになる時の対処法
次に、テーブルヤシを枯らさずに育てるためのポイントをご紹介します。3つのコツさえつかんでおけば、テーブルヤシをもっと長く楽しめるはずですよ。
もう枯らさない!テーブルヤシの育て方のポイント①冬でも10度は保つ
テーブルヤシは寒さに強くありません。テーブルヤシを枯らさずに育てるためには、冬でも最低10度は確保したいところです。
また、室内であっても寒さに当たりやすいのが、日当たりの良い場所でもある窓際です。
寒さで弱った時の対処法:夜になったら窓からできるだけ離し、水やりは最低限に抑える
テーブルヤシを丈夫に育てるためには、ある程度の日光が必要です。室内でテーブルヤシを育てている場合、窓際に置く方も多いのではないでしょうか。
ただ、気を付けたいのが冬場の窓際です。日中は日当たりがよく暖かくても、窓際は朝晩に急激に冷え込むことも多くなります。
うっかり寒さに当たってしまい、気づかないうちに弱って枯れてしまった…ということもないよう、夜になったら窓から1~2m程離してあげましょう。
できれば、夜になったら窓際からお部屋の中心部に移動してあげると安心。あと、冬の水やりは最低限に抑えて。土が乾いてさらに3日ほど経ってからでもok。樹液濃度を高めることで寒さに備えられるよ!
もう枯らさない!テーブルヤシの育て方のポイント②冬場は乾燥気味に管理
冬場のテーブルヤシは生長がほぼ止まる休眠期に入っています。そのため、根が水を吸い上げる力自体が弱まっています。
「冬は乾燥気味に管理する」
冬場にテーブルヤシを枯らさないためにはこれがポイントになります。
水やりの失敗で弱った時の対処法:水やり頻度は時期によって変える、根腐れの場合は早めに対処
・春から秋⇒土が乾いたタイミングでたっぷりと与える(鉢底から水が流れ出てくるくらい) ・冬(最高気温が約15度以下)⇒土が乾いて2、3日したらやや控えめに水やり(鉢底から水が出ないくらい)
ただし、根腐れが疑われる場合は鉢から取り出し、腐った根を取り除く必要があるよ。冬の場合は暖かい室内で作業を済ませて。土が湿った状態が7日以上続くようなら根腐れの可能性が高い。
▲黒く傷んだ根はそのままにしておくと腐敗が拡がる原因になるため取り除く。これまでよりもやや小さめの鉢を使い、清潔で水はけの良い土に植えつけること。
あわせて読みたい「観葉植物 冬の水やりの方法!【管理のコツ3つと失敗例も】」はこちら
もう枯らさない!テーブルヤシの育て方のポイント③風通し
テーブルヤシにとって大きな壁となるのが冬場です。そして、冬場の室内はどうしても風通しが悪くなりがち。
植物にとって不可欠なのが、「日光」「水」そして「風」です。葉は風をうけることで気孔の開閉が盛んになり光合成を助けるといわれています。
また、風通しの悪い冬の室内で起こりがちなのが、「根腐れ」と「病害虫の発生」です。特に根腐れに発展すると、そのほとんどが傷んで枯れてしまいます。
テーブルヤシにつきやすい害虫には「ハダニ」や「カイガラムシ」があります。どちらも風通しの悪い室内で発生することの多い害虫です。
これらの害虫がテーブルヤシにつくと、吸汁により徐々に株を弱らせ、結果、枯れることにもなりかねません。
あわせて読みたい「観葉植物のカビ対策!カビの原因と対処法までを徹底解説します」はこちら
蒸れて弱った時の対処法:サーキュレーターで風通しを確保
扇風機やサーキュレーターで意識的に室内の止まった空気を動かす
暖房の効いた冬の室内。頻繁に窓を開け閉めするのは難しいですよね。そんなときに活用していただきたいのが扇風機やサーキュレーターです。
室内の停止した空気を意識的に動かすことで風をつくり出します。
☆★サーキュレーターと扇風機の違いとは?↓↓
特にハダニは乾燥した室内で湧きやすい害虫です。予防法として効果的なのが「葉水(はみず)」。
葉水は霧吹きで株全体を保湿してあげるだけの簡単なお手入れ方法です。
乾燥しやすい冬場の室内。加湿器を置くのもおすすめです。
☆★観葉植物の害虫対策!虫を防ぐために押さえておくべきポイント3つ↓↓
よくある質問
葉っぱの先だけ枯れる…原因と対処法は?
葉っぱの先端だけ茶色く枯れるという場合、考えられる主な原因は2つです。
- 水切れ…水やりが足りずに乾燥が続くと葉先だけ茶色く枯れ込む。春~秋は土が乾いたタイミングでたっぷり水を与える
- 摩擦によるダメージ…人が通る場所や葉っぱ同士が擦れることで葉先が茶色く傷みむこともある
新しい葉が元気ならそこまで気にする必要はない。ただ、新しい葉まで茶色く枯れるようなら要注意。管理の見直しをしてみてね。
☆★観葉植物がすぐ枯れる人がやりがちな間違ったお手入れ3つ↓↓
なかなか大きくならない…なんで?
テーブルヤシがなかなか大きくならないという場合、以下のポイントを確認してみましょう。
- 冬は寒さによって生育がほぼ止まる…テーブルヤシは暖かい場所を好む植物のため、気温が下がる冬は生育がほぼ止まる。冬は生長よりも現状維持と寒さ対策が重要
- 光合成には日光と風通しが不可欠…光合成に欠かせないのが、光・水・風。特に室内管理の場合は日光と風通しが制限されがち。室内で大きく育てたいなら南~東向きの窓際に置くのが最低条件
- 2年以上植え替えていないなら要注意…2年以上植え替えないままだと、鉢の中が根っこでいっぱいになっている可能性が高い。また、土は経年によって粒が崩れて団子状に固まる。水はけの悪い土は根の生長を妨げる原因にもなりうる
植物は適度な風を受けることで気孔の開閉がさかんになり、光合成もスムーズにおこなえるようになるんだ。
☆★観葉植物好きなら必ず持っておくべき!優秀すぎる園芸アイテム【厳選】↓↓
葉が黄色くなってしまった…
緑色が薄くなって葉が黄色っぽく変色する場合、いくつかの原因が考えられますが、なかでも多いのが「日光不足」によるものです。
特に、冬場の室内はどうしても日照不足になりがち!
葉が黄色くなるということは、ほとんどの場合、根もダメージを受けている状態です。
そのため、葉の色が悪いからといって闇雲に肥料を与えるのはNG。さらに根を傷めてしまう恐れがあります。
冬の場合は日光不足や寒さによって葉が変色している可能性が高いです。とにかく寒さに当てないこと、できるだけ明るい場所で管理することが先決でしょう。
葉の色が悪い場合、カイガラムシやハダニなどの害虫被害を受けている恐れもあるよ。くわしくは以下記事も参考にしてみてね。
☆★室内の観葉植物にわく虫はどこから入ってくる?簡単にできる害虫対策はこちら↓↓
テーブルヤシの葉がカサカサする原因は?弱った時の対処法を解説【まとめ】
今回はテーブルヤシが枯れる主な原因と育て方のポイントをご紹介しました。
室内でも手軽に育てられるテーブルヤシ。ちょこんと置くだけで癒してくれる存在ですよね。でも、そんなテーブルヤシが枯れる可能性が高まるのが冬です。
基本は乾燥気味に管理すること。そして、少しの工夫でテーブルヤシを冬越しさせることができます。
今回の記事をご参考に、ぜひ、テーブルヤシを長く育ててあげてくださいね。
あわせて読みたい「ダイソーのテーブルヤシをこんもり育てる【生育記録】」はこちら
テーブルヤシが枯れる主な原因
- 寒すぎる(5度以下)
- 直射日光
- 冬場の根腐れ(水のやり過ぎ)
もう枯らさない!テーブルヤシの育て方のポイント
- 冬でも10度は保つ
- 冬場は乾燥気味に管理
- 風通し