お気に入りの植物の茎をカットし、土に挿すだけで簡単に同じ植物を増やせるのが「挿し木(さしき)」ですね。
そして、挿し木をする際に必要となる大切なひと手間が「水揚げ(みずあげ)」です。
今回は、挿し木をする際に水揚げが必要な理由をご紹介します。
挿し木をする時に水揚げ(みずあげ)が必要な理由
それでは、挿し木をする際に水揚げが必要な理由をくわしくみていきましょう。
挿し木するときには数時間、茎を水に差して「水揚げ」しておくのが望ましい
挿し木をする際に必要となるのが増やしたい植物の茎です。これを「挿し穂」とよびます。
挿し穂はいきなり土に挿さず、一旦、水を張った容器に先端をつけて吸水しておくのが望ましいです。これが水揚げです。
ではなぜ、挿し穂を土に挿す前に水揚げすべきなのでしょうか?
根を失った状態の挿し穂は乾燥しやすい
カットした挿し穂は元の植物から切り離している状態ですね。そのため、根を失っています。
根を失っている植物は、水分を吸い上げることが以前よりも難しくなっています。乾燥によって枯れてしまう可能性が高いのですね。
そのため、切れ味のよいハサミで切り口を斜めにカットし、水を吸うための断面の面積を広くとります。
水を張った容器に挿し穂を数時間挿し水揚げしておくことで、乾燥による枯死を防ぐことが出来るんだね!
水揚げと同時に必要となるのが「葉数の調整」
また、とった挿し穂にたくさんの葉が付いている場合、葉からの「蒸散」によって多くの水分が葉から排出されます。
葉がある以上は光合成を続けるためです。
水揚げしたとしても、切り口から吸い上げる水分量が葉からの蒸散によって抜けていく水分に追いつかなくては、発根する前に挿し穂が枯れてしまいます。
これを防ぐためにも、挿し穂の葉数が多い場合はあらかじめ葉数を減らしておくか、大きな葉は半分に切って面積を減らしておくことが必要になるのですね。
葉数を減らす場合、下葉をとると土に挿しやすくなるよ。
挿し木をする時に水揚げ(みずあげ)が必要な理由【まとめ】
今回は、挿し木の際に水揚げが必要な理由をくわしくご紹介しました。
ちょっとしたひと手間ではありますが、挿し木を成功に導く大切な作業が水揚げなのですね。ただ、どれくらいの時間水揚げすべきかはその挿し穂の大きさにもよります。
上写真のように小さな茎であれば数時間で十分でしょう。もっとしっかりとした枝物であればさらに数時間、半日から1日ほど水揚げが必要になる場合もあります。
それぞれの植物に適した水揚げ方法を確認した上で実践してみてくださいね。
挿し木するときに水揚げが必要な理由
- しっかりと吸水させておくことで乾燥による挿し木の失敗を防ぐ
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