「カポックが枯れる原因は?」 「丈夫で育てやすいと聞いて育てていたカポックが枯れそう」
枝先に広がる手のひらのような葉が元気をくれるインテリアグリーン「カポック(シェフレラ)」。
カポックは生育旺盛でいろいろな仕立て方のできる植物です。また、初心者でも育てやすく、管理が楽ということもカポックの人気の秘密ですね。
しかし、そんなカポックが枯れる原因は一体何なのでしょうか。
今回は、カポックが枯れる主な原因3つと管理のコツをまとめて解説します。
カポックが枯れる主な原因3つとは?
まずは、カポックが枯れる主な原因3つからみていきましょう。
カポックが枯れる主な原因①「根詰まり」
カポックは非常に生育旺盛な観葉植物です。そのため、何年も植え替えないまま同じ鉢で育てていると、根っこが鉢の中でいっぱいになる「根詰まり」を起こします。
鉢の中でぎゅうぎゅう詰めになった根は、スムーズに水分や養分を吸い上げることができなくなります。
その結果、徐々に下葉が黄色く変色してきたり、水を吸い込めなくなり弱って枯れる原因にもなりえます。
また、新しい葉が小さかったり弱々しいものばかりになってくるのも、根詰まりの症状のひとつです。
カポックが枯れる主な原因②「水の遣りすぎによる根腐れ」
必要以上の水やりは、根っこが腐り株が枯れる「根腐れ」を引き起こします。
特に、カポックが根腐れを起こしやすいのが生長が緩慢になっている冬です。冬場のカポックは寒さによって水を吸収する力自体が低下しています。
そのため、春~秋と同じ感覚で水やりしていると、吸水しきれなかった水分が鉢内に長く停滞することになるのですね。
加湿状態が続くことで、根の呼吸が困難となり根腐れを起こします。根腐れに至ると水分を吸い上げられなくなるため、高確率で枯れてしまいます。
カポックが枯れる主な原因③「寒さ」
耐寒性が高く屋外でも育てることが可能なカポックですが、3度以下まで冷え込むととたんに弱り始めます。
日当たりが悪く寒い場所に置いていると下葉が徐々に変色し、枯れ落ちてくるでしょう。
冬になって気温が低くなっているにもかかわらず、うっかりベランダや軒先に出しっぱなしにしていると枯れることもあります。
とはいえ、関東から以西であれば地植えにされているカポックもよく見かけます。
カポックが倒れてくるときの対処法
カポックは生育旺盛のため、長く育てているとどんどんボリュームが増してきます。
倒れてくるようであれば、細めの支柱を鉢の中央付近に立て、倒れた枝を園芸用のソフトワイヤーでくくりつけます。(誘引する)
支柱はグリーンの物だと違和感なくカポックと馴染みますよ。
肥料切れや害虫によってカポックが枯れるケースも…
ここではカポックが枯れる主な原因を3つご紹介しましたが、他にも「肥料切れ」「病害虫」などが原因となって枯れることもあります。
特に、カポックの葉がベトついている場合、「カイガラムシ」が住みついている可能性が高いです。
カイガラムシは樹液を吸い糖分を含んだ排泄物をまき散らします。これがべとつきの原因です。
カポックについたカイガラムシをそのままにしておくと樹液が吸汁され、徐々に弱らされて最終的には枯れる原因にもなりえます。また、排泄物によって病気を招く恐れもあります。
カポックの葉の付け根や裏面に小さな虫を見つけたときは、すぐにブラシでこすり落として取り除きます。
害虫の数が多い場合、駆除専用の商品を使用した方が手っ取り早いこともあります。
※ちなみに、カイガラムシ専用の駆除剤は、ホームセンターや園芸店で購入できます。
▲白くふわふわな「コナカイガラムシ」
カポックの枯らさずに育てる!管理のコツ3つ
次に、カポックを枯らさずに長く育てるためのコツを3つご紹介します。
カポックを枯らさずに育てる!管理のコツ①「1~2年に一回の植え替え」
カポックは生育旺盛な観葉植物です。
そのため、何年も植え替えずにいると根っこが鉢いっぱいになり、うまく水分や養分を吸収できずに弱ってきます。
丈夫でよく育つカポックは、1~2年に一度は植え替えましょう。
カポックの植え替えに適した時期は、気温が安定している4月下旬~9月上旬頃です。
カポックの植え替えが必要なタイミング【目安】
鉢底を見て根っこがはみ出ている場合、根詰まりを起こしています。(下写真)
根詰まりしたままだと弱って枯れる可能性が高いです。根詰まりした鉢にいくら水分や養分を与えても、根が詰まってうまく吸収できません。
その結果、水分や養分が鉢に停滞し、根を腐らせる「根腐れ」を引き起こすこともあります。ひとまわり大きめの鉢に植え替えてあげましょう。
カポックを枯らさずに育てる!管理のコツ②「表土が乾いてから水やり」
生育期である春~秋にかけては、本当によく育つカポック。春から秋にかけては土の表面が乾いていたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりします。
月に一回程度、ハイポネックスのような液肥を薄めて水やりとともに与えるのもよいでしょう。(冬は基本、肥料はあたえません)
特に暑い時期は乾燥しいやすいので注意して見てあげます。(夏場は様子をみつつ、基本ほぼ毎日水やり)
カポックは冬場、乾燥気味に管理しよう
ただ、冬場の生長が緩慢になる時期はやや乾燥気味に管理します。
土の表面が乾いてからやや控えめに水を与えましょう。(土が湿る程度、様子をみながら調節)
カポックを枯らさずに育てる!管理のコツ③「冬場は3度以上を保つ」
いくら寒さに強いカポックでも3度以下になると弱って枯れてしまいます。屋外で育てている場合は、冬場は屋内に取り込みましょう。
室内で管理している場合、日当たりの良い窓際に置くことも多いでしょう。ただし、冬場の窓際は注意が必要です。
暖房を切った後の窓際は、朝晩、想像以上に冷え込みます。
うっかり寒さに当てて枯らしてしまうことのないよう、夜になったらカポックを窓から1~2m程度離してあげるのがおすすめです。
できるだけ部屋の中央付近に置いて、カポックが苦手な冷気を防ぎます。
床に鉢植えを直接置かない
冬場の冷気を防ぐコツとして、「床に直接鉢植えを置かない」というのがあります。その理由は、冷気は下に溜まる性質をもつためです。
鉢スタンドや低めの棚などを活用し、なるべく床から鉢を離してあげるども寒さ対策に効果的です。何もなければ、鉢の下に新聞紙や雑誌などを重ねて鉢下に敷く(挟む)だけでも寒さ対策になりえます。
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カポックが枯れるときによくある3つの原因とは?管理のコツを解説【まとめ】
今回は、カポックが枯れる主な原因と管理のコツをまとめてご紹介しました。
室内で育てやすい丈夫な観葉植物のカポックですが、いくつか気を付けるポイントがあるんですね。ポイントさえつかんでおけば管理が非常に楽な観葉植物がカポックです。
また、生長が分かりやすいのも嬉しい特徴です。ぜひ、今回の記事をご参考に元気いっぱいのカポックを育ててみてください。
カポックが枯れる主な原因3つ
・根詰まり
・水の遣りすぎによる根腐れ
・寒さ
カポックを枯らさずに育てる 管理のコツ3つ
・1~2年に一回の植え替え
・表土が乾いてから水やり
・冬場は3度以上を保つ
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