テーブルに置ける小さなヤシの木「テーブルヤシ」。ひと鉢ちょこんと置くだけで涼し気な雰囲気を出してくれる癒しのグリーンですね。
とはいえ、土の入った鉢植えをテーブルに置くのはなかなか抵抗があるという方も多いのではないでしょうか?
そんなときにおすすめなのが、テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替えて育てるという方法です。
ハイドロカルチャーなら土を使わないので、コバエが湧きにくく室内でも清潔に植物を楽しむことができます。
今回は、テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる方法を、植え替えからお手入れ方法まで分かりやすく紹介するよ!
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替えよう!
まずは、テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替える方法を写真付きで分かりやすくご紹介します。
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順①適期は4月~9月頃
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替えるのに適しているのは、生育期にあたる春から秋にかけての暖かい時期です。
この時期に植え替えることで株への負担を最小限に抑えることが出来ます。
冬の植え替えは避けて。寒さで根が張る前に弱ってしまう可能性が高い
天気予報で最低気温が15度以下なら、植え替えは春まで待つのが無難です。
室内であっても、暖房を切る夜間はかなり冷え込みます。
冬場は植え替えによるダメージが寒さによって大きくなりがち。また、冬は寒さでは生長が緩慢になっているから根の活着も良くないんだ。
☆★テーブルヤシが枯れる原因とは?育て方のポイントはこちら↓↓
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順②準備するもの
それでは、準備するものをご紹介します。ちなみに、すべて100円ショップで揃いますよ。
テーブルヤシ
室内で管理するならできるだけコンパクトな株が管理しやすいでしょう。
ダイソーの観葉植物コーナーで売られているテーブルヤシは小さめ。ハイドロカルチャーにおすすめのサイズ感。
ガラス瓶(透明の容器)
こちらもダイソーで購入したガラス容器です。
上写真は模様が入っていますが、できれば模様のない容器の方が内部の水位を確認しいやすいのでおすすめです。
ジャムや調味料の空き瓶でもok!株に対して小さすぎたり大きすぎないサイズのものを選んでね。
☆★ハイドロカルチャーにおすすめの容器、3つの条件とは?↓↓
ハイドロカルチャー用の土
ハイドロカルチャーに欠かせないのがハイドロカルチャー専用の土です。実際には「土」ではなく人口の「石」になります。
この石には無数の穴が開いており、そこに水分や空気を取り込むことで植物の根の生長を助けます。
土ではないので虫が湧きにくく、室内でも清潔に植物を育てることができるアイテムです。
ハイドロカルチャー用土には、上写真のようなハイドロボールの他にも「木炭タイプ」「砂タイプ」「ゼリータイプ」などがあります。
ちなみに上写真はダイソーのハイドロボール。小粒で非常に扱いやすい上、1.2Lと大容量でかなりおすすめ。
☆★100均のハイドロカルチャーってどうなの?使い方のコツはこちら
根腐れ防止剤
ハイドロカルチャーで植物を育てる際には、植物が排出する老廃物を吸着させるための「根腐れ防止剤」が必要になります。
土で植物を育てる場合、土の中の微生物が植物から出る老廃物を分解してくれます。
ハイドロカルチャーの場合は容器に穴も開いておらず、そのまま育てるとどうしても根腐れをおこしやすくなります。
根腐れ防止剤を底に敷いておくことで、根から出た老廃物を吸着させ根腐れを防ぐことが出来る。ただし、効果は約半年~1年ほど。1年ほど経ったら洗浄または交換が必要だよ。
☆★根腐れ防止剤なしでハイドロカルチャーを育てた結果↓↓
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順③根腐れ防止剤を入れる
まずは、容器の底に根腐れ防止剤を入れます。容器の底が隠れるくらいに敷き詰めます。
これが、根から出た老廃物を吸着する役割を果たすのです。
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順④ハイドロカルチャー用土を容器の1/4程入れる
次に、ハイドロカルチャー用土を容器の1/4ほど入れます。
できれば、あらかじめハイドロカルチャーを水洗いしておくのがおすすめ。ハイドロカルチャーに付いた余分な粉や汚れを落としておくことで、内部の水が綺麗に保てるんだ。
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順⑤土を取り除く(だいたいでok)
鉢からテーブルヤシを優しく取り出し、ある程度の土を落します。
土が落ちにくい場合は、上写真のように適当な容器に水を張り、そこへテーブルヤシをつけて棒でつつきながらやさしく土を取りましょう。
土は完璧に取れなくても大丈夫!
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順⑥株を配置
ある程度の土が取れたら容器にテーブルヤシを配置します。
ハイドロカルチャー用土の量を調整しつつ、高さを合わせましょう。
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順⑦用土を入れる
高さが決まったら、ハイドロカルチャー用土を隙間に入れ込みます。
竹串や使わなくなったお箸などを使い、隙間ができないよう用土を押し込んでいきます。
鉢を持ち上げ「トントン」と下に軽く叩きつけ、振動で用土が隙間に落ちるようにしてね。ガラス容器の場合は割れないように注意。
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替え 手順⑧完了
最後に水を与えて植え替え完了です。水は容器の1/5程度まで入れましょう。
涼し気なハイドロカルチャーが完成!日々のお手入れについては次の項でくわしく紹介するよ。
☆★ハイドロカルチャーに向いている植物5選【初心者におすすめ】はこちら↓↓
https://www.oretanyamabokori.com/hydro-muiteiru/
☆★テーブルヤシの色が薄い理由は?育て方のコツ3つもはこちら
テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる方法
ここからは、水やり方法や肥料、置き場所などのくわしいお手入れ方法をご紹介します。
ハイドロカルチャーで育てるテーブルヤシ【水やり】
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え付けたら、容器の1/5程度の水位になるよう水を与えます。
そして、水が容器の底をついて用土が乾いたら、再度、容器の1/5ほどになるよう水を足します。
水が底をつかないうちに次から次へと水を与えていると、根が呼吸できずに腐って傷む「根腐れ」に発展しやすいよ。
☆★ハイドロカルチャーの水やり方法!画像付きで分かりやすく解説↓↓
☆★ハイドロカルチャーの植物が枯れる原因は?育て方のコツ3つはこちら↓↓
ハイドカルチャーで育てるテーブルヤシ【置き場所】
ハイドロカルチャーは直射日光を避けた明るい場所に置きます。
その理由は、直射日光によって水温が上昇すると、根が煮えて傷む可能性があるからです。
ハイドロカルチャーに適しているのは、耐陰性のある観葉植物ということになるね。
ハイドロカルチャーは急激な水温の変化に注意
また、水温が冷えることで株が弱る可能性もあるため、冬場はできるだけ暖かい場所に置くのが大切です。
冬の窓際は朝晩に急激に冷え込む。夜になったら窓からできるだけ離し、冷気によるダメージを防ごう。
ハイドロカルチャーで育てるテーブルヤシ【活力剤】
テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる場合、ハイドロカルチャー専用の活力剤を与えるのがおすすめです。
上写真のハイドロカルチャー(水耕栽培)専用活力剤は、水で薄めずに使えて便利。
容器内の水量100mlに対して目盛り1/2程を入れるだけ。容器のサイドに目盛りが付いています。
与えるタイミングは2週間に1回程度。水を足すときに一緒に与えます。活力剤を与えることで葉のツヤや色味を良くしてくれるよ。
☆★肥料と活力剤の違いとは?観葉植物に適した使い方を徹底解説↓↓
ハイドロカルチャーで育てるテーブルヤシ【植え替え】
ハイドロカルチャーでテーブルヤシを育てる場合、最低でも一年に1回は植え替える必要があります。
その理由は、以下の通りです。
- 容器内に溜まった汚れを取り除くため(用土を洗浄)
- 根腐れ防止剤を交換するため(根腐れ防止剤の効果は半年~1年です)
ハイドロカルチャーの植え替え方法
- 容器からやさしく株を取り出し水に浸けておく
- 既存の根腐れ防止剤は捨て、ハイドロカルチャー用土は水洗いする
- 洗った容器に新しい根腐れ防止剤を入れ洗ったハイドロカルチャー用土を使いつつ株を植え付ける
根腐れ防止剤は、商品によっては繰り返し洗って使えるよ。面倒な場合は交換してね。
☆★ハイドロボールを再利用する方法を画像付きで解説↓↓
まとめ
今回は、テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる方法を、植え替えから基本のお手入れまでまとめてご紹介しました。
室内でも安心して植物を育てることが可能なハイドロカルチャーは、清潔な上、用土を洗って繰り返し使えるとってもエコな栽培方法です。
ただ、土での栽培に比べるとどうしても生育がゆっくりになりがちなのがハイドロカルチャーでもあります。
メリット・デメリットを十分に理解した上で、テーブルヤシをハイドロカルチャーで楽しんでみてくださいね。
あわせて読みたい「ハイドロカルチャーで植物を育てるデメリットとは?対処法も」はこちら
テーブルヤシをハイドロカルチャーに植え替える方法【手順】 1.適期は4月~9月頃の暖かい時期 2.準備するものは、透明な容器・ハイドロカルチャー用土・根腐れ防止剤・テーブルヤシ 3.容器に根腐れ防止剤を入れる 4.容器にハイドロカルチャー用土を1/4程度入れる 5.鉢から株を取り出し土を落す(だいたいでok) 6.容器に株を配置 7.ハイドロカルチャー用土を入れる 8.完了 あわせて読みたい「テーブルヤシにコバエが湧く原因と対処法を解説します」はこちら
テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる方法
・水やり
⇒水位が底をついたら容器の1/5程度まで水を足す
※ときどき葉水で葉を保湿してあげるのもよい
・置き場所
⇒直射日光や西日を避けた明るい場所
(できるだけ風通しのよい場所。冬は寒さによる水温の低下に注意。)
・肥料
⇒ハイドロカルチャー用の肥料を2週間に1回程水やりの際に与える
・植え替え
⇒容器内の汚れを取り除くため、半年~1年に1回を目安に植え替える