キセログラフィカを買ってみたけどイマイチ育て方が分からない。ときどき霧吹きをシュシュっと吹きかけてれば大丈夫…?
銀白色の葉が美しいエアプランツの王様こと「キセログラフィカ」。
コロンとしたフォルムが可愛いキセログラフィカですが、実はコロンとしたフォルムは水不足の症状なのです…。
今回は、室内管理のキセログラフィカが枯れてしまう主な原因と対策、管理のポイントをまとめてみました。
キセログラフィカは枯れたらどうなる?
根元が茶色くなり触れると柔らかい➡腐敗の症状
根元が茶色く変色し、触れるとぶよぶよ・スカスカとして硬さが感じられない場合、残念ながら枯れている可能性が高いです。
室内管理の場合、根元に水が溜まったままにしていると、どうしても腐敗リスクが高くなるよ。たっぷり水やりした後は、株元に溜まった水を軽く切っておくのが腐敗回避のコツ。
根元が腐敗し、葉がバラバラと抜ける
根元が腐ると葉が徐々に抜けるようになるはずです。ここまで腐敗が進むと復活は難しいでしょう。
根元が茶色っぽくても、触れてみて硬さを感じるなら大丈夫。
外側の葉は新陳代謝によって徐々に枯れてくるので、全体的に茶色くなってるなら取り除いても構いません。
ただし、無理に引っ張ると株元を傷めてしまうから注意。
キセログラフィカが枯れる原因は?室内管理でよくある失敗はコレ!
キセログラフィカが室内で枯れる原因①根元に水を溜める
キセログラフィカは、葉の付け根に溜まった水を吸収して育つ「タンクタイプ」のエアプランツです。
ただ、それは十分な気温と湿度、風通しが確保されている屋外での話…。
室内管理の場合、風通しが制限されることで、付け根に溜まった水が蒸れて株元を腐らせてしまう原因になります。
室内管理の場合、たっぷりと水やりした後は株を逆さにして余分な水を切っておくといいよ。(上写真)
キセログラフィカが室内で枯れる原因②6時間以上のソーキング
キセログラフィカの水やりの際、株ごと水に浸ける「ソーキング」を6時間以上することは腐敗を引き起こす原因になることもあります。
特に、寒さや過度の乾燥などで株が弱っている場合、ソーキングすることで大きな負担を与えさらに弱らせてしまうことも少なくありません。
個人的には霧吹きでの水やりをおすすめするよ。自然界では空気中の水分を取り込む。水に浸けるというのは自然ではあり得ないことで、なかなかリスクの高い水やり方法かなと思っているよ。ソーキングするなら6時間以内にしておくのが無難。
キセログラフィカが室内で枯れる原因③水不足
コロンとしたフォルムが特徴と思われがちなキセログラフィカ。ですが、健康な株は葉を放射状に広げています。
葉が内側にくるんと丸まっているのは、水不足の典型的な症状です。
水やりは、全体が濃い緑色になるくらいまでたっぷりと水を与えてね。水やり後は風通しの良い場所に吊るして。(上写真)
キセログラフィカが室内で枯れる原因④光線不足
キセログラフィカの葉が細長く伸びている場合、光線不足によって葉が徒長している可能性が高いです。
もちろん、光線不足ですぐに枯れるわけではありませんが、時間の経過とともに少しずつ弱っていきます。
元気なキセログラフィカは葉が太く放射状に広がっているよ。葉がくるんと丸まるのは光線不足+水不足のサイン。ただ、すでに徒長した葉を太くすることはできないんだ。
キセログラフィカが室内で枯れる原因⑤肥料の与えすぎ
キセログラフィカは意外と肥料を好みますが、与え過ぎは葉を傷ませる原因になります。
肥料を与えるのに適した時期は、生育がさかんな春~秋(真夏は避ける)です。
キセログラフィカの生育適温は20度~30度。極端な暑さと寒さに晒される時期は肥料はお休みで。規定量の約2倍に薄めた液体肥料を月に1~3回程与えるよ。
キセログラフィカが室内で枯れる原因⑥窓を閉め切った場所に放置
キセログラフィカを長く育てる上で欠かせないのが、光・水・風の3つです。
窓を閉め切った室内の場合、絶望的に風が不足します。
できるだけ窓を開けて風通し良く管理するのが、キセログラフィカを元気に保つコツです。
植物は適度な風に晒されることで気孔の開閉がさかんになるよ。気孔が開閉することで光合成も活発になる。つまり、風通しが悪いと葉も蒸れやすく、株自体も徐々に弱ってしまうんだ。
キセログラフィカの水不足のサインは?
水不足のサイン①葉が内側にくるんと丸まる
キセログラフィカは葉が内側に丸まっているのが特徴と思われがちです。
しかし、葉が内側に丸まるのは水不足の代表的な症状です。
水不足のサイン②葉先が枯れる
葉先が茶色く枯れ込む場合、水不足が疑われます。
霧吹きで軽くシュシュっと水を吹きかけるくらいでは足りません。
葉っぱ全体がびしゃびしゃに濡れるくらいたっぷりと与えるよ。水やり後は付け根の水分を軽く切って、風通しの良い場所で管理しよう。
水不足のサイン③全体的に丸っこい
葉が乾燥すると内側に丸まります。
そのため、水不足に陥っている状態の株は、全体的にコロンと丸みを帯びるのが特徴です。
コロンとした丸い姿は可愛いけど、実は乾燥に耐えている状態なんだね。葉からの蒸散を抑えるために葉を丸めているんだ。
キセログラフィカを室内で育てる時に必ず押さえておくべきポイント3つ
室内管理のポイント①明るく風通しの良い南~東向きの窓際に吊るす
耐陰性があり室内の少ない光でも育てられるキセログラフィカですが、あまりにも日当たりが悪いと徐々に株が弱っていきます。
室内なら南~東向きの窓際に吊るすのがベストです。
日当たりの良い場所が確保できない…って場合は、植物育成LEDライトを使うのもおすすめだよ。
室内管理のポイント②水やり後、3時間ほどで全体が乾くのが理想
水やりも大事ですが、それ以上に重要なのが「乾湿のメリハリ」です。
キセログラフィカは水やり後、3時間ほどで全体が乾いているのが理想的。
いつまでもジメジメ湿ったままだと根元が蒸れて傷んでしまいます。
水やりも大事だけど、基本の湿度管理も忘れないで。最低でも50%、できれば60%くらいをキープしたいところ。自生地では霧が発生するほど湿度の高い環境で生きているよ。空気が乾燥するとどうしても葉が丸まって水不足の症状が出やすくなるんだ。
室内管理のポイント③窓を閉め切る時期はサーキュレーターを回す
室内でキセログラフィカを育てるならサーキュレーターは必須アイテムです。
窓を閉め切った室内はどうしても湿気や冷気がこもりやすくなります。
特に冬は、葉が濡れた状態で寒さに当たると株元が傷みやすいから注意。筆者宅では、ほぼ一年じゅうサーキュレーターを回しっぱなしだよ。
まとめ
- キセログラフィカは枯れると株元が茶色く変色し腐って葉が抜ける。株元に触れると柔らかい、スカスカしている。根元が腐って葉がスポっと抜ける
- 室内管理のキセログラフィカが枯れる主な原因は、「根元に水を貯める」「6時間以上水に浸ける」「水不足」「光線不足」「肥料のやりすぎ」「窓を閉め切った室内に放置」など
- キセログラフィカが水不足に陥った時のサインには、「葉が内側に丸まる」「葉先が枯れる」「全体的にコロンと丸い」などがある
- キセログラフィカを室内でも長く楽しむためには、「明るく風通しの良い南~東向きの窓際に吊るす」「水やり後、3時間くらい経つ頃には全体が乾くくらいの環境」「窓を閉め切る時期はサーキュレーターを使う」