土を使わないため室内でも清潔に観葉植物が育てられると人気のハイドロカルチャー。
ハイドロカルチャーとは「水耕栽培」という意味ですが、主に「ハイドロボール」や「ハイドロコーン」などの人口用土を用いた水耕栽培のことを呼びます。
そして、通常の土を使った栽培方法とハイドロカルチャーでの水やりの仕方は、かなり異なるのです。
そこで今回は、ハイドロカルチャーで観葉植物を育てる場合の水やり方法について分かりやすく解説してみます。
ハイドロカルチャーの水の量はどれくらい?水やり頻度の目安【春~秋】
- 容器内の水位が底をついたタイミングで水を足す。水の量は容器の深さ1/4~1/5くらいまで。
ハイドロカルチャーの水やりの基本は「容器内の水位が底をついてから水を足す」です。
水位が底をつかないうちに次から次へと水を足したり、水位が高すぎたりすると、根が呼吸できずに傷んで腐る「根腐れ」を起こすことがあるよ。
半年~1年に1回程度、内部の洗浄をしよう
ハイドロカルチャーで観葉植物を育てている場合、多くが底穴の無い容器を用いているでしょう。
容器の底に穴が無いと、どうしても汚れが内部に蓄積していきます。根腐れ防止剤を入れている場合でも、それ自体に汚れが吸着するので定期的な洗浄・交換が必要です。
容器の底に白っぽい資材が敷かれていたら、それは「根腐れ防止剤」である可能性が高い
イオン交換樹脂栄養剤は「栄養剤」と「根腐れ防止」の2役を担ってくれる便利アイテム!
イオン交換樹脂栄養剤は、栄養剤と根腐れ防止剤の2役を担ってくれる便利な資材です。
植物に必要な栄養分を補ってくれると同時に、容器内にある老廃物を吸着し、水を浄化して根腐れを防いでくれます。
使い方も簡単で、根腐れ防止剤のように容器底に敷く必要はなく、表土の上に撒いて水で落とし込むだけでok(植え替え時は容器底に敷く)。
効果は約3か月。直径4.5cmほどの容器であれば、袋1/3ほどが使用量の目安だよ。
ハイドロカルチャーの水の量はどれくらい?水やり頻度の目安【冬】
- 水位が底をついてさらに2~3日してから常温の水を足す。水位は春~秋と同じ(容器の約1/5)。
冬は暖かい時期に比べて成長が鈍くなります。
根が水を吸う力も弱くなるため、水やりの頻度は少なめに抑えましょう。
水やりチェッカーで水のやり過ぎ、やり忘れを防ぐ
とはいえ、なかなか難しいのが冬場の水やりです。冬の場合、特に気を付けたいのが水のやり過ぎによる根腐れでしょう。
また、室内とはいえ朝晩はかなり冷え込みます。水温低下により根が傷み、根腐れを引き起こすことも珍しくありません。
用土や容器によっては内部の水位が見えにくい…なんてことも多いでしょう。
そんな時にあると便利なのが水やりチェッカーです。(下写真)
使い方は簡単。スティック状のチェッカーをハイドロカルチャー用土に差すだけ。これで容器内の湿り具合を測定し、最適な水やりのタイミングを知ることができるよ。
もちろん、ハイドロカルチャーにも使用可能なアイテムです。
- 春から秋…チェッカーが白になったタイミングで水を足す
- 冬…チェッカーが白になってさらに2日ほどしてから水を足す
ハイドロカルチャーの水の量はどれくらい?頻度と量を時期別で解説【まとめ】
ということで、今回はハイドロカルチャーで観葉植物を育てる場合の水やりの仕方についてご紹介しました。
春から秋にかけては観葉植物の生長が盛んな時期です。そのため、根が水分を吸い上げる速度も速いのですね。
逆に、冬場は寒さによって観葉植物の生長がほぼ止まります。すると、根が水分を吸い上げるまで時間を要するようになるのです。
そのため、時期によって水やりのタイミングを変える必要があります。
目安となるのは天気予報。特に、季節の変わり目には最低気温をこまめにチェックしよう!
最低気温が15度以下になってきたら水やりの間隔を少しずつ空け、根腐れを未然に防ぐことでハイドロカルチャーを長く楽しむことができます。
ハイドロカルチャーの水やり方法、置き場所も【目安】
水やりのタイミング | 置き場所 | |
春~秋 | 容器内の水位が底をついたタイミングで水を足す | 夏は直射日光を避けること。窓から1~2mほど離れた明るい場所がよい。温度変化の少ない場所だとベスト。 |
冬(15度以下が目安) | 容器内の水位が底をついて、さらに2~3日程してから水を足す | 急激な水温の低下に注意。窓際を避けた室内の明るい場所。空気が乾燥する時期は午前中のうちに葉水を与えると葉が生き生きとする。 |