クワズイモに付きやすいのが「ハダニ」や「カイガラムシ」などの害虫です。
「クワズイモに何となく元気がない…」
「葉の色がまばらになって変色してきた…」
このような場合、クワズイモに害虫が付いている可能性があります。
そこで今回は、クワズイモにつきやすい害虫と、害虫が付いたときの症状、対処法までをまとめてみていきましょう。
クワズイモに付きやすい害虫は?害虫が付いたときの対処法まで
害虫といってもさまざまですが、クワズイモによく付くのが前述したとおり、ハダニやカイガラムシです。
これらの害虫がクワズイモに付くと、吸汁によって樹液を吸い取られ、葉を変色させられます。
ハダニ(蜘蛛の巣ダニ)
- サイズ: 非常に小さく、肉眼では見つけにくい。色は赤や黒、黄色、緑などさまざま。
- 被害の特徴: 葉の裏側に寄生し、植物の汁を吸う。これにより、葉が黄色く変色し、やがて枯れてしまう。さらに、葉の表面に細かい白い斑点が現れたり、蜘蛛の巣状の糸を見つけたりすることもある。
- 繁殖力: 非常に高く、温暖で乾燥した環境を好む。放っておくとあっという間に増える。
対策
- 水やり: ハダニは乾燥を好むため、葉の表裏に定期的に霧吹きで水をかけることで予防できる
- 適切な環境管理: 室内の湿度を適度に保ち、風通しを良くすることが重要
- 薬剤の使用: 発見した際には、市販のハダニ専用の殺虫剤を使用して駆除する。葉の裏側にも念入りに噴霧することが重要
カイガラムシ
- サイズ: 数ミリから1センチほどの大きさで、白や茶色、黒などの色をしている。硬い殻で覆われているため、見つけやすい。
- 被害の特徴: 植物の茎や葉に付着し、植物の汁を吸い取る。これにより、植物が弱り、成長が鈍る。大量発生すると、植物全体が白っぽく見えることがある。
- 繁殖力: 繁殖力が高く、特に暖かい季節に増えやすい。茎や葉に張り付くようにして潜んでいる。ハダニに比べると駆除しやすい。
対策
- 物理的除去: 見つけた場合は、歯ブラシや綿棒で擦り落とすのが一番。これが最も手軽な方法。
- 薬剤の使用: 市販のカイガラムシ専用の殺虫剤を使用することで、効果的に駆除できる。取っても再発するなら使用を検討してみて。
クワズイモに付きやすい虫「ハダニ」「カイガラムシ」の駆除方法
これらの害虫がクワズイモに付くと吸汁によって葉が変色します。色がまばらになったり、黄色っぽく変色したりです。
虫が付くと葉がまばらに変色しやすい
また、排泄物によって葉がベタベタすることもあります。見た目が悪いだけでなく、吸汁によって変色した部分は光合成が出来なくなります。
そのため、クワズイモに付いた害虫を放置し続けていると、株自体をも弱らせる原因になりかねないのですね。
さらに、他の植物にまで被害が拡がってしまう恐れもあります。
クワズイモの場合はハダニに注意!葉が変色していたら虫が付いていないか確認しよう
特にクワズイモに発生しやすいのがハダニです。ハダニは蜘蛛の仲間で、蜘蛛の巣のようなものを発生させます。
下写真はクワズイモの葉に発生したハダニです。
よく見ると、葉の表面に白っぽい蜘蛛の巣のようなものが付着しています。さらに、葉の色もまばらになっています。
ハダニが発生しやすいのが暖かく空気が乾燥した環境です。クワズイモを室内で管理している場合、一年中発生する可能性があるのですね。
ハダニの駆除方法
ハダニを発見したらすぐに取り除きましょう。
放置していると被害がどんどん拡大し、最終的には株自体を弱らせ枯らされてしまうこともあります。
湿らせたティッシュや綿棒などで確実に拭き取ってください。ただ、取っても取っても再発する場合は殺虫剤の使用も検討しましょう。
こちらはハダニ退治に効果的な殺虫剤です。使い方の手順は以下の通りです。
- 屋外に出す。マスク、眼鏡等を着用。
- 容器をよく振る。
- 植物から約20cm離して植物全体に薬剤がかかるように均一にスプレーする。
- 葉の表と裏、まんべんなく散布。かけ過ぎに注意。
葉がベタベタしたり、白い粉が吹いている場合はカイガラムシの可能性あり
クワズイモの葉がベタベタしていたり、白い粉のようなものが付着している場合、カイガラムシが発生している可能性があります。
ベタベタの原因はカイガラムシの糖分を含む排泄物。白い粉はコナカイガラムシの特徴です。
カイガラムシといっても種類が非常に多いのです。茶色い粒々のものもあれば、白い粉のようなものをまとったものもいます。
カイガラムシの駆除方法
葉の表や裏、葉の付け根などに茶色い粒のようなものや、白い粉のようなものが付着している場合、確実に取り除くことが大切です。
触りたくないからといって、霧吹きで水を吹きかけるくらいでは取り切れないこともあります。
カイガラムシは口針を植物に差し込み、足が退化していることが多いです。そのため、虫とはいえほとんど動かないことが多いです。
濡らした綿棒や湿らせたティッシュ、ピンセットなどで確実に取り除くことが必要です。
葉に残った排泄物も拭き取るようにしてください。そのままにしておくとカビが発生し病気の原因になることもあるからです。
数が多すぎて取り切れないなら、殺虫剤の使用も検討しよう
「数が多すぎて取り切れない」「触るのが気持ち悪い」「取っても取っても再発する」
このような場合はカイガラムシ専用の殺虫剤を使ってみるのもおすすめです。
すぐに効く成分と長く続く成分、2つの成分が配合されているため、今見えているカイガラムシと、散布後に発生したカイガラムシに効果を発揮します。
効果は散布から約1か月持続します。
- 屋外に出す。眼鏡やマスクを着用。
- 植物から約30cm離した場所から噴射。
- まんべんなく均一にふりかかるように。一か所に集中してかけないよう注意。
クワズイモの虫対策
クワズイモを害虫の被害から守るためには、以下のポイントに注意してお手入れしましょう。
ときどき葉の裏をチェック
水やりや葉水の際には葉の裏面を中心に観察し、見慣れない黒い粒々や蜘蛛の巣状のものが付いていないかチェックしましょう。
どんなに気を付けていても虫が付くことはあります。なので、日ごろの観察はとても大事です。
風通しを良くする
室内の風通しを良くし、湿度を適度に保つことで害虫の発生を防ぐことができます。
窓を閉め切る時期は、サーキュレーターがおすすめです。
クワズイモに付きやすい虫は?害虫の駆除方法、虫対策まで解説【まとめ】
ということで、今回はクワズイモに付きやすい害虫と、害虫が付いてしまった場合の対処方法までをご紹介しました。
「害虫」と聞くと目をそむけたくなるでしょう。この記事を書いている筆者自身も虫が大の苦手です。
ただ、早目に取り除けば大切な観葉植物を守ることができます。なんといっても早期発見が大切ですからね。
そのためには、普段から葉に溜まった埃を拭き取ってあげたり、葉水をしながら観察したりすることが大切ですよ。