リプサリスは花も咲かせるって聞いていたけど、なかなか花を咲かせてくれない…。
明るい場所に置いて水やりもちゃんとやっているのに、花がなかなか咲かない…。どうすればいいの?
ぷっくりとした葉が可愛いリプサリス。
垂れ下がる不思議な葉が特徴のリプサリスですが、春先に咲かせてくれる花を楽しみにしているという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、リプサリスの花が咲かない理由やその対処法についてまとめてみました。
リプサリスの花が咲かない原因とは?
リプサリスの花が咲かない場合、以下のような原因が考えられます。
リプサリスの花が咲かない原因①開花時期(春~夏)でない
一般的に、リプサリスは春から夏の生長期に花が咲くことが多いです。
特に4月から6月の間に花芽が形成され、開花する傾向があります。
リプサリスの開花時期は4月~6月頃。ただし、品種によっては早咲きのものもあるよ。花を楽しみたい場合は、花の咲く時期を確認しておこう。
リプサリスの花が咲かない原因②株が充実していない
日光不足、風通し不足、気温不足、根詰まりなどによって株が十分に育っていない場合、なかなか花が咲きません。
リプサリスの株を充実させ花を咲かせるためには、春~秋の生育期に十分な日光と風通し、水分を与える必要があります。
植物が光合成する上で不可欠なのが、光・水・風。どんなに大事に育てていても、この3つが揃っていなければ株はなかなか充実しない。
リプサリスの花が咲かない原因③温度不足(15度以下)
リプサリスの花が咲くのは15度~30度くらいになる時期です。
開花時期であっても、温度が足りない場合は花がなかなか咲かない場合もあるでしょう。
早咲きの品種だと1月くらいに花が咲くものもあるよ。リプサリスは種類豊富。今育てているリプサリスの開花時期を改めて確認してみよう。
リプサリスの花が咲かないときの対処法は?
リプサリスを育てていて、花を咲かせることが目標であるならば、以下のポイントに注意しながら育ててみましょう。
室内なら南~東向きの窓際で育てる
花を咲かせるためには、株を充実させなくてはなりません。株を充実させるために欠かせないのが、光と風です。
リプサリスを室内で育てるなら、明るさと風通しが確保できる南~東向きの窓際で育てるのがベストです。
屋外の場合は半日かげ。直射日光は葉を傷めやすいから避けて。寒さは苦手だから、15度以下になるようなら室内で管理しよう。ちなみに筆者は室内の南向きの窓際に吊るしているよ。基本はレースカーテン無しでok。葉が焼けるようなら調節してね。
冬でも最低10度、できれば15度はキープ
リプサリスは寒さに弱いため、10度以下の寒さに当てることは避けてください。
屋外管理の場合、15度以下になるようなら暖かい室内に移動させ、暖房の風が当たらない場所で管理を続けます。
気温が下がる冬は生育が緩慢になるよ。この時期は土を乾かし気味にすることで根を寒さから守ることが大事。リプサリスの冬越しについては以下記事を参考にしてみてね。
水やりの頻度、量は時期によって変える
水やりの頻度を適切に管理することも花を咲かせる秘訣です。
- 春~秋の生育期(最低気温15度以上)…土の中央部分がしっかり乾いてから鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与える
- 冬の休眠期(最低気温15度以下)…土の中央部分が乾いてさらに3日ほど経ってから、土の約1/3が湿るくらいの量で水を与える。できるだけ暖かい日の日中に済ませること
冬は水のやり忘れよりも、やりすぎによるリスクが高まるよ。リプサリスは葉に沢山の水分を蓄えているから、基本土を乾かし気味に管理する方がリスクが少なく済むんだ。
春~秋は肥料を与えてみるのも良い
春~秋(真夏は避ける)の暖かい時期は、肥料を与えてみるのも良いでしょう。
ただし、肥料を与える際には以下のポイントに注意してください。
- 根詰まりを起こしている場合はまず植え替えが必要。植え替え後は1ヶ月経ってから肥料を与える
- 明らかに株が弱っている場合、肥料を与えることでさらに根にダメージを与えてしまう恐れがある
- 生育期の4~6月と9~10月に、水で薄めた液体肥料を月に3回~4回ほど与える
- 夏や冬は生育が緩慢なため肥料は不要
- 花芽が形成される時期にリン酸の肥料を与えると花の開花を促す効果がある
2年以上植え替えていない場合や鉢底から根がはみ出ている場合、肥料を与えると根がダメージを受けてしまう恐れがあるんだ。肥料は与え方やタイミングによっては毒にもなってしまう…。肥料については以下記事も参考にしてみて。
リプサリスの適切な水やりと肥料のあげ方
リプサリスの水やりと肥料の管理は花を咲かせるうえで非常に重要です。以下のポイントを押さえて適切に行いましょう。
水やりのタイミングと方法
リプサリスの水やりは季節や室温によって異なります。
冬季には室温が低い場合は断水気味に管理し、室温が適度にある春~秋は土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
土が乾燥している時と湿っている時、この「乾湿のメリハリ」が大事なんだ!
適切な肥料の与え方
リプサリスは肥料を与えずとも問題なく育つことが殆どですが、花を咲かせたいのであれば、適度な肥料を与えるのが良いでしょう。
ただ、肥料を過剰に与えると徒長したり根を傷めたりする恐れがあります。
- 春~秋…水やりとともに水で薄めた液体肥料を与える
- 真夏・冬…肥料は不要
リプサリスによくあるトラブルと対処法
リプサリスの育て方は比較的簡単ですが、以下のようなトラブルを起こすこともあります。
リプサリスによくあるトラブル①水のやりすぎによる根腐れ
根腐れは水のやりすぎや蒸れ、冷え込みにより、鉢の中で根が腐っている状態です。
放っておくと腐敗が拡がり、そのまま枯れてしまう可能性が高くなります。
根腐れの症状
- 水をあげても元気にならない
- 土が7日以上湿ったまま、なかなか乾かない
- 葉がポロポロ落ちる
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根元が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根が黒く変色している
根腐れの対処法
- 鉢や地面から植物を抜き、悪い土を落として水はけの良い土に交換する
- 根の傷んでいる部分や腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しが良く明るい日陰で管理する(1週間を目安に水が乾くような状態で管理する)
- 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起きた場合は一旦株を鉢から取り出し、傷んだ根を取り除いて。赤玉土やゼオライトなど通気性の良い清潔な土に植えつけて新しい根が出るのを待とう。株元が腐敗している場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させることもできるよ。
リプサリスによくあるトラブル②根詰まり
根詰まりを放置していると水分がスムーズに吸収できなくなるだけでなく、鉢内が蒸れることで根腐れを起こすリスクも高まります。
根詰まりの症状
- 1~2年以上植え替えていない
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
根腐れの対処法
- 春~秋の暖か時期に、現在の鉢よりひとまわり大きい鉢(直径プラス3cmほど)に植え替える
リプサリスによくあるトラブル③葉焼け
リプサリスは夏場の強い光に晒されると葉焼けを起こすことがあります。
葉焼けの症状
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
葉焼けの対処法
- 明るい日陰にならして直射日光に当てないようにする
- 葉焼けした部分はカットして取り除き、新しい健康な葉が生えてくるのを待つ
すでに葉焼けした葉を元に戻すことはできないよ。
リプサリスによくあるトラブル④ハダニ(害虫)
ハダニもリプサリスのトラブルの一つです。以下にハダニの症状と対処法をまとめます。
ハダニが付いたときの症状
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニの対処法
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏や付け根、茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤や牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、酢など)
ハダニが湧いてしまった場合は、市販の殺虫剤を使用するのが効果的。放っておくとあっというまに増えて葉を傷ませ、そのまま枯らされてしまうこともあるから注意。こまめな葉のお掃除、観察を怠らなければ発生しにくいよ。
リプサリスがハンギンググリーンとして人気の理由とは?
リプサリスは、サボテンでありながら垂れ下がる葉を持つ不思議な多肉植物です。
乾燥に強く、水やりの手間が少なく済むことから、ハンギンググリーンとして高い人気を誇ります。
ハンギングにぴったりの垂れ下がる葉茎
リプサリスは、非常に細長い茎の形状が特徴です。
この個性的な姿は、おしゃれな室内グリーンとして魅力的に活用できます。
細長い茎が多様な方向に成長し、垂れ下がる姿は非常に印象的です。
春は花も楽しめる
リプサリスは、秋に白や黄色、クリーム色などの美しい花を咲かせます。
花が咲くとその後に可愛らしい実がつきます。
花や実の色や形も品種によって異なるため、育てる楽しみが広がります。
風水効果とお祝いのギフトとしての魅力も
リプサリスには、「偉大なる愛情」や「燃える心」といった花言葉があります。
そのため、お祝いのプレゼントにも最適です。
また、「邪気払い」の風水効果があるとされているため、引っ越し祝いや新築祝いなどにもよく贈られます。
乾燥に強いから水やりの手間が少なく済む
リプサリスは、明るく暖かい室内であれば比較的簡単に育てることができます。
多肉植物のため、乾燥にも非常に強く、忙しい方でも水やりの手間が少なく済みます。
ハンギングにすると水やりが結構大変だよね。でも、乾燥に強いリプサリスなら水やりも最小限に抑えられるよ。
よくある質問
質問1: リプサリスの花が咲かない原因は何ですか?
- 開花時期でない(主に春)
- 株が充実しきっていない
株が充実しない原因としては、光条件の問題、水やりの問題、肥料の与え方の問題が考えられます。
リプサリスの花を咲かせたい場合、室内なら南~東向きの窓際に置くのが最低条件。窓から離れた壁際や部屋の隅だと日光不足に陥りがち。光が足りないと、花が咲かないどころか株が貧弱になってしまう。
質問2: リプサリスの開花時期はいつ?
一般的には春から夏の生長期に花が咲くことが多いです。
特に4月から6月の間に花芽が形成され、開花する傾向があります。
リプサリスは意外にも種類豊富。世界には60品種ほどあるとされているよ。葉の形もさまざま。もちろん、開花時期も品種によって微妙に異なるんだ。
質問3: リプサリスの適切な水やりの頻度はどれくらいですか?
春夏の生育期には、土の中央部分がしっかり乾いてから水を与えるのがおすすめです。
冬季は土の中央部分が乾いたら水やりを行い、気温が下がると徐々に水やりを控えます。
まとめ
リプサリスの花が咲かない場合、まずは時期を確認しましょう。
リプサリスの開花時期は一般的に春(4月~6月ころ)ですが、地域によってはもう少し遅くなることもあるでしょう。
開花時期を迎えても花が咲かない場合、これまでの管理方法を見直してみましょう。
光、風、水分は十分に足りていたか?室内管理の場合、どうしても光と風通しが制限されがちです。
リプサリスの魅力を最大限に引き出すために、適切な環境と手入れを行いながら、楽しんで育ててください。