新築や結婚、出産など人生の節目に植え付けるという方も多いシンボルツリー。その名の通り、その家の顔、象徴となるのがシンボルツリーです。
でもうちは賃貸だし、シンボルツリーを植える場所なんてない…。
このようにお考えの方。シンボルツリーは屋外だけのものではありません!
少し大きめの観葉植物を室内に置くことで、そのお家の「シンボルツリー」として楽しむことができますよ。
室内にたったひと鉢のシンボルツリーを置くことで、無機質で殺伐とした空間を、一瞬にしておしゃれな雰囲気漂う癒しの空間にすることができるのです。
そこで今回は、自宅(2DK賃貸マンション)で100種類以上の植物を育てる私が、室内のシンボルツリーにおすすめの観葉植物を厳選して5つご紹介。
おしゃれで美しいことはもちろん、「初心者でも育てやすくて丈夫、枯れにくい」という条件付きで厳選しました。ぜひ室内のシンボルツリー探しにお役立てください。
室内のシンボルツリーにおすすめ!枯れにくくて丈夫な観葉植物【厳選5選】
▲我が家のシンボルツリー「ウンベラータ」
筆者が考える室内のシンボルツリーの条件3つとその理由は以下の通りです。
- 寒さに強い…観葉植物の多くは熱帯地方が原産のため寒さに弱い。室内といえども日本の冬は過酷。できるだけ寒さに強いものがベスト。
- 耐陰性がある…室内の少ない日光量でも生育できる性質を持つものがベスト。
- 乾燥に強い…原産地は湿度70%以上と高湿なことが多い。秋~冬にかけては空気が乾燥しやすく傷みやすいため、葉に厚みがあるものがベスト。(葉が薄いと傷みやすいから)
これら3つの条件を備えた観葉植物が「初心者でも育てやすく枯らしにくい室内におすすめのシンボルツリー」といえるでしょう。
そして、今回はこれらの条件を満たしていることを最低条件に、「育てやすさ」「見た目」「管理のしやすさ」などを考慮し5つに厳選しました。
室内のシンボルツリーにおすすめ①フィカス・ウンベラータ
一度は見たことがある方も多いでしょう。ハート型の大きな葉が印象的な「フィカス・ウンベラータ」です。
上写真のウンベラータはストレートですが、ぐにゃっと曲がった幹のものも人気です。ゴムの木の仲間で、アルテシマ・ベンガレンシスと並んで人気なのがこのウンベラータです。
白っぽい幹から広がる傘のような葉が印象的。丸みのあるハート型の葉を持つウンベラータは、「恋愛運」や「出会い運」などを高めてくれるグリーンとして知られています。
ちなみに花言葉は「夫婦愛」「永久の幸せ」。結婚祝いや新築祝いなどとして贈られることの多いグリーンです。
フィカスウンベラータを室内のシンボルツリーとして長持ちさせるポイント
- 南向きの窓際に置くのがベスト(ただし、冬は夜のみ窓からできるだけ離し冷え込みを防ぐ)
- 葉が薄く空気が乾燥すると傷みやすいのでこまめな葉水(はみず)が必要
- 水やりは土がしっかりと乾いてからたっぷりと
- ただし冬は土が乾いてさらに3~4日してから常温の水を土全体が湿る程度に与える
- 伸びすぎたらカットし水差しにしておくと発根する
※葉水(はみず)…霧吹きで全体に水分を吹きかける保湿のためのお手入れのこと
あわせて読みたい「ウンベラータに元気がない理由は?症状別の対処法も」はこちら
室内のシンボルツリーにおすすめ②シェフレラ(ホンコン・カポック)
「とにかく丈夫で枯れにくく、元気をくれるシンボルツリーが欲しい!」
そんな方には断然、こちらのシェフレラ「ホンコンカポック」がおすすめです。
暑さ、寒さともに強く、筆者が住む近畿地方では屋外で越冬している姿も時々見かけるほど。また、葉に触れると分かりますが、ぷっくりとしていて肉厚。
つまり、乾燥にも非常に強いです。その上、生育旺盛で元気いっぱい!
さらに、カポックの丸みを帯びた葉。風水では丸い形は「金運」「和」を意味します。そのため、カポックは、金運や対人運を高めてくれるグリーンとしても人気です。
伸びすぎたら適当にカットし水差しにしておくと、高確率で発根しますよ。発根後はそのまま新しい土に植え付ければ、どんどん増やすこともできちゃいます。
ホンコンカポックを室内のシンボルツリーとして長持ちさせるポイント
- できれば南向きの窓際に置くと喜ぶ
- 春~秋は土が乾いたタイミングでたっぷりと水やり
- 最低気温が15度以下になったら水やりは控え目に。土が乾いてさらに3~4日してから常温の水を与える。
- 伸びすぎて形が崩れたら暖かい時期にカット、切った枝で増やすことも容易
あわせて読みたい「カポックの元気がないときの原因と対処法を徹底解説!」はこちら
室内のシンボルツリーにおすすめ③フィカス・アルテシマ
ライムグリーンとグリーンのツートンカラーがおしゃれな「フィカス・アルテシマ」。
こちらも冒頭でご紹介したウンベラータと同じく、ゴムの木の仲間です。明るい色味の幹と鮮やかな色の葉が美しい観葉植物で、室内のシンボルツリーとしても高い人気を誇ります。
カフェやアパレル店などに置かれていることの多いインテリア性の高いグリーンです。
アルテシマの葉の形はまさに小判型。風水では金運を高めてくれるグリーンとして知られています。
また、ウンベラータやカポックに比べると生長はゆっくりめ。樹形が乱れにくいのもアルテシマの特徴でしょう。
アルテシマを室内のシンボルツリーとして長持ちさせるポイント
- 室内の明るい場所に置くことで美しい葉の色が保たれる
- 水やりは土がしっかりと乾いてからたっぷりと
- 天気予報をチェックして最低気温が15度以下になったら水やりを控え目にシフト
- 冬は夜になったら窓からできるだけ離す
あわせて読みたい「アルテシマの元気がない時の主な原因と対処方法とは?」はこちら
室内のシンボルツリーにおすすめ④パキラ
シンボルツリーとしてはもちろん、小鉢から大鉢まで種類豊富なパキラ。「ザ・観葉植物」といえるグリーンのひとつですね。
そんなパキラは特に暑さと乾燥に強く、手のかからないグリーンです。逆に、寒さと蒸れには弱いため、冬場はできるだけ暖かい場所におくことが大切です。
また、天気予報をチェックし最低気温が15度以下になったら水やりを控え目にします。具体的には、土が乾いてさらに3~4日してから常温の水を暖かい時間帯に与えること。
春から秋にあけては、手のひらの広げたような美しい葉をどんどん展開させて楽しませてくれますよ。
パキラの葉先は尖っており、さらに下向きに広がります。このことから、風水ではパキラを「強い気を発し、悪い気を鎮めてくれる植物」として知られています。
気持ちを落ち着かせてくれて、さらに邪気を払う浄化作用。そして育てやすさ…。
パキラが観葉植物としてのみならず、室内のシンボルツリーや贈り物として高い人気を誇り続ける理由が分かりますね。ちなみに花言葉は「快活」「勝利」。
パキラを室内のシンボルツリーとして長持ちさせるポイント
- 室内でもできるだけ明るい場所に置くこと(南向きの窓際がベスト)
- 冬の夜は窓から離してできるだけお部屋の中心へ移動しておく(寒さ対策)
- 最低気温が15度以下になったら水やりを控え目にする。具体的には土が乾いてさらに3~4日してから常温の水を与える。(目安は月1回~2回)
- 空気が乾燥しがちな秋から冬は、葉水で保湿すると葉が傷みにくい
あわせて読みたい「パキラの元気がない…症状別の原因と対処法とは?」はこちら
室内のシンボルツリーにおすすめ⑤ツピタンサス
一見、さきほどのパキラと似ていますが、実はシェフレラの仲間です。
尖った葉が四方に広がりつつも、どこか柔らかさを感じる佇まい。シェフレラの中でも人気が高まっている品種です。
暑さと寒さ、ともに強く強健なホンコンカポックに比べると、やや繊細な性質を持ちます。茎がやや赤みがかっているところがおしゃれ。
また、置く方角によって風水的な効果が異なるのも面白いポイントです。花言葉は「幸福」。
- 玄関、寝室…リラックス効果
- 北側…貯蓄、仕事運
- 南側…家族運
ツピタンサスを室内のシンボルツリーとして長持ちさせるポイント
- 置き場所は基本、南向きの窓際
- 水やりは土がしっかりと乾いてから
- 天気予報をチェックし最低気温が15度になったら水やりを控え目にシフト
- 冬の夜は窓からできるだけ離して冷え込みを防ぐ
室内にシンボルツリーを迎え入れるなら必ず持っておきたい便利アイテム3つはこれ!
室内にシンボルツリーを迎え入れる場合、必ず持っておいた方がいいおすすめの便利アイテムを3つご紹介します。
どれも数百円~千円程度のちょっとしたアイテムですが、これらがあるだけでシンボルツリーを長持ちさせられますよ。
室内にシンボルツリーを置くなら必ず持っておくべきアイテム①サスティー
水やりの目安となるのが土の乾き具合です。
土の乾き具合の確認方法は、
「鉢を持ち上げた時に軽い(水やり後の鉢の重さを把握しておくとよい)」「土に指を2~3cmほど差して水気を感じない」などですが、どうしても感覚頼りになってしまいます。
そんな時に便利なのが水やりチェッカー「サスティー」です。
スティック状のチェッカーを土に差しておくだけで、土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色で知ることができますよ。
春から秋の暖かい時期は、サスティーが白になったタイミングで水をたっぷりと。最低気温が15度以下になる秋から冬は、サスティーが白になってさらに3~4日してから常温の水を与えます。
水のやり過ぎによる根腐れを防ぐことはもちろん、管理をグッと楽にしてくれるアイテムです。
室内にシンボルツリーを置くなら必ず持っておくべきアイテム②キャスター付き鉢スタンド
シンボルツリーともなるとどうしても鉢が大きく重いですね。
しかし、時期によっては場所の移動が必要となります。それが寒さの厳しい冬場です。
昼間は暖かな窓際も、夜になるとグッと冷え込みます。とはいえ、重い鉢をいちいち移動するのは大変です。
そんな時にあると便利なのがキャスター付きの鉢スタンドです。
室内にシンボルツリーを置くなら必ず持っておくべきアイテム③微細ミストスプレー容器
室内でシンボルツリーを管理する際に必要となるお手入れが「葉水(はみず)」です。
特に空気が乾燥しがちな秋から冬は葉が傷みやすくなります。本来、湿度70%以上もの地域で育つ熱帯植物たちにとって、空気の乾燥は寒さと同じくらい過酷な環境です。
100均のスプレー容器でももちろんokですが、管理している植物が多い場合は微細ミストの出るスプレー容器があるととっても便利です。
細かな霧状のミストであれば、葉に付着した水滴が床にボタボタと落ちにくくお掃除も楽です。また、連続噴射可能なものであれば、手も疲れにくくなります。
アイビル エアリーミストスプレー は、美容室で使われていることの多いスプレー容器ですが、葉水容器としてもおすすめです。
少ないプッシュ回数で連続噴射可能なので、とにかく手が疲れにくく、微細ミストで床も汚れにくいですよ。
ちなみに筆者は黒を使っていますが白もありますよ。↓↓
室内のシンボルツリーは大きいものを購入すべき?
「小さいのじゃダメ…?」
もちろん、はじめから大型のグリーンを購入すればすぐに存在感のある姿を楽しめますね。
しかし、大型のグリーンは小さなものに比べて価格も張ります。だからこそ、グリーン初心者は、あらかじめ丈夫で育てやすい種類をチョイスすることが重要なのです。
そして、「気長に育てていきたい」という方には小さな鉢から始めてみるのもおすすめです。ただ、シンボルツリーと呼べるまでには少なくとも2年程度はかかるでしょう。
しかし、2年も育てていればかなり愛着が沸いてきます。これはお金に変えられない価値です。
今すぐシンボルツリーを楽しみたいなら断然、大型グリーンを選ぶべき
「できるだけ早く室内におしゃれなシンボルツリーを置いて、お部屋を心地よい空間にしたい!」
このような方には断然、大型のグリーンがおすすめです。すでにプロが大きく丈夫に育てた大型のグリーンであれば、少しくらいの寒さや日光不足にも耐えてくれます。
ネットで購入される際は送料無料の商品数が多く、新鮮な状態と丁寧な梱包で届けてくれる評判のよいショップを選びましょう。
大型観葉植物を新鮮な状態で届けてくれる専門店はこちら
「できるだけ費用を抑えつつ、状態のよい大型グリーンを自宅まで届けてほしい。」
「贈り物として観葉植物を送りたいけど、きちんと届けてもらえるか不安…」
このような場合におすすめしたいのが、観葉植物専門店「ブルーミングスケープ」です。
プロが厳選した植物を新鮮な状態で自宅まで届けてくれます。送料無料の商品も豊富で、お部屋の雰囲気に合ったグリーンを見つけられますよ。
●◎観葉植物ギフトを選ぶなら
「ブルーミングスケープ」
御祝の贈り物として、長く楽しめて長く記憶に残る「観葉植物」はいかがですか?
育てる楽しみを感じつつ、将来的にはシンボルツリーに生長させたいなら小さい鉢もあり
下写真は筆者が育てているフィカスウンベラータの購入当初の様子です。
500円程で購入しました。可愛いですが「シンボルツリー」とは言えない大きさですね。
しかし、植え替えや剪定、置き場所など、日々のお手入れを続けていると、うまくいけばどんどんと大きく育ちます。
購入から約一年で、シンボルツリーと呼べるくらいの大きさに生長
そして、購入から約一年でこれくらい大きくなりました。
「たった一年?じゃあ小さい物を買って地道に育ててみようかな!」
と、思われた方も多いのではないでしょうか。しかし、手間はかかります。筆者の場合、ここまでで合計3回ほど植え替えを実施し、春~秋は屋外の半日陰へ移動。
葉焼けが心配な真夏は遮光ネットや室内へ移動させたりと、なかなか手間をかけてきました。特に株が小さいうちは寒さにも弱いため、気を使ってやる必要があります。
2022/10/16
こんな感じで、「少々手間と時間がかかっても構わないから、自分でシンボルツリーを育ててみたい」という方には、費用を抑えて小さな鉢から育ててみるのも個人的にはおすすめです。
あわせて読みたい「ウンベラータを大きくしたいときの育て方のコツ3つ」はこちら
まとめ
シンボルツリーがあるだけで、お部屋が明るく心地よい雰囲気に…
ということで、今回は室内におすすめのシンボルツリーを厳選して5つご紹介しました。
シンボルツリーはもちろんのこと、100円ショップで購入した小さな観葉植物を室内にちょこんと置くおだけでも癒し効果は抜群です。
特に、在宅勤務でおうち時間が増えた方にはグリーンを強くお勧めします。室内に観葉植物を置くことで得られるメリットは以下の通り。
室内にシンボルツリーを置くことで得られる4つのメリット
面倒なお手入れもいつの間にか生長を感じられる楽しみな時間に…。
- 視覚疲労緩和効果(特に緑色の植物が効果高)
- 集中力散漫やストレス過多を抑制する効果(特に作業場に最適)
- 心を落ち着かせてくれる効果(緑視率が高いほど騒音を「うるさい」と感じにくくなる傾向)
- リラックス効果(日々、お手入れすることで生長を感じることができ、同時に愛着も沸いてくる、暮らしの中にちょっとした楽しみができる)
ふと疲れて部屋を見渡す瞬間…。散らかった部屋…。ため息をつきかけたその時。視界の先に佇むグリーン。
「大丈夫?僕はおかげさまで、元気だよ。」
「あー、部屋が散らかってるけど植物は元気そう…。まぁいっか…。」
植物は弱っても枯らされても文句ひとつ言いませんから…。これ以上の癒しはありませんね。
ということで今回は以上です。今回の記事が、あなた様が室内にグリーンを取り入れるきっかけになれば大変うれしく思います。
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