観葉植物は置きたいけど、室内でコバエがわくのが耐えられない…。
コバエ対策はある?すでに観葉植物にコバエがわいた場合の対処法も教えて?
室内で観葉植物を育てていると悩みがちなのが、コバエ。
今回は、観葉植物にコバエがわく原因と対処法、また、観葉植物にコバエがわきにくくするための対策を徹底解説します。
観葉植物のコバエでお悩みの方はぜひご参考にされてください。
観葉植物にわいたコバエの駆除方法
では、すでにコバエが観葉植物に発生してしまった場合の対処法を見てきましょう。
駆除方法①土を入れ替える
コバエの温床となりやすいのが、腐葉土や堆肥などの養分を多く含む土です。コバエは、暖かく湿った養分の多い土の中に卵を産み付けます。
そのため、コバエを取り除くにはコバエだけではなく、土の中の卵や幼虫も駆除しなければなりません。
ただ、コバエを完全に取り除くのは困難…!
コバエだけをとっていても、とったところですぐに新しいコバエが生まれるため、時間の無駄になりがち。
おすすめは、思い切って土を入れ替えることです。
※ただし、観葉植物の多くは春から秋にかけてが植え替えの適期です。冬場の植え替えは株を弱らせることもあるため控えた方が無難でしょう。
赤玉土や鹿沼土など無機質な土を使って虫を遠ざける
ホームセンターや園芸店には、「室内向けの土」が販売されていることもあります。
特に、プロトリーフさんの室内向けの土は、コバエやきのこの原因となる堆肥(たいひ)を使用していません。
また、粒が大きく(直径3㎜くらい)水はけの良い土のため、コバエの繁殖を防ぐことができます。
また、緩効性の化成肥料が含まれているため、コバエの発生を防ぎつつ、観葉植物も元気に育てることができます。
また、この土は濡れると色が変わるため、水やりのタイミングが分かりやすいのも特徴のひとつです。
特に、寒さに強くない植物を育てる場合、室内での管理が中心になります。
観葉植物の多くは熱帯地方が原産のため、寒さにあまり強くありません。
室内で管理することが多い観葉植物は、コバエがわきにくい土にしておくのがおすすめです。
コバエは土の表面から2~3cm程の深さに卵を産み付ける
コバエは土の表面から約2~3cm程の深さに卵を産み付けます。そのため、土の表面のみ、養分が少ない無機質な土に替えるのも効果的です。
無機質な土には、「赤玉土」「鹿沼土」「バーミキュライト」「川砂」などがありますが、使い古しではなく清潔なものというのが条件です。
- 深さ5cm程の土を取り除く
- 取り除いた部分に無機質な土を足す
- 様子を見て改善されないようなら、すべての土を入れ替えることも検討する
駆除方法②捕獲、駆除
「とりあえず手間をかけずにコバエを減らしたい」という場合、コバエを捕獲・駆除してくれる商品を使用するのがおすすめです。
こちらは土に挿しておくだけでコバエを捕獲してくれる商品です。見た目も自然で化学殺虫成分を使用していないため安心して使えます。
ただ、コバエを劇的に減らすためには、やはり、コバエの温床となっている「土」を見直すのがおすすめです。
☆★虫がわかない土のおすすめは?清潔に観葉植物を楽しむなら土選び↓↓
駆除方法③思い切って水耕栽培に切り替えてみる
室内でコバエが大量に発生してしまった…気持ち悪くて土に触れるのも嫌。植物自体を諦めようとも思っている…。
このように思われる方も多いのではないでしょうか?
特に、虫が苦手な方はコバエが大量発生した土に触れるのも苦痛ですよね。
そのような場合、思い切って水耕栽培に切り替えるのも一つの選択肢です。そもそも土を使用しない水耕栽培であれば、室内でも清潔に観葉植物を楽しめます。
おすすめの方法は水差し
- 今ある植物から茎を5cm程カット。コバエのわいた鉢植えはとりあえず屋外へ移動
- 下葉を取り除き水に差す
- うまくいけば発根しそのまま水差しで育てられる
いろいろな植物の挿し木(水差し)方法
観葉植物にコバエがわく原因とは?
まずは、「そもそも、なぜ観葉植物にコバエがわくのか」についてくわしく見てきましょう。
観葉植物に発生しやすいのは「キノコバエ」
ハエの中でも観葉植物にわきやすいのが「キノコバエ」という小さなハエです。
体長は約1㎜で色は黒、網戸の網目をスルリと通り抜け、室内へと侵入し大量発生することもあります。
ただ、このコバエは人に直接害を与えるということはありません。とはいえ、室内でコバエが沸いたときの不快感はものすごいですよね。
また、キノコバエの場合、夜明けから10時くらいかけて活動的になるという特徴もあるんだ。
コバエは土の養分や湿り気を求め、どこからか集まってくる
コバエの原因は、観葉植物を植え付けている土にあります。
特に、養分の豊富な腐葉土を観葉植物の用土として多く使用している場合、コバエがわきやすいです。
ただ、室内で管理してるはずなのに、一体どこからコバエが入り込んでくるの?と思いますよね。
実は、コバエは体が小さい。だから、網戸の隙間からするりと室内へ侵入できてしまうんだ。
また、腐葉土に元々コバエの卵が入り込んでいるということも多いようです。
ただ、室内で発生するコバエが一体どこから入り込んでくるのか、残念ながら正確には分かっていません。
コバエが好む条件
- 薄暗く湿った場所、梅雨時期
- 養分の多い場所
- 腐った植物のまわり(腐葉土がまさにこれにあたる)
コバエは暖かく湿った土に卵を産み付け大量発生する
コバエが好むのは、暖かく湿った養分の多い場所です。まさに室内で育てている観葉植物の土の中ですね。
集まったコバエは土に卵を産み付け、どんどん繁殖します。1匹1匹駆除していては、なかなか追いつきません。
コバエの繁殖地となっている場所(=観葉植物の土)をどうにかしないことには、いたちごっこだよ。
☆★観葉植物の害虫対策!虫を防ぐために押さえておくべきポイント3つ↓↓
観葉植物の効果的なコバエ対策とは?
最後に、観葉植物にコバエがわきにくくするための対策をいくつかまとめてご紹介します。
「観葉植物は育てたいけど虫が苦手!」という方は、ぜひ、ここでご紹介する方法を試してみてくださいね。
コバエ対策①コバエがわきにくい土を使用する
コバエの原因となりやすいのが、観葉植物を植え付けている「土」です。
特に、観葉植物をホームセンターや100円ショップで購入した場合、水はけのあまりよくない土が使われていることが多いです。
水はけのよくない土は保水性があるため、お店での管理を楽にする目的で使われることが多いようですが、コバエの好む多湿状態が長く続きます。
コバエのわきやすい土の特徴
- 「有機肥料を含む」「堆肥を多く含む」「水はけが悪い」など
例:腐葉土、堆肥(木くずや牛糞を発酵させたもの)、コメのとぎ汁など
コバエのわきにくい土の特徴
- 「排水性にすぐれる」「堆肥を含まない」「無機質な肥料分(化成肥料)」など
- 室内向けに作られた土
例、赤玉土、鹿沼土、バーミキュライトなどで使い古いしではないもの
コバエ対策②コバエを入り込ませないようにする
観葉植物にわきやすいキノコバエ。
実は、はっきりとした侵入経路は特定されていません。ただ、コバエの入口として考えられるのは網戸です。
体が小さなキノコバエは、網戸の網目からでもするりと通り抜けられます。
網戸に使える殺虫剤もあるけど…
「網戸に殺虫剤を使用する」「コバエが活動的になる時間帯の換気扇の使用を控える」など、コバエを侵入させないためにできることはあるものの、どうしてもいたちごっこになりがち…。
そこでおすすめしたいのが、「土を使用せずに植物を育てる」という選択肢です。以下でくわしくご紹介します。
コバエ対策③人工の土(ハイドロカルチャー)に植え付ける
水耕栽培というとガラス容器に水を張って育てるヒヤシンスを連想しがちですが、観葉植物でも水耕栽培できるものが多いです。
その際に使用するのが「ハイドロカルチャー」とよばれる人工の土です。
ハイドロカルチャーのメリットとデメリット
- メリット⇒コバエがわきにくい、清潔、見た目がおしゃれ、耐陰性のある植物に向いている(多くの観葉植物)
- デメリット⇒植物があまり大きく育たない、水の管理がやや難しい、日光を多く必要とする植物には向かない(多くの多肉植物)
観葉植物をハイドロカルチャーで育てる
- 鉢から株を取り出し土をはらう(根を傷め過ぎないようにする)
- 穴のない容器にハイドロカルチャーを1/3程度入れる
- 植物を配置し隙間にハイドロカルチャーを入れる
- 容器の1/4~1/5程度の水を入れる
- 風通しのよい半日陰で管理(直射日光は水温の上昇による根腐れを引き起こすため避ける)
- 容器の水が無くなったら1/4~1/5程度の水を足す
虫嫌いの人におすすめの観葉植物はコレ!
コバエはもちろん室内で観葉植物を育てている以上、虫問題はつきものです。
そうは言っても虫は嫌い!でも室内にグリーンを取り入れたい…。
そんな方におすすめの観葉植物には以下のようなものがあります。
虫嫌いの人におすすめの観葉植物①ハイドロカルチャー(水耕栽培)
ハイドロカルチャーは、本物の土ではなく「人工用土」を使用して観葉植物を育てる栽培方法のひとつです。
ハイドロカルチャーに使われるハイドロボールは、粘土を丸めて高温で焼き上げた人工の石のような資材。
土に比べると虫が湧きにくく、室内でも清潔に観葉植物を育てられます。
ハイドロカルチャーは水耕栽培っていう意味。ただ、園芸店やホームセンターなどでは、「ハイドロカルチャー=人工用土を使用した栽培方法」で使われることが多いよ。
☆★ハイドロカルチャーの植物が枯れる原因は?育て方のコツ3つはこちら↓↓
虫嫌いの人におすすめの観葉植物②エアプランツ
エアプランツは土や鉢を使わずに育てられる着生植物です。
100円ショップでも購入できるほど気軽に育てられるのが魅力の植物で、土を使う観葉植物に比べるとコバエが湧きにくいです。
土を使わないから水やりも不要…と思われがちだけど、水やりは必須!葉から水分を取り込む能力に優れているから、水やりを忘れているとカラカラに干からびてしまうことも多いから気を付けてね。
☆★エアプランツを室内で育てる時に押さえておくべきポイント3つはこちら↓↓
虫嫌いの人におすすめの観葉植物③フェイクグリーン(人工観葉)
コバエなんて無理、虫が湧くこと自体あり得ない…!
このような方には土も水も使わない「フェイクグリーン(人工観葉)」がおすすめです。
フェイクグリーンなら虫嫌いさんでも安心してグリーンが楽しめるよ。安っぽくみせないコツは、造花専門店のリアルなフェイクグリーンを選ぶこと。フェイクグリーンはまさにピンキリ。品質にこだわったものを選ぶことで安っぽさを回避できる!
観葉植物にコバエがわく原因は?赤玉土や鹿沼土を使って虫を遠ざける【まとめ】
今回は、観葉植物にコバエがわく原因と対処法、対策までをくわしくご紹介しました。
室内でコバエがわくと気持ち悪いですよね。見つけるたびに嫌に気分になります。そんなコバエを防ぐには、観葉植物を植え付けている「土」を見直すのが一番のおすすめです。
「見つけては潰す…」をひたすら繰り返していても、根本的な解決にはなりません。今回の記事をご参考に、ぜひ、観葉植物の管理を見直してみてください。
観葉植物にコバエがわく主な原因
- コバエは有機肥料を含んだ湿った土を好む
- 暖かく湿った環境で繁殖を繰り返す(30度程度、湿度70%以上)
- 腐葉土にコバエの卵が混入していることも考えられる
- 網戸や窓から室内に入り込んだコバエが観葉植物の土に卵を産み付ける(深さ3cmくらいに)
観葉植物にコバエがわいたときの対処法
- 土を入れ替える←おすすめ
- 捕獲・駆除してくれるアイテムを活用
- 水耕栽培に切り替える
観葉植物のコバエ対策
- コバエがわきにくい土を使用する(室内向けに作られた用土や無機質な土、化成肥料など)
- コバエを浸入させない工夫をする(虫よけ、午前中の換気扇の使用を控えるなど)
- ハイドロカルチャーで育ててみる