黄色や赤、オレンジなどカラフルな葉が美しいクロトン。トロピカルな見た目のクロトンは、ひと鉢置くだけで華やかな雰囲気にしてくれる人気の観葉植物です。
暖かい地域では生垣として植えられていることも多いクロトンですが、観葉植物として育てる場合、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
ということで、今回は南国感溢れるクロトンを観葉植物として育てる方法をご紹介します。
クロトンの育て方を分かりやすく徹底解説します!
まずはじめに、クロトンはあまり耐陰性が強くありません。つまり、日当たりが良くない場所に置いていると株が弱りやすいです。
観葉植物として人気のクロトンだけど、本来は日光が大好き。まずは置き場所から見ていきこう。
クロトンの育て方・置き場所
- 室内なら南~東向きの窓際
- 20度以上なら屋外の半日陰に置くのがよい(ただし、夏は葉焼けに注意)
- 冬は夜になったら窓から1~2m離して冷え込みを防ぐ(朝になったら元の場所へ)
冒頭でもお伝えした通り、クロトンは多くの観葉植物に比べると耐陰性がそこまで強くありません。
クロトンは日光が大好きな植物です。一年中、室内に置きっぱなしだとどうしても弱々しい姿に育つでしょう。
暖かい時期は屋外の半日陰に置くのがおすすめ
基本は室内の明るい窓際。南向きの窓際がベストです。天気予報をチェックし、最低気温が安定して15度以上になってきたら、屋外の半日陰に出すと生育がよくなります。
あわせて読みたい「南向き?北向き?うちの窓の向きは?方角別、観葉植物の育て方」
移動する場合は少しずつ日光に慣らしましょう。冬の間、室内に置いていたクロトンをいきなり屋外の日向に出すと高確率で「葉焼け」を起こします。
葉焼けすると葉の色が薄くなったり、茶色く焦げたように変色する
例:室内(南向き窓際)⇒屋外(日陰)に5日ほど⇒屋外(半日陰)⇒大丈夫そうなら日向へ(ただし真夏は半日陰or日陰に移動)
あわせて読みたい「クロトンの置き場所!時期によって置き場所は微妙に変えるべき」
クロトンの育て方・水やり方法
- 春~秋…土が乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと与える
- 冬(最低気温15度以下)…土が乾いてさらに3日ほど経ってから常温の水を土の1/3程度が湿るくらいに与える
クロトンは暖かい場所が原産の植物です。春から秋にかけては生育がさかんになり、気温が下がると生長がほぼ止まる休眠期に突入します。
沖縄で見かけたクロトン
そのため、寒い時期は暖かい時期に比べて、根が水分を吸い上げる力も弱くなります。
気温が下がっているのにも関わらず、暖かい時期と同じように水をやり続けていると、鉢内が常に湿った状態となり、根が呼吸できずに腐ってしまうことが多いです。
そのため、暖かい時期と寒い時期とで水やりのタイミングや量を微妙に変える必要があります。
ここでも目安となるのは天気予報です。最低気温が15度以下になってきたら、徐々に水やりの間隔を空け、寒さに備えましょう。
あわせて読みたい「クロトン 冬の育て方のポイント3つ!水やり、置き場所など」
水のやり過ぎ、やり忘れを防ぐ便利なアイテムを活用しよう
水やりのタイミングがイマイチ分からない・いちいち土の乾き具合を確認するのは面倒、などという場合に活躍するのが水やりチェッカーです。(下画像)
使い方は簡単。スティック状のチェッカーをクロトンを植えている土に差すだけ。これだけで土の湿り具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色で知ることができるんだ。
見た目もシンプルで植物の邪魔をしないのもgood!
- 春から秋…チェッカーが白になったタイミングでたっぷりと水やり
- 冬…チェッカーが白になってさらに2,3日ほどしてから、土の約1/3が湿るくらいに水やり(夜間は避ける)
あわせて読みたい「クロトンの葉が落ちる原因と対処法をくわしく解説します」
クロトンの育て方・植え替え
- 1~2年に一度、春から秋の暖かい時期に植え替える
- 冬の植え替えは避ける
クロトンは1年~2年に一度、根詰まりと土の劣化を解消するため植え替えます。
根詰まりしている場合はひとまわり大きめの鉢を用意しておきましょう。クロトンはとにかく寒さが苦手なため、植え替えは暖かい時期に済ませるのが鉄則です。
天気予報をチェックし、最低気温が20度以上の時期に済ませるのがよいでしょう。おすすめは生育がさかんになり始める春です。
植物にとって植え替えは大きな負担となります。クロトンの場合、回復力の高い春から秋の暖かい時期に済ませます。冬の植え替えは避けましょう。
根詰まりしていないなら、植え替えは不要?
鉢底から根が出ていなくとも、前回の植え替えから2年以上経過しているなら、新しい土に交換するためにも植え替えをするのがおすすめです。
土は経年により粒が崩れて団子状に固まります。水はけが悪くなると根がスムーズに生育できなくなるだけでなく、根腐れを起こしやすくもなります。
また、失った養分を補充するためにも、最低でも2年に一度は古くなった土を新しい土に交換するのがよいでしょう。
ちなみに、室内管理がメインとなるクロトンには「室内向けの土」がおすすめですよ。
この土は虫が寄り付きにくい配合となっている。だから、室内でも清潔にクロトンを育てることができるんだね。見た目も綺麗でおすすめだよ。
あわせて読みたい「クロトンの植え替え方法を画像付きで分かりやすく解説します」
クロトンの育て方・肥料
- 株を大きく育てたい場合や、葉の色つやを回復させたい場合、春から秋の暖かい時期に肥料を与える
- 秋から冬の施肥は基本不要である
クロトンは土に含まれる養分だけでも問題なく育つことが多いです。ただ、株を大きく育てたい、葉の色つやを良くしたいという場合は肥料を与えてみるのもよいでしょう。
クロトンは春から秋にかけての暖かい時期に生育がさかんになります。肥料を与える場合は最低気温が約20度以上の暖かい時期に与えるのがおすすめです。
逆に、寒い時期や株が弱っている時に肥料を与えると、根が傷んで「肥料焼け」を起こすこともあります。
肥料焼けを防ぐためには、クロトンの生育期である春から秋にかけての暖かい時期に与えることと、用法用量を守って与えることです。
「元気がない」と感じる場合は、いきなり肥料を与えるのではなく、まずは管理方法を見直してみよう。原因を探ることが大切だよ。
株が弱っている場合、根が傷んでいる可能性があります。根が弱っている状態で肥料を与えた場合、さらに根を弱らせることもあるので注意してください。
肥料は液体タイプ、置き肥タイプ、混ぜ込みタイプなどさまざまですが、まずはご自身がもっとも使いやすいものを選んでみるのがおすすめです。
土の上に置くだけの置き肥はもっとも手軽に使える肥料です
肥料と活力剤は似て非なるものである
ただ、肥料を購入される際に気を付けていただきたいのが、「肥料」と「活力剤」の違いです。
この2つは似て非なるもの。くわしくは以下記事も参考にしてみてください。
肥料と活力剤。それぞれの性質を理解して正しく使おう!
あわせて読みたい「肥料と活力剤の違いとは?観葉植物に適した使い方を徹底解説!」
クロトンの育て方・害虫
- クロトンにつきやすい害虫には「カイガラムシ」「ハダニ」など
クロトンを観葉植物として室内で育てる場合、カイガラムシやハダニなどが葉や茎に付くことがあります。
これらの害虫がわきやすいのが、「空気が乾燥している」「暖かい」「風通しが悪い」などの条件が揃った場所です。
つまり、窓を閉め切りがちな時期の室内。もちろん、屋外で発生することもありますがこれらの条件が揃った場所では特に注意する必要があるでしょう。
ハダニやカイガラムシなどの害虫がクロトンに付いた場合、吸汁によって葉がまばらに変色します。被害を受けた部分は見栄えが悪くなるだけではありません。
変色した部分は光合成ができなくなるため、被害が拡がると株自体を弱らせてしまうことにもなるのです。見つけたら早目に取り除きましょう。
あわせて読みたい「クロトンがしおれる原因とは?葉がしんなりしおれた時の対処法」
葉がべとつく、白い綿のようなものや蜘蛛の巣状のものがわく…こんな時は要注意!
クロトンの葉がベタベタする・葉に白い綿のようなものがつく・蜘蛛の巣のようなものが付着している…。
このような場合は害虫が付いている可能性が高いです。葉や茎をくまなくチェックし、小さな粒々があれば確実に拭き取りましょう。
クロトンに害虫がつくとどんな症状がでる?対処法は??
- 葉がベタベタする⇒カイガラムシの可能性あり。ベタベタの原因はカイガラムシの糖分を含んだ排泄物。このベタベタを放置していると「すす病」を引き起こすことがあるためきちんと拭き取る。張り付くようにして葉や茎に付いているので、綿棒でぬぐい取るのがおすすめ。(下画像)
茶色い粒々。足は退化しているためほとんど動かないことが多い。よく見ると楕円形をしている。
- 白い綿のようなものが付着⇒コナカイガラムシの可能性あり。吸汁により葉を傷ませる。増殖スピードは比較的ゆっくりめなので、早期であればピンセットで取り除くのがおすすめ。(下画像)
白い粉が身体を覆っている。よーく見ると楕円形をしている。ほとんど動かないことが多い。
あわせて読みたい「クロトンに白い粉や綿のようなものが付いている場合は要注意!」
- 葉や茎に蜘蛛の巣のようなものが付いている⇒ハダニの可能性あり。こちらも早めに拭き取る。葉の表面や付け根に付いている場合、軽く湿らせたティッシュで丁寧に拭き取るのがおすすめ(下画像)
葉がまばらに変色してくる。葉の付け根あたりに発生することが多い。葉のいろがおかしいと感じたら害虫チェック!
残念ながら、これらの害虫は水を吹きかけたくらいでは取れないことが多いです。綿棒や粘着テープ、ピンセットなどを使って確実に取り除いてください。
多すぎて取り切れなかったり、取っても取っても再発する場合は殺虫剤の使用も検討しましょう。カイガラムシ エアゾールであれば、使用から約1か月効果が持続しますよ。
ハダニの場合はモストップジンR スプレーがおすすめ。ハダニ退治に効果的な殺虫剤だよ。↓↓
あわせて読みたい「クロトンの元気がない時の原因と対処法を徹底解説します」
まとめ
ということで、今回はクロトンを室内で楽しむ観葉植物として育てる方法をくわしくご紹介しました。
沖縄では生垣として植えられていることの多いクロトン。色鮮やかな葉は明るい気分にしてくれますね。
沖縄の高速道路サービスエリアで見つけたクロトン
とはいえ、本来は日光が大好きな植物です。暖かい時期は屋外に出してやることも検討してみましょう。
日光が足りないとひょろひょろとした見た目に育ちます。クロトンの魅力は何といっても色鮮やかな葉です。
品種の豊富さもクロトン人気の秘密!
クロトン本来の美しい姿を保つためにも、できるだけ明るく風通しのよい場所に置いて育ててみてね。ちなみに僕は春から秋だけベランダの半日陰~日陰に置いて育ててるよ。(下画像)
葉数が増えて、葉のハリ・ツヤがUPしました
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