キセログラフィカの冬越し方法が分からない。とりあえず室内に置いて、たまに軽くシュシュっと霧吹きしておけば大丈夫?
エアプランツの王様「キセログラフィカ」。中南米が原産のエアプランツの大型種です。
言わずもがな、本来は暖かい気候を好むため、日本で冬越しさせるためにはちょっとしたコツが必要になります。
そこで今回は、美しい状態で冬越しさせるために押さえておくべきポイント3つをまとめてみました。
キセログラフィカを冬越しさせる方法!押さえておくべきポイント3つ
冬越しのポイント①濡れた状態で寒さに当てない
キセログラフィカの生育適温は20度~30度くらいです。
寒さは得意ではないため、濡れた状態で寒さに当たると葉や付け根が傷んで大きなダメージを受けてしまいます。
最低気温が15度以下になったら、水やりは日中に済ませておくのがおすすめ。
冬越しのポイント②付け根に水を貯めない
キセログラフィカは、付け根に水を貯めて水を吸収する「タンクタイプ」のエアプランツです。
ただし、冬の室内管理の場合は、付け根に水を貯めると高確率で付け根が傷みます。
水やり後は株を逆さにし、付け根に溜まった水を切っておこう。
冬越しのポイント③10度以下なら室内管理
キセログラフィカを屋外で管理している場合、10度以下なら室内へ移動し寒さを防ぎます。
天気予報の最低気温が15度以下になってきたら、徐々に室内へ移動しておくと安心です。
キセログラフィカが耐えられる寒さは5度程度まで。ただし、それは枯れないための最低気温。美しい葉を保つなら、最低でも10度はキープすること。
キセログラフィカが冬に枯れる時の主な原因は2つ
冬に枯れる原因①濡れた状態で寒さに当たる
室内であっても、暖房を切ったあとの冬の朝晩は想像以上に冷え込みます。
濡れた状態で寒さに晒されると、葉や付け根が傷んで弱ってしまうことも多いです。
夜に関しては水やりを日中に済ませておくのがおすすめ。
冬に枯れる原因②エアコンの風に直接当たる
エアコンの風は非常に乾燥しています。
キセログラフィカに直接エアコンの温風が当たると、乾燥によって葉が傷み大きなダメージを受けてしまいます。
キセログラフィカを天井から吊るしている場合、エアコンの風がうっかり当たっていることも多いから注意!
キセログラフィカの冬の水やり方法は?
冬の水やりは日中のうちに済ませるのがおすすめ
キセログラフィカをはじめとするエアプランツは、夜に気孔を開く「CAM植物」です。
暖かい時期であれば夕方以降の水やりが基本ですが、冬の場合は朝晩に冷え込みます。
冬だけは暖かい日中のうちに水やりを済ませておくのが無難でしょう。
びしょびしょのまま寒さに当たると一気に株が冷え、葉や付け根がダメージを受けてしまうんだ。夜間でも20度以上を保てて風通しも確保できるならいいけど、一般的な家庭内では難しい…。
管理環境によっても異なるが、目安は週1~2回ほど
管理環境によっても異なりますが、一般的な冬の室内(15度~20度くらい)であれば、週に1~2回ほどの水やりが目安です。
また、冬の室内は空気が乾燥しがちです。
加湿器を使い、最低でも湿度50%以上は保てるよう湿度管理にも気を配りましょう。
気温の目安 | 湿度の目安 | |
人が快適と感じる環境 | 18度~27度くらい | 40%~60%くらい |
エアプランツの生育に適した環境 | 20度~30度くらい | 70%以上 |
空気が乾燥していると葉が傷みやすくなるよ。美しい葉を保つためにも湿度管理は必須だね。
葉の色が緑色に変わるくらいたっぷりと水やり
水やりは霧吹きでおこなうのが基本です。冬の間は株ごと水に浸けるソーキングはおすすめしません。
水の量は葉が全体的に緑色に変わるくらい与えますが、量は暖かい時期の半分ほどを意識します。
冷たい水は株を冷やしてしまうから避けて。筆者は35度くらいのぬるま湯を使っているよ。
付け根に溜まった水は株を逆さにして切っておく
水やり後は株を逆さに持ち、付け根に溜まった水を軽く切っておきましょう。
水が付け根に溜まったままだとそのまま株元が冷え、腐ってしまう恐れがあります。
光・気温・風が十分に確保されていれば、付け根の水はそのままにしていても大丈夫。ただ、冬の室内でそれをしちゃうと、高確率で基部が腐ってしまうんだ。
風通しの良い場所に吊るして乾かしておく
▲置く場合は浮かせるようにして、株元が蒸れないようにするのがコツ
水やり後は明るく風通しの良い、暖かい場所で全体を乾かしましょう。
水やりから3時間ほどで全体が乾くのが理想的です。
濡れた状態で寒さに晒されると株が冷えて傷みやすい。人間も体が濡れた状態で寒さに当たると辛いよね。プール後の着替え中みたいな感じ。
よくある質問
キセログラフィカの耐寒性は?何度まで耐えられる?
キセログラフィカは意外と耐寒性が強いです。
耐えられるのは5度程度までですが、綺麗な葉を保つなら、最低でも10度は保つのが理想です。
キセログラフィカは冬に枯れるの?
10度以下だと生育がほぼ止まり、5度以下だと枯れてしまう恐れがあります。
ただし、室内管理であれば寒さで枯れるということはあまりありません。
朝晩の窓際の冷え込みには気を付けましょう。
室内管理の場合、寒さで枯れるというよりは、水やり後の蒸れや冷えで葉や付け根が傷んでしまうことが多いよ。冬の室内は空気が乾燥しやすい。加湿器の近くで管理するのもおすすめ。
バランス良く綺麗な形に育てるためには?
キセログラフィカを綺麗な形に育てるには、バランスよく光を当てる必要があります。
- 付け根が真下になるようにまっすぐ吊るすor置く
- 室内管理の場合はときどき株を回して光が全体に当たるようにする
室内の場合、窓から光が入り込むからずっと同じ位置だとバランスの悪い形状になりがち。ときどき回転して光がまんべんなく当たるように調整すると綺麗な形に整うよ。
まとめ
- キセログラフィカの冬越しで気を付けるべきポイントは、「濡れた状態で寒さに当てない」「付け根に水を貯めたまま放置しない」「10度以下の寒さに当てない」の3つ
- キセログラフィカは5度程度まで耐えられるが、それは枯れないための最低温度。5度以下の寒さに当たると、枯れずとも葉はほぼ確実に傷む
- 冬の室内は乾燥するため加湿器を使って湿度を保つ(最低でも50%以上あるのが理想)
- エアコンの風に直接当たると乾燥によって大きなダメージを受けるので注意
- 冬の水やりは午前中に済ませるのが無難。目安は週1回~2回ほど
- 葉の色が緑色に変わるくらいたっぷりと水を吹きかける。ただし、量は暖かい時期の約1/2が目安
- 水やり後は、明るく風通しのよい暖かい場所でよく乾かすこと