アロマティカスを挿し木で増やしたいけど、どうもうまくいかず失敗続き…原因が分らない…。
アロマティカスはさわやかな香りを放つ癒し系ハーブです。さらに、葉が多肉質でふわふわもふもふ。
挿し木で簡単に増やせるといわれるアロマティカスですが、どうもうまくいかない…とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、癒し系多肉質ハーブ「アロマティカス」を挿し木で増やすコツ、失敗の原因についてまとめてみました。
アロマティカスの挿し木が失敗する原因とは?
アロマティカスの挿し木が失敗してしまう場合、以下のような原因が考えられます。
挿し木が失敗する原因①気温が足りない
アロマティカスの生育が盛んになるのは春~秋にかけての暖かい時期です。
天気予報で最低気温が15度以下だと、寒さによって発根しにくくなります。
おすすめは春~初夏にかけて。寒くなる直前の秋は避けた方が無難。発根してすぐに寒さに晒されると、うまく根付かずに弱ってしまうことも多いんだ。
挿し木が失敗する原因②すぐ水やりする(土に挿す場合)
カットしたアロマティカスの茎を土に挿して発根させる場合、すぐに水やりすると切り口から雑菌が入り込んで腐ってしまう恐れがあります。
土に挿したらすぐに水やりせず、3~4日ほど経ってからにすると失敗しにくいです。
心配な場合は水挿しにして確実に発根させてから土に植えると失敗しにくいよ。
☆★アロマティカスを水差しで育てる方法!初心者でも簡単にできる↓↓
挿し木が失敗する原因③直射日光に当てる
挿し木後、すぐに直射日光に当てると発根前に茎が傷んでしまう恐れがあります。
発根までは直射日光を避けた明るく風通しの良い場所で休ませましょう。
強い風に当てるのも×。茎が不安定だとなかなか発根しないんだ。屋外なら半日陰、室内なら南~東向きの窓際に置くのがベスト。
挿し木が失敗する原因④高温多湿
アロマティカスは高温多湿状態が苦手です。
土が蒸れると根が傷みやすく、特に梅雨~夏場は土を乾かし気味に管理する必要があります。
水やり後、高温に晒されると根が煮えて根腐れを起こす原因になるよ。熱くなった床面に直接鉢を置くのは避けてね。
挿し木が失敗する原因⑤すぐ肥料を与える
根が十分に張らない状態で肥料を与えると、根に大きな負担を与えてしまいます。
肥料を与える場合、発根してから1ヶ月ほど経ち、根が十分に活着したのを確認してからにしましょう。
肥料は発根後、1ヶ月くらい経ってから。真夏は高温によって生育が緩慢になるから肥料はお休み。冬の肥料は不要だよ。
挿し木が失敗する原因⑥保水性の高すぎる土
アロマティカスは水はけの良い土を好みます。蒸れると根が傷みやすいです。
観葉植物用の土や草花用の土よりも、多肉植物用の土が適しています。
保水性の高すぎる土だと、茎がいつまでも湿りっぱなしで、十分に発根する前に腐ってしまう恐れがあるよ。
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アロマティカスの増やし方を解説します【挿し穂をとる】
それでは、筆者が実際にアロマティカスを増やした方法を実際の写真とともにご紹介します。
アロマティカスの増やし方①適期は4月~6月頃
まずは、アロマティカスを用意します。今回はワサワサになったアロマティカスを剪定し、そのついでに増やします。
アロマティカスを増やすのに適した時期は、生育期である4月~9月くらいです(地域によって異なります)。
他の季節だと成功率が低くなることが多いです。
葉が混みあってきたらカットし風通し良くなるようにしてみて。カット後は切り口付近から分岐して、新しい葉が出てくるよ。
アロマティカスの増やし方②挿し穂をとる
アロマティカスを増やすために必要な「挿し穂」を用意しましょう。
先から3~5節程度の長さでアロマティカスの茎をカットします。
この茎【挿し穂】を使ってアロマティカスが簡単に増やせます。
茎・下部の葉は水差しや土に挿す際に邪魔になるため、ハサミで切っておくよ。小さな脇芽も取り除いておこう。
アロマティカスの増やし方③水挿しor土挿し(挿し木)
アロマティカスを増やす方法は2つ。
先ほどカットした挿し穂を水に挿すか、土に挿すかです。
次項では、水挿し・土挿しの2パターンに分けて手順を解説するよ!
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アロマティカスの茎を水に挿して発根させ増やす方法
それでは、実際にアロマティカスを水差しで増やしましょう。
①アロマティカスの挿し穂を水に差します
先ほどカットしたアロマティカスの挿し穂を水に差しました。
水差しは実は挿し木の一つです。水に差して発根させてから土に挿すことを水差しとよびます。
水は3日~5日に1回程度替えましょう。
茎の節が水に浸かるようにしてね。うまくいけば2週間程で発根するよ。直射日光に当たらない場所においてね。筆者はいつもキッチンに置いて発根させてるよ。
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②うまくいけば20日前後で発根します
アロマティカスを水に差して17日経ちました。無事、発根を確認です。白い根が見えますか?(上写真)
挿し芽の先端付近と節付近に白っぽい小さな根がでています。
アロマティカスを水差しにして20日経過
さらに三日経過し、根を伸ばし始めたアロマティカスの挿し穂です。
筆者がこの水差しをおこなったのはなんと冬場。(1月中旬のため適期ではありません)
アロマティカスの繁殖力の高さがうかがい知れます。
ここまでしっかりと発根すれば、土に植え替えても大丈夫!
③しっかり発根したら土に植え替えましょう
もちろんこのまま水差しとして楽しむこともできます。
しかし、株を増やしたいのであれば土に植え替えた方が生長が著しいです。
ここでは、土に植え替える様子も合わせてご紹介します。
鉢底石を入れる
まずは、鉢底に鉢底石を入れます。
排水性をよくするためにも必要な石です。特に、アロマティカスは多湿が苦手なので鉢底石は入れた方がよいでしょう。
(※写真は鉢植えが汚れたままですが、みなさんは綺麗に洗ってお使いくださいね💦)
土を3cm程度敷き挿し穂を入れる
少し土を敷いたらアロマティカスの挿し穂を入れます。
この時に、鉢の中央に挿し穂を入れるよりも、鉢の端に寄せて植え付けた方が、経験上失敗しにくいです。(個人的見解です)
おそらく、水はけがよくなるためでしょう。(鉢中央部だと水が停滞しやすい)
やさしく土を入れ植え付ける
根を傷つけないように気を付けましょう。あとは土を入れるだけです。用土は多肉植物用の土で構いません。
ちなみに筆者は、多肉植物用の土に赤玉土と鹿沼土を半々くらいに混ぜ、水はけのよくなるようにしています。(これらの土はすべてダイソーやセリアで揃います)
最後にたっぷり水やりをして植え替え完了です。一週間ほどは土が乾きすぎないように気を付けます。その後は土が乾いていたら水やりします。
④植え替え後は休ませてあげましょう
植え替えは植物にとってストレスです。植え替え後の植物は、人間でいう手術後のような状態。しばらく休ませ養生させましょう。
具体的には、いきなり強い日光に当てず、一週間程度は半日陰で管理します。
植え替えから約1か月後のアロマティカス
水差しで発根させた挿し穂を土に植え替えて1か月程経ちました。
あっという間に根元から脇芽が出て、こんもりとした株に生長するよ。アロマティカスは日光が大好き。気温が許す限りは屋外で管理するのが成功のコツ!
☆★アロマティカスの水やり方法!時期によって微妙に異なるタイミングと水量↓↓
アロマティカスを土挿し(挿し木)で増やそう【発根~生長】
次に、アロマティカスを挿し木で増やしてみましょう。
①アロマティカスの挿し穂を土に挿します
使用する土は「挿し木用」が適していますが、なければ栄養分の少ない赤玉小粒でもokです。
湿らせた土に、割りばしや鉛筆などで事前に下穴をあけます。
そこにアロマティカスの挿し穂を入れ込みましょう。
節になっている場所から発根するため、節がしっかりと土に被るように挿してください。最後に水をあげて作業終了です。
②風通しのよい半日陰で管理
アロマティカスは湿気に弱く、風通しの良い場所を好む植物です。そのため、挿し木後も風通しがよい場所で管理します。
③表土が乾かないようにする
挿し木の場合、発根するまでは土の表面が乾かないように気を付けます。
「新しい葉が出てきた」「挿し穂を触ると抵抗を感じる」
うまく根付き始めた場合は、上記のような状態になります。
④生長しはじめたら水やりは表土が乾いてからにする
アロマティカスは多肉植物と同様に乾燥に比較的強い植物です。
発根後は水は控え目にし、日当たりの良い場所に置きましょう。乾燥気味に管理することで根腐れを防げます。
⑤挿し木から1か月経過したアロマティカス
アロマティカスを挿し木にして1か月経ちました。少しずつ葉がこんもりと茂ってきましたね。
このように、適期であれば高確率で発根してくれるのがアロマティカスです。すっかり根を張りモサモサに生長していますね。
ただ、室内で管理していたからか、葉と葉の間隔が広めですね、日照不足による徒長と思われます。(上写真)
⑥挿し木から3か月経過したアロマティカス
3か月程経過したアロマティカスの挿し木です。すっかり生い茂りました。
こんな感じで時期とちょっとしたコツを押さえておけば、簡単に増やせるのがアロマティカスだよ。繁殖力も強いからどんどん増える!
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アロマティカスの特徴と育て方
アロマティカスの特徴や育て方を確認しましょう。
アロマティカスはシソ科の多肉植物
肉厚でフワフワの葉が特徴のアロマティカスは香りも良く、人気の癒し系ハーブです。
アロマティカスは水差しや挿し木で簡単に増やせます。香りはミント程強くなく優しい香りです。
アロマティカスは多肉質の葉が特徴のハーブ
アロマティカスの魅力はなんといっても「香り」です。ミント程の爽快感はなく、控え目な甘い香りが多くの人に好まれます。
アロマティカスの育て方
アロマティカスは風通しの良い半日陰~日当たりの良い場所が適しています。
暖かく乾燥気味に育てるのが元気に生長させるコツ
水を遣りすぎたり、湿気がこもると株が弱りやすいので注意しましょう。葉が茂ってモサモサになったら収穫ついでに剪定するのがおすすめです。
水のやり過ぎを防ぐ水やりチェッカーが便利
「水やりのタイミングがイマイチ分からない」「できるだけ枯らしたくない」
そんな方におすすめなのが水やりチェッカーです。土に差しておくだけで、色で水やりのタイミングを教えてくれます。
特に、冬場の水やりはタイミングが難しいです。根腐れを防ぐためにも水やりチェッカーはかなり便利。
- 青⇒湿った状態
- 白⇒土が乾いた状態
日光不足は徒長を招く
また、日光が不足すると葉の色が薄くなったり徒長しやすいので、日当たりの良い場所に置くのがおすすめ。
ただ、直射日光は葉が傷む可能性があるので避けた方がいいでしょう。
アロマティカスは寒さに弱い!
アロマティカスは寒さに弱い植物です。気温が10度以下になるのであれば室内に入れてください。
うっかりベランダに植えてしまった我が家のアロマティカスです。(上写真)冬の寒さで枯れてしまいました。
みなさんはくれぐれもお気を付けください。
☆★アロマティカスの元気がない!原因と対処法を徹底解説します↓↓
アロマティカスの効能と使い方
アロマティカスは香りだけではなく、食べることもできる植物です。
アロマティカスの効能
海外(インドネシアやフィリピン)では、アロマティカスが「メディカルプランツ」として使用されることもあるそうです。
やけどや皮膚炎を鎮静させる効果があるとのこと。
また、アロマティカスは空気清浄効果があるといわれています。香りもよく、空気も綺麗にする効果があるといわれるアロマティカスは、観葉植物としても人気です。
アロマティカスの使い方
アロマティカスはさまざまな使い方ができます。
消臭剤やポプリに
アロマティカスはシソ科の多肉質ハーブです。葉を軽くこすると爽やかな香りが広がります。
そのため、トイレや台所などの水回りにアロマティカスを置くと、消臭効果も。
人工的な香りが苦手という方におすすめです。
剪定したアロマティカスの葉を小さな容器に入れて置いておくといいでしょう。また、アロマティカスの葉を乾燥させてポプリとして香りを楽しむのもgood!
アロマウォーターやフレーバーティーに
ミントとレモンを合わせたようなさっぱりした甘い香りが特徴のアロマティカス。ハーブティーにぴったりですね。
デザートやお料理に添える
デザートやお料理にちょこんとのせて、おしゃれに飾り付けてもgood。
アロマティカスは心地よい香りはもちろん、見た目も可愛らしく和ませてくれるでしょう。
お風呂の入浴剤として
アロマティカスをネットに入れて、入浴剤として楽しむのもおすすめ。湯舟で葉を軽く揉むと爽やかなアロマティカスの香りが広がりますよ。
もちろん、そのまま湯舟に葉を浮かべて楽しむのもいいですね!
☆★アロマティカスの簡単ポプリの作り方↓↓
まとめ
今回は、アロマティカスの増やし方をくわしくご紹介しました。
ご紹介した通り、アロマティカスは初心者でも本当に簡単に増やすことができる植物です。
ぜひ、たくさん増やしてアロマティカスのさわやかな香りとモフモフ感触に癒されてください。
ちなみに、筆者はアロマティカスを剪定するたびに水差しにして台所に置いています。(上写真)
うまくいけば一週間程で発根しますよ。
アロマティカスの増やし方
- 挿し穂として葉のついた茎を5cm程カット
- 下葉は取り除く
- 土または水に差す
- うまくいけば20日程で発根
アロマティカスのその他topics