光沢のある小ぶりな葉が涼し気なステレオスペルマム。濃いグリーンの葉やイエローの斑入りの葉がふんわり広がる姿が癒し系の人気のグリーンですね。
そんなステレオスペルマムですが、葉がパラパラと落ちる症状にお悩みではありませんか?
そこで今回は、ステレオスペルマムの葉が落ちるときの主な原因とその対処方法を徹底解説します。
ステレオスペルマムの葉が落ちる時の原因と対処方法とは?
葉が落ちると「このまま枯れてしまうのでは…」「肥料を与えた方がいいのかな?」などと焦ってしまうかもしれません。
しかし、まずは目の前の株をよく観察し、これまでの管理方法を思い出してみましょう。
ステレオスペルマムの葉が落ちる原因①10度~15度以下の寒さ
ステレオスペルマムは半落葉樹のため、秋から冬にかけて気温が下がってくると下葉が落ちることが増えます。
ステレオスペルマムの原産地は、中国南部や台湾などの年中を通して暖かい場所です。美しい葉を保つためには最低でも15度程度は必要になります。
葉が少なくなったら葉からの蒸散が減るため、水をやり過ぎると根腐れを招く原因になります。
葉が少なくなったら水やりを控え目にしましょう。ただし、葉は乾燥しやすいのでこまめに葉水をして空中湿度を保ちます。
無事に冬を越し春になって気温が上がってくれば、枝先に新芽を付けてくれることが多いです。
室内であっても朝晩の窓際は要注意!
「とはいえ、室内に置いているから寒さは大丈夫!」
しかし、室内とはいえ暖房を消した後の朝晩は想像以上に冷え込んでいることも多いです。そして、朝晩の冷え込みが顕著なのが窓際になります。
夜になったら窓から離し、できるだけお部屋の中心近くに置いてやると冷えを防ぐことができます。
朝になって日が昇ってきたら元の場所に戻しましょう。そして、お部屋には温度計を設置します。
▲デジタルのものが見やすくておすすめ
ときどきチェックして温度管理をしてやるのが、ステレオスペルマムを冬の寒さから守るポイントです。
ステレオスペルマムの葉が落ちる原因②過度の乾燥
ステレオスペルマムの葉が落ちるのが気温20度~30度未満の暖かい時期の場合、水不足によって葉が落ちている可能性があります。
暖かい時期はステレオスペルマムの生長が盛んになる時期です。水やりは土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと与えるのが理想的でしょう。
土が乾いている場合は鉢底から水が流れてくるくらいにたっぷりと水を与え、風通しのよい半日陰でしばらく様子をみましょう。
ただし、土が乾かないうちに次から次へと水を与え続けていると、根が呼吸できずに傷む「根腐れ」を起こすこともあります。
ステレオスペルマムの水やり方法【目安】
暖かい時期の水やりは「土の表面が乾いたらたっぷりと」、気温15度以下になる時期は生長が鈍るため、「表土が乾いてさらに2~3日ほどしてから常温の水を与える」のが基本です。
20度以上 | 15度以下 | |
水やり方法 | 表面が乾いたタイミングでたっぷりと。30度以上になる場合はできるだけ涼しい時間帯に与え、水気をしっかりと切ってから風通しのよい半日陰へ置く。 | 表面が乾いてさらに2~3日ほどしてから30度程度の常温の水をたっぷりと与える。水やりは日中の暖かい時間帯におこない、水やり後は風通しのよい暖かい場所へ。水気はできるだけしっかりと切り、受け皿の水もこまめに捨てること。 |
また、ステレオスペルマムは空気中の水分が高い状態を好みます。理想は湿度70%程度ですが、家庭内で管理する場合、これだけの高湿状態にするのは難しいですね。
そんな時に必要なのが葉水です。
特に空気が乾燥しがちな秋から冬にかけてはこまめな葉水で空中湿度を高めてやると葉が傷みにくいのでおすすめですよ。
ステレオスペルマムの葉が落ちる原因③光線不足
ステレオスペルマムの幼苗は耐陰性があるため、室内でも育てられる観葉植物として人気ですね。
しかし、自生地でのステレオスペルマムは太陽の光をサンサンと浴び、高さ10メートルにもなる大木です。
あまりにも日当たりが悪い場所に置き続けていると、徐々に株が弱って葉が落ちる原因になることも。
ステレオスペルマムの最適な置き場所【目安】
20度~25度程度の生育が盛んな時期 | 屋外の半日陰、室内の窓際など明るく風通しのよい場所。日当たりの悪い場所に置くと徒長しやすい。直射日光は葉焼けを起こすこともあるため慎重に。 |
30度以上の真夏 | 直射日光を避けた日陰、室内ならレースカーテン越しの窓際。 |
15度以下の秋~冬にかけて | 屋外が10度以下になるようなら室内の日当たりのよい窓際へ。ただし暖房を切った後の朝晩は室内とはいえ冷え込みに注意。特に窓際は冷え込みが顕著。夜になったらお部屋の中心近くへ鉢を移動し、朝になったら戻す。 |
ステレオスペルマムの葉が落ちる原因④病害虫による被害
ステレオスペルマムにつきやすいのが「ハダニ」「カイガラムシ」などの害虫です。
これらの害虫がステレオスペルマムに付くと、吸汁によって樹液を吸われ、徐々に株自体を枯らされます。
なんとなく葉の色が悪い、ベタベタする…そんな時は虫が付いていないかチェック!
上写真はステレオスペルマムの画像です。新芽の先端近くに、何やら白っぽい粉のようなものが付着していますね。
これはただの汚れでしょうか?
答えは×です。この白いものは「コナカイガラムシ」と呼ばれるカイガラムシの一種と思われます。このままにしておくと樹液を吸われ弱らされてしまいまうのですね。
そして、カイガラムシの多くはほとんど動きません。そのため、「ただの汚れ」と見過ごしてしまい手遅れになることも少なくないのです。
このような害虫を見つけたら、できるだけ早目に取り除くことで被害を最小限に抑えることができます。また、増えすぎて手に負えない場合は、カイガラムシ専用の殺虫剤の使用も検討しましょう。
まとめ
今回は、ステレオスペルマムの葉が落ちる主な原因とそれぞれの対処方法をくわしくご紹介しました。
春から秋の暖かい時期に葉が落ちる場合、まずは土の状態をよく観察してみましょう。しばらく水やりを忘れていた場合は、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えて風通しのよい場所に置き様子をみます。
次に確認したいのが寒さですね。葉が落ちるのが秋~冬の場合は寒さによって株が弱っている可能性が高いです。特に、ステレオスペルマムは半落葉樹のため、気温が下がる時期に葉を落としやすくなります。
とはいえ、葉がすべて落ちてしまっても諦めずに管理を続けてみてください。春になって気温が上がってくれば枝先に新芽をつけてくれることも多いからです。
ステレオスペルマムの葉が落ちる原因と対処方法
- 葉が落ちるのが秋から冬の場合(気温15度以下)…寒さによって葉を落としている可能性が高い。最低でも15度程度を確保する。
- 葉が落ちるのが春から秋の場合(20度以上)…過度の乾燥により葉を落としている可能性が高い。土の表面が乾いたタイミングでの水やりが理想的。夏場は葉焼けを起こしやすいので強光に当てない。