ふんわりと優しげで繊細な葉が魅力のポリシャス。風で揺れる涼し気な葉が人気の癒しのグリーンです。
そんなポリシャスの葉が茶色くなってお困りではありませんか?
今回は、ポリシャスの葉が茶色くなる主な原因とその対処法をくわしくご紹介します。
ポリシャスの葉が茶色くなる原因とは?対処法も解説!
ポリシャスは数ある観葉植物の中でも特に日光を好みます。
ただ、ずっと室内に置きっぱなしだったポリシャスを、いきなり屋外の日向に移動させた場合に懸念されるのが「葉焼け」です。
ポリシャスの葉が茶色くなる主な原因①葉焼け
特に、春から秋にかけての暖かい時期にポリシャスの葉が茶色くなる場合、まずは、直射日光による葉焼けを起こしていないか確認します。
室内からいきなり屋外の日向に移動させたり、春先に室内で冬越しさせたポリシャスをいきなり屋外の日光に晒したり。
また、室内であっても、真夏の強烈な西日で葉焼けを起こすことも全くないとは言い切れません。
移動する場合は数日かけて少しずつ日光に慣らす
葉焼けを防ぐためには急激な環境の変化を避けることです。本来は日光が大好きなポリシャス。
「もう少し日当たりのよい場所へ移動させたい」という場合、数日かけて少しずつ鉢を移動しましょう。
例:室内の中心近く⇒室内のレースカーテン越しの窓際(7日)⇒屋外の日陰(7日)⇒半日かげ、木漏れ日(7日)⇒日向(ただし、真夏は葉焼けに注意)
ポリシャスの葉が茶色くなる主な原因②寒さ
ポリシャスは熱帯アジアが原産のため一年を通して暖かく風通しのよい場所を好みます。
そのため、日本の冬はポリシャスにとって大きなストレスになることは確かです。耐えられるのは10度程度まで。
ただ、ポリシャスの魅力である美しい葉を保つためには、最低でも15度は欲しいところです。
朝晩の冷え込みに注意!
冬場に気を付けたいのが暖房を切ったあとの朝晩の冷え込みです。特に窓際に置いている場合は要注意。
夜になったら窓から数メートル離しましょう。できるだけお部屋の中心近くに移動することで寒さから守ることができます。
とはいえ、明るい場所を好むポリシャス。朝になって気温が上がってきたら元の場所へもどしてやります。
鉢が重くて移動が難しい場合、キャスター付きの鉢スタンドがあると便利ですよ。
温度計をチェックする習慣を付けよう!
ポリシャスに限らず、多くの観葉植物は熱帯地方が原産のため寒さに弱いです。
特に冬場は温度計が必須アイテム。空気が乾燥しがちな冬は、湿度もあわせてチェックしましょう。
▲デジタルが断然見やすい
温度 | 湿度 | |
人が快適と感じる目安 | 18度~27度くらい | 40%~60%くらい |
ポリシャスの生育に適した目安 | 20度~30度くらい | 約70%~ |
※上表はあくまで目安です。日当たりや温度、風通しなどの生育条件によって異なります。あくまで目安としてご参考にされてください。
ポリシャスの葉が茶色くなる主な原因③風通しの悪さによる蒸れ
▲ポリシャスの葉は薄く繊細で、乾燥や蒸れによるダメージを受けやすい傾向
ポリシャスを室内で管理している場合、屋外に比べるとどうしても風通しの面で劣ります。
特に窓を閉め切ることの増える真夏や真冬は風通しの悪さによる根腐れや蒸れに気を付けなくてはなりません。
風通しが悪い場所で懸念されるのが、蒸れによる葉へのダメージや根腐れ、病害虫の発生、カビの増殖、コバエ・キノコの発生などです。
窓を閉め切る真夏や真冬は扇風機やサーキュレーターをフル活用
窓を閉め切る時期に特に活用すべきなのが扇風機やサーキュレーターです。1日1回、窓を開けて新鮮な空気を取り込みます。
その後は扇風機やサーキュレーターを使用し、停止しがちな室内の空気を動かします。
▲夜間も回し続けるなら静音タイプがおすすめ!
特にサーキュレーターは効率的に空気をかき混ぜることができます。一か所に停滞しがちな湿気や冷気を動かすことで、空気の流れを作り出します。
サーキュレーターをうまく使えばエアコンを効率的に使うことができるため、電気代の節約も期待できますよ。
特に、室内で沢山の観葉植物を管理している場合はサーキュレーターは必須アイテムといえるでしょう。
ポリシャスの葉が茶色くなる主な原因④病害虫
▲砂糖水のようなものが付着しべとついている…
「葉焼けも寒さも蒸れも心配なさそう…でも、なんとなく葉の色が悪い…」
このような場合、葉の裏や付け根、幹をよく観察し、小さな虫が付いていないか確認します。
ポリシャスに湧きやすいのはハダニやカイガラムシです。これらの害虫が付くと、吸汁により植物にダメージを与えます。
放置しているとそのまま枯らされてしまうこともあるどころか、他の鉢植えにまで被害を及ぼす恐れもあるため、見つけたらすぐに取り除きましょう。
葉がベタベタする場合はカイガラムシを疑う
▲虫とはいえ、ほとんど動かないことが多い
特にポリシャスの葉がベタベタとする場合、カイガラムシが付いている恐れがあります。
カイガラムシは樹液を吸い、糖分を含む排泄物をまき散らす害虫です。また、種類が豊富で色や形もさまざま。
観葉植物によくつくのは、茶色い粒々や白いふわふわしたものです。取り切れない場合は殺虫剤の使用も検討します。
▲白いふわふわしたのは「コナカイガラムシ」
カイガラムシはほとんど動きません。そのため、ただの汚れと思って見過ごしてしまうことも多いです。
とにかく早めに駆除することで、被害を最小限に抑えることができます。
ポリシャスの葉が茶色くなる原因とは?対処法も解説【まとめ】
▲空気が乾燥しすぎると葉が傷みやすいため冬場は葉水で空中湿度を保ちたい
今回は、ポリシャスの葉が茶色くなる原因とその対処法をご紹介しました。
特に、30cm以下の小さな株は寒さや蒸れなどのストレスにあまり強くありません。冬場は特に注意すべきでしょう。
ポリシャスを丈夫な株に育てるには、気温が20度~30度程度であれば屋外に出すのがおすすめです。
ただ、今回ご紹介したように、いきなり直射日光に当てると葉が茶色く焼けてしまうことが多いです。
移動する場合は株の状態を観察しつつ、慎重におこないます。
ポリシャスの葉が茶色くなる理由と対処法
直射日光による葉焼け | いきなり強い光に当てない。移動する場合は少しずつ日光に慣らす。すでに葉焼けした部位は元に戻せない。気になるならカットしてもよい。 |
寒さ | 最低でも10度、できれば15度は欲しい。朝晩の冷え込みに注意。窓際に置いている場合は夜になったら窓からできるだけ離す。水やりの間隔を空けて樹液濃度を高める。 |
風通しが悪い、蒸れ | 気温が許す限りは屋外に置くのがおすすめ。室内であれば真夏や真冬に扇風機やサーキュレーターをうまく活用する。 |
病害虫 | 葉がベタベタする場合はカイガラムシ、葉の付け根や茎などに蜘蛛の巣のようなものが付着している場合はハダニが付いている可能性が高い。見つけたら早目に取り除く。 |