穴の開いた葉がとってもユニークで可愛いマドカズラ。一度見たら忘れられないその個性的な姿が人気のグリーンです。
そんなマドカズラはモンステラの仲間で、耐陰性をもつため室内でも育てられる観葉植物として高い人気を誇ります。
初心者でも簡単に育てられるため、ホームセンターや園芸店でもよく見かけるマドカズラ。ですが、何となく元気がない様子にお悩みではありませんか?
そこで今回は、マドカズラの元気がない時の主な原因とその対処法をご紹介します。
マドカズラの元気がない時の原因とその対処法【よくある症状別】
モンステラと同じ仲間であるマドカズラではありますが、モンステラに比べるとややデリケートな印象です。
▲モンステラ
今回は、マドカズラの元気がない時によく見られる症状別で、それぞれの主な原因とその対処法をご紹介します。
マドカズラの元気がない ケース①葉がしおれる
「マドカズラの葉がしおれる」「葉がしわしわになって綺麗に開かない」
このような場合に考えられるのが「寒さ」「湿度不足」などです。特に、葉がしおれるのが秋から冬の場合、寒さによって葉が綺麗に開ききらずにしおれたようになることがあります。
▲冬場のマドカズラ
また、マドカズラは暖かく湿った風通しのよい場所を好みます。理想的な湿度は70%以上です。
空気が乾燥しがちな秋から冬は「葉水(はみず)」で空中湿度を確保
空気が乾燥しがちな秋から冬は、特に、マドカズラが葉を傷めやすい時期でもあります。乾燥しがちな時期は、こまめな葉水で空中湿度を確保してやるのがおすすめです。
また、マドカズラなどの熱帯地域が原産の植物は、葉からも水分を吸収する力が高いといわれます。
マドカズラの鉢植えの横には常に水を入れた霧吹きを置き、気づいたときに葉水で空中湿度を保ってやるのがおすすめです。
また、窓を閉め切る時期はどうしても風通しの悪さにより根腐れや蒸れを起こしがちになります。その場合は、扇風機やサーキュレーターをうまく活用し空気の流れを作ってやるのがよいでしょう。
マドカズラの元気がない ケース②茶色く枯れる
マドカズラの葉が茶色く枯れる場合に考えられるのが「葉焼け」や「寒さ」などです。
特にマドカズラは直射日光で葉が焼けやすいです。理想的な置き場所は半日陰や、レースカーテン越しの窓際です。
▲マドカズラやポトスなどのサトイモ科の観葉植物は直射日光で葉焼けを起こしがち
直射日光に当てた覚えがないのに葉が茶色く傷んでいる場合は?
とはいえ、直射日光に当てていないにも関わらず葉が茶色く傷んでいることもあるでしょう。
この場合に考えられるのが、寒さや病害虫、過度の乾燥などによるものです。マドカズラの葉は、一番新しい葉の脇からくるくると丸まった状態で出現します。
しかし、「もうすぐ開きそう」というくるくるの状態で寒さや過度の乾燥、蒸れ、摩擦(何かにぶつかって傷んだ)などに晒された場合、
新しい葉がスムーズに開ききることができず、開ききる前に葉の一部を傷めてしまうこともあるようです。(下写真)
▲冬場の寒さと乾燥などが影響し葉が変色している
特に、マドカズラの葉はモンステラの葉に比べて厚みが薄く、繊細な印象です。
マドカズラの元気がない ケース③色が薄い
マドカズラの色が何となく薄いと感じる場合、日照不足や寒さ、肥料不足や根詰まりなどが考えられます。
特に、マドカズラを2年以上植え替えていない場合、鉢底から根がはみ出ていないか確認してみましょう。
根詰まりを起こしている場合、根が鉢内でぎゅうぎゅう詰めになり、スムーズな水分・養分吸収が出来なくなっている恐れがあります。
▲根詰まりや水のやり過ぎにより、根腐れを起こしている可能性も…
肥料を与える場合は「根詰まりしていないか?」をまず確認
マドカズラの元気がない場合、「とりあえず肥料を与えよう」と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、肥料を与える場合には気を付けるべきポイントがあります。
まず1つ目が、「根詰まりを起こしていないこと」。2つ目が「適期である(生長がさかんな気温20度以上の時期)」ということです。
根詰まりした状態で肥料を与えた場合、逆に根を傷めてしまう恐れがあります。また、生育が緩慢になる冬場は肥料は基本的に不要です。
まとめ
今回は、マドカズラの元気がない時の主な原因とその対処法を症状別でくわしくご紹介しました。
マドカズラの元気がない場合、季節によって大きく対処方法が変わります。
熱帯地域が原産のマドカズラ。冬場はどうしても葉の色つやが落ち、元気がないと感じることが多いでしょう。この時期は冬越しさせることに焦点を当てて管理を続けましょう。
「寒さに当てない」「水やりは控え目にシフト(間隔を空ける)」「明るい場所に置く」「こまめな葉水」「サーキュレーターで風通しを確保」が冬越しの基本です。
生育がさかんになる春から秋にかけて元気がない場合は、「根詰まり」「直射日光」「水のやり過ぎ」「蒸れ」などに気を付けてください。
また、葉の表や裏、付け根や茎などに小さな虫が付いている場合、ハダニやカイガラムシなどの害虫が付いている可能性もあります。
害虫に気付けたらできるだけ早めに取り除き、マドカズラへの被害を最小限に抑えましょう。(下写真)
特に、マドカズラの葉がベタベタとする場合はカイガラムシが付いている可能性があります。放っておくと吸汁により株を弱らされてしまうため、くまなくチェックしてみてくださいね。
※ちなみにベタベタの原因はカイガラムシの糖分を含んだ排泄物です。
マドカズラの元気がない時の主な原因とその対処法【よくある症状別】
- 葉がしおれる⇒温・湿度計を設置し、寒さや過度の乾燥(鉢内、空気中)に晒されていないか確認。
- 茶色く枯れる⇒直射日光による葉焼けの可能性。置き場所の見直しが必要。強光に当たっていないのに葉が傷んでいる場合は管理環境の見直し。
- 色が薄い⇒根詰まりや養分不足、日光不足などが考えられる。まずは根詰まりしていないかを確認し、その後、管理方法を見直す。肥料を与える場合は根詰まりを解消してから。冬場の施肥は不要。