個性的な切れ目が魅力の観葉植物モンステラ。室内にひと鉢置くだけで一気にエキゾチックな雰囲気にしてくれる存在感のあるインテリアグリーンです。
そんなモンステラですが、非常に丈夫で育てやすく、生長が早く根詰まりを起こしやすいという特徴もあります。
そこで今回は、根詰まりを起こしたモンステラの植え替え方法を画像付きで分かりやすく解説します。
モンステラの植え替えに必要な土の量はどれくらい?
モンステラの植え替えに必要な土の量は、植え替える鉢のサイズやモンステラの根の大きさに依存します。
鉢のサイズ選びから
植え替える鉢は、現在の鉢よりひと回り大きいものを選ぶとよいでしょう。
モンステラの根が自由に広がれるスペースを確保するためです。
土の量の目安
- 小さな鉢(直径20cm前後)では、およそ5〜10リットルの土が必要
- 中くらいの鉢(直径30cm前後)では、10〜20リットルの土が必要
- 大きな鉢(直径40cm以上)では、20リットル以上の土が必要
土の選び方
モンステラは排水性が良く、通気性のある土を好みます。以下のような配合が適しています。
- 観葉植物用の土:市販の観葉植物用の土を使用するのが手軽
- 自作の土:ピートモス、パーライト、腐葉土を1:1:1の割合で混ぜると良い
植え替えの手順
- 準備:新しい鉢の底に鉢底石を敷き、排水性を確保します。
- 取り出し:モンステラを現在の鉢から丁寧に取り出し、古い土を軽く落とします。
- 植え替え:新しい鉢に少量の新しい土を入れ、モンステラを置いてから周囲に土を足していきます。
- 水やり:植え替え後はしっかりと水を与えますが、土がしっかりと落ち着くまでの間は過湿に注意します。
モンステラを植え替える方法を画像付きで分かりやすく解説!
それでは、モンステラの植え替え方法をくわしくみていきましょう。失敗を防ぐ最大のコツは「適期におこなうこと」につきます。
モンステラの植え替え 手順①適期は春から秋の暖かい時期
モンステラの植え替えに適しているのは、春から秋の暖かい時期です。冬場の植え替えはモンステラに大きなダメージを与える可能性が高いため、避けた方が無難です。
今回は、下写真のモンステラを植え替える様子とともに、植え替えの手順をくわしくご紹介します。
鉢の大きさに対して株が大きくなり、鉢ごと倒れてしまうことが増えてきたモンステラです。モンステラは半ツル性の植物のため、横に這うように育つという特徴をもちます。
そのため、株が生長するとどうしても全体のバランスが崩れて鉢ごと倒れてしまうというトラブルが起こりがちです。
鉢底を見てみましょう。(下写真)
鉢底穴からモンステラの太い根っこがはみでていますね。植え替えたのは約1年前ですが、すでに根詰まりを起こしています。
このモンステラをひとまわり大きめの鉢へ植え替えていきましょう。
あわせて読みたい「モンステラが根詰まりした時の症状と対処方法とは?」はこちら
モンステラの植え替え 手順②新しい鉢と用土を準備
現在の鉢よりもひとまわり大きめの鉢を用意しましょう。「ひとまわり」の目安は、今の鉢より直径がプラス3cmほどのものになります。また、深さもある程度あるものがおすすめです。
植え替える鉢が決まったら、鉢底に鉢底石を敷きましょう。鉢底が見えなくなるくらい入れます。(下写真)
次に、鉢底石の上から用土を入れます。鉢の1/3程度をあらかじめ入れておきましょう。
モンステラに適した土はどんな土?
モンステラは水はけの良い土を好みます。市販の「観葉植物の土」でも構いませんが、おすすめはさらに排水性を高めるために「赤玉土(小粒)」を混ぜ込むことです。
下写真は赤玉土(小粒)です。ホームセンターで2kg250円ほどで購入できますよ。この赤玉土を先ほどの観葉植物の土に対して半々くらいに混ぜ込むことで、より高い排水性を確保できます。
あらかじめ、バケツや大き目の容器に入れて混ぜ込んでおくと使いやすいです。(下写真)
筒状のスコップ(移植ゴテ)もあると植え替えがしやすく便利です。こちらもホームセンターや100円ショップなどで手軽に購入できます。
モンステラの植え替え 手順③鉢から株を取り出す
新しい鉢に土を入れて準備ができたら、いよいよモンステラを今の鉢から取り出します。
根詰まりしている場合、なかなか鉢から株が取り出せないことも多いです。そんな時は、鉢を少し横に倒し、鉢の側面をこぶしで軽くたたき振動を与えましょう。
そうすると、振動によって株が取り出しやすくなるはずですよ。
ただ、鉢底に太い根っこが絡んで抜けない場合、鉢底から飛び出している部分をカットしなければ抜けません。清潔はハサミで鉢底からはみ出ている根を切り取ります。
5分ほどかかって鉢から取り出したモンステラの根鉢(ねばち)です。太い根がとぐろを巻いていますね。また、古い土や鉢底石にしっかりと絡みついています。
※根鉢(ねばち)…根と土の塊のことをさします
モンステラの植え替え 手順④古い土や傷んだ根を取り除く
根についた古い土や鉢底石を、使わなくなった菜箸や割りばしなどを使って軽くつつきながら落していきます。
また、黒く傷んだ古い根があればそれらも清潔なハサミでカットしておきましょう。
はい。古い土や傷んだ根をある程度取り除きました。完璧ではなくても構いません。
ある程度落せたらokです。
モンステラの植え替え 手順⑤植え付ける位置と角度を決める
古い土を落したモンステラを新しい鉢に配置してみましょう。
モンステラはどうしても横に這うように育つので、茎が縦になるように植え付けると見た目がすっきりとしますよ。
お好みの角度で株が鉢の真ん中あたりにくるよう、植え付ける位置を決めましょう。高さが足りなかったり、高すぎる場合は下に入れた土の量を調整します。
上写真では、茎が縦に伸びていくようにするため、今までとは向きを90度ほど変えて配置しています。
モンステラの植え替え 手順⑥隙間に土を入れ込む
モンステラを植え付ける位置や角度が決まったら、隙間に残りの用土を入れ込みましょう。
このとき、根と土の間に空間ができると根がうまく育てません。
根鉢をほぐしたときに使った菜箸や割りばしなどを鉢の縁あたりに差し込み、つんつんとつつきながら土を入れると、内部に不要な隙間が生じにくいですよ。
室内管理の場合は「室内向けの土」を使うと虫が湧きにくくおすすめ!
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土やきのこの原因となる堆肥(たいひ)を使っていないため、室内でも衛生的な管理が可能になりますよ。
見た目も綺麗で水で湿っている時と乾いているときの土の色の差が分かりやすく、管理のしやすいおすすめの土です。
今回の植え替えでは、表面のみ室内向けの土を使ってみました。お好みで色々と試してみてくださいね。
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モンステラの植え替え 手順⑦たっぷりと水やり
植え替えが完了したら、最後にたっぷりと水を与えましょう。
鉢底から流れ出てくる水が透明に近くなるまで与えるのがおすすめです。理由は、あらかじめ土の汚れを落としておくことで、水やりのたびに受け皿が汚れるのを防げるからですね。
モンステラの植え替え 手順⑧不安定な場合は支柱を立てて株を安定させる
株を縦方向に植え付けた場合、どうしても根が張るまではグラついて不安定になりがちですね。その場合は支柱を使って株を固定します。
ソフトワイヤーと支柱を使い、上写真のようにモンステラの茎をワイヤーでくくり株を安定させましょう。
モンステラの植え替え 手順⑨葉数の調整
根を多くカットした場合、葉が多いままだと蒸散によって株が乾燥しやすいです。そのため、根をたくさん切りつめたときには葉数を調整しておきます。
また、モンステラを縦方向に仕立てたい場合は、頂上の葉を2~3枚残し、下の葉をカットしていくと自立しやすいですよ。
また、下葉を取ることで株元付近の茎が木質化するのを促します。
モンステラの植え替え 手順⑩植え替え、完了!
鉢ごと倒れることが頻発してバランスを崩していたモンステラが、植え替えによってすっきりとした見た目になりました!
特に、春から秋にかけてはモンステラの生育がさかんになります。風通しよく日当たりのよい場所に置いてあげるとどんどん新しい葉を展開してくれますよ。
ただし、モンステラは直射日光で葉焼けを起こしやすいです。日光はレースカーテン越しの柔らかい光が適しています。
気根が土に張ってしっかり株が自立できるようになったら支柱をはずしましょう。
モンステラの植え替えに必要な土の量はどれくらい?【まとめ】
今回は、モンステラの植え替え方法を画像付きで分かりやすく解説いたしました。
モンステラは非常に生育旺盛で、あっという間に巨大化することも多い植物です。あまりにも大きくなるとどうしていいか困ってしまうことも多いでしょう。
今回は植え替えですっきりと仕立て直しましたが、伸びた部分の茎をカットして挿し木にする方法もあります。
春から秋にかけての時期はモンステラの植え替え、挿し木にも適した時期です。ぜひ、色々と楽しみながら試してみてくださいね。
モンステラの植え替え【手順】
1.適期は春から秋にかけての暖かい時期(最高気温が15度以上~30度以下くらい)
2.新しい鉢と用土を用意
3.鉢から株を取り出す
4.古い土や傷んだ根を取り除く
5.植え付ける位置と角度を決める
6.隙間に土を入れ植え付ける
7.たっぷりと水やり
8.不安定なら支柱で安定させる
9.葉数を調整
10.完了!
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