クワズイモの葉がだら~んと垂れて、だらしない見た目になっちゃった。。どうすればいいの?
クワズイモを育てている方の中には、芋から伸びた葉がだらーんと垂れ下がる様子にお悩みの方も多いのではないでしょうか?
切るべきか、そのまま放置すべきか…。どうすればいいか悩むところですよね。
そこで今回は、クワズイモの葉が垂れる主な原因と対処法について紹介します。
クワズイモの葉が倒れる・垂れるのはなぜ?原因と対処法を解説
クワズイモの葉が垂れる場合、まずは土の状態を確認してください。土が乾いているならたっぷりと水を与え、風通しのよい場所に置き様子をみます。
土が濡れている場合、しばらくは水やりを控えてできるだけ風通しのよい場所に置いてください。
日光不足
耐陰性が強く室内の少ない光でも育てられるクワズイモですが、あまりにも日光が不足すると徒長を起こします。
徒長とは、茎ばかりが日光を求めて縦方向にばかり伸びてひょろひょろになる症状のことです。
徒長により茎(葉柄)がひょろひょろに伸びた観葉植物
徒長を起こすと見た目が弱々しくなるだけでなく、ちょっとした環境の変化にも弱くなります。
20度以上なら屋外の半日陰~日陰に置くのがおすすめ
クワズイモは沖縄や奄美大島などに自生する植物です。暖かく湿度の高い風通しのよい状態を好みます。
クワズイモを丈夫に育てる上で欠かせないのが日光と風通しです。風を受けることで気孔の開閉が活発になり、光合成もさかんになります。
ただし、直射日光に当てると葉焼けによって葉が白っぽくなったり茶色く焦げたように変色しやすいです。
屋外に置く場合は、日陰~半日陰(木漏れ日のような場所)がよいでしょう。
また、夏場は熱くなった床面に直接鉢を置かないようにしてください。高温により根が傷むためです。
とはいえ、室内で楽しむために購入したという方も多いでしょう。
その場合、どうしても日当たりの良い場所が確保しにくいなら、植物育成ライトを活用してみるのもおすすめですよ。
植物育成ライトを使うことで日ごろの日照不足をサポートすることができます。室内で育て続けたい方におすすめです。
スタンドタイプ、吊り下げ式などさまざま。クリップタイプなら場所を取りにくくコンパクト。タイマー付きのものが便利でおすすめだよ。
蒸れ
比較的に水を欲し、湿った空気を好むクワズイモですが、土の中が常に湿った状態だと根腐れを起こしやすくなります。
土が濡れている状態で次から次へと水を与えていると、根が呼吸できずに傷んでしまうからです。
気温20度以上の暖かい時期であれば、土の表面が乾いてきたタイミングでたっぷりと水を与えましょう。
20度以下になる秋~冬は乾かし気味に管理します。土がしっかりと乾いて2~3日ほどしたら常温の水をたっぷりと与えましょう。
また、水やり後は風通しのよい場所に置くことが重要です。2年以上植え替えていない場合は鉢内が根詰まりを起こしている可能性が高いです。
鉢底を覗いて、鉢穴から根がはみ出ているようであればひとまわり大きめの鉢に植え替えましょう。
根詰まりを放置していると鉢内の水はけが悪くなるため、根腐れを起こしやすくなります。
根が腐ると水分や養分を取り込めなくなるため、いくら水やりしても回復しない…。根腐れが疑われる場合は水やりを控えて。
窓を閉め切った室内に置いたままは×。できるだけ風通しのよい環境を
クワズイモは風通しの悪い環境を嫌います。風通しが悪いと根から根茎にかけて腐りやすくなるからです。
特に気を付けたいのが真夏と真冬。窓を閉め切りがちなこの時期は、どうしても室内の空気が停止します。
芋に触れてぶよぶよとする場合は根腐れを起こしている可能性が高いです。この場合、残念ですが復活は難しいでしょう。
1日1回、窓を開けて空気の入れ替えをし、サーキュレーターをまわして空気の流れを作り出そう。
寒さ
暑さには強いクワズイモですが、寒さは大の苦手です。東南アジアや沖縄などに自生するため、本来は暖かく湿った風通しのよい場所を好むのですね。
天気予報をチェックし、最低気温が20度を下回るようになってきたら室内へ移動しましょう。
肌寒くなってきたら、水やりは控え目にシフトし乾かし気味に管理します。具体的には土がしっかりと乾いてさらに2~3日ほどしてからの水やりで構いません。
水やりを控え目にすることで根腐れ、根の冷えを防ごう。冬は乾かし気味に管理することで樹液濃度を高めて寒さに備えるよ。
夜になったら窓から1~2m離そう。できればお部屋の中心近くまで移動できると安心
クワズイモは明るい場所を好みます。室内なら南向き東向きの窓際に置くのがよいでしょう。
ただし、冬の窓際は夜から朝にかけて冷え込みやすいです。
冬場は夜になったら窓から1~2m離してみて。できれば、お部屋の中心近くまで移動できると安心。
鉢が大きくて移動が大変な場合は、キャスター付きの鉢スタンドがあると便利です。
乾燥
根腐れが怖いからと水やりを控えすぎると、葉がだらんと垂れてしおれてしまうこともあります。
ちなみに、水やりと葉水は別物!「葉水しているから大丈夫」と水やりを控えすぎていると、葉がしおれて株が弱ってしまう原因になるよ。
乾燥が疑われる場合、まずは土の状態を確認してください。春から秋の暖かい時期は生長が盛んなため水を欲します。
土の表面が乾いていたらたっぷりと水を与えて風通しのよい場所に置きます。
- 最低気温が15度以上(春~秋)…土の表面が乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出てくるくらいにたっぷりと水を与える。2週間に1回程度、水で薄めた液体肥料を水やりとして与えるのもよい。
- 最低気温が15度以下(秋~冬)…土全体がしっかりと乾いてさらに2日ほどしてから常温の水(30度くらい)を与える。水やりは暖かい時間帯に済ませる。夜間の水やりは根を冷やしてしまうため避ける。肥料は基本不要。空気の乾燥で葉を傷めやすいため、こまめに葉水してやると害虫予防にも効果的。
水やりのタイミングを教えてくれる便利アイテムを活用しよう
クワズイモの場合、鉢内が蒸れると根の腐敗が進み、最終的には芋部分までぶよぶよになって弱ってしまいます。
腐敗の主な原因は、風通しの悪さと水のやり過ぎによるものです。とはいえ、水やりのタイミングがイマイチ分からない…という方も多いでしょう。
そんな方におすすめなのが「水やりチェッカー」です。
土が乾いていれば白、濡れていれば青。
スティック状のチェッカーを土に差しておくだけで土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色で教えてくれる優れものです。
- 春~秋(最低気温が15度以上)…チェッカーが白になったタイミングでたっぷりと水やり
- 秋~冬(最低気温が15度以下)…チェッカーが白になってさらに2~3日ほどしてから水やり
根詰まり
クワズイモを2年以上植え替えていなかったり、鉢底から根がはみ出ていたりする場合は根詰まりが疑われます。
根詰まりすると鉢の中が根っこでいっぱいになり、根がスムーズに水分や養分を吸い上げられなくなるのです。
その結果、葉がぐったりと垂れてくることがあります。
クワズイモは2年に1回、根詰まりと土の回復のために植え替えるのがおすすめ
植え替えは根詰まりを解消するためだけに必要なのではありません。
植え替え当初は水はけの良かった土も、大量の水に晒されることで徐々粒が崩れ、団子状に固まります。
土が古くなって水はけが悪くなることで根が傷みやすくなるんだね。
新陳代謝によるもの
クワズイモの株元近くの葉が数枚のみ垂れて黄色っぽくなっている場合、新陳代謝によって葉が老化し垂れていることもあります。
新しい葉まで垂れているときは日光不足が原因のことが多い
ただし、クワズイモの葉が全体的に垂れている場合は日光不足が考えられます。
耐陰性があるとはいえ、室内の壁際や部屋の隅、窓際でも日が当たりにくい位置に置き続けていると徐々に株が弱って葉が垂れてきます。
クワズイモの葉が垂れる時に確認すべきポイント
クワズイモの葉が垂れる際には、まず以下のポイントを一つずつ確認してみましょう。
水やりは適切か?
クワズイモの水やりは「土が乾いたらたっぷりと」が基本です。過度の水やりや水不足は、葉が垂れたり根腐れの原因となるため、適切な頻度で行いましょう。
- 季節ごとの水やりのコツ: 夏場は気温が高く、土が乾きやすいので、毎日から2日に1回程度、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり水を与えるのが理想的です。秋から冬にかけて気温が下がり、成長が鈍る時期には、1週間に1回程度の水やりで十分です。土の表面が乾いてから行うのが良いでしょう。
- 水やりの方法: 鉢底に水が溜まらないように、鉢底の排水を確認し、可能であれば鉢皿に残った水は捨てましょう。根が過剰な水分に長時間触れていると、根腐れの原因になります。
日光は足りているか?
クワズイモは直射日光には弱いものの、明るい環境を好みます。光の管理は、クワズイモの健康にとって重要です。
- 最適な光の当て方: クワズイモは「明るい日陰」や「レースカーテン越しの日光」を理想とします。室内での管理では、南向きや東向きの窓辺に置き、レースカーテン越しに柔らかい日光を当てるのがベストです。直射日光に直接当てると葉が焼けてしまうため注意が必要です。
- 日照不足の対策: 冬場や日照が不足しがちな場所で育てる場合、植物用のLEDライトを利用すると、日照不足を補えます。1日に8〜10時間程度の明かりを当てると良いでしょう。
温度と湿度は適切か?
クワズイモは温暖な気候を好み、特に寒さには弱い植物です。環境に応じた温度と湿度の管理が大切です。
- 適切な温度: クワズイモが快適に成長できる温度帯は20〜30℃です。冬場は最低でも15℃以上を保つようにし、寒すぎる環境を避けるようにしましょう。暖房器具の近くに置く際は、乾燥しすぎないよう注意が必要です。
- 湿度の管理: クワズイモは湿度を好むため、特に乾燥しやすい冬場やエアコンの使用時には、湿度管理が重要です。霧吹きで葉に葉水を与え、湿度を適度に保つと良いでしょう。また、加湿器を使って部屋全体の湿度を40〜60%程度に保つのも効果的です。
1~2年に一度、植え替えているか?
クワズイモは成長が早いので、鉢のサイズが小さすぎると根詰まりを起こしやすくなります。根詰まりを防ぎ、健康な成長を促すためには、1〜2年ごとに植え替えを行いましょう。
- 植え替えのタイミング: 植え替えは春から初夏にかけての成長期に行うのが理想的です。根が鉢底から飛び出していたり、鉢内でぐるぐる巻きになっている場合は植え替えのサインです。
- 適切な鉢と土の選び方: 新しい鉢は現在の鉢より一回り大きなものを選びましょう。排水性と通気性の良い土を使用し、鉢底には鉢底石を敷いて排水性を高めると根腐れ防止になります。
葉柄が長くなり過ぎて葉が垂れたクワズイモの整え方
葉柄が長くなり過ぎて葉が垂れ見栄えが悪くなった場合、日当たりの良い場所へ移動したからといって元の姿に戻ることはありません。
この場合は剪定で樹形を整えるのがおすすめです。
葉が垂れて姿が乱れたクワズイモは春~初夏に剪定で整える
葉柄の伸びすぎにより葉が垂れた部分は切れ味のよい清潔なハサミでカットします。
適期は春~初夏にかけて。寒い時期の剪定は株に大きな負担を与えてしまうため避けます。
1か月ほどすると新芽が出てきます
剪定から1か月ほどすると新芽が出てきます。
上写真のようにすべての葉をカットする場合は新しい葉が開くまで、水の与え過ぎに注意してください。
クワズイモの剪定におすすめの時期は5月~6月頃。天気予報をチェックして最低気温が15度以上になってきたタイミングがベスト!
葉が垂れるのを未然に防ぐ!上手なクワズイモのお手入れのコツ2つ
クワズイモの葉が垂れるのを未然に防ぐためには、以下のポイントに注意してお手入れしてみましょう。
正直、クワズイモの葉は垂れやすい。とはいえ、以下のポイントに気を付けていれば葉が垂れるのを未然に防ぐこともできるよ。
クワズイモの葉が垂れるのを未然に防ぐコツ①室内なら南~東向きの窓際に置く
クワズイモは耐陰性があるため観葉植物として知られています。しかし、それは人間が勝手に決めたこと。
クワズイモは本来、明るく風通しの良い場所が大好きです。
室内なら南~東向きの窓際に置くことで、日光と風通しを確保できます。
光は窓を通すことで30%程遮光されることが多い。基本はレースカーテン無しでもok。葉が光で傷む場合はレースカーテンで調節して。ただし、窓を通さない直射日光は×。葉焼けを起こすよ。
クワズイモの葉が垂れるのを未然に防ぐコツ②1~2年に1回の植え替えで根詰まり&土の傷みを解消
クワズイモを2年以上植え替えていないと鉢の中が根っこでいっぱいになったり、土の粒が崩れて団子状に固まったりします。
根詰まりや土の劣化を放置していると鉢内の排水性が低下し、根がスムーズに水分や養分を取り込めなくなってきます。
その結果、葉が垂れてしまうことも多いです。
前回の植え替えから2年以上経っている・鉢底から根がはみ出ている・土がカチコチに固まっている等の症状がみられる場合は春~初夏のあいだに植え替えるのがおすすめ。
【おまけ】冬の沖縄で見かけたワイルドなクワズイモたち
ここからは余談。以前、冬の沖縄で見かけた生命力溢れるワイルドで力強いクワズイモたちをお届けします。
季節は1月。本州だと気を付けていても葉が垂れがちなクワズイモだけど、沖縄ではまったく別の顔を見せてくれたよ!
民家の屋根で力強く根を張るクワズイモ
なんと、瓦屋根の隙間に根を張り太陽に向かって力強く育つクワズイモを発見。
本来のクワズイモは、これほどのポテンシャルを持っている強い植物なのですね。
ちなみにクワズイモは大きく2種類に分けられるよ。大型種の「クワズイモ」とコンパクトな「シマクワズイモ」。屋根に生えていたのは大型種のクワズイモだったよ。
切られても切られても芽を出す生命力溢れるクワズイモ
こちらは高木の株元で見つけたクワズイモ。やはり直射日光よりは木陰のような場所が好きなことが分かります。
そして図太い芋が切られた形跡が。さらに芋のまわりには切られた後に誕生したと思われる新しい株も発見。
雑草のように生い茂るクワズイモはまさに「喰えない芋」扱い
こちらは民家の裏庭で見つけたクワズイモ。鬱蒼とした草むらの中に大きな葉を広げるクワズイモを発見。
これは観葉植物というより雑草のような扱い。まさに「クワズイモ(喰えない芋)」。
これほど強い生命力を持つクワズイモだからこそ、室内の少ない日光や風通しでも長く生きられるんだね…恐れ入りました…!
クワズイモの葉が倒れる・垂れるのはなぜ?原因と対処法【まとめ】
ということで、今回はクワズイモの葉が垂れる時に考えられる原因と対処法をご紹介しました。
クワズイモを丈夫に育てるために欠かせないのが日光・水・風。この3つです。これらは光合成をする上でも欠かせないものになります。
まずは置き場所の見直し。そして、水やりのタイミングを再確認してみてください。
クワズイモを育てている方におすすめの便利アイテムはコレ!
☆★土に挿しておくだけで土の乾き具合を測定。最適な水やりのタイミングを色でお知らせしてくれる「水やりチェッカー」↓↓
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