「観葉植物を室内に置きたいけど、すぐ枯らしてしまう…」
「大切に育てているはずなのになぜか観葉植物を枯らすことが多い…」
観葉植物を室内で育てている方の中には、上記のようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実は、観葉植物をすぐ枯らす人がしがちな行動には特徴があるのです…。
そこで今回は、観葉植物をすぐ枯らす人がしがちな5つの行動と、観葉植物を長持ちさせるポイントをご紹介します。
観葉植物を枯らす人がしがちなNG習慣5つとは?
観葉植物の多くが熱帯地方原産です。そのため、暖かく湿った空気の風通しのよい場所を好みます。
観葉植物がすぐ枯れる方がしがちな習慣①こまめな水やり
観葉植物を大切に思うあまり、こまめに水やりをしていませんか?
根は呼吸しているため、湿り続けることで呼吸ができず傷んで腐ります。いわゆる「根腐れ」です。
土が乾かないうちに次から次へと水やりをおこなった場合、根腐れを引き起こします。根腐れとはその名の通り、根が腐ることです。
一度腐った根は復活しません。もちろん、腐敗後の根は水分を吸い上げることもできなくなります。その結果、腐敗が進んで根元から黒く変色し枯れてしまうのです。
▲根が黒く傷み腐っている様子
根腐れに発展した植物はその多くがそのまま腐敗し枯れてしまいます。
また、観葉植物の生長がさかんなのは春~秋の暖かい時期です。15度以下になると寒さによって生長が緩慢になります。
それと同時に弱まるのが、根が水を吸い上げる力です。そのため、15度以下になったら水やりを控え目にする必要があるのです。(下表は目安)
春~秋(20度以上) | 土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと与える |
秋~冬(15度以下) | 土が乾いてさらに3日ほどしてから土全体が湿る程度に与える |
根が呼吸しつつ元気に育つためには、「土が乾いている時」と「土が湿っている時」のメリハリが大切だよ。だから、ちょこちょこ水をやり続けるのも×。土が常に湿り続けることで根腐れを引き起こしちゃうんだね。
水やりは土が乾いてからが基本!水やりチェッカーを使うと管理が楽になる
土が乾いたかどうかの確認方法は、「鉢を持ち上げて軽い(普段から水やり後の鉢の重さを確認しておくとよい)」「土に指を3cmほど差して水気を感じない」などです。
ただ、これでは感覚頼りで確実性に欠けます。何より、育てている観葉植物が多ければ多いほど管理が大変になります。
そのような場合は水やりチェッカーを使うのがおすすめ。(下写真)
スティック状のチェッカーを土に差しておくだけで、土の乾き具合を色で知ることができる便利アイテムです。
このようなアイテムを使うことで、管理を楽にすることはもちろん、水のやり過ぎによる「根腐れ」や、やり忘れによる「枯死」を防ぐことができます。
春~秋(20度以上) | 「白」になったタイミングでたっぷりと水やり |
秋~冬(15度以下) | 「白」になってさらに3日ほどしてから常温の水を与える |
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観葉植物がすぐ枯れる方がしがちな習慣②窓を閉めっぱなし
「観葉植物は室内で育てるもの」というのは人間が決めたことです。観葉植物の多くは本来、暖かく湿った風通しのよい木陰に生息しています。
窓を閉め切った室内では新鮮な空気はおろか、風通しの悪さによって根腐れや害虫被害、カビなどのトラブルが発生しやすいのです。
植物が光合成する上で欠かせないのが「日光」「水」「風」。植物は風を受けることで気孔の開閉が活発になり、光合成がさかんになるといわれている。
窓を閉め切る真夏や真冬はサーキュレーターをまわして空気の流れを作る
とはいえ、冷暖房を効かせる真夏や真冬に頻繁に窓を開け閉めするのは現実的ではありませんね。
そのような場合に活躍するのが扇風機やサーキュレーターです。
サーキュレーターを使うことで、室内の停止しがちな空気を効率的にかき混ぜてくれます。
また、置き場所を工夫することで、真夏や真冬の電気代節約にも一役買ってくれますよ。
観葉植物がすぐ枯れる方がしがちな習慣③暗い場所に置く
観葉植物の多くは耐陰性(たいいんせい)があるため、室内の少ない光でも育てることができます。耐陰性とは、少ない日光量でも育つ力のことです。
ただし、観葉植物の多くは本来、屋外の明るい場所を好みます。そのため、一年じゅう室内の薄暗い場所に置きっぱなしだと徐々に株が弱っていきます。
日光不足が続くことで、茎や枝が光を求めて縦方向にばかり伸びてひょろひょろになるのが徒長(とちょう)です。(下写真)
▲光線不足と根詰まりによってひょろひょろに伸びたサンスベリア
もちろん、日光不足に陥ったからといってすぐに枯れるというわけではありません。しかし、長い時間をかけて少しずつ株が弱ります。
日光不足が長く続いた結果、ちょっとした環境の変化(気温が下がった、水をやり過ぎた、害虫がついた等)が致命傷となりやすいのです。
丈夫な株なら耐えられる程度の寒さや蒸れでも、光線不足によって徒長した株にとっては耐えられないストレスになるんだね。。
多肉植物は基本、屋外管理がメイン
特に、多肉植物は多くの日光を必要とします。日光が不足すると、葉と葉の間隔が伸びてどんどん弱ってしまうのです。(下写真)
ちなみに、下写真は上写真と同じ多肉植物です。
屋外で育てた方(下写真)は、葉と葉の間隔がギュッと詰まってこんもりしていますね。対して、室内に置きっぱなしの方(上写真)はひょろひょろで弱々しい姿です。
日照時間が不足しがちな冬場は、植物育成ライトを使って足りない日光を補うのもおすすめです。
太陽光に近い光をLEDライトを照射することで、日照時間の不足を補ってくれますよ。
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観葉植物がすぐ枯れる方がしがちな習慣④冬に買って植え替える
冬に観葉植物を購入するのはあまりおすすめしません。なぜなら、観葉植物の多くは寒さが苦手だからです。
成長がほぼ止まっている時期は、ちょっとした環境の変化が大きな負担となります。
特に、冬に購入後、新しい鉢に植え替えると植物により多くのストレスを与えることになります。
寒い時期は根の生長も緩慢なため回復も遅いです。そのため、植え替え後にそのまま弱ってしまうことも多くなります。
でも、冬に運命の植物に出会うこともある。そんな時は、できるだけ植え替えずにそっとしておこう。とにかく寒い冬を乗り越えることに集中。。
夜になったら窓から最低1~2m離し、できるだけお部屋の中心へ移動
天気予報をチェックし、最低気温が15度を下回りはじめたら寒さに警戒しましょう。
窓際に観葉植物を置いている場合、夜になったら窓から最低1~2mは離します。できればお部屋の中心近くまで移動できると安心ですね。
冬の窓際は想像以上に冷え込みます。鉢内に水分が残っている場合、夜のあいだに水温が低下し根を傷めてしまうことも多いです。
鉢が大きくて移動が大変な場合、キャスター付きの鉢スタンドがあると便利ですよ。
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観葉植物がすぐ枯れる方がしがちな習慣⑤いきなり難易度の高い植物をチョイス
いきなり難易度の高い観葉植物をチョイスするというのも、観葉植物を枯らしがちな人に多い行動です。
▲生育が遅く高い湿度が必要な宝石蘭(ジュエルオーキッド)は初心者には難しい観葉植物のひとつ。でも、美しい…!
難易度の高い観葉植物の特徴は、「寒さに特に弱い」「湿度を多く必要とする」などです。
同じ種類の観葉植物であっても品種によって難易度が異なることも。たとえばカラテア。肉厚な葉に比べて薄い葉の品種(オルビフォリア等)は空気の乾燥で葉を傷めやすかったりする。。
▲葉が傷んだカラテア・オルビフォリア
初心者でも枯らしにくい丈夫な観葉植物【おすすめ5選】
- カポック
- ガジュマル
- サンスベリア
- ポトス
- モンステラ
▲カポック(シェフレラ・ホンコンカポック)
観葉植物を枯らす人がしがちな5つの習慣【まとめ】
今回は、観葉植物がすぐ枯れる人がしがちな5つの行動と、観葉植物を長持ちさせるためのポイントやアイテムなどをご紹介しました。
観葉植物を長持ちさせるコツは、「水やりは土が乾いてからたっぷりと」「寒さに当てない」「屋外なら半日陰、室内なら南向きの窓際に置く」などですが、それぞれの観葉植物によっても適した条件は異なります。
まずは、今育てている植物の名前を再確認し、その植物の原産地を知ることから始めてみるのがおすすめですよ。
ちなみに、「いま育てている観葉植物の名前が分からない…」「名前を忘れてしまった…」という場合、「Picture This」というスマホアプリを使うのもおすすめ。写真を撮るだけで植物名を識別してくれる。的中率高めでおすすめ。
観葉植物が枯れる人がしがちな5つの行動
- こまめな水やり
- 窓を閉めっぱなし
- 暗い場所に置く
- 冬に買って植え替える
- いきなり難易度の高い植物をチョイス