こぶりな葉がゆらゆらと垂れ下がる姿がおしゃれで、観葉植物のみならず寄せ植えとしても人気のシュガーバイン。
他の多くの観葉植物に比べて寒さに強く、挿し木で増やすのも簡単なシュガーバインではありますが、色が悪い様子にお困りではありませんか?
そこで今回は、シュガーバインの色が悪いときの主な原因と対処法をくわしくご紹介します。
シュガーバインの色が悪いときの原因とは?対処法も
ひとことに「色が悪い」といってもその症状はさまざまですね。今回は、シュガーバインの色が悪い状況を3つに分けて原因と対処法をみていきましょう。
シュガーバインの色が悪いケース①なんとなく色が薄い
シュガーバインの色が悪いと感じる場合で、特に「色が薄い」というときに考えられる原因が、「光線不足」「肥料不足」「寒さ(0度以下)」「直射日光による葉焼け(初期症状)」「根詰まり」などがあります。
沢山あってどれが原因か判断できない…という場合、まずは目の前の株をよく観察し、これまでの管理方法を見直してみましょう。
対処法
- 0度以下の寒さに当たっている場合…霜に当たらない場所へ移動。
- 2年以上植え替えをしていない場合…まずは根詰まりしていないかを確認する。鉢底から根がはみ出ていたら根詰まりのサイン。または、水やり後に水分がなかなか土に浸み込んでいかない場合も土が劣化し水はけが悪くなっている可能性あり。春から秋の暖かい時期にひとまわり大きな鉢へ植え替える。
- 肥料不足が疑われる場合…まずは根詰まりを解消する。根が詰まったままで施肥すると、そのまま根を傷めて根腐れを引き起こす恐れがあるため。根詰まりを解消した上で、20度~25度くらいの暖かい時期に肥料を与える。冬場の肥料は基本的に不要。
- 直射日光に当たっている場合(特に夏場は要注意!)…葉焼けの初期症状には「葉の色が薄くなる」という症状もある。シュガーバインは強光で葉を傷めやすいため、遮光ネットを利用するか、半日陰へ移動させる。
シュガーバインの色が悪いケース②茶色く焦げたようになっている
シュガーバインの葉が部分的に茶色く変色し、焼け焦げたようになっている場合、直射日光によって「葉焼け」を起こしている可能性が高いです。
シュガーバインは直射日光が苦手で、半日陰やレースカーテン越しの柔らかな光を好みます。
また、すでに葉焼けした部分を元通りにすることはできません。被害を最小限に抑えるためにも、葉の異変に気付いたら早目に場所を変えてやる必要があります。
対処法
- 直射日光(西日も×)が当たらない場所へ移動するか、遮光ネットを使う
シュガーバインの色が悪いケース③まばら模様のようになっている
シュガーバインの葉の色がまばらになって「なんとなく色味が悪い」と感じる場合、葉焼けや病害虫、根腐れなどを起こしている可能性があります。
葉焼けは前述したとおり、直射日光に当たることで葉の色が薄くなったり、茶色く焼け焦げたようになったり、白く色が抜けたようになる生理障害ですね。
また、根腐れは蒸れによって引き起こされるトラブルです。根腐れに発展すると、根が呼吸できずに酸欠状態になり傷んで腐ります。
その結果、根が水分や養分を吸い上げられず株が徐々に弱ってしまいます。シュガーバインは蒸れに弱いため、水のやり過ぎには気を付けなければなりません。
また、病害虫もシュガーバインの葉の色を悪くさせる原因になりえます。シュガーバインに湧きがちなのが「ハダニ」や「カイガラムシ」です。
「葉の色がなんとなく悪い」「葉のまわりがベタベタする」などという場合、葉の付け根や茎に小さな虫が付いていないかくまなく点検してください。「虫」といってもカイガラムシの場合はほとんど動きません。
しかし、害虫をそのままにすると吸汁により株を弱らされ、しまいには枯らされてしまいます。また、カイガラムシが付いている場合、排泄物によって葉の周りがベタベタすることがあります。
カイガラムシは、吸汁によって糖分を含んだ排泄物をまき散らすためベタベタとするようです。
対処法
- 直射日光に当たっていた場合…半日陰へ移動するか遮光ネットを利用。特に30度以上になると葉焼けや蒸れを起こしやすいため、涼しい場所へ移動するのが望ましい。
- 水のやり過ぎ、蒸れ…土の表面が乾いてからの水やりがベスト。ただ、高温期は蒸れにより根腐れを起こしやすいため置き場所や水やりの時間帯にも気を付ける。夏場はできるだけ涼しい時間帯(夕方など)に水を与えしっかりと水気を切り風通しのよい場所に置く。
- 病害虫…葉や葉の付け根、茎などに小さな虫が付いていないか確認。早目に取り除くことで被害を最小限に抑える。
- 30度以上の暑さ、0度以下の寒さ…シュガーバインの生育適温は20度~25度程度。寒さには強く0度まで耐えられる。30度以上なら涼しい場所へ移動させる。0度以下なら少し温度のある場所へ移動させる。0度からいきなり20度の場所へ移動させるのは株を弱らせることもあるため控えた方が無難。植物は急激な環境の変化に対し強くストレスを受けるため。
まとめ
今回は、シュガーバインの色が悪いときの主な原因と対処法をご紹介しました。
シュガーバインの色が悪い場合、まずは「直射日光に当たっていないか」「蒸れていないか(根腐れ)」「害虫の有無」を確認しましょう。
ある程度の原因が見つかったら、それぞれの対処法を試してみましょう。シュガーバインは育てるのが簡単といわれますが、案外デリケートで難しい印象です。
筆者もこれまで何度も失敗しました。あくまで個人的な経験上の見解ではありますが、シュガーバインは冬場よりも真夏に弱ることが多い印象です。
できるだけ涼しく風通しのよい半日陰(木漏れ日のような場所)に置き、ときどき葉水で保湿してやると調子のよい状態が続きます。
人が「心地よい」と感じる環境を、シュガーバインも好むのかもしれませんね。
シュガーバインの色が悪い時の主な理由と対処法
- なんとなく色が薄い…寒さや根詰まり、光線不足や肥料不足を疑う
- 茶色く焦げたようになっている…直射日光を避けた半日陰へ移動
- まばら模様になっている…蒸れによる根腐れ、病害虫、葉焼け、暑さなどを疑う
※白い粉のようなフワフワとしたものが付いている場合…単なる汚れの場合もあるが、「コナカイガラムシ」が付いている可能性もある。
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