「モンステラを植え替えたいけど面倒だな…」「このまま植え替えなくても大丈夫かな…?」
モンステラは生長が早く、根詰まりしやすい植物です。
植え替えをしないまま放置すると、生育不良や根腐れの原因になってしまうことも…。
とはいえ、大きな株を植え替えるのはなかなか大変。
そこで今回は、モンステラが根詰まりしたときのサインや、できるだけ植え替えの負担を減らす方法をご紹介します!
モンステラを植え替えしないとどうなる?
根腐れリスクが高まる
根詰まりしたモンステラを植え替えしないまま放置した場合、鉢の中が根っこでいっぱいになってぎゅうぎゅう詰めになります。
その結果、鉢内の排水性が低下し、根が蒸れやすくなるのです。
根腐れが進行すると根が水分を吸い上げられなくなるため、そのまま弱って枯れてしまいます。
水は比較的に好むが、水はけのよい環境を好むのがモンステラ
モンステラは比較的に水を好みますが、それは水はけがよい状態が確保されている前提です。
根も葉と同じように根も呼吸しているため、水はけが悪いと根が常に湿った状態となり、傷んでしまいます。
生育に悪影響を及ぼす
根詰まりした状態を放置し続けていると、鉢内の排水性が低下することで生育にも悪影響を及ぼし始めます。
具体的には、新芽が出ない・葉が変色する・葉がしおれる等です。
モンステラの水やり管理を楽にして根腐れを防ぐ便利アイテムも
モンステラの水やり管理を楽にし、同時に根腐れを防いでいでくれる便利なアイテムもあります。
それが、キャビノチェ Cabinotier サスティー です。
使い方は簡単で、スティック状のチェッカーを土に差しておくだけ。
土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色でお知らせしてくれます。
春~秋(最低気温が15度以上) | チェッカーが「白」になったタイミングで鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水やり |
秋~冬(最低気温が15度以下) | チェッカーが「白」になってさらに3日程してから、土全体が湿る程度に常温の水を与える |
▶サスティーはあてにならない?青くならない時の対処法も解説!
ちなみに、内部のリフィルは半年~9か月に1回(目安)の交換が必要です。
「水を与えても色が変わらなくなったら交換」と覚えておきましょう。
スティック部分は繰り返し使えます。
これ以上鉢を大きくしたくない時は「挿し木」がおすすめ
根詰まりによる根腐れを防ぐたったひとつの方法はもちろん「植え替え」です。
ただ、「これ以上鉢を大きくしたくない…」という方も多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめなのが「挿し木で育て直す」という方法です。
挿し木の適期はモンステラの生長がさかんになる春。
もちろん夏以降でも構いませんが、冬に備えてしっかりと根を張らせておくなら断然春に挿し木するのがおすすめです。
モンステラの挿し木方法はこちらの記事をご覧ください。
ちなみに、元株も1か月ほどすると脇芽が出てきます。(下写真)
この脇芽が生長すると元のボリュームのある姿に戻ります。(下写真)
これまでと同じサイズの鉢に植え替えるなら傷んだ根を多めに切る
これ以上鉢を大きくしたくない場合は、根を1/3ほど切り詰めます。
その後、これまでと同じ鉢に植えて葉数を減らしておくのがおすすめです。
株への負担を減らすためにも、根を多めに切り詰めた場合は葉数を減らしておくのがおすすめです。
また、植え替えをする理由は「根詰まりの解消」だけではありません。
鉢内の土は経年とともに粒が崩れて団子状に固まり、水はけが悪くなってきます。
鉢内の排水性を確保するためにも、古くなった土は定期的に交換する必要があります。
最低でも2年に1回は植え替えて内部の土を更新してやりましょう。
▶モンステラを大きくしたくない!できるだけ小さいまま楽しむ方法は?
モンステラが根詰まりしたときのサイン
モンステラは成長が早く、根詰まりを放置すると、最悪の場合枯れてしまうこともあります。
以下のようなサインが見られたら、植え替えを検討しましょう。
水の吸収が悪くなる
- 水やりをしてもすぐに水が鉢の底から流れ出てしまう。
- 逆に、土の表面に水が溜まり、なかなか吸収されない。
鉢底から根が飛び出す
- 鉢底の穴から太い根がはみ出ている。
- 鉢の側面にも根が張り付いている。
葉の変化
- 新芽が出にくくなった。
- 葉が黄色くなったり、しおれたりする。
- 葉のサイズが小さくなり、モンステラ特有の切れ込みが減る。
▶モンステラの葉はいつ割れる?割れない理由と割れた葉を出すコツ
鉢が変形する
- 根の成長により、鉢が膨らんだりヒビが入ったりする。
▶モンステラを大きくしたくない!できるだけ小さいまま楽しむ方法は?
モンステラの根詰まり進行度チェックリスト
モンステラが根詰まりしているかどうかを確認するために、以下のチェックリストを活用してください。
【軽度】根詰まりの初期サイン
✓水やり後の水の吸収が以前より遅くなった
✓新芽の成長が遅い、または出にくくなった
✓土の表面が乾きやすくなった
【中度】植え替えを検討するタイミング
✓水やりをしてもすぐに鉢底から水が流れ出る
✓葉が黄色くなったり、しおれることが増えた
✓鉢底の穴から根が出てきている
✓鉢の側面に根が張り付いている
▶モンステラの根が飛び出す!対処法は?気根を生かす方法も解説
【重度】すぐに植え替えが必要!
✓鉢全体が変形し、ヒビが入ることがある
✓根が鉢の外に飛び出している
✓水をやっても葉のハリが戻らない
✓土の表面にカビが生えることが増えた
いくつ当てはまりましたか?
- 0~2個:様子を見ながら管理しましょう。
- 3~4個:そろそろ植え替えを検討しましょう。
- 5個以上:すぐに植え替えが必要です!
モンステラの植え替え手順
モンステラの植え替えは春から秋(5月~9月頃)に行うのがベストです。特に成長期の春~初夏に行うと、スムーズに根が活着します。
必要な道具
- ひとまわり大きい鉢(もしくは同じサイズの鉢)
- 観葉植物用の培養土(水はけのよいもの)
- 園芸用のハサミ(根をカットするため)
- 割り箸やスコップ(土を整えるため)
植え替え手順
1. 植え替えの準備
- 新しい鉢を用意し、鉢底に 鉢底石 を敷いておく。
2. モンステラを鉢から取り出す
- 鉢の側面を軽く叩いてから、株元を持ってゆっくりと引き抜く。
- もし抜けにくい場合は、スコップなどで鉢の内側をなぞって隙間を作る。
3. 根をほぐし、傷んだ根をカット
- 古い土を軽く落とし、根をほぐす。
- 黒くなったり、ブヨブヨした根はハサミでカットする。
4. 新しい鉢に植え替え
- 新しい鉢に少し土を入れ、モンステラを置く。
- 根の周りに土を入れながら、しっかりと固定する。
5. 水やりと管理
- 植え替え直後はたっぷりと水を与える。
- 1週間ほどは直射日光を避けて管理し、根が落ち着くのを待つ。
▶モンステラを大きくしたくない!できるだけ小さいまま楽しむ方法は?
モンステラの植え替えをできるだけ少なくする方法
「大きな鉢に植え替えたくない…」「植え替えが面倒…」という方は、以下の方法を試してみましょう。
根を剪定して同じ鉢を使う
- 鉢を大きくしたくない場合、根をカットしてリフレッシュ するのがおすすめ。
- 根鉢の 1/3~1/2ほどの根をカット し、古い土を落として植え替え。
- 根を減らした分、葉も少し剪定してバランスを取る。
挿し木で新しい株を育てる
- 「今の株が大きくなりすぎた…」と感じたら、挿し木で株を増やす方法 も◎。
- 挿し木なら、今の鉢をそのまま使いながら小さな株を作れる ので、省スペースで楽しめる。
水耕栽培に切り替える
- 「植え替え自体を減らしたい」なら 水耕栽培 もおすすめ。
- 土を使わないので、根詰まりの心配が少なく、定期的な植え替えが不要。
- ガラス容器で育てればインテリアとしてもおしゃれ。
定期的に土の表面をリフレッシュ
- 完全に植え替えをしなくても、2年に1回は土の表面部分を新しくする だけで水はけが改善される。
- 古い土を3~5cmほど取り除き、新しい土を追加する。
▶モンステラを大きくしたくない!できるだけ小さいまま楽しむ方法は?
モンステラの植え替えでよくある失敗と対策
根を切りすぎた
失敗例:根を整理しようとしたら、思ったより多く切ってしまった…
対策: 葉の枚数も減らし、蒸散を抑えることで株の負担を軽減する。 植え替え後は半日陰で管理し、根が回復するまで水やりを控えめにする。
新しい土が水を吸わない
失敗例:植え替えた後に水をやっても、土が弾いてしまう…
対策: 事前に新しい土を湿らせておく。 水はけの良い観葉植物用の土を使用する。 最初の水やりはゆっくりと時間をかけて行う。
▶モンステラの鉢の選び方は?おしゃれで大きめ&機能性に優れる鉢【7選】
根鉢を崩しすぎて植え替え後に元気がなくなる
失敗例:根をきれいにしようと思ったら、土を全部落としてしまった…
対策:モンステラはある程度土が付いた状態で植え替える方がストレスが少ない。 土を軽く落とす程度にし、極力根を傷つけないようにする。
植え替え後に葉がしおれる
失敗例:植え替えたら葉が元気なく垂れてしまった…
対策: 植え替え直後は直射日光を避け、風通しの良い場所で管理する。 根が活着するまで1週間ほどは水やりを控えめにする。
▶直射日光を避けた明るい場所って、どこ?モンステラに適した置き場所
モンステラの植え替えでよくある質問
Q1. 植え替えはどの季節にやるのがベスト?
A: 春(5月~7月)がベストシーズン!成長期なので、根が活着しやすい。回復力も高いので、根を大胆に切り詰めるならこのタイミング。
Q2. 植え替えの頻度はどのくらい?
A: 1~2年に1回が理想。特に鉢底から根が飛び出していたら、早めに植え替えを。
Q3. 植え替えたらすぐに肥料をあげてもいい?
A: いいえ。根がダメージを受けているため、1ヵ月は肥料を控えてください。肥料を再開するのは、問題無く根が張ってからにしましょう。
Q4. 植え替え後、どのくらいで通常の水やりに戻せる?
A: 1週間ほどは水やりを控えめにし、その後徐々に通常のペースに戻します。
Q5. これ以上鉢を大きくしたくない場合は?
A: 根を剪定し、古い土を落として同じ鉢に植え直す。または挿し木で株を更新するのも◎。適期は春~初夏。回復力が弱まる真夏と冬は避けて。
▶モンステラを大きくしたくない!できるだけ小さいまま楽しむ方法は?
Q6. 植え替えが面倒…
A: 「手入れが大変…」「土を扱いたくない…」という場合、人工観葉を検討するのもおすすめです。最近では本物そっくりのフェイクグリーンも多く販売されており、お手入れ不要でインテリアとして楽しめます。
モンステラ、植え替えしないとどうなる?根詰まりサインも解説【まとめ】
モンステラは成長が早く、根詰まりを放置すると根腐れや生育不良の原因になります。
水の吸収が悪くなったり、葉が黄色くなったりといったサインが見られたら、植え替えのタイミングです。
植え替えの際は、ひとまわり大きな鉢に移すか、根を剪定して同じ鉢を使う方法もあります。
モンステラの健康を保つために、あなたに合った方法で適切に管理しましょう!
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