「シュガーバインの簡単な増やし方が知りたい」
「初心者でも失敗の少ないシュガーバインの増やし方は?」
「園芸用語じゃ分かりにくい。画像つきでシュガーバインの増やし方を知りたい」
手のひらを広げたような葉が可愛い人気のインテイリアグリーン「シュガーバイン」。
ちょっと神経質な印象のある観葉植物ですが、シュガーバインは水差しで発根させ、簡単に増やすことができます。
シュガーバインを増やすなら水差しが簡単
シュガーバインを増やす方法には、「種まき」「株分け」「挿し木」などがあります。
この中でも、もっとも手軽に挑戦できるのが「挿し木」という増やし方です。
挿し木(さしき)って何?
挿し木は、今ある植物から部分的に採取した枝や茎で新しい株を増やすという繁殖方法です。挿し木は、「クローン技術の元祖」ともいえます。
挿し木は、増やしたい植物と、土、鉢植えさえあればすぐにできるため、とても手軽な植物の増やし方です。
手軽に、手っ取り早く植物を増やしたい方におすすめなのが水差し
「種から育てるのは面倒だし時間がかかる」
「今育てているものと同じ植物を増やしたい」
「失敗を少なく、かつ手軽に同じ株を増やしたい」
そんな方に適しているのが、「挿し木」という増やし方です。
中でもいきなり土に挿すのではなく、水に挿して発根させてから土に植えつけると、より失敗が少なく済みます。
シュガーバインを水差しで増やす方を解説
それでは、初心者でも簡単にできるシュガーバインの増やし方をみていきましょう。
適期は4月~6月
シュガーバインを増やすのにもっとも適した時期は、生長期初期にあたる4月~6月です。
この時期に挿し木することで、失敗の可能性を低くします。
春先に挿し木することで冬越しに備えられる
また、生育期初期である春に挿し木することで、冬までに十分な生育期間をもうけられますね。そのため、冬越しまでにより多くの根を張らせ冬に備えることが可能です。
親株から挿し穂をとる
まずは、親株となるシュガーバインから、葉付きの茎を6cm~7cm程カットします。
これが、シュガーバインを増やすための「挿し穂」となります。なるべく茎の太い、丈夫なものを挿し穂にすると発根しやすいですよ。
下葉を取り除く
土に挿す際に邪魔になるため、挿し穂の下の方についている葉をとりましょう。
葉はすべて取り除かず、2枚程度残しておきます。
葉数を減らすのはなぜ?
葉を減らす理由は水分の蒸散を防ぐためです。根を失った状態の挿し穂は乾燥しやすくなっています。
葉がある限り、植物は光合成します。葉数が多いとその分、葉から水分が蒸発するため、挿し穂が乾燥によって枯死しやすく、挿し木が失敗する可能性が高まるのですね。
シュガーバインを挿し木で増やす際には葉数を減らしておきましょう。
※ちなみに、すべての葉をとっても発根するそうですが、筆者の経験上、葉は数枚残しておいた方が失敗しにくです。
土or水に差す
挿し穂は、土か水に差して発根させましょう。
【 関連topic 】「挿し木と水差し どっちが大きく育つ?【メリットデメリット】」はこちら
土に挿す場合
土は、「挿し木・種まきの土」を利用します。または、赤玉土やバーミキュライトなどです。
「養分がない」「排水性にすぐれる」「清潔である(使い古しではない)」が、挿し木用の土に求められる条件です。
あらかじめ水を与え、湿らせておいた土に下穴をあけ、そこに挿し穂を植え付けます。
挿し穂を土に挿す場所ですが、真ん中よりも鉢の外側(縁)あたりに植え付けることで、根腐れしにくくなり、失敗しにくいです。(筆者の経験上)
発根するまでは土が乾かないように管理してください。
水に差す場合
ガラス瓶に水を張り、挿し穂を挿すだけです。水は毎日替えましょう。根が十分に発根したら、土に植え替えます。
うまくいけば、1か月程度で発根します。
発根までは養生
発根するまでは、風通しよい半日陰で管理しましょう。
土挿しの場合、「触って抵抗を感じる」「新しい葉が出てきた」などの変化が見られたら発根した可能性が高いです。
通常の管理に移行しましょう。直射日光を避け、乾燥を防ぐためにも葉水してあげます。シュガーバインの水やりは、「土が乾いてから」が鉄則です。
【 関連topic 】「シュガーバインが枯れる主な原因3つ!育て方のコツ3つも」はこちら
実際にシュガーバインを水差しで増やしてみましょう!
ここからは、筆者が実際に増やしたシュガーバインの経過をレポートします。ぜひ、シュガーバインの管理のご参考にされてくださいね。
シュガーバインから挿し穂をとり水差しにする【2021/4/22】
既存のシュガーバインから挿し穂をとりました。
ただ、ちょっと弱々しくて発根するか不安ですので、とりあえず水差しにして確実に発根を確認することに。
今後の管理方法
・毎日水を替える
・半日陰に置く
・ときどき葉水する
・十分に発根したら土に植え替える
シュガーバインの挿し木から2か月経過【2021/6/21】
シュガーバインをの挿し穂を水差しにして2か月経過です。無事、発根したのでしょうか。
3本の挿し穂のうち1本が腐ってしまいました。(写真中央)
完全に枯死した挿し穂以外の2本も、まだしっかりとした発根が確認できません。少し白い根っこが出ている箇所もありますが、頼りないです。
なので、もう少しだけこのまま水挿しで様子を見ることにします。切り口が腐りかけて茶色っぽく変色しているので、水を吸い上げてもらうために断面のみ少しだけカットしています。(両サイドの挿し穂)
シュガーバインの水差しを土に植え付ける【2021/7/9】
さらに2週間程経ち、挿し穂を水に差してから2か月を越しました。無事、発根したのでしょうか。
まだまだ頼りないですが、なんとか発根してくれましたね。もしかしたら、シュガーバインは水差しより土に挿した方がいいのかも…。
とりあえず、土に植えるけることにします。いきなり大きな鉢に植えると根腐れリスクが高くなるので、まずは小さめの鉢に植え付けて様子をみます。
シュガーバインは暑さが苦手なため、しっかりと根が活着して生長が落ち着くまでは室内で管理しようと思います。それで、この時期困るのが「コバエ」です。
今回は、「プロトリーフ」さんの「室内用の土」を使用します。この土は、コバエやキノコを発生させやすい堆肥が使われていない土です。コバエが沸くと一気にテンション下がりますからね…。
しかも、水やりのタイミングが分かりやすい。乾いているときの濡れているときの土の色が一目瞭然です。虫が苦手な方におすすめ。
あわせて読みたい「観葉植物にきのこが生える原因と対処法【予防策まで解説】」はこちら
あらかじめ十分に水やりした土にシュガーバインの挿し穂を植え付けましょう。下穴をあけ、そこへ発根済の挿し穂を挿してまわりを指で軽く押さえて安定させます。
発根済とはいえ、現在の根っこはあくまで水用の根です。土になじむまでは植物にとって大きなストレスとなります。
しばらくは乾燥し過ぎないように気を付けて管理します。
ぜひ、気軽に挑戦してみてくださいね。
シュガーバインを水差しで増やす方を解説【まとめ】
今回は、シュガーバインを水差しで増やす方法をくわしくご紹介しました。
ちょっと気難しいイメージのあるシュガーバインですが、意外にも簡単に増やすことができます。
ぜひ、今回の記事をご参考にシュガーバインを水差しで増やしてみてくださいね。
シュガーバインの増やし方【手順】
①適期におこなう【4月~6月】
②親株から挿し穂をとる
③下葉を取り除く
④土or水に差す
⑤発根までは養生させる