ツヤ感のある涼し気な葉が美しいステレオスペルマム。春から秋にかけて生育がさかんになるため、1~2年に1度の植え替えが必要になります。
鉢植えのステレオスペルマムを何年も鉢替えしないままでいると、鉢の中が根っこでいっぱいになったり、土が劣化したりして根腐れを起こしてしまうことも…。
そこで今回は、ステレオスペルマムを鉢替え方法を写真付きで分かりやすくご紹介します。
ステレオスペルマムを購入してから一度も鉢替えしていない方や、1~2年以上鉢替えしないままという方は、ぜひ今回の記事を参考に鉢替えをしてみてね。ただし、寒い時期の鉢替えは避けよう。ステレオスペルマムは寒さが苦手な熱帯植物だよ。
ステレオスペルマムの鉢替え手順を解説します!
ステレオスペルマムの鉢替えに適しているのは、春から秋にかけての暖かい時期です。
目安となるのが天気予報の「最低気温」。最低気温が15度以下になる時期は寒さによって回復力も低下しています。
鉢替えは植物にとって少なからず負担となるため、できるだけ回復力の高い暖かい時期に済ませることが大切です。
※ちなみに、ステレオスペルマムの鉢替えにおすすめの時期は、気温が上がり始める春です。4月~6月頃に鉢替えを済ませておけば、冬までにより多くの根っこを張ることができますよ。
ステレオスペルマムの鉢替え 手順①ひとまわり大きめの鉢を用意
ステレオスペルマムの鉢替え時には、あらかじめひとまわり大きめの鉢植えを用意しておきましょう。
この時の「ひとまわり」とは、今の鉢よりも直径プラス3cmほどのものをさします。
鉢を大きくしたくない場合は?
鉢を大きくしたくないという場合は、鉢から取り出した根鉢(土と根っこの塊)を半分ほど崩しましょう。また、地上部も半分ほど切り詰めます。
この場合、株に大きな負担を与えることとなるため、回復力の高い春に実施するのが望ましいです。
大胆に切り戻す場合はできるだけ回復力の高い時期に実施するのがよい。おすすめは気温が上がり始める5月~6月頃。
ステレオスペルマムの鉢替え 手順②鉢底石、用土を入れておく
新しい鉢を用意したら、鉢底穴が見えなくなるくらい鉢底石を敷いておきます。さらに、用土を鉢の約1/3の高さまで入れておきましょう。
ステレオスペルマムが好むのは水はけの良い土です。市販の「観葉植物の土」で構いません。
ステレオスペルマムにおすすめの土は?
しかし、ステレオスペルマムを室内に置くという方は虫を心配される方も多いでしょう。
そんな方におすすめなのが、プロトリーフさんの「室内向けの土」です。(下写真)
この土はコバエやキノコの原因のひとつとされる堆肥(たいひ)を含んでいません。室内でも虫が寄り付きにくく、清潔にステレオスペルマムを育てられますよ。
見た目もきれいな上、土が濡れている時の乾いている時の色の違いが分かりやすいのも特徴です。(下写真)
土が乾いている時は白っぽい色
見た目も綺麗で清潔に管理できる室内向けの土。水やりのタイミングも分かりやすいのもおすすめポイント。
ステレオスペルマムの鉢替え 手順③鉢から取り出す
新しい鉢の準備が整ったら、いよいよ今の鉢からステレオスペルマムを取り出しましょう。
根鉢はどれくらいほぐすべき?
根鉢をどれくらい崩すかは人によってそれぞれでしょう。ここでは、筆者が日ごろから実践している方法をご紹介します。
- 植え替えているのが適期(4月~9月頃)⇒使い古しの箸を使って根鉢を軽くつつきながら古い土を落す。黒く傷んだ根っこがあればカット。古い土は完璧に落とせなくてもok
- 植え替えているのが秋以降(最低気温が15度前後)、または株が弱っている場合⇒根鉢はあまりいじらず、鉢底石を落す程度にしておく。
あくまで目安。時期や株の状態などによってどれくらい根鉢を崩すかは、経験を重ねることで調整できるようになってくるよ。
ステレオスペルマムの鉢替え 手順④植え付ける
根鉢を崩したらあらかじめ準備しておいた鉢に配置、植え付ける高さを見つつ、土の量を調整しましょう。
内部に余計な空間が生じないよう、棒で軽くつついたり鉢を下に軽く叩きつけながら作業する
根っこと土のあいだに空間が出来ていると、根がしっかりと育つことができません。
内部に余計な隙間が生じないよう、植え付ける際にはときどき鉢を持ち上げて床に軽くトントンと叩きつけ、振動で土をうまく行き渡らせます。
使い古しの箸を使って、軽く土をつつきながら作業するのもよいでしょう。(下写真)
棒でつつきながら土を入れ込む場合、つつく位置は鉢の周囲がいいよ。あまり中心部をつつくと根を傷めることもあるからね。
ステレオスペルマムの鉢替え 手順⑤たっぷりと水やり、直射日光を避けた風通しのよい場所へ
新しい鉢への植え付けが完了したら、最後に水をたっぷりと与えます。鉢底から出てくる水が透明近くまで与えましょう。
このようにすることで、土に付着している汚れを洗い流すことが出来ます。これにより、水やりの度に受け皿が汚れるのを防ぐこともできますよ。
心配な場合は鉢内に残っている水分をしっかり切っておく
寒さが心配な秋に鉢替えを実施した場合、念のため、鉢底に折りたたんだキッチンペーパーを敷いて余分な水分を抜いておくとよいでしょう。
このようにすることで、土に残った水分が冷えて根が傷むのを防ぐことができます。
このひと手間は、冬の水やりの際にもおこなうのがおすすめ。土に残った水分が冷えると根が傷み、根腐れを起こすことがあるよ。余分な水分を抜いておくことで、根の冷えからくる根腐れを防ぐことができるんだね。
まとめ
高さ約10cmだった100円の株。鉢替えを繰り返し、1年程で高さ30cmにまで生長
ということで、今回はステレオスペルマムの鉢替え方法について詳しくご紹介しました。
生育旺盛なステレオスペルマムは、適期に鉢替えすることでどんどん株が充実して大きく育ちます。生長するにつれて幹が木質化するのも特徴のひとつです。
適期の鉢替えでその生長の過程を楽しみながら気長に育ててみてくださいね。