リプサリスは寒さに弱いって聞いたけど、具体的にどんなことに注意して管理すればいいの?簡潔に教えて!
ハンギングにしてさり気なく飾りたい不思議なサボテン「リプサリス」。
リプサリスは見た目の美しさと育てやすさで多くの愛好家を魅了していますが、冬の寒さには弱いことが知られています。
そこで今回は、リプサリスを冬越しさせるために押さえておくべきポイント3つを紹介します。
熱帯雨林が原産のリプサリスは冬の寒さがとても苦手な植物…。でも大丈夫!今回紹介する3つのポイントさえ押さえておけば、初心者でも簡単にリプサリスを冬越しさせられるよ。
リプサリスの冬越し方法!3つのポイントを押さえて寒さを乗り切る
リプサリスは熱帯雨林が原産の暖かい場所を好む植物です。日本の冬を乗り越えるためには、以下3つのポイントを押さえておきましょう。
リプサリスを冬越しさせるポイント①10度以下の寒さに当てない
リプサリスが耐えられる寒さは5度程度までですが、冬でも弱らせることなく綺麗な姿を保ちたいなら10度は必要です。
理想は15度以下にならないようにします。
エアコンの温風や床暖房に直接鉢を晒すのは厳禁!
寒さに晒したくないあまり、リプサリスをエアコンの風が直接当たる場所に置くのは×です。
エアコンの風は非常に乾燥するため、直接当たると葉や根を傷ませてしまう恐れがあります。
床暖房の上に直接鉢を置くのも避けて。鉢内の温度が上がり過ぎると根が煮えて根腐れを起こす恐れがあるよ。温度計が無ければ用意しよう。
リプサリスを冬越しさせるポイント②土が乾いて3日ほど経ってから水やり!
リプサリスの水やりは、土が中心部まで乾いてからたっぷりと与えるのが基本です。
しかし、寒さで生育が鈍る冬はそれよりも水やりを控え目にする必要があります。
冬は土が乾いてさらに3日ほど経ってから、の約1/3が湿る程度の量で与えるが良いでしょう。
土は中心部まで乾いてから。水やりチェッカーがあると便利
土の乾き具合を確認するのはなかなか難しいものです。
冬の場合、暖かい時期と同じ間隔で水やりをしていると高確率で根腐れを起こして今います。
そんな冬の水やりの失敗を防いでくれるのが水やりチェッカーサスティーです。
土に挿しておくだけで土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色でお知らせしてくれる便利グッズです。
- 春、秋…チェッカーが白になったタイミングで鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やり
- 夏、冬…チェッカーが白になってさらに3日ほど経ってから土の約1/3が湿る程度の量の水を与える
リプサリスを冬越しさせるポイント③南~東向きの窓際に置いて日照を確保
リプサリスは多肉植物としては珍しく耐陰性があるため、室内でも長く育てることができます。
とはいえ、あまりにも日当たりが悪いと徐々に葉色が悪くなり弱ってしまいます。
室内でリプサリスを育てるなら、日当たり・風通しの良い南~東向きの窓際に置くのが最低条件です。
日照不足が心配なら植物育成LEDライトを使うのもおすすめです。
ただし、冷え込みのきつい冬は夜のみ窓から1~2m離す
冬の窓際は夜間~朝にかけて想像以上に冷え込みます。
リプサリスを冬の寒さから守るためにも、夜間は窓から1~2mは離してやると寒さ対策として効果的です。
可能であれば、お部屋の中心近くまで移動するといいよ。朝になって気温が上がってきたら明るい元の場所へ戻してね。
冬に弱りやすいリプサリスの寒さ対策は?
熱帯雨林が原産のリプサリスは寒さに弱く、冬越させるためには寒さ対策が必須です。
夜のみ窓から1~2m離すことで冷え込みを防ぐ!
- リプサリスは南~東向きの窓際に吊るしたり飾ったりするのこと自体は良い。ただし、冷え込みがきつくなる冬の夜間は、夜間のみ窓から1~2m離すと安心
暖房の温風か直接当たらない場所で管理
- 冬は暖房の直接当たらない場所で管理。葉に直接温風が当たると株を傷めてしまうため
- リプサリスは高温多湿な環境を好むため、湿度を60%前後に保つことが理想。葉水や加湿器で調節
冬は室内管理が基本
- 10度以下にならないようにすること。理想は15度を切らないこと
- 寒さに弱いリプサリスは霜に当たらなければ枯れにくいものの、寒さに晒されることで葉の色が悪くなったり、小さな株はそのまま枯れてしまうことも
- 冬は室内管理にして極端な寒さに当てないこと
寒さが心配なら専用のヒートマットシートを利用するのも良い
- 爬虫類や育苗のためのヒートマットは鉢内を20度程度に保ってくれる優れもの
- 根が冷えるのを防いで寒さから守る
- ただし、人間のための床暖房に鉢を置くのは×。鉢内の温度が上がり過ぎて根腐れを起こす恐れがある
筆者のおすすめはピタリ適温プラス(上写真)。これを使うようになって、寒さが極端に苦手な植物たちが冬に枯れることが無くなったよ。温度を一定に保ってくれるから熱くなり過ぎることもなく安全。試してみてね。
リプサリスを寒さから守る!冬の置き場所はどこがベスト?
リプサリスを冬越しさせるためには、なんといっても置き場所が重要です。以下に、リプサリスを室内で管理する際のポイントを紹介します。
室内なら南~東向きの窓際がベスト。ただし、夜間は窓から離して
寒さに弱いリプサリスは、室内で管理する際には日当たりの良い場所を選ぶ必要があります。
ただし冬の夜間は注意。暖房を消した後は想像以上に冷え込みます。
冬は夜になったら窓から1~2m離すのが安心です。
温度が安定している場所を選ぶ
リプサリスは寒暖差が激しい場所を好まないため、温度が安定している場所を選ぶことも重要です。
エアコンや暖房器具の風が直接当たらない場所や、冷気がたまりやすい玄関や廊下などは避けましょう。
寒さ対策を行う
寒い場所に置かれるリプサリスは、寒さ対策をしっかりと行う必要があります。
以下に寒さ対策のポイントをまとめました。
- 鉢カバーなどで覆うことで、寒さから守る。果物の緩衝材も使える(上写真)
- 鉢をキャスターの上や少し高い場所に置くことで、床の冷気から遠ざける
リプサリスに適した湿度は60%前後
室内では冬場に乾燥しやすい環境になるため、リプサリスの湿度管理も重要です。
空気が乾燥し過ぎると害虫が湧いたり葉が傷んだりしやすくなるため、湿度は60%前後を保つのが理想です。
- 室内の湿度を適切に保つために、加湿器や湿度計を使用する
- 葉に水分を吹きかける葉水は暖かい時間帯に済ませること
葉水する場合、冬の夜間に葉水するのは避けて。葉に残った水滴が朝晩のうちに冷えて、葉を傷めてしまう恐れがあるよ。冬の葉水はできるだけ暖かい時間帯に済ませてね。
暖房と乾燥対策も忘れずに
冬の寒さと暖房による乾燥は、室内の観葉植物にとって特に悪影響を与えます。しかし、適切な対策を取ることでリプサリスの健康を保つことができます。
暖房による室内の乾燥対策
暖房によって室内の湿度が低下し空気は乾燥します。高湿度を好むリプサリスにとって、乾燥は葉を傷める原因になることもあります。
空気が乾燥することで、カイガラムシやハダニなどの害虫の発生リスクも高まります。
乾燥対策としては、以下のような方法があります。
- 午前中の葉水:リプサリスの葉に霧吹きで水を与えることで、空中湿度を上げるる。特にリプサリスは、葉から水分を吸収する能力を持つため、1日に数回行うとよい
- 加湿器を使用:部屋全体の湿度を上げるために、加湿器を利用することも有効
ちなみに筆者はスチーム式加湿器を使っているよ。水を加熱したスチームが広がるから室内も多少暖まるのが良い。超音波式の加湿器よりも壊れにくくて衛生的。個人的にはかなり気に入ってるよ!
象印 スチーム式加湿器 2.2L EE-RP35-WA(1台)
暖房の風が直接当たらない位置に置く
暖房を使用すると室内の温度が上昇します。
しかし、植物は暖房器具から出る温風が直接当たることを嫌います。
- 場所の選定:暖房の直接的な風が当たらない場所に置く
- 適切な通気:室内にこもった空気や高温による湿度上昇を防ぐために、24時間サーキュレータを使用する
ちなみに筆者はほぼ一年じゅうサーキュレーターをまわしっぱなし。風が通ることで、湿度の調整や温度の均一化ができる。根腐れや害虫、カビなどの予防にも効果的だよ。
室内の環境に注意する
冬の寒さや暖房による乾燥対策を行う上で、室内の環境にも注意が必要です。以下の点に留意しましょう:
- 日差しの確保:リプサリスは日光を好む。室内なら南~東向きの窓際がベスト
- 土は乾かし気味に:寒さによって生育が緩慢になる時期は土を乾かし気味に管理。樹液濃度を高めることで寒さに備える
- 風通しを確保:室内にこもった空気や湿気を適切に取り除くために、風通しの良い場所に置くこと。窓を閉め切る時期は、サーキュレーター必須
- 室内外の移動に注意:室内と屋外の温度差が激しい場合は、植物を急激な変化から守るために、適切な対策を講じましょう。特に移動時には、寒さや風にさらされる時間を最小限に抑えるようにしましょう。
リプサリスってこんな植物!
リプサリスはサボテン科の多肉植物で、北アメリカから南アメリカの熱帯地域が原産です。
「森林サボテン」や「紐サボテン」などと呼ばれるリプサリス
リプサリスはサボテンでありながら熱帯雨林の樹木や岩に着生し、木漏れ日を浴びながら成長します。
その姿は繊細で見事であり、「ヒモサボテン」「森林サボテン」などとも呼ばれることもあります。
初夏に小さな花を咲かせてくれることもある
リプサリスは初夏に小さな花を咲かせ、その後に実を付けます。
一般的に花の色は白ですが、黄色やピンク、オレンジ色の花もあります。
花後には真珠のような丸い実が連なって成長します。
リプサリスの花言葉は「暖かい心」「枯れない愛」
リプサリスの花言葉は、「温かい心」「枯れない愛」、「燃える心」「偉大」などがあります。
風水的にも効果があり、室内の邪気を払ったり、悪い気を吸収する効果が期待できます。
さり気なく吊るすだけで室内をグッとお洒落な雰囲気にしてくれるリプサリスは、プレゼントにもおすすめの観葉植物(正しくは多肉植物)だよ!
リプサリスに関するよくある質問
Q.リプサリスはどのくらいの水やりが必要ですか?
リプサリスの水やりは、土の表面が乾いてさらに3日ほど経ってからたっぷりと与えることがポイントです。
保水力のある土を使用している場合は、2週間に1回程度の水やりで十分です。
冬はさらに土を乾かし気味にすることで根腐れを防ぎます。
Q.リプサリスの育て方で特に注意すべき点はありますか?
リプサリスを育てる際に特に注意したい点は、以下の3つです
- 日の当たる場所を選び、明るい場所に置くことが重要。ただし、直射日光は避ける
- 適切な水やりを行い、土が乾いてからたっぷりと水を与える。ただし、冬は土を乾かし気味に管理
- 寒さに弱いため、冬の管理場所や温度設定に注意が必要。温湿度計を近くに置くこと
Q.リプサリスの剪定はどのくらいの頻度で行うべきですか?
リプサリスは成長が早いため、定期的に剪定するのがおすすめです。
春から秋にかけて、混みあっている部分があればカットします。
カットした茎や葉を使って増やすこともできます。
Q.リプサリスの肥料はどのように与えればよいですか?
リプサリスに液体肥料を与える場合、春から秋にかけて月に1回程度のペースで与えると良いです。
ただし、肥料を与えすぎると根が傷むことがあるため、適量を守るようにしましょう。
リプサリスはそこまで肥料を与えずとも元気に育つ。植え替え時にマグァンプk等を混ぜ込むくらいでok!逆に、肥料を与えすぎると根が傷むこともあるから注意。
まとめ
- リプサリスを冬越しさせるなら「10度以下の寒さに当てない」「土が乾いてさらに3日ほど経ってから水やり」「南~東向きの窓際に置く」の3つを押さえておけばok
- ただし、冬の窓際は夜間にかなり冷え込むため、夜になったら窓から1~2m離して置くと安心
- エアコンの温風が直接当たる場所は×。床暖房の上に直接鉢を置くのも避ける
- 寒さが心配な場合は、爬虫類、育苗用のヒートマットを使うのもおすすめ
- リプサリスに適した湿度は60%前後。温湿度計を置いて管理する
リプサリスを冬越しする際には、寒さに弱い特性を考慮した対策が必要です。
また、湿度管理も重要。暖房の効いた場所や乾燥した環境では葉水や加湿器を使用して過度の乾燥を防ぎます。
リプサリスを冬の寒さから守るために、今回紹介し3つのポイントや寒さ対策を意識して育ててみて。健康的な状態を保ちながら、春に楽しむ美しいリプサリスを育てよう!