赤や黄色、オレンジ、ピンクなど、色とりどりの葉色と様々な葉形が面白い植物「クロトン」。
その色味の豊富さ・変幻自在な様子から「変葉木(ヘンヨウボク)」ともよばれるクロトンは、トロピカルな雰囲気の漂う魅力的な植物です。
ただ、クロトンを長く育てているうちに、「なぜか枯れそうになっている…」ということもあるでしょう。
そこで今回は、クロトンが枯れる主な原因とお手入れのコツ4つをご紹介します。
4つのポイントさえ押さえておけば、クロトンを枯らすことなく長ーく育て続けることができるよ。
クロトンが幹だけになってしまったら復活は無理?
幹だけになっても諦めないで
クロトンは寒さに弱く、8度を下回ると次々と葉を落としてしまうことも増えます。
ですが、基本的にはとても丈夫な植物なので、春先に新芽を吹いてくれることも多いです。
幹だけになっても諦めず、暖かくなるまでは管理を続けてみてください。
クロトンが枯れる主な原因は?
まずは、クロトンが枯れる主な原因を見ていきましょう。
クロトンが枯れる主な原因①「寒すぎる」
クロトンは主にマレー半島や西太平洋諸島、パプアニューギニアなどが原産の南国植物です。
暑さには強いクロトンですが寒さにはかなり弱いです。
そのため、クロトンは10度を下回ると次第に弱り、枯れることが多くなります。
クロトンが枯れる主な原因②「水のやり過ぎ」
クロトンの水やりは、「土が乾いてからたっぷりと」が基本です。
土が乾ききらないうちに次から次へと水を与えていると、根が呼吸できずに腐んて傷む「根腐れ」を起こしやすくなります。
冬は水やりを控え目にシフト。冬は土が乾いて3日ほど経ってから常温の水を与える
根腐れに発展したクロトンは高確率で枯れるため、水のやり過ぎには注意が必要です。
特に、クロトンの生育がほぼ止まる冬場は水やりを控え目に抑え、乾燥気味に管理しなければなりません。
☆★クロトン 冬の育て方のポイント3つ!水やり、置き場所などはこちら↓↓
クロトンが枯れる主な原因③「日光不足」
▲沖縄では生垣として植えこまれていることも多いクロトン
クロトンは他の観葉植物とは違い、耐陰性がそこまで強くありません。
そのため、あまりにも日光が不足すると葉の色が徐々に悪くなり、次第に弱々しくなって枯れることもあります。
クロトンは日光が大好き。室内なら南~東向きの窓際に置く
クロトンは日光を非常に好む植物です。
クロトンを室内で育てるなら、南~東向きの窓際に置くのが最低条件となるでしょう。
寒い時期は窓際の冷え込みで弱ってしまうこともあるよ。冬は夜になったら、窓から1~2m離してやると安心。
☆★クロトンの元気がない時の原因と対処法はこちら↓↓
クロトンを枯らせない!お手入れのコツ4つ
次に、クロトンを育てる上で押さえておきたいコツを4つご紹介します。
4つのコツさえ意識していれば、初心者でもクロトンを枯らすことなく長く育てられるよ!
クロトン お手入れのコツ①「寒さに当てない」
クロトンが枯れる原因としてもっとも多いと思われるのが、「冬越しの失敗」です。
暖かい場所を好む南国の植物クロトンにとって、日本の冬はかなり過酷。
「うっかりベランダに出しっぱなしのまま冷気に当ててしまい枯らしてしまった…」という方も多いのではないでしょうか?
屋外で管理している場合、最高気温が15度を下回るようになってきたら室内の日当たりの良い場所へ移動させ、寒さによるダメージを防ごう。
日当たりはいいけど…朝晩の冷え込みがきつい窓際は要注意!
冬場、室内に取り込んだクロトンを日当たりのよい窓辺に置く方も多いですよね。ただ、気を付けたいのが朝晩の冷え込みです。
暖房を消した状態の室内はかなり冷え込みます。さらに、それが窓辺であるならより冷え込むことは容易に想像できます。
夜になったら窓から数メートルは離し、なるべく部屋の中央あたりに移動してあげると、冷え込みによるダメージを防げますよ。
床に直に鉢を置くのも冷えによるダメージを受けやすくなるポイント。鉢スタンドや棚の上に置いたり、新聞紙や雑誌等を鉢の下に敷いてやるだけでも冷気を防げる。
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クロトン お手入れのコツ②「水は季節によってやり方を変える」
クロトンは春から秋にかけての暖かい時期はよく生長しますが、冬は寒さで生長が緩慢になり休眠状態に突入します。
そのため、クロトンは冬場も春~秋と同じ感覚で水やりしていると、吸収しきれずに残った水分が鉢内に長く留まることになります。
冬は水やりを控え目に。土が乾いてさらに3日ほどしてからでok
高湿状態が続くことで懸念されるのが、根腐れや冷えにるダメージです。
クロトンは時期によって水やり方法を若干変える必要があります。
- 春~秋…土が乾いたタイミングでたっぷりと水やり
- 冬…土が乾いてさらに3日ほど経ってから、土の約1/3が湿る程度に水やり。月に1~2回が目安
土が乾いたかどうかの確認方法は?
- 鉢を持ち上げて軽い
- 鉢底から見える土が乾いている
- 指を土に3cm程差して湿気を感じない、等
水やりの失敗を防ぐ!水やりチェッカーを活用するのもおすすめ
「いちいち土の乾燥具合を確認するのは面倒…」「できるだけ枯らしたくない…」
こんな方におすすめなのが水やりチェッカーという園芸アイテムです。土に差しておくだけで、色で水やりのタイミングを押しててくれる便利アイテムです。
- 白⇒土が乾いている(冬場の場合は白になって2~3日してから水やり)
- 青⇒土が湿っている
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クロトン お手入れのコツ③「年中を通して日当たりの良い場所に」
株を丈夫に保ち枯れるのを防ぐためだけではなく、クロトンの美しい葉色を保つためにも日光は不可欠です。
クロトンは一年を通してなるべく日当たりのよい場所で育てましょう。
葉の厚み、形状によって置き場所を調整する
- 葉の厚みがあり、葉形が細めのクロトン⇒直射日光でもok(葉焼けを防ぐため、数日かけて少しずつ慣らすのがおすすめ)
- 葉の厚みがあまりないクロトン⇒葉が傷みやすいので半日陰が無難
クロトン お手入れのコツ④「2年に一回は植え替える」
クロトンは春から秋の生長期にかけて非常によく生長します。
そのため、何年も植え替えないまま放置していると、鉢が根っこでいっぱいになり水分や養分をうまく吸収できなくなります。
これが「根詰まり」です。
根詰まりの放置は×。鉢植えなら最低でも2年に1回程度植え替えて
根詰まりすると葉の色味が悪くなってきたり、落葉したりという症状が現れます。
鉢底を覗いてみて、根っこがはみ出ていたら根詰まりのサイン。ひと回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。
- クロトンの植え替え適期…春から秋の暖かい時期
- クロトンに適した用土…水はけのよい土(観葉植物の土や、赤玉土に腐葉土を7:3程度で混ぜ込んだもの等)
虫が苦手な方には室内仕様の土がおすすめ!
「室内で観葉植物を楽しみたいけど虫が苦手…」「できるだけカビやきのこの生えない土に植えたい…」
このような方にはプロトリーフさんの室内用の土がおすすめです。
肥料分も配合されている上、土が湿っているときと乾いている時の色の違いも分かりやすく、とっても清潔で管理のしやすい土だよ!
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まさに変幻自在!クロトンの種類はこんなにあります
最後に、色も形もさまざまなクロトンの種類をいくつかご紹介します。見ているだけで楽しいクロトンですが、自分で育てるとその楽しさは倍増すること間違いなし!
クロトン「ブッシュオンファイヤー」
日当たりのよい場所で育てることで葉に赤い色が濃く出てくる品種。上写真のブッシュオンファイヤーは日光不足が続き、葉の色味がほとんど緑色になっています。
(葉の色が鮮やかに出たらまたアップしますね。)
クロトン「エクセレント」
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左2つの鉢に植えられているのがクロトン・エクセレント。クロトンと言えば、このエクセレントを思い浮かべる方も多いかもしれません。
エクセレントは環境によって葉の色を緑、黄色、橙、赤などに変化させます。まさに、変幻自在ですね。葉は独特の形をしていますが、このような形の葉を「鉾葉(ホコハ)」というそうですよ。
そして、右端のクロトンは「オウゴンリュウセイ」かと思われます。クロトンと一言でいってもこんなに見た目が違うんですね。知れば知るほどクロトン沼にはまっていきそうです。
クロトン「スーパーペトラ」
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大きな葉と鮮やかな色味が存在感のあるクロトン「スーパーペトラ」。葉の表だけではなく裏側まで楽しませてくれます。
一鉢置けば室内が一気に南国風になること間違いなしですね。
クロトン「銀河」
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深い緑色の葉に散りばめられた黄色の模様が、まるで宇宙に輝く星のよう。吸い込まれそうな魅力です。他にも、クロトンには多くの品種が存在しています。ぜひ、お好みの一鉢を見つけてください。
クロトン(ヘンヨウボク)が枯れる原因は?幹だけになっても諦めないで【まとめ】
今回は、クロトンが枯れる主な原因とお手入れのコツ4つをご紹介しました。
南国情緒あふれるクロトンは、その見た目通り、暑さに強く日光を好みます。その反面、「寒さにはめっぽう弱い」ということが、クロトンを枯らさずに育てる上で欠かせない知識のひとつでしょう。
暖かく日当たりの良い場所で育てることで、葉の色もさまざまな表情をみせくてれるクロトンは、毎日の管理も楽しくなること間違いなし。
今回の記事を参考に、ぜひ、クロトンのお手入れ方法を見直してみてください。
クロトンが枯れる主な原因
- 寒すぎる⇒8度を下回ると落葉するが、春先には新芽を芽吹かせることも多いため、諦めずに様子をみる
- 水のやり過ぎ⇒根腐れ、根詰まりも根腐れを招く原因になる
- 日光不足⇒日光不足により株が徐々に弱り、ちょっとしたストレスで枯れるリスクが高まる
クロトン お手入れのコツ4つ
- 寒さに当てない⇒最低でも10度は確保
- 水やりは時期によって変える⇒生長期は土が乾きすぎないうちにたっぷりと、休眠期は乾燥気味に
- 一年を通して日当たりの良い場所に置く⇒冬場の窓際の冷え込みに気を付ける
- 2年に一度は植え替える⇒鉢底をのぞいて根っこがはみ出ていたら根詰まりのサイン