「ラベンダーを挿し木で増やしたいけど切る場所が分からない」 「初心者でも失敗しにくい簡単なラベンダーの増やし方が知りたい」
心地よい香りが人気のハーブ・ラベンダー。北海道の富良野や美瑛に広がるラベンダー畑は圧巻ですよね。
園芸店でも手軽に購入できる定番の植物であるラベンダーですが、自宅にすでにラベンダーの株がある場合、簡単に増やせることをご存じでしたか?
今回は、初心者でも簡単にできるラベンダーの挿し木での増やし方をご紹介します!
とっても簡単だから、ぜひ挑戦してみてね!
ラベンダーの挿し木で根が出ない理由は?
適期じゃない
ラベンダーの挿し木に適しているのは、生長期初期である4月~6月頃です。
9月~10月頃も適期ではありますが、筆者の経験上、より失敗しにくいのは春先です。
気温が足りないとなかなか根が出ず、そのまま腐ってしまうこともあります。
保水性・肥料分の高い土を使っている
ラベンダーの挿し木に適しているのは栄養分のない清潔な土です。
市販の挿し木用の土の他、赤玉土(小粒)やバーミキュライトのような「肥料分の入っていない土」が適しています。
土が合っていないと、根が出る前に茎が腐ってしまうことも多いです。
ラベンダーを挿し木で増やす方法
では、さっそくラベンダーを挿し木で増やしましょう。
今回は、筆者の庭で大きく育ったラベンダーの株から挿し穂をとり挿し木してみます。
ラベンダーを挿し木で増やす方法 手順①「適期におこなう」
ラベンダーの挿し木を成功させる最大のコツは「適期におこなう」ことです。
春先に挿し木をすると、失敗しにくいだけでなく寒さの厳しくなる冬までにしっかりと根を張らせられるよ。冬越しに備えられるってわけだね。
ラベンダーを挿し木で増やす方法 手順②「挿し穂をとる」
増やしたいラベンダーの株から「挿し穂(さしほ)」をとります。
ラベンダーの穂先から約10~15cmのところが切る場所です。これが挿し穂となります。
挿し穂は1時間程度、水の入った容器に挿し水を吸わせて水揚げします。
土に挿しやすいよう、下葉は取り除いておこう。
ラベンダーを挿し木で増やす方法 手順③「鉢植えを用意」
挿し穂を挿すための鉢を用意します。小さめの鉢に鉢底石を敷き、挿し木用の土を入れます。
土はあらかじめ水を与えて湿らせて置きましょう。
ラベンダーを挿し木で増やす方法 手順④「挿し穂を土に挿す」
水を吸わせた挿し穂を挿し木用の土に挿します。
あらかじめ、土に割りばしやピンセットなどで穴を空けます。
そこへ、ラベンダーの挿し穂を差し込み、指でそっと押さえ安定させましょう。
ラベンダーを挿し木で増やす方法 手順⑤「たっぷり水やり」
最後にたっぷりと水を与えます。
鉢底から流れてくる水が透明に近くなるまで与えましょう。
このようにすることで、土の汚れが排出され、水やりの度に汚れが受け皿に溜まるのを防げます。
ラベンダーを挿し木で増やす方法 手順⑥「半日陰で管理」
挿し木をした鉢植えは、半日陰の風通しよい場所に置いて管理します。
発根が確認できるまでは土表面が乾かないよう、乾燥し過ぎないように気を付けます。
うまくいけは約1か月で発根するよ。
発根の目安【チェック方法】
- 挿し穂に触って抵抗を感じる(根が張っていると動きにくい)
- 新しい葉が出現している
ラベンダーを挿し木で増やそう!【経過レポート】
ここでは、筆者が実際にラベンダーを挿し木で増やすまでの経過をレポートします。
成功・失敗含め、ぜひご参考にされてくださいね。
ラベンダーの挿し穂をとる【2022/4/3】
まだまだ寒さの残る時期で適期ではありませんが、ラベンダーの挿し木を敢行します。カットした挿し穂はしばらく水揚げし、吸水させます。
ラベンダーを土に挿す【2022/4/6】
うっかり3日経ちました。用意した土に挿し穂をさし、風通しのよいベランダで管理開始です。
発根するまでは乾燥し過ぎないよう気を付けます。
鉢を持ち上げて軽くなっていたら水を与え、表面が乾いている程度であれば、霧吹きして湿らせます。
ラベンダーの挿し木【2022/5/12】
挿し木から1か月経ちました。無事、発根したのでしょうか。土から出して挿し穂を確認してみましょう!
なんと、すべてに発根が確認できませんでした…。やはり、少し時期が早すぎたのでしょう。
しかし、諦めきれないので再度土に挿します。
切り口が腐りかけているので、再度、斜めにカットしました。
「切り口を新たにカット⇒水に差す(1時間程)⇒発根促進剤をつける⇒土に挿す(発根促進剤が流れないようにするため土は挿す前に湿らせる)」
これでまたしばらく様子を見ます。難しいとは思いますが…。経過は随時更新予定です。お楽しみに。
切り口に付けるだけで発根を促してくれる「発根促進剤」
発根促進剤ときくと、なんだかとてもハードルが高い気がしますが、切り口に付着させて土に挿すだけです。
適期ではなかったり、発根するか不安な場合は発根促進剤を使ってみるのもおすすめ。
ラベンダーの挿し木【2022/7/6】
再度、切り口をカットし挿し木し直してから2か月近く経過しました。無事、発根したでしょうか。
ラベンダーの挿し木5本中、2本から新しい葉が出てきました。諦めなくてよかった…。
葉からはすでにラベンダーの香りが漂ってきます。このまま無事、生長してくれるでしょうか。
今後の管理方法
- 風通しよく日当たりの良い場所に置く
- 水やりは土が乾いてから
- しばらくはこのまま植え替えずに育てる
ラベンダーの挿し木【2022/9】
真夏の直射日光にやられて傷んでだめになってしまいました。うっかり水やりを忘れていたのも失敗の原因でしょう。
今年は35度を超える日も多かったため、真夏を超えられませんでした。また来年、再挑戦します!
ラベンダーの増やし方は主に3パターン
まずは、ラベンダーの増やし方をご紹介します。ラベンダーには主に3通りの増やし方があります。
ラベンダーの増やし方①「種まき」
ラベンダーを増やす方法のひとつに種まきがあります。ラベンダーの種はホームセンターや園芸店はもちろん、100円ショップで売っていることも。
ラベンダーを種で増やすメリット
- 一度に沢山増やせる
ラベンダーを種で増やすデメリット
- 大きくなるまで手間と時間がかかる
ラベンダーの増やし方②「株分け」
ラベンダーは株分けで増やすこともできます。しかし、あまり適してはいません。
その理由は、ラベンダーの株は生長とともに根元が木質化していくためです。
木質化(もくしつか)とは、柔らかかった茎が生長とともに硬くなり、枝のようになることをいいます。
硬くなったラベンダーの根元を、株分けのために強引に破断させると、株全体を傷める恐れがあるから注意。
ラベンダーを株分けで増やすメリット
- すぐに株を楽しめる
ラベンダーを株分けで増やすデメリット
- 木質化した根元を割くことで、株全体を傷めるリスクがある
ラベンダーの増やし方③「挿し木」
ラベンダーの株から挿し穂をとり土に挿し発根させる方法が「挿し木(さしき)」です。
ラベンダーを挿し木で増やすメリット
- 手軽で簡単な上、リスクが少ない(茎を切って土に挿すだけ)
ラベンダーを挿し木で増やすデメリット
- 大きな株になるまで期間が必要
ラベンダーをもっとも手軽・簡単に増やせるのが「挿し木」。
ラベンダーの挿し木で根が出ない理由は?時期や切る場所を解説【まとめ】
ということで、今回はラベンダーを挿し穂で増やす方法をご紹介しました。
「ラベンダーは買うもの」
もちろん、そうです。
しかし、意外にも簡単に増やせるのがラベンダーやローズマリーなどのハーブ系植物!
ぜひ、ラベンダーの挿し木に挑戦してみてね。
ラベンダーの増やし方は主に2パターン
①種まきで増やす
②挿し木で増やす
ラベンダーを挿し木で簡単に増やす方法【手順】
①適期におこなう
②挿し穂をとる⇒切る場所は穂先から約10~15cmほどの部分
③鉢植えを用意する
④挿し穂を土に挿す
⑤たっぷり水を与える
⑥風通しのよい半日陰で管理
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