リプサリスがしわしわになってしまった。水やりしてもしわしわが直らない…。どうすればいいの?
垂れ下がるユニークな葉茎が印象的な「森林サボテン」ことリプサリス。
多肉植物としては珍しく、耐陰性があるため室内のインテリアとして高い人気を誇ります。
そんなリプサリスを育てている方の中には、水やりしてもしわしわが戻らない…とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、リプサリスがしわしわになる原因と復活方法についてまとめてみました。
リプサリスがしわしわになる原因とは?
リプサリスがしわしわになる原因には以下のようなものがあります。
リプサリスがしわしわになる原因①過度の乾燥
過度の乾燥が続くと葉にしわが寄ってきます。
土が乾燥しているのであれば、たっぷりと水を与えることで葉にハリが戻ることが多いです。
気を付けたいのが、土が湿っているのに葉のしわしわが直らないケース。この場合、水が足りないのではなく「根が水を吸えない状態」であることが考えられるんだ。
リプサリスがしわしわになる原因②水のやりすぎによる根腐れ
リプサリスは乾燥には強いですが、水のやりすぎによる多湿には弱いです。
土が乾かないうちに次から次へと水を与えていると、根が呼吸できずに腐ってしまいます。
根腐れを起こした根は水分を吸収できない。放っておくと腐敗が拡がってしまう。土が7日以上湿りっぱなしなら要注意。
リプサリスがしわしわになる原因③寒さ(10度以下)
リプサリスは寒さに強く、5度程度までなら耐えられます。ただしそれは、枯れないための最低温度です。
本来は暖かい場所を好むため、15度以下になると徐々に生育が緩慢になり、根が水分を吸収する力も弱まっていきます。
天気予報で最低気温が15度以下になってきたら、水やりは控え目にシフトして。土が長く湿っていると、根腐れを起こすリスクが高まるよ。
リプサリスがしわしわになる原因④高温(30度以上)
リプサリスは暑さに強いといわれますが、30度以上の高温に晒し続けていると根が蒸れてダメージを受けてしまいます。
リプサリスの生育適温は15度~30度くらいです。
特に気を付けたいのが水やり後。水分を多く含んだ土は高温の影響を受けやすく、水温が上昇することで根が傷みやすくなります。
特に気を付けたいのが窓を閉め切った真夏の室内。風通しが悪いと光合成がうまくおこなえず、土がなかなか乾かない。根が蒸れて傷むと、いくら水やりしてもうまく水分を取り込めないよ。光合成には、光・水・風が不可欠!
リプサリスがしわしわになる原因⑤根詰まり
▲鉢底から根がはみ出ていたり、土に水が浸み込みにくくなったら根詰まりのサイン
リプサリスを2年以上植え替えていない場合、鉢が根でいっぱいになったり、土の劣化により蒸れたりすることで、根が水分を吸収できなくなっている恐れがあります。
根詰まりした状態で水を与え続けていると、根が蒸れて根腐れを引き起こす恐れもあり危険です。
土の粒は徐々に崩れていく。粒の崩れた土は団子状に固まりやすく、水はけが悪くなることで根が蒸れやすくなるんだ。リプサリスは水はけの悪い土を嫌うから、鉢植えで育てているなら最低でも2年に1回程度の植え替えが必要だよ。
しわしわのリプサリスを復活させる方法【土が乾いている場合】
1.まずは土に指を2~3cm挿して乾き具合をチェック
まずは土の乾き具合をチェックします。
リプサリスの場合、土の中心までしっかり乾いてからが水やりのタイミングです。
ただし、冬は土が乾いてさらに3日ほど経ってから水やりするよ。2年以上植え替えていない場合、暖かい時期に植え替えを済ませておこう。
2.土が乾いているならたっぷりと水を与える
土が乾いているのが確認できたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり水を与えます。
リプサリスは蒸れを嫌うため、基本は鉢底穴がしっかり開いている鉢を使います。
通気性の良い素焼き鉢もおすすめ。吊るして飾るなら、軽くて割れないプラスチック鉢が適しているよ。
3.受け皿に溜まった水は捨て、明るく風通しの良い場所へ
鉢の中に溜まった水分はできる限り切っておきます。
受け皿に溜まった水はこまめに捨て、明るく風通しの良い場所で休ませましょう。
リプサリスは耐陰性があるものの、光が少ないと株が弱りやすい。本来は明るい場所を好むから、室内なら南~東向きの窓際に置くのがベスト。窓を閉め切る時期はサーキュレーターで風通し良く管理しよう。
しわしわのリプサリスを復活させる方法【土が5~7日以上湿っている場合】
1.鉢から株を取り出して根をチェック
土が7日以上湿りっぱなしの場合、根腐れを起こしている可能性があります。
まずは鉢から株を取り出し、根の状態を確認してみましょう。
冬の場合はできるだけ暖かい場所で作業してね。
2.黒く傷んだ根を取り除く
軽く土を落し、黒く傷んだ根があれば取り除いておきます。
腐った根を放置していると、まわりの根にまで腐敗が拡がる恐れがあるためです。
このとき、根の大半がボロボロに傷んでいる場合は復活が難しい。ただ、まだ緑色の葉茎があれば挿し芽で発根させ、育て直すこともできるよ。リプサリスの挿し芽については以下記事を参考にしてみてね。
3.ひとまわり小さめの鉢に植えつける
傷んだ根を取り除いたなら、今までよりもひとまわり小さめの鉢に植え付けます。
水はけの良い清潔な土を使い、根が水分を吸い上げられなくても1日ほどで自然に土が乾くくらいが理想です。
おすすめは小さめの素焼き鉢やスリット鉢。これらの鉢は通気性に優れるから、根がうまく水分を吸収できなくても、自然と土が乾燥しやすい。土が多すぎると蒸れやすいから注意。土は赤玉土(小粒)にパーライトや軽石(小粒)などを混ぜた「水はけの良い無機質なもの」がベスト。保水性の高すぎる土(腐葉土やピートモスなど)は避けて。
4.水やり後、しっかりと水気を切る
植え付け後、1日ほど経ったら鉢から水が流れ出るくらい(心配なら土の約1/3くらいの量で)水を与え、しっかりめに水気を切ります。
できれば折りたたんだキッチンペーパーの上に鉢を置き、余分な水分を抜いておくと安心です。
5.明るく風通しの良い場所で根付くのを待つ
▲植え替えから2か月後。葉にハリが戻った。
明るく風通しの良い場所で休ませます。強い光は避けてください。
室内なら南~東向きの窓際に置き、窓を閉め切る時期ならサーキュレーターをまわして風通しを良くしておきます。
夏・冬の場合は極端な暑さや寒さに当たらないよう、窓から1~2mほど離れた場所で管理してみて。可能なら鉢を少し浮かせるようにして管理すると、根にかかる負担が少なく済むよ。茎に触れて抵抗を感じるようになれば発根のサイン。徐々に通常の管理へ戻そう。
リプサリスに関するよくある質問
水やりの頻度や量、時間帯がイマイチ分からない…
リプサリスは多肉植物のため、土が乾ききらないうちに次から次へと水やりしていると高確率で根腐れを起こします。
ただ、水やりのタイミングや量、時間帯などは時期によっても異なるため、くわしくは以下記事を参考にされてください。
リプサリスが枯れるのはどんな時?
リプサリスの自生地は北アメリカ南部から南アメリカで、一年を通して暖かく風通しの良い場所を好みます。
そのため、以下のような環境では株が弱って枯れるリスクが高まります。
- 薄暗い、光が足りない、壁際や部屋の隅に置いたまま
- 風通しが悪い、窓を閉め切った室内に放置
- 水をやり過ぎる
- 寒い(10度以下)
- 暑すぎる(30度以上)
- 2年以上植え替えていない
- 病害虫が付いた
土はどんなものを使えばいいの?
リプサリスは水はけの良い土を好みますが、ある程度の保水性も必要です。
ただ、適した土はリプサリスをどこに置いて育てるかによっても微妙に異なってきます。
リプサリスに適した土選びについては、以下記事を参考にしてみてね。
冬越しの方法が分からない…
リプサリスは寒さが苦手ですが、5度程度までなら耐えられる丈夫な多肉植物です。
とはいえ、暖かい時期と同じ管理では弱ってしまうことも多いです。
特に気を付けたいのが水やり頻度。15度以下になったら徐々に水やりの間隔をあけ、土を乾かし気味に管理することで耐寒性を高められるよ。冬越しについては以下記事も参考にしてみてね!
まとめ
- リプサリスがしわしわになる原因には「過度の乾燥」「水のやりすぎ」「寒さ(10度以下)」「暑さ(30度以上)」「根詰まり」などがある
- 過度の乾燥によってしわしわになっている場合、水やりすることで復活できる
- 根腐れによってしわしわになっている場合、まずは土の中の傷んだ根を取り除く。その後、水はけの良い土と鉢に植え付け明るく風通しの良い場所で発根を待つ
冬のリプサリスは寒さによって生育が鈍っているよ。水やり後、しわしわが取れるまでには5日くらいかかることが多い。暖かい時期ならもうすこし早い段階で葉にハリが戻ることが多いんだ。時期によっても水やり頻度は異なることを覚えておいてね。