エキゾチックな雰囲気漂う美しい葉が魅力的なカラテア。熱帯アメリカや西インド諸島に分布します。
そんなカラテアは見た目とおり、暑さには強い反面寒さには弱い熱帯性の植物です。
気温が下がる冬場も暖かい時期と同じようなお手入れを続けていると、いつの間にか葉がしおれたり丸まったりして、徐々に弱ってしまうことも。
そこで今回は、カラテアの冬場のおける育て方を3つのポイントに分けて分かりやすくご紹介します。
カラテアが冬に枯れるときによくある原因は?
カラテアが冬に枯れる原因は以下のようなものがあります。
寒さ(10度以下)
カラテアは熱帯植物であり、寒さに弱いです。室温が10度以下になると、葉がダメージを受けて枯れ始めます。
冬は室温を15度以上に保つようにしましょう。室内であっても、暖房を消した後の室内は想像以上に冷え込むものです。
空気の乾燥(湿度50%以下)
冬は室内の空気が乾燥しがちです。カラテアは高湿度を好むため、乾燥すると葉がしおれてしまいます。
加湿器を使うか、葉に霧吹きで水をかけるなどして湿度を保ちましょう。
水のやりすぎ
冬のカラテアは寒さによって成長が緩やかになるため、水やりの頻度を減らす必要があります。
土が常に湿っていると根腐れを引き起こし、結果として植物が枯れてしまいます。
日照不足
冬は日照時間が短くなり、室内の光も弱くなります。
カラテアは明るい間接光を好むため、窓際に置くか、植物育成ライトを使用して光を補う必要があります。
風通しの悪さ
冬は窓を閉め切ることが多く、空気がこもりがちです。
新鮮な空気を取り入れることで病害虫の発生を防ぐことができます。定期的に換気を行いましょう。
サーキュレーターは基本まわしっぱなしがおすすめです。
カラテアを冬越しさせる!冬に押さえておくべき3つのポイント
多くの観葉植物の中でも特に寒さが苦手なカラテア。とはいえ、今回ご紹介する3つのポイントさえ抑えておけば、厳しい冬を乗り越えることができるでしょう。
カラテアの冬越しで抑えておくべきpoint①最低でも12度はキープ
▲温度や湿度、日光が不足すると葉の色が悪くなる
カラテアの生育適温は20度以上です。20度以下になると徐々に生育が鈍ります。
寒さに弱いため、冬でも最低12度、できれば15度は確保する必要があります。
▲温度計を置いてときどきチェックしよう!
温度 | 湿度 | |
カラテアに適した環境の目安 | 20度~35度くらい | 70%以上 |
人が快適と感じる目安 | 18度~27度くらい | 40%~60% |
室内でも朝晩の冷え込みに要注意、特に窓際!
「とはいえ、室内に置いているから寒さ対策は大丈夫安!」
このように思われている方も多いのではないでしょうか?しかし、室内でも注意したいのが、暖房を切った後の夜から朝にかけての冷え込みです。
特に急激に冷え込むのが窓際。昼間は暖かくても朝晩にかけては想像以上に冷え込むことが多いです。
特にカラテアの場合は寒さが大の苦手。夜になったら窓から離し、できるだけ室内の中心部へ移動しておくと安心ですね。
朝になって気温が上がってきたら元の明るい場所に戻します。少々面倒ではありますが、このちょっとしたひと手間が、カラテアを冬の寒さから守ります。
カラテアの冬越しで抑えておくべきpoint②土が乾いて3日ほど放置
カラテアは20度以下になると、徐々に生長が緩慢になる休眠期に入ります。
15度になると生長はほぼ止まり、それと同時に根が水を吸い上げる力も低下します。
この状態で、暖かい時期と同じように「土が乾いたタイミングでたっぷりと水やり」していると、根が常に湿った状態となり傷んで腐ります。
15度以下になる秋から冬は、「土が乾いてさらに3日ほどしてから水やり」するのが望ましいです。
また、冬場は乾かし気味に管理することで樹液濃度を高め、寒さに備えることもできます。
水やりの失敗を防ぐ便利アイテムを活用するのも◎
土が乾いた状態の目安は、
- 鉢を持ち上げて軽い(普段から水やり後の鉢の重さを把握しておくのがよい)
- 土に指を2~3cm挿して水気を感じない
などです。とはいえ、いちいち土の乾き具合を確認するのは、管理している植物が多ければ多いほど大変になります。
また、「持ち上げた感じ」「触れた感じ」などでは感覚頼りで確実性が低いです。
そんな時に便利なのが家庭用水分計です。(下写真)
スティック状のチェッカーを土に差しておくだけで、土の乾き具合を色でお知らせしてくれますよ。
土が乾いたら「白」、濡れていれば「青」と一目瞭然なので、難しい冬の水やりを楽にしてくれるだけでなく、水のやり過ぎにより根腐れを防いでくれます。
春から秋(20度以上が目安) | チェッカーが「白」になったタイミングで鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やり。2週間に1回、液肥を薄めて与えるのもよい。 |
冬(15度以下) | チェッカーが「白」になって、さらに3日ほどしてから30度程度の常温の水を土全体が湿る程度に与える。肥料は基本的にいらない。 |
カラテアの冬越しで抑えておくべきpoint③葉水&サーキュレーターを駆使
さて、カラテアは暖かく湿った場所を好むとご紹介してきましたね。
しかし、窓を閉め切ることの多い真冬の室内。暖かく湿った風通しの悪い場所で起こりがちなのが「根腐れ」「カビの発生」「病害虫」などのトラブルです。
カラテアが好むのは、「暖かく」「湿った」「風通しのよい」場所なのですね。しかし、暖房を効かせた冬の室内で、頻繁に窓を開け閉めするわけにはいきません。
そこで必要となるのがサーキュレーターです。なければ扇風機でもok。
サーキュレーターを使うことで、一か所に停滞しがちな冷気や湿気を効率よくかき混ぜ、室内に空気の流れを作り出します。
空気の循環をよくすることが、カラテアにとって非常に重要なのです。
あわせて読みたい「サーキュレーターと扇風機の違い【植物に適しているのは?】」はこちら
空気が乾燥すると葉が丸まる、こまめな葉水で保湿!
そして、冬場に生じることの多いトラブルが「葉が丸まってしまう」というものです。
これは、空気が乾燥することにより、葉が蒸散を抑えようとして丸まると考えられます。
とはいえ、カラテアが好むのは湿度70%以上。さすがにそこまでにするのは無理です。
そこで必要となるお手入れが葉水(はみず)。葉水は霧吹きで株全体に水分を吹きかけるお手入れ方法です。
1日に数回、葉の表や裏に葉水をすることで、美しい葉を保つことはもちろん、害虫予防にも効果的です。
カラテアが冬に枯れる原因は?冬越しのポイント3つを解説!【まとめ】
今回は、カラテアを冬越しさせるための3つのポイントをご紹介しました。
カラテアを冬越しさせるために最低限守りたいのが「15度以下の寒さに当てない」「乾かし気味に管理する」の2つです。
多くの観葉植物に比べてカラテアは特に寒さに弱いです。夜になったら窓から離してやるだけでもok。あとは、気付いたときに葉水してやると最高に喜びますよ。
今回の記事を参考に、カラテアと厳しい冬を乗り越え暖かい春を迎えてください。
カラテア 冬越しのために抑えておくべき3つのポイント
- 最低でも12度はキープ!
- 土が乾いて3日ほど放置!
- 葉水&サーキュレーターを駆使!