爽やかなツヤのある葉が長く人気を誇る観葉植物「ポトス」。
丈夫で育てやすく、贈り物として受け取ることも多いポトスですが、育てているうちに、「葉が茶色くなってきた…」ということはありませんか?
そこで今回は、ポトスの葉が茶色になる原因と対処法をくわしくご紹介します。
ポトスの葉に茶色いシミができる原因は?
まずは、ポトスの葉が茶色くなる主な原因を見ていきましょう。
ポトスの葉が茶色くなる原因①葉焼け
ポトスは強すぎる日光は苦手です。
本来のポトスは大木に囲まれた半日陰のような場所で自生しています。
ポトスは直射日光が当たると葉が焦げて傷む「葉焼け」を起こしやすいよ。
特に、マーブルクイーンやポトスライムなどの色素の薄い品種は、葉焼けしやすい傾向にあります。
白っぽい葉を持つポトス「マーブルクイーン」
ポトスの葉が茶色くなる原因②寒さ
10度以下の寒さに当てることで株が弱り、葉が茶色くなることがあります。
また、ポトスの中でも色素が薄いライム・ポトスや斑入りのマーブルクイーンは、基本種であるゴールデンポトスに比べると、やや寒さに弱い傾向です。
ポトスは寒さに当たると葉を傷めやすい。最低でも15度は確保するのが理想的。
ポトスの葉が茶色くなる原因③水のやり過ぎ
土が湿っているにも関わらず次から次へと水を与えていると、根っこが呼吸できずに傷んで腐る「根腐れ」を引き起こします。
土が一週間以上湿っている場合は要注意。根腐れのリスクが高い状態です。
水のやり過ぎでポトスが弱りやすいのが冬。寒い時期は土が乾いてさらに3日くらいしてから水をあげてみて。
ポトスの葉が茶色くなる原因④土の劣化
排水性を保つためだけではなく、土の養分を補給するためにも植え替えが必要になります。
ポトスの葉が茶色くなる原因⑤根詰まり
春から秋にかけてポトスは非常によく育ちます。
そのため、鉢が根っこでいっぱいになると根詰まりを起こし、株元近くの葉から茶色くなり落葉します。
根詰まりを放置していると株元がスカスカになって茎ばかりが目立ってくる。そうなると見栄えは正直あまり良くない。
根詰まりをそのまましておくと、根が水分や養分をうまく吸収できず生育が劣ります。
吸いきれずに残った水分や養分はそのまま鉢内に留まり、根腐れも引き起こしやすいため注意が必要です。
ポトスの葉が茶色くなる原因⑥葉の老化
株元近くの葉のみが茶色くなるなら新陳代謝が考えられます。
気になるならカットしても良いでしょう。ただし、新しい葉まで茶色くなっている場合は他の原因が考えられます。
ポトスはつる性の植物。生長とともに株元付近の葉は老化によって付け根からポロっと落ちるよ。
ポトスの葉が茶色くなる原因⑦病気、害虫による被害
「ポトスの葉が茶色くなってさらに穴が開く」「茶色い部分がどんどん拡がっていく」
このような場合は病害虫による被害を受けている可能性があります。
炭疽病の場合、放置しているとどんどん拡がってしまうよ。最悪、他の植物まで被害を受けることも。
ポトスの葉が茶色くなる原因⑧エアコンの風が直接当たった
室内管理の場合、夏と冬はエアコンの風に要注意。
エアコンの風は非常に乾燥しているため、ポトスに直接当たると葉を傷める原因になります。
ポトスを守るためにも、エアコンの風が直接当たらない場所に移動しよう。
ポトスの葉に茶色いシミができる時の対処法とは?
次に、ポトスの葉が茶色くなった場合の対処法をご紹介します。
すでに茶色くなった箇所を元通りにすることはできませんが、
今後、葉を茶色く変色させないためにも、まずは現状のポトスをよく観察し管理を見直しましょう。
ポトスの葉が茶色くなった時の対処法①直射日光に当てない
ポトスを直射日光に当てている場合、葉焼けによって葉が茶色く焼け焦げます。すでに茶色くなった部分は元に戻りません。
そのため、今後葉焼けをさせないためにも置き場所の見直しが必要になります。
ポトスが好むのは半日陰だよ。室内なら南~東向きの窓際の窓越しの光が最適。
葉焼けする環境にポトスを置き続けていると、やがては株全体へもダメージが及ぶことも十分にありえます。
特に、気温が高い時期は葉焼けを起こしやすいです。真夏も西日も避けましょう。
ポトスが好む「半日陰」とは?
- 日光の当たっている場所のすぐ隣の陰
- ・木漏れ日のような日光が当たってたり当たってなかったりする場所
(ルクス値は、約10000~15000)
ポトスの葉が茶色くなった時の対処法②水やりは土が乾いてから
ポトスの葉が茶色くなる原因としては根腐れも考えられます。
ただ、ポトスは時期によっても水やりの方法が異なるので、以下を参考に水やり方法を見直してみてください。
ポトスの水やり方法【目安】
- 春~秋⇒土の表面が乾いていたら鉢底から水が出るくらいたっぷりと与える
- 冬⇒生長がほぼ止まるため根があまり水を吸わなくなる。土が乾いてから3日程経ってから土の約1/3が湿る程度で水を足す(目安は月1~2回程)
水やりの管理を楽にする便利アイテムも
「できるだけ枯らしたくない…」「水やりのタイミングがイマイチ分からない…」
このような場合に便利なのが水やりチェッカーです。
スティック状のチェッカーを土に挿しておくだけで水やりのタイミングを色でお知らせしてくれます。
特に、冬場の水やりはタイミングが難しく、ついつい水のやり過ぎて根腐れに発展してしまうことも多いです。
水やりチェッカーを差しておけば水やりのベストタイミングが一目瞭然なので、プロ並みの管理が可能になりますよ。
ポトスの葉が茶色くなった時の対処法③冬でも最低10度は保つ
ポトスは寒さに強くありません。
10度を下回ると株自体が徐々に弱って葉の色味も悪くなります。ポトスを丈夫に保ちたいのなら最低でも10度は欲しいところです。
15度以上を保てればポトスを育てる上では理想的でしょう。
夜になったら窓からできるだけ離す
冬でもなるべく日当たりのよい場所(半日陰)に置いて育てたいポトス。
そうなると窓際に置きたくなりますよね。もちろん、暖かく日当たりの良い窓際に置くのは良いことです。
しかし、心配なのが朝晩の冷え込み。冬の窓際は想像以上に冷え込みます。夜になったら窓から離し、なるべく部屋の中心部に移動します。
ちょとしたことだけど、このひと手間が寒さによるダメージからポトスを守ることができるよ。
ポトスの葉は茶色いシミができやすい?
生育旺盛で耐陰性が強く初心者でも簡単に育てられるポトスですが、他の観葉植物に比べて葉に茶色いシミができやすいかもしれません。
土が古くなると鉢内が蒸れ、葉に不具合が出ることが多い
春~秋にかけてのポトスは生育旺盛です。どんどんつるを伸ばして新しい葉を展開します。
そのため、2年以上植え替えないままだと鉢の中が根っこでぎゅうぎゅうになり蒸れやすくなります。
経年によって土の粒が崩れると根詰まりしていなくても根が傷みやすい状態になる
植え替えると葉の色つやが良くなった
また、植え替えは根詰まりを解消するためだけにおこなう作業ではありません。
どんなに水はけの良い土も経年によって粒が崩れ、徐々に水はけが悪くなります。
すると根がスムーズに呼吸できず、「茶色のシミ」「葉の変形」などの不調サインが葉に生じることが多いです。
ポトスの葉に茶色いシミができるのはなぜ?原因と対処法【まとめ】
今回は、ポトスの葉が茶色になったときの主な原因と対処法をご紹介しました。
日当たりの良い場所を好むポトスではありますが、直射日光のような強すぎる光は苦手です。もちろん、まったく日に当てないでいると株自体が弱ってしまいます。
ポトスが好むのは半日陰!レースカーテン越しの光が丁度いいかもしれません。
「直射日光を避ける」「10度以下の寒さに当てない」「水は土が乾いてから(冬は乾いて3日経過してから控え目に)」
この3つがポトスの葉を茶色くさせないために重要なポイントといえそうです。
ポトスの葉が茶色くなる主な原因
- 直射日光による葉焼け
- 寒さ
- 水のやり過ぎ
- 根詰まり
ポトスの葉が茶色くなったときの対処法
- 直射日光は避ける
- 水やりは土が乾いてからが基本
- 冬場の寒さに当てない(最低10度を保つ)