ぼってりとしたフォルムの芋が可愛いクワズイモ。観葉植物では珍しく、葉よりも根茎である芋部分に観賞価値のあるグリーンです。
クワズイモは耐陰性※があるため、室内でも育てられるのが特徴ですね。
そんなクワズイモを屋外で育てるとどうなるのでしょうか?また、クワズイモを屋外で育てるメリット、デメリットについてもご紹介します。
※耐陰性(たいいんせい)…室内の少ない日光でも育つ力のことをいう
クワズイモを屋外で育てるメリット・デメリットは?
まずは、クワズイモを屋外で育てるメリットとデメリットについてみていきましょう。
クワズイモを屋外で育てるメリット
- 十分な日光を風通しが確保できるため光合成により株が充実する⇒ひょろひょろになりにくい
- 風通しが常に確保されるので根腐れを起こしにくい
丈夫で色つやのよいクワズイモに育てたいなら、春から秋の暖かい時期は屋外の半日陰~日陰に置くのがおすすめだよ。
クワズイモを屋外で育てるデメリット
- 直射日光や寒さにより葉や根を傷める恐れがある
- 生育がさかんになるので室内管理に比べ、根詰まりを起こしやすい傾向
インテリアグリーンとしてクワズイモを購入したという場合、屋外に置いてしまうとせっかくの姿が楽しめないね。暖かい時期は屋外、寒さの厳しい冬は室内…と、メリハリをつけて楽しむのもいいかも。
クワズイモを屋外で育ててみましょう!…結果は?
では次に、実際にクワズイモを屋外で育ててみた結果をご紹介します。
今回は、ダイソーで購入した300円のクワズイモを、春から秋の暖かい時期のみ屋外の日陰、秋から冬にかけては室内の窓際に置いて観察してみました。
ダイソーでシマクワズイモを購入、屋外へ【2022/8/28】
ダイソーで300円のクワズイモを購入しました。ラベルには「クワズイモ」とありますが、コンパクトな見た目と丸みのある葉。これは「シマクワズイモ」でしょう。
クワズイモは主に2種類。大型種がクワズイモ、小型種がシマクワズイモ
クワズイモは主に2種類あります。大型種で最大2m近くなるのが「クワズイモ」。小型種で大きくなっても1m程度なのが「シマクワズイモ」です。
今回ダイソーで購入したのは小型種のシマクワズイモの方ですね。
大型種のクワズイモは葉脈がサイドに向かっているのに対し、小型種のシマクワズイモは葉脈が葉先に向かってカーブを描くように見えるのが特徴です。
大型種・クワズイモの葉脈は葉のサイドに向かってまっすぐと広がる
小型種・シマクワズイモの葉脈は葉先に向かってカーブを描くように広がる
テーブルプランツとしてホームセンターや100円ショップで見かけることが多いのが、小型種の「シマクワズイモ」ですね。
大型種で、室内のシンボルツリーとして人気なのが「クワズイモ」です。
大型種の「クワズイモ」。葉脈がサイドに広がるのが特徴。
購入から3日後、植え替えしそのまま屋外管理スタート【2022/9/1】
ダイソーで購入後、新しい環境に慣らすため、屋外の日陰に3日程置いていました。
その後、ポリポットから取り出し古い土を軽く落とします。
市販の観葉植物は保水性を重視した土に植え付けられていることが多い
水はけの良い土に植え付け、再び、屋外の日陰へ。まだ8月ということもあり30度を超す日も続いている状況。
高温によって葉焼けを起こすリスクは高くなります。念のため、屋外の日陰に置いて育てることにしました。
この時、熱くなった床面に直接鉢を置くと、内部が高温により煮えて根が傷んでしまう恐れがあります。
鉢スタンドがあるとベストです。床から浮かせることで通気性を確保し、根腐れを防げます。
床面から浮かせることで鉢内の蒸れを防ぐ
虫の湧きにくい室内向けの土を使うのがおすすめ
ちなみに、土は室内向けのものがおすすめです。
室内向けの土をおすすめする理由は、冬場、寒さをしのぐために室内へ移動する必要があるから。クワズイモは暑さに強い反面、寒さは大の苦手です。
とはいえ、屋外に置いていた鉢を室内に入れるのは抵抗がありますよね。そんな時は、虫のわきにくい土を使うのがおすすめですよ。
見た目もきれいで、乾いている時と濡れている時の色の違いが分かりやすい。そのため、水やりのタイミングも把握しやすいのが特徴です。
水を与えた部分の土は濃い色に変化します。
15度以下になったら屋外から室内の窓際へ移動【2022/12/21】
ダイソーで購入した小さなクワズイモ。購入時より葉数も増えて順調に育っています。
寒さが厳しくなってきた11月中頃から室内に移動しました。
芋である根茎も3か月前より少し伸びた感じします。屋外に置いていたせいか、茎部分が間延びをなんとか抑えられている様子です。
冬の水やりは難しい…水やりチェッカーがあると便利
天気予報をチェックし、最低気温が15度以下になったらクワズイモの生育がほぼ止まる休眠期に突入します。
と同時に、根が水分を吸い上げる力も弱まるため、暖かい時期よりも水やりを控える必要があるのですね。
土が常に濡れているとあっという間に根腐れを起こしてしまうからです。とはいえ、なかなか難しいのが冬の水やり…。
そんな時にあると重宝するのが水やりチェッカーです。
スティック状のチェッカーを土に差しておくだけで、最適な水やりのタイミングを色で知ることができますよ。
土の乾き具合が可視化されることで、水やりの管理がグッと楽になり、同時に、水のやり過ぎによる根腐れや水のやり忘れによる枯死を防ぐこともできます。
水やりチェッカー使った水やり方法【目安】
春~秋(最低気温が15度以上) | チェッカーが「白」になったタイミングでたっぷりと水やりする |
秋~冬(最低気温が15度以下) | チェッカーが「白」になってさらに3~4日程してから常温の水を土全体が湿る程度に与える |
クワズイモを屋外で育てた結果…屋外に置くメリットデメリット【まとめ】
ということで、今回はクワズイモを屋外で育てるメリット・デメリットとあわせて、実際にクワズイモを屋外で育ててみた結果をご紹介しました。
天気予報をチェックし、最低気温が15度以上であれば屋外の日陰~半日陰に置いて育てると株を充実させることができますよ。
十分な日光と風通しを確保することで、日光不足による徒長を防ぐことが出来ます。
日光不足が続くことで茎(葉柄)ばかりが縦方向に伸び、弱々しい姿になるのが徒長です。(画像はシンゴニウム)
ぜひ、クワズイモの屋外管理に挑戦してみてくださいね。ただし、真夏は直射日光に当てないように気を付けてください。
心配な場合は遮光ネットを使うのもおすすめです。うっかり西日には要注意です。