丈夫で管理しやすく室内でもよく育ってくれる観葉植物。伸びすぎた茎を水差しにして飾っているという方も多いでしょう。
でも、容器内で根がとぐろを巻いてそろそろどうにかしないと…とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、水差しで発根させた観葉植物を土に植え替える方法を写真付きでご紹介します!
水差しから土に植え替える方法
今回は水差しで発根させたポトスを土に植え替える様子とともにくわしい手順をご紹介します。
水差しの観葉植物を土に植え替え 手順①適期は春から秋の暖かい時期
水差しで育てた観葉植物を土に植え替えるのに適しているのは、春から秋にかけての暖かい時期です。
観葉植物の多くは熱帯原産なため、寒い時期に植え替えると株に大きな負担をかけることになります。
植え替え後、寒さでそのまま弱ってしまうのを防ぐためにも、水差しで発根させた観葉植物を土に植え替えるのは暖かい時期にしましょう。
根が出ているとはいえ、今ある根っこはあくまで「水耕栽培用の根」です。
土に植え付けて土に合った根が張るまでは生育が不安定になります。できるだけ生育が旺盛な時期に植え替えを済ませましょう。
水差しの観葉植物を土に植え替え 手順②鉢植えと土を用意
水差しの観葉植物を植え替えるための鉢と土を用意します。
今回はポトスを植え替えるので、できるだけ水はけの良い土を用意しました。
また、室内管理が基本となるため、虫が湧きにくく清潔に管理できるプロトリーフさんの「室内向けの土」を使用します。
鉢はプラスチックのスリット鉢を用意。通気性にすぐれるためポトスにぴったりです。
それぞれの観葉植物に適した鉢と土を用意しましょう。
注意したいのは鉢のサイズです。鉢が大きすぎると根腐れを起こしやすくなります。
その理由は、大きすぎる鉢に植え付けた場合、吸いきれずに残った水分が長く土を湿らせることになります。
そのため、根を冷やしたり根を腐らせる原因になりやすいのです。植物の量に合わせた小さめの鉢を用意するのが無難です。
水差しの観葉植物を土に植え替え 手順③鉢に土を1/3ほど入れる
次に、用意した土を鉢の1/3ほどまで入れます。(下写真)
今回はスリット鉢を使用したため鉢底石は入れていませんが、通常の鉢の場合は鉢底石を入れて排水性を確保しておきましょう。
鉢底石は鉢底穴が見えなくなるくらいの量を入れます。
水差しの観葉植物を土に植え替え 手順④植物を配置
用意した鉢に水差しで発根させた植物を入れましょう。
土の量を調整しながら高さを決めます。
水差しの観葉植物を土に植え替え 手順⑤残りの土を入れる
鉢と植物の隙間に残りの用土を入れていきましょう。使わなくなったお箸でつつきながら作業すると、内部に余計な空間を作らずに土を入れることが出来ますよ。
根っこの周りに空間があると、根がうまく生長できません。
棒で軽くつつきながら土を入れ、最後に鉢を持ち上げ床に向かってトントンと振動を与えます。
また、鉢いっぱいに土を入れると水やりの度に土が外に流出してしまいます。
鉢の大きさにもよりますが、鉢より数センチ下のラインは「ウォータースペース」を確保しておきます。
ウォータースペースってなに?
鉢全体に水分を浸透させるために必要なスペースのこと。
ウォータースペースがないと水やりの度に水分と一緒に土も流れ出てきてしまう。
水差しの観葉植物を土に植え替え 手順⑥たっぷりと水やり
植え替えが完了したら水を与えましょう。
鉢底から出てくる水が透明に近くなるまで与えるのがおすすめですよ。
理由は、土に付いている汚れをあらかじめ流しだしておくことで、水やりの度に受け皿が汚れるのを防ぐためです。
水やり後はしっかりと水を切り、受け皿に溜まった汚れた水は必ず捨てましょう。
そのままにしておくと根腐れを招くだけでなく、病害虫の温床にもなりかねません。
水差しの観葉植物を土に植え替え 手順⑦直射日光を避けた風通しのよい場所で管理
植え替え後、根がしっかりと活着するまでは直射日光を避けた風通しのよい場所に置いて管理しましょう。
また、まだ寒さが残る春先の場合はできるだけ余分な水分を抜いて根が冷えるのを防ぎます。
上写真のように、折りたたんだキッチンペーパーや新聞紙などを鉢の下に敷き、余分な水分を抜いておきます。
水分がしっかりとキッチンペーパーに移ったらそのままにせず抜き取り、できるだけ風通しのよい場所に置いて管理します。
根が活着するまでは乾燥し過ぎに注意し、土の表面が乾いてきたら水を与えましょう。
植物に触れて抵抗を感じるようになれば通常の管理へ移行します。
水差しから土に植え替えるメリット・デメリット
水耕栽培から土に植え替えることには、いくつかのメリットとデメリットがあります。以下にそれぞれを詳しく説明します。
メリット
- 生育が盛んになり、より大きく丈夫な株に育つ
- 窓際に置いて育てられる
- 頻繁な水替えが必要
デメリット
- 植え替えのストレスがかかる
- 定期的な水やりが必要になる
- 水差しに比べると衛生面に不安が生じる
水差しから土に植え替える方法!メリットとデメリット【まとめ】
今回は、水差しで発根させた観葉植物を土に植え替える方法をご紹介しました。
そのまま水差しで楽しむのいいですが、水の中で根がぎゅうぎゅうになっている場合は土に植え替えてより大きく育っていくのを見るのも楽しいですよ。
水耕栽培の場合、植物の生育の面ではどうしても土に劣ります。
もちろん、水差しは「室内で清潔に管理できる」という大きなメリットもありますね。
虫が心配で土はちょっと…という方でも、今回ご紹介した「室内向けの土」もホームセンターで販売されていますよ。
水差しの観葉植物を土に植え替える方法【手順】
1.適期は春から秋の暖かい時期
2.鉢植えと土を用意
3.鉢にの1/3ほどまで土を入れる
4.鉢に植物を配置する
5.鉢と植物の隙間に残りの土を入れる
6.たっぷりと水を与える
7.根が張るまでは直射日光を避けた風通しのよい場所で管理