すっきりとした幹から芽吹いた鮮やかな色の葉が美しい「幸福の木(ドラセナマッサンゲアナ)」。
幸福の木の魅力は何といっても色鮮やかな葉ですね。そんな幸福の木の葉が色が薄い…とお困りではありませんか?
今回は、幸福の木の葉の色が薄い時に考えられる原因とその対処法をくわしくご紹介します。
幸福の木の葉の色が薄いのはなぜ?原因と対処法
幸福の木の葉の色が悪い場合、主に5つの原因が考えられます。
それが、「寒さ」「水のやり過ぎ」「光線不足」「病害虫による被害」です。ひとつずつみていきましょう。
幸福の木の葉の色が悪い理由①寒すぎる
幸福の木は熱帯アフリカ原産です。そのため、一年を通して暖かく湿った風通しのよい場所を好みます。
生育適温は20度以上です。10度までは耐えられますが、それは枯れないための最低限の温度ともいえます。
15度を下回ると生育が緩慢になり、10度以下になると弱ってしまいます。
夜になったら窓から最低1~2m離すことで冷えを防ぐ
幸福の木は明るく風通しのよい場所を好みます。そのため、室内なら南向きの窓際に置くとが理想的でしょう。
ただ、冬場は注意が必要です。なぜなら、冬の窓際は朝晩に急激に冷え込むことが多いから。特に、一軒家はその傾向が顕著にあらわれます。
夜になったら窓からできるだけ離し、お部屋の中心近くへ移動出来れば安心です。
鉢が多きすちて移動が大変…という場合は、キャスター付きの鉢スタンドがあると便利ですよ。
鉢受けプレート キャスター付き 35cm ブラウン(1コ入)
幸福の木の葉の色が悪い理由②日光不足
耐陰性があって室内でも育てられる幸福の木ですが、あまりにも日光不足が続くと、徐々に弱ってしまいます。
本来は明るく風通しのよい場所を好むため、日光不足が続くことで樹形が乱れることも。
日光不足が長期間続くと葉が細長く間延びし、ライムグリーンの色も薄くなります。
全体的に濃い緑色になり、だらーんとしただらしのない見た目になりがちです。
どうにも日当たりが悪い…そんな時は植物育成ライトを使うのも選択肢のひとつ
幸福の木は明るく風通しのよい場所を好みます。室内なら南向きの窓際に置くのがベストです。
ただ、どうしても日当たりが悪い場合は植物育成ライトを使ってみるのもおすすめです。
植物育成ライトは太陽光に似た光を発する機器で、観葉植物に当てることで日光不足を補い徒長(とちょう)を防いでくれます。
※徒長とは?…日光不足によって茎や葉、枝が間延びし株が弱々しくなること
▲植物育成ライト LED 4灯 クリップ led 植物育成 太陽光
植物育成ライトはスタンドタイプ、クリップタイプ、吊り下げ式など様々ですが、クリップタイプなら場所を取らずにコンパクトに使えますよ。
さらに、照明アームが自在に動かせるタイプなら、さまざまな角度から広範囲に光を当てられますよ。
使用の目安は1日8時間~12時間ほど。タイマー付きのライトなら、設定さえしてしまえばあとは基本的に放置でokだね。
幸福の木の葉の色が悪い理由③水のやり過ぎ(根腐れ)
幸福の木の水やりは、「土が乾いてからたっぷりと」が基本ですが、冬は乾かし気味にする必要があります。
幸福の木は20度以下になると徐々に生育が鈍り、15度以下になると生長がほぼ止まる休眠に入ります。
生長が緩慢になると同時に弱まるのが、根が水分を吸う力です。
そのため、気温の低い時期は乾かし気味に管理することで根腐れを防ぐと同時に、樹液濃度を高めて寒さに備える必要があります。
水やりチェッカーで水やりの失敗を回避&管理を楽にしよう
冬の水やりは「土が乾いてさらに3~4日してから」が基本です。
とはいえ、慣れるまではタイミングが難しいのが寒い時期の水やり。そんな時にあると便利なのが水やりチェッカー「サスティー」です。
使い方は、スティック状のチェッカーを土に差しておくだけ。これだけで、土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色で知らせてくれます。
このようなアイテムを活用することで、幸福の木の管理がグッと楽になることはもちろん、水のやり過ぎ・やり忘れを防いで水やりの失敗を減らしてくれます。
春~秋(目安は15度以上) | チェッカーが「白」になったタイミングで鉢底から水が流れ出てくるくらいにたっぷりと水を与える |
秋~冬(目安は15度以下) | チェッカーが「白」になってさらに3~4日してから、夜間を避けた暖かい時間帯に、常温の水を土全体が湿る程度に与える |
キャビノチェ|Cabinotier サスティー Mサイズ ホワイト
※幸福の木の場合、海外から仕入れた幹を国内で土に差し発根させているケースが多いよう。そのため、あまり根を張っていない場合が多く、土が乾くまでに時間がかかる。ゆえに、水をやり過ぎると根を腐らせやすい。
幸福の木の葉の色が悪い理由④病害虫
幸福の木の葉の色が悪い場合、害虫による被害を受けている可能性も捨てきれません。
特に、以下のような症状がみられる場合は害虫が付いている可能性が高いです。
葉がべとつく、白い粉が湧く、蜘蛛の巣のようなものが付着、色がまばら…そんな時はカイガラムシやハダニが付いている可能性大
ただの汚れに見えるが、よく見ると楕円形をしているカイガラムシ。口針を植物に差し込み吸汁するため足が退化⇒ほとんど動かないことが多い。
葉がべとつく原因は、カイガラムシの糖分を含む排泄物です。カイガラムシが幸福の木に湧くと、吸汁によって葉の色がまばらになります。
葉が変色すると見栄えが悪くなるだけでなく、被害を受けた部分は光合成できなくなります。
最悪、他の植物にまで被害が及ぶ可能性もあるため、害虫は見つけ次第駆除しなくてはなりません。早目に取り除くことができれば、被害を最小限に抑えられます。
「増えすぎて手に負えない」「とってもとっても湧く」「気持ち悪くて触れない」
このような場合は殺虫剤の使用も検討してみてください。
幸福の木の葉の色が悪い理由⑤直射日光による葉焼け
明るい場所を好む幸福の木ですが、真夏の直射日光には気を付けてください。葉が焼けて傷む「葉焼け」を起こす可能性があるからです。
幸福の木が好むのは「半日陰」です。特に夏場は高温により葉焼けを起こしやすくなっています。
「たまには外で日光浴させてあげよう」は危険!
「いつも室内に置きっぱなしだし、たまには外にだして日光をサンサンと浴びせて日光浴させてあげよう」
実は、この考えは非常に危険です。なぜなら、植物はとにかく急激な環境の変化に弱いからです。
室内に置き続けていた幸福の木を、いきなり屋外の直射日光に当てると高額率で葉焼けを起こし、葉の一部が茶色く変色します。
葉の一部が強光により焼け焦げるのが「葉焼け」。葉が黄色く変色したり、色が抜けたようになることも。
移動する場合は少しずつ日光に慣らすことが大切です。ただし、真夏の直射日光は×です。
幸福の木を色つやよく、元気に育てるためにおすすめの置き場所は以下のとおりです。
- 室内の場合…南向きの窓際。葉が焼けるようならレースカーテンで調整。ただし冬は夜になったら窓から離す。冷え防止。
- 屋外の場合…20度以上なら屋外の日陰~半日陰に置くと生育がよくなる。ただし、25度以上になったら半日陰でも注意。日陰が安心。葉焼けの恐れがあるため。
幸福の木の葉の色が薄いのはなぜ?原因と対処法【まとめ】
ということで、今回は幸福の木の葉の色が悪い時に考えられる原因と、その対処法をくわしくご紹介しました。
まずは寒さに当たっていないか確認すること。また、冬に花が咲く場合は注意が必要です。くわしくはこちらの記事も読んでみてくださいね。
幸福の木の花。冬に咲く場合は注意。