「花月の簡単な増やし方が知りたい」 「花月の挿し木の方法をくわしく知りたい」
ぷくっとした葉が魅力の多肉植物「花月(カネノナルキ)」。
実は、挿し木で簡単に増やすことができるって知っていましたか?
今回は、花月を挿し木で簡単に増やす方法をご紹介します!
花月を挿し木で増やす方法を画像付きで解説
では、さっそく花月を挿し木で増やしてみましょう。とっても簡単なので、ぜひ挑戦してみてください。
適期は春または秋
花月の挿し木に適しているのは、生長期初期にあたる5月~9月頃です。
適期におこなうことで成功率が上がります。また、冬越しに備えてより多くの根を張らせられます。
まずは、元気のよい花月を用意します。これが、「親株」となります。
ここから「挿し穂」をとり、花月を増やしましょう。
茎を5~10cm程度カット
親株から枝を5~10cm程度カットします。
これが、花月を増やすための「挿し穂(さしほ)」となります。
土に挿すため、下の葉はとっておきましょう。はずした不要な下葉は「葉挿し」としても使えます。
切り口は数日乾燥させることで、腐敗による失敗を防ぎます。(筆者は一晩程乾燥させました)
鉢に土を入れておく
挿し穂を植え付ける鉢と土を用意しましょう。挿し木用の土は養分のない「挿し木用土」が最適です。
なければ、赤玉小粒土やバーミキュライトなどを利用します。
今回は自宅にあった赤玉土小粒と、鹿沼土を混ぜたものを使用しました。
挿し穂を土に挿す
土に挿し穂を入れいるための下穴をあけます。
そこへ、先ほどの挿し穂をいれて完了です。 挿し穂がぐらついて安定しない場合は、ほんの少しだけ水を与えて安定させます。
すぐに水やりしない理由は、切り口が腐るのを防ぐため。多肉植物は葉に多くの水分を蓄えており、そのままでも発根する力を十分にもっています。
特に、切り口が乾燥しないまま水気を与え続けることで、挿し穂が切り口から腐敗し挿し穂がダメになることが多いので注意します。
うまくいけば、1か月程で根が張ります。
水は与えずに土が乾いた状態で10日程そのままで管理しましょう。10日経ったらやや控えめに水やりして様子をみます。
花月の挿し木後の経過【生育記録】
次に、挿し木後の花月の経過をご紹介します。今回は、筆者が実際に挿し木にした花月の経過をみていきましょう。
挿し木にした花月【2021/3/30】
ちょっと小さめですが、こちらの斑入り花月から挿し穂をとります。(上写真)
黄色い斑がとっても可愛いですね。
挿し木にしてもこの綺麗な色は出てくれるはず…。挿し穂は切り口を数日乾燥させ、赤玉小粒土に挿しました。
切り口を乾燥させることで雑菌の侵入を防ぎ、挿し穂の腐敗を避けます。
今後の管理方法
・新しい葉の展開を確認後、土がカラカラに乾いていたら少し湿らせる程度に水遣り
・風通しのよい半日陰で管理(基本、ベランダ)
挿し木にした花月【2021/4/20】
花月の挿し木をして二十日程経過しました。
よく見ると、まん中から新しい葉が展開しつつありますね。このまま様子をみます。
土がカラカラに乾いていたので、このあとやや控えめに水を与えました。
風通しのよい屋外に置いているのと、素焼き鉢に植え付けているため、通気性がいい分乾くのが早い気がします。
挿し木にした花月【2021/9/4】
過酷な夏をなんとか越しました。今年は35度を超える日も多く、葉焼けでダメになってしまう植物が多発…。
ただ、花月の挿し木は日陰になる場所に置いていたため、なんとか厳しい夏を越してくれました。
あまり大きな変化は見られませんね。これからまた過ごしやすい時期になります。秋は多くの多肉植物にとって生長が旺盛になる季節です。
もちろん花月にとっても生長が旺盛になるのが秋。冬までにもう少し大きく育って欲しいところですがどうでしょうか。
今後の管理方法
・半日陰で管理(直射日光や西日は避ける)
・土が乾いたら水やり、2週間1回程ハイポネックス(液肥)を薄めて同時に与える
・5度以下になるようなら室内へ移動
挿し木から7か月経過した花月【2021/11/6】
秋になり、涼しく過ごしやすい日が続いています。真夏に止まっていた生長も少し復活してきました。
今後の管理方法
・直射日光を避けた日当たりの良い場所で管理(半日陰程度)
・基本は屋外、0度以下になりそうなら室内へ入れる
・最高気温が15度以下になったら水やりを控え耐寒性を高める
・今後は春まで肥料を控える
挿し木から約11か月経過した花月【2022/2/17】
ベランダに置きっぱなしの花月の挿し木。秋から冬にかけてひとまわり大きく育ちました。
今年は非常に寒く、近頃の気温の平均は最高気温が10度いかないくらいで最低気温が0度前後です。
ちなみに本日の気温は、最高気温が4度で最低気温がマイナス2度です。
昼間も雪がちらついていますね。非常に寒いですが、屋外に置きっぱなしにして乾燥気味に管理しています。
でも、この通り元気そうですよ。
花月に限らず、多くの多肉植物は想像以上に寒さに強いです。
もちろん、水やりはかなり控えています。現在は土が乾いて5日くらいしてから与えている感じです。
しかも、暖かい時間帯にぬるま湯(30度くらい)が基本ですね。乾燥気味に管理し、樹液の濃度を高めることで耐寒性を確保できるようですよ。
今後の管理
・引き続き乾燥気味に管理しできるだけ日当たりの良い場所に置いておく
・暖かくなったら肥料を再開する(最高気温が約15度以上)
挿し木から約1年2か月経過した花月の挿し木【2022/5/3】
暖かくなり一気にボリュームが出てきましたよ!
そろそろ鉢が窮屈そうなので、植え替えを敢行したいと思います。
素焼き鉢が快適そうなので、同じくひとまわり大きめの素焼き鉢に植え替えます。
まずは鉢から株を取り出して見ましょう。
びっしりと根が詰まっています。順調に育っているようですね。
寒さにも強く、一年中ベランダに置きっぱなしですが大丈夫そうです。
鉢底石と用土を入れた鉢に植え替えます。土の量を調整しつつ高さを決めたら残りの土を隙間に入れ込みましょう。
植え替え完了です。一年前に比べてかなり立派になりましたね!
屋外管理のためか、クリーム色の斑も綺麗にでています。葉の縁の赤もいい感じですね。
最後はたっぷりと水を与えます。
あらかじめ土の汚れをある程度流しておくと、水やりのたびに受け皿が汚れるのを防ぐことができますよ。
しばらくは風通しのよい場所に置き、直射日光を避けつつ根が活着するまで休ませます。
挿し木から約1年8か月経過した花月の挿し木【2022/11/1】
順調に育ちました。ここからは気温がどんどん下がります。
生長が鈍るため、水やりは控え目にして乾燥気味に管理していきます。
暖かくなったらまたひとまわり大きめの鉢に植え替える予定です。次はもう少しかわいい陶器鉢を準備しておこう。。
その前に、まずは無事に厳しい冬を乗り越えます。基本はベランダです。
挿し木から約3年経過した花月の挿し木【2024/5/7】
挿し木してから約3年が経ちました。本当に大きく育ってくれました!
かなり大きくなったので、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。
根っこもこんなに張ってます。あんなに小さかった茎がこんなに立派になるとは。
植え替え完了です。イエローの模様がやや少ないですが、葉が古くなると徐々に緑色になってくるようです。
花月を挿し木で増やす方法を画像付きで解説【まとめ】
今回は、花月を挿し木で増やす方法をくわしくご紹介しました。
花月は挿し木で簡単に増やせる丈夫な多肉植物です。材料や道具は特に必要ありません。
適期におこなうことが成功させるコツです。
今回の記事をご参考に、ぜひ花月の挿し木に挑戦してみてはいかがでしょうか?
花月を挿し木で増やす方法【手順】
- 花月の元気な株を用意
- 5~10cm程度カット(挿し穂)
- 鉢を用意
- 挿し穂を植え付ける
花月の挿し木後の管理方法
- 発根が確認できるまで水は与えない(土に挿して10日程経過したら、控え目に水やりし様子を見る)
- 風通しのよい半日陰で管理
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