個性的な切れ目が魅力的な観葉植物・モンステラですが、
どんどん大きくなって鉢と株のバランスが崩れ、しまいには鉢ごと倒れてしまった…。
という方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、巨大化してバランスを崩したモンステラの簡単でおしゃれな仕立て直し方を、画像付きで分かりやすくご紹介します。
巨大化したモンステラの剪定方法を画像付きで解説
巨大化したモンステラを前にして途方に暮れている方も多いでしょう。
今回は、大きく育ったモンステラをできるだけコンパクトに仕立てる方法をご紹介します。
モンステラの仕立て直し方 手順①仕立て直し前
では、今回は下写真のモンステラを仕立て直す模様とともに、簡単な仕立て直しの手順をご紹介します。
このモンステラの場合、そこまで大きくはなっていませんが、鉢と株のバランスが悪くなっています。
そのため、すこしぶつかっただけで鉢ごと倒れ、床に土が散乱するというトラブルが発生している状況です。
鉢底を見てみましょう。
モンステラ特有の太い根っこが鉢底穴から苦しそうにはみ出しています。これは根詰まりの症状です。
このモンステラを植え替えと同時にすっきりとした見た目に仕立て直していきます。
モンステラ 仕立て直し・植え替えの適期
- 4月~6月頃(気温が20度~25度くらいの時期)
準備するもの
- ひとまわり大きめの鉢(少し深さのある物がおすすめ)
- 支柱
- 用土
- 鉢底石
- ソフトワイヤー
あわせて読みたい「モンステラが根詰まりした時の症状と対処方法とは?」はこちら
モンステラの仕立て直し方 手順②新しい鉢を準備
今回、根詰まりしているためひとまわり大きな鉢に植え替えます。「ひとまわり」とは、今の鉢よりも直径プラス3cmほどのことをいいます。
また、今回は支柱も使うので今までよりも深さのある鉢をチョイスします。
まずは、新しい鉢に鉢底石を入れましょう。鉢底が見えなくなるくらいに敷きます。
次に、新しい土を入れます。鉢の1/3ほどの高さまで土を入れておきましょう。
モンステラに適した土とは?
モンステラは水はけの良い土を好みます。多湿を嫌うため、個人的には「保水性<排水性」のようなバランスの土がおすすめです。
市販の観葉植物の土でももちろん構いませんが、より排水性を高めたいなら「赤玉土(小粒)」を半分くらい混ぜ込みます。(下写真)
適当なバケツやプラスチック容器などを用意し、事前にしっかりと混ぜ込んでおくと作業がスムーズですよ。(下写真)
このときに、「マグアンプk」などの緩効性肥料を混ぜておくのもおすすめです。ゆっくり長く効果を発揮してくれるので、いちいち肥料を与える手間が省けます。(下写真)
モンステラの仕立て直し方 手順③株を取り出す
新しい鉢植えの準備ができたら、いよいよモンステラを今の鉢から取り出しましょう。
根詰まりしていてなかなか抜けない…という場合は、下写真のように鉢の側面をこぶしで数回叩き、振動を与えると抜けやすくなりまよ。
根詰まりしている場合、取り出すまでに数分かかるかもしれません。筆者の場合は5~6分かかりました。
作業は直射日光の当たらない日陰で行いましょう。
モンステラの仕立て直し方 手順④古い土を落す
鉢から根鉢を取り出したら、古い土や傷んだ根を取り除きましょう。
使い古しの菜箸や割りばしなどがあると便利です。これらの棒で軽く根鉢をつつきながらほぐしつつ、古い土を落します。
ある程度、古い土が落とせたらokです。
モンステラの仕立て直し方 手順⑤鉢に配置
新しい鉢に株を置いてみましょう。
モンステラはつる性の植物です。放っておくとどんどん横に這うように育ちます。そのため、モンステラをできるだけすっきりと仕立てたい場合、茎を縦方向に植え付けます。
今まで横方向に育っていた株を無理やり縦方向にすると、どうしても不安定になる。このあと支柱を立てて株を安定させるよ。
モンステラの仕立て直し方 手順⑥土を入れる
植え付ける位置と角度が決まったら、残りの土を入れ込みます。
このときも棒で軽くつつきながら作業すると、内部に不要な隙間が生じさせることなく土を入れ込むことができますよ。
室内管理がメインとなるモンステラには虫の湧きにくい土もおすすめ!
モンステラは直射日光と寒さを苦手とする植物です。そのため、真夏や秋から冬にかけては特に室内管理がメインとなるでしょう。
その場合におすすめなのが、コバエが湧きにくい「室内向けの土」です。
虫やきのこの発生の原因となる堆肥(たいひ)を使用していないため、コバエが湧きにくく室内でも清潔に植物を管理できますよ。
また、土の色も「濡れている時」と「乾いている時」で違いが分かりやすいため、水やりの管理もしやすいです。(下写真)
2種類の元肥入りで、虫も湧きにくいから管理も楽ちん!
虫が苦手な方におすすめの土だよ。
モンステラの仕立て直し方 手順⑦水やり
土を入れたらたっぷりと水やりします。
鉢底から出てくる水が透明近くなるまで与えましょう。このようにすることで、水やりの度に受け皿が汚れるのを未然に防ぐことができますよ。
受け皿に溜まった水はこまめに捨てます。モンステラは多くの観葉植物に比べて比較的に水を好みますが、多湿状態が長く続くと根腐れを起こします。
水の通りをよくし、通気性を確保することで、根腐れや病害虫を防ぐことができるんだね。
モンステラの仕立て直し方 手順⑧支柱で固定
幹を縦方向に仕立てる場合、自立できるようになるまでは支柱で固定します。
株の脇に支柱を差し込みましょう。鉢の底までしっかりと差し込んだら茎が縦になるよう、ソフトワイヤーで支柱と茎を括り付けます。(下写真)
時間はかかりますが、気根がしっかりと土に張って自立できるようになるまでは支柱を使います。
100均で買える緑色の支柱なら、モンステラと馴染みやすいね。
モンステラの仕立て直し方 手順⑨葉数を調整
縦方向に仕立てた場合、頂点の葉を2~3枚残してそれ以下の下葉はカットします。
また、植え替えの際に根を多くカットした場合、葉数が多いままだと水分が追い付かず、乾燥により弱ってしまう恐れもあります。
カットするときは、葉の付け根から切り取りましょう。
切り取ったモンステラの葉は水差しにして飾っても長く楽しめるよ。
モンステラの仕立て直し方 手順⑩風通しのよい半日陰で管理
これでモンステラの仕立て直しが完了です。すっきりとした見た目になりましたね。
▲緑色の支柱なら目立ちにくい
仕立て直し後は、できるだけ風通しのよい半日陰で管理しましょう。
植え替え後は人間でいうと手術後のような状態です。強い光は避け、しっかりと根が活着するまでは暖かい場所で休ませます。
上写真のモンステラは葉の向きが正面を向いていますが、もし、葉が変な方向を向いていたとしても、しばらくすれば日光の方向に向かってモンステラ自身が向きを変えます。
気長に見守りましょう。
カットした部分の根元は2週間ほどで乾燥し外れやすくなります
葉をカットした場合、茎に残った根元の破片は2週間~3週間ほどすると乾燥して外れやすくなります。
全体が黄色くなったら外しやすくなっているので、上から下へ押すように力を入れると「パカッ」と取れますよ。
少々手間はかかりますが、バランスの崩れたモンステラは割と簡単に仕立て直すことができます。ぜひ、挑戦してみてくださいね。
成功のコツはズバリ適期である4月~6月頃におこなうこと。気温は20度~25度くらいの過ごしやすい時期だよ。
真夏や寒い時期に実施するとそのまま弱ってしまうこともあるから、避けようね。
モンステラの仕立て直し方 手順⑪おまけ:仕立て直しから約1か月経過
最後におまけです。仕立て直しから約1か月が経ったモンステラをご覧ください。
その後、3枚あった葉のうち1枚をカット。するとすぐに新しい葉が出てきました。
黄緑色の葉が新しい葉ですね。モンステラの魅力である切れ目については以下の記事もご覧ください。
巨大化したモンステラの剪定方法を画像付きで解説【まとめ】
今回は、巨大化してバランスを崩したモンステラの簡単な仕立て直し方をご紹介しました。
本来のモンステラは大量の気根を伸ばし、大木に絡みつきながら高さ10mにもなるそうですよ。そして、野生のモンステラの葉の大きさは幅約1m。
つる性のため、放っておくとどうしても鉢からはみ出してしまいがちです。もちろん、気根が散乱するワイルドなモンステラも野性味あふれて素敵ですね。
ただ、できるだけコンパクトにすっきりとモンステラを楽しみたいという方には、今回ご紹介した仕立て直し方もおすすめですよ。
巨大化したモンステラの仕立て直し方【手順】
- 適期は4月~6月頃(気温が20度~25度くらいの過ごしやすい時期が望ましい)
- 新しい鉢を準備
- 鉢から株を取り出す
- 株を新しい鉢に配置
- 残りの土を入れる
- たっぷりと水やり
- 支柱を立てて安定させる
- 葉数を調整(多い場合)
- 風通しのよい半日陰で管理
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