涼し気な葉が美しく観葉植物としても人気のポリシャス。「タイワンモミジ」とも呼ばれるポリシャスは熱帯地方が原産の植物です。 そのため、ポリシャスは寒さに強くありません。
近頃は、100円ショップでも見かけることの増えたポリシャスですが、葉がしおれるトラブルにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ポリシャスの葉がしおれる主な原因とそれぞれの対処法をくわしくご紹介します。
ポリシャスの元気がない!葉がしおれる時の原因
ポリシャスの葉が下を向いてぐったりとしおれている場合、まずは水切れを起こしていないか確認しましょう。 春から秋の暖かい時期は水切れを起こしやすいです。
土がカラカラになっている場合は、水やりをして様子をみましょう。
数日経っても葉がしおれたまま…という場合、以下の項目を確認してみてください。
日光不足
多くの観葉植物に比べ、ポリシャスは耐陰性があまり強くありません。つまり、室内に置きっぱなしにして日光不足が続くとどうしても弱りやすいです。
日光不足が続くと徐々に葉がしおれて株が弱っていきます。
春から秋の暖かい時期に葉がしおれる場合、光線不足や過度の乾燥、根詰まり等を疑う
暖かい時期はポリシャスの生育が盛んになる時期です。
逆に、15度以下になると徐々に生育が緩慢になります。 暖かい時期にも限らずなんとなく元気がないという場合、光線不足や過度の乾燥、根詰まりなどを疑います。
また、ポリシャスを2年以上植え替えていないという場合は、鉢内が根でいっぱいになる根詰まりを起こしている可能性も。
根詰まりしていなくとも、土の劣化によって排水性が低下し、根腐れを招いていることも考えられます。
寒すぎる(10度以下)
ポリシャスの生育適温は20度~30度程度で、暖かく風通しのよい場所を好みます。
そのため、ポリシャスにとって日本の冬は高いハードルとなるでしょう。10度以下になると徐々に葉を落として生長が止まります。
朝晩は窓から1~2m離す、できればお部屋の中心へ
日当たりのよい場所を好むポリシャスですが、冬場の窓際は注意が必要です。
昼間は暖かく日当たりのよい窓際でも、冬場の場合、朝晩に急激に冷え込むことが増えます。
夜になったら窓からできるだけ離してやることで、寒さからポリシャスを守ることができます。 朝になって気温が上がってきたら戻の場所に戻してあげましょう。
水のやり過ぎ(特に冬場は注意!)
ポリシャスは寒さに弱く、気温の低くなる冬場は生育も緩慢になります。すると、根が水を吸収する力も低下し、吸いきれずに残った水分は長く鉢内に停滞することとなります。
その結果、朝晩に冷えた水分が根にダメージを与え、株を弱らせ葉がしおれることも考えられます。
また、冬場は生長が緩慢になるため肥料は基本的に必要ありません。冬の肥料は、ポリシャスを元気にするどころか根腐れを招く可能性もあります。
15度以下になると生長が緩慢になり、それと同時に根が水分を吸い上げる力も弱まる
ポリシャスは15度以下になると生長が緩慢になり、それと同時に根が水分を吸う力も低下します。
生長が緩慢になっているにもかかわらず、暖かい時期と同じように水やりを続けていると、根が吸いきれなかった水分が鉢内に長く留まることになります。 その結果、根の高湿状態がつづき根腐れに発展することも。
また、鉢内に残った水分が朝晩の冷え込みで水温が低下し、根へダメージを与えることも考えられるのですね。
ポリシャスの元気がない!葉がしおれる時の対処法
では、すでにポリシャスの葉がしおれている場合、どう対処すべきなのでしょうか。くわしくみていきましょう。
ポリシャスの置き場所が10度以下になっていないか?
▲温度計は必須アイテム
まずは、ポリシャスがもっとも苦手とする10度以下の寒さに当たっていないか置き場所を再確認してみましょう。
室内であっても窓際であれば、朝晩に急激に冷え込むことも考えられます。ポリシャスを窓際に置いている場合、夜になったら窓から1~2mほど離して寒さを防ぎます。
また、冷気は床に溜まる性質をもつため、地面に直接鉢植えを置くのは避けます。床暖房の場合は根腐れを招く恐れもあるため気を付けます。
小さめの棚の上に置くか、鉢スタンドなどを活用し地面から少し浮かせることで冷気を防ぐことが出来ます。
春から秋にかけての生育期は屋外に置くことも検討する
▲光合成に欠かせないのが日光・水・風!
ポリシャスは日光を好みます。ずっと室内で管理しているとすぐに枯れるということはないものの、少しずつ弱って葉の色つやがなくなり、葉がしおれたり落ちたりしてきます。
寒さの厳しい冬以外はできるだけ屋外で、十分な日光と風通しのよい場所での管理が望ましいです。
室内から屋外に出す場合は急激な場所の移動で葉焼けを防ぐためにも、数日かけて少しずつ日光に慣らします。
冬場であれば水やりを控え目にして乾燥気味に管理し耐寒性を確保する
ポリシャスが弱りやすいのは何といっても冬場です。
冬場は水やりを控え目にします。冬の水やりは、土が乾いて2~3日ほど経過してから与えるのが目安です。
樹液濃度を高く保つことで耐寒性を確保することができます。 とはいえ、冬の水やりはなかなか難しいです。そんな時に重宝するのが家庭用水分計。
スティック状のチェッカーを土に挿すだけで、土の乾き具合を測定し、色で水やりのタイミングをお知らせしてくれます。 このようなアイテムを使うことで、管理を楽にするだけでなく水やりの失敗を防ぐこともできます。
あわせて根詰まりしていないかも確認しよう
ポリシャスの植え替えの目安は2年に1回程度です。水やりの際になかなか水分が土に浸み込んでいかなかったり、鉢底から根がはみ出ていれば植え替えのタイミングです。
根詰まりしたまま放置すると、根がスムーズに水分や養分を吸えずに生育に悪い影響を及ぼします。また、根詰まりした状態で肥料を与えると根腐れに発展する恐れもあります。
根詰まりに気付いたらひとまわり大きめの鉢へ植え替えましょう。ポリシャスの植え替え適期は春~秋にかけての暖かい時期(最高気温15度以上が目安)です。
ポリシャスの元気がない!葉がしおれる時の原因と対処法【まとめ】
今回は、ポリシャスの葉がしおれる主な原因とそれぞれの対処法をご紹介しました。
涼し気な印象のポリシャスですが、冬の寒さは大の苦手です。暖かい時期は屋外で丈夫に育て、最高気温が15度以下になってきたら室内の明るい場所で管理するのがベストでしょう。
そして水やりは土が乾いてからです。できるだけ風通しのよい場所に置き、病害虫にも気を付けます。
水を控え目にする冬場は葉水がおすすめですよ。今回の記事を参考に、葉がしおれたポリシャスの管理を見直してみてください。
ポリシャスの葉がしおれる主な原因3つ 1.10度以下の寒さ 2.水のやり過ぎ(特に冬場) 3.日光不足
ポリシャスの葉がしおれた時の対処法
1.寒さに当たっていないか置き場所を見直す
⇒室内であっても窓際は朝晩に冷え込むので要注意。特に、戸建ては夜間に冷え込みやすいので温度計を設置し気を付ける。
冬場の水やりは暖かい時間帯にぬるま湯でおこない、受け皿に溜まった水はこまめに捨てる。
2.水のやり過ぎには注意
⇒根腐れを起こしやすい冬は土が乾いて3日ほどしてから水を与える。乾燥気味に管理して耐寒性を高める