深い切れ込みの入った個性的な葉がエキゾチックなモンステラ。生育旺盛で初心者でも育てやすい人気のインドアグリーンです。
そんなモンステラですが、新芽(=新しい葉)がなかなか出なくなってしまってお悩みではありませんか?
今回は、モンステラの新芽が出ない時に考えられる主な理由と、新芽が出ない時の対処法をご紹介します。
モンステラの新芽が出ない理由は?新芽が出ない時の原因と対処法
モンステラの新芽が出ない場合、時期によって考えられる原因や対処の仕方が異なります。
今回は、春~秋の暖かい時期と、秋~冬の寒い時期に分けてみていきましょう。
モンステラの新芽が出ない【春~秋・気温15度以上の場合】
モンステラの生育がさかんになるのが春から秋の暖かい時期です。目安は、天気予報の最低気温が15度以上になります。
暖かいにも関わらずモンステラの新芽が出ない場合は、「根詰まり」「日光不足」「水不足」「根腐れ」「病害虫」などが考えられます。
まずは鉢底をチェック。根詰まりしているならひとまわり大きめの鉢に植え替え
モンステラを1年以上植え替えていないという場合、まずは鉢底を覗いてみましょう。
下写真のように、鉢穴から根っこがはみ出ている場合は、鉢の中が根っこでいっぱいになる「根詰まり」を起こしている状態です。
これでは根がスムーズに水分や養分を吸い上げられず、生育に悪影響を及ぼします。たとえば、新芽がなかなかでなかったり、葉が変色したりです。
根詰まりしている場合は、ひとまわり大きめの鉢に植え替えましょう。ひとまわりとは、今の鉢よりも直径プラス3cm程度のものをいいます。
モンステラの植え替え方法についてはこちらの記事をご参考にされてください。
あわせて読みたい「モンステラが根詰まりした時の症状と対処方法とは?」はこちら
水やりの基本は土が乾いてからたっぷりと。室内なら南向き窓際がベスト
また、暖かい時期におけるモンステラの水やりの基本は「土が乾いたタイミングでたっぷりと」です。
土が乾かないうちに次から次へと水やりしていると根が傷んで腐り、逆に、土が乾いているのに何週間も放置していると乾燥で弱ってしまいます。
置き場所は室内であれば南向きの窓際がベストです。モンステラは室内の少ない日光でも育つとはいえ、本来は明るい場所を好みます。
また、窓から離れている場所や、日当たりのあまり良くないお部屋でモンステラを育てている場合、植物育成ライトを使うのがおすすめです。
▲スタンドタイプの植物育成ライト
植物育成ライトは太陽光に近い光を照射することで植物の育成を助けるアイテムです。育成ライトを使用することで、観葉植物の日光不足を補ってくれます。
モンステラの場合、株が大きいのでクリップタイプがおすすめですよ。
▲植物育成ライト LED 4灯 クリップ led 植物育成 太陽光
クリップタイプなら場所を取らずにコンパクト、さらにアームが自在に動かせるタイプであれば、さまざまな角度から広範囲に光を照射できます。
使用の目安は1日8時間~12時間ほど。タイマー付きのライトだと、設定してしまえばあとは基本的に放置でokです。
あわせて読みたい「観葉植物の日光不足をサポート!植物育成ライトにデメリットはある?」はこちら
モンステラの新芽が出ない【秋~冬・気温15度以下の場合】
モンステラは熱帯アメリカ原産の暖かい場所を好む植物です。気温が20度以下になると徐々に生育が鈍り始め、新芽も出にくくなってきます。
つまり、気温が低い秋~冬にかけてのモンステラは、どうしても新芽が出にくくなってくるのです。
そのため、秋から冬のモンステラは「生長(新芽を出す)」よりも、「冬越し(何とか寒さをしのぐこと)」に焦点を当てたお手入れがメインとなります。
慌てて肥料を与えるのは危険、まずは寒さに当たっていないか確認
気温が低くなる時期はモンステラの生長が鈍ります。生長が鈍ると同時に、根が水分を吸い上げる力も弱くなるのですね。
にもかかわらず、「新芽が出ない」と慌ててしまって、必要以上に水を与えたり、闇雲に肥料を使ったりすると、逆に根を傷めて弱らせてしまうことも。
生育が緩慢になる寒い時期は「現状維持」を目的としたお手入れが必要です。
ちなみに、上写真ような形状の商品は、肥料ではなく活力剤である場合が多いです(すべてではない)。
肥料と活力剤の違いについては以下記事をご覧ください。
あわせて読みたい「肥料と活力剤の違いとは?観葉植物に適した使い方を徹底解説!」はこちら
水やりは最低限に抑える。慣れるまでは水やりチェッカーがあると便利
天気予報をチェックし、最低気温が15度以下になったら水やりを控え目にシフトしましょう。
具体的には「土が乾いてさらに3~4日してからの水やり」です。ただ、慣れるまでは水やりのタイミングが難しいのが冬です。
そんな時にあると便利なのが水やりチェッカー。
使い方は簡単で、スティック状のチェッカーを土に差しておくだけ。これだけで、土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色でお知らせしてくれます。
土の乾き具合が可視化されることで、お手入れがグッと楽になりますよ。もちろん、水のやり忘れ・やり過ぎによる失敗も防げます。
水やりチェッカーを使った際の管理方法の目安は、下表を参考にしてみてください。
春~秋(最低気温が15度以上) | チェッカーが「白」になったタイミングで鉢底から水が流れ出てくるくらいにたっぷりと水を与える。2週間に1回程度、水で薄めた液体肥料(おすすめはハイポネックス)を与えるのも〇。 |
秋~冬(最低気温が15度以上) | チェッカーが「白」になってさらに3日ほど経ってから、土全体が湿る程度に常温の水を与える。できるだけ暖かい時間帯におこない、植え皿に溜まった水はこまめに捨てる。サーキュレーターをまわして風通し良く管理。 |
あわせて読みたい「モンステラの元気がないときの原因と対処法を徹底解説!」はこちら
モンステラの葉がベタベタする、色が悪い…そんな時は害虫の可能性も
カイガラムシによって傷んだモンステラの葉…
葉の色が悪い、葉がベタベタとするなどという場合は、「屋外の直射日光に当たっていなかったか(特に夏は葉焼けしやすいため)」「葉や茎に害虫が湧いていないか」も合わせて確認してください。
特に、暖かい時期はハダニやカイガラムシが付きやすいです。見つけたらすぐに取り除いてください。
暖かく乾燥する時期はカイガラムシ、ハダニに注意!
カイガラムシが付くと葉がべとつくのが特徴です。べとつきの原因はカイガラムシの排泄物。糖分を多く含むためベタベタします。
カイガラムシはだいたいが1mm以下の楕円状の茶色い粒々で、ほとんど動きません。また、白い粉のような形状の「コナカイガラムシ」も観葉植物によく見られます。
カイガラムシは口針を植物に差し込み樹液を吸っています。そのため、足が退化していることが多いようです。その証拠に、虫でありながらほとんど動きません。
見つけたら早目に取り除くことが大切!
植物に張り付くように寄生しているため、霧吹きで少し水をかけたくらいでは取れないことが多いです。
取り除く際はティッシュやピンセット、綿棒などで、確実にぬぐい取ること。カイガラムシが多すぎて手に負えないなら殺虫剤の使用も検討します。
とにかく見つけたら早目に取り除くことで、被害を最小限に抑えられます。放置していると他の植物にまで被害が拡大する恐れもあるからです。
※ちなみにハダニが付くと、葉や茎に蜘蛛の巣のようなものが付着します。こちらも見つけたら早目に駆除してください。(下写真)
ハダニもカイガラムシと同じく物理的に取り除くか、増えすぎて駆除が難しければ殺虫剤の使用も検討します。
モンステラの新芽が出ない理由は?新芽が出ない時の原因と対処法【まとめ】
ということで、今回はモンステラの新芽が出ない主な原因と、その対処法について時期別でご紹介しました。
気温が20度以下になる秋~冬であれば新芽が出なくても様子をみましょう。なぜなら、寒さによって生長が鈍るのは同然だからです。
問題は、暖かいにも関わらず新芽が出ない場合です。この場合はモンステラをよく観察し、これまでの管理方法を思い出してみてください。
考えられる原因が思い浮かんだら、それに対処する方法を試してみましょう。