イルカの形がとっても可愛いネックレス系多肉植物「ドルフィンネックレス」。そのキュートな見た目にひと目惚れして、思わず購入したという方も多いのではないでしょうか。
そんなドルフィンネックレスですが、しばらく育てているうちに茎ばかりがひょろひょろと伸びて、少し残念な見た目になっていはいませんか?
そこで今回は、ドルフィンネックレスがひょろひょろになる原因と対処法をくわしくご紹介します。
ドルフィンネックレスがひょろひょろ徒長する原因は?
ドルフィンネックレスがひょろひょろになる主な原因は日光不足による徒長(とちょう)
ドルフィンネックレスがひょろひょろになる主な原因が「光線不足」による徒長(とちょう)です。
徒長とは、光線不足によって茎ばかりが縦方向に伸びるトラブルのことをいいます。
ドルフィンネックレスの場合も同じで、日当たりの悪い場所に置き続けていると徒長を起こします。
ドルフィンネックレスが徒長すると、葉と葉の間隔が伸びて間延びし、全体的にひょろひょろとした印象になります。
イルカ型が崩れる「先祖返り」も光線不足が主な原因
また、ドルフィンネックレスの特徴であるイルカ型の葉が崩れてしまうのも光線不足が主な原因です。実は、ドルフィンネックレスはグリーンネックレスと七宝樹を掛け合わせた交配種なのですね。
▲ドルフィンネックレスの親「七宝樹」
日光が足りないと元の葉の形に戻る「先祖返り」を起こします。
あわせて読みたい「ドルフィンネックレスの先祖返り【原因は?育て方のコツも】」はこちら
すでにひょろひょろになった部分は元に戻せない
残念ながら、すでに徒長によってひょろひょろになった部分を元に戻すことはできません。
置き場所を変えて管理環境を見直したとしてもです。新しく出てくる葉は環境の影響を受けますが、すでに徒長した部分はそのままです。
適期の剪定&挿し芽でひょろひょろの株を可愛い姿に仕立て直そう
ひょろひょろになった姿を元のこんもりした可愛い姿にしたいならば、適期に切り戻しする必要があります。
さらに、置き場所やお手入れ方法の見直しをすることで、購入当初の可愛い姿に仕立て直すことが可能ですよ。
ひょろひょろに徒長したドルフィンネックレスの仕立て直し方
では、実際にひょろひょろになってしまったドルフィンネックレスを仕立て直してみましょう。時間はかかりますがとっても簡単です。
仕立て直す前のひょろひょろなドルフィンネックレス【2021年2月】
購入当初のドルフィンネックレスが下写真です。
ドルフィンがほとんどいませんね。ホームセンターで購入しましたが、最初はドルフィンネックレスと気づきませんでした。
ひょろひょろの部分はカットします。多肉植物を切り戻すのに適しているのは、真夏・真冬を避けた春から秋です。目安は10度以上30度未満になります。
カットしました。この茎は捨てずに挿し芽で発根させます。光線不足により弱っているため発根するか微妙ですが、発根したらラッキーです。
このまま土に差しても構いませんが、今回は細かくカットしました。
葉の付け根部分である節から発根するため、挿し芽にする際は節を残すようにします。これを水はけのよい無機質な土に差します。
今回は赤玉土(小粒)を使用。バーミキュライトや川砂などでもok。
水やりは10日ほどしてから。切り口が乾燥するまでは水やりを控えます。雑菌が侵入する恐れがあるためです。
元株、挿し芽ともに直射日光を避けた風通しのよい場所に置きます。水やりは土が完全に乾いてから。冬であれば月に1~2回の水やりで構いません。
元株にぷっくりした葉が出る、挿し芽も発根【2021年4月】
2か月ほど経過。ドルフィンネックレスは寒さにも強いです。耐えられるのは5度程度まで。株が丈夫なら0度以下も耐えられますよ。ただし霜に当てないこと。
ここまで徐々に寒さに慣らし屋外管理メインにしています。ぷっくりとした葉が出てきました。(下写真)
イルカらしき者たちが元気に飛び出しています。十分な日光と風を受けた茎はひょろひょろとしていません。垂れ下がるどころか、上に向かって立ち上がるように育っています。
さらに、挿し芽の方も無事に発根。
なんと、ほぼ100%の挿し芽が発根していました。ドルフィンネックレスはかなり強健だということが分かりますね。
少し深さのある容器に植え替えました。こちらもボリュームが出てきましたね。最初から無理と諦めず、「発根したらラッキー」と気楽に挑戦してみることが大切です。
もりもりに育ったドルフィンネックレス【2021年6月頃】
切り戻してから約4か月経ちました。屋外に吊るしっぱなしですが、もうこんなにボリュームが出ましたよ。(下写真)
イルカが沢山垂れ下がっています。屋外で管理する理由は日光だけではありません。
植物が光合成する上では「十分な日光」と「水」、そして「風」が必要なのですね。風を受けることで気孔の開閉が活発になり、光合成もさかんになるといわれます。
また、蒸れに弱い多肉植物にとって、風通しの悪い場所は根腐れを引き起こす原因にもなります。
※ちなみに、筆者が住む近畿地方ではドルフィンネックレスを一年中ベランダに置いています。真夏・真冬を乗り越えるコツはずばり「断水気味に管理すること」です。
屋外でこんもり育つドルフィンネックレス【2022年9月頃】
鉢がいっぱいになるほどこんもり育ちました。
茎も太いです。これは完全に七宝樹を彷彿とさせる佇まい…!とにかく丈夫で育てやすいドルフィンネックレスです。
ただし、室内に置いたままだとほぼ100%徒長しひょろひょろになると思います。気温が許す限りは屋外に放置するのが可愛い姿を保つコツといえそうです。
あわせて読みたい「ドルフィンネックレスの増やし方を徹底解説!【多肉植物】」はこちら
ドルフィンネックレスがひょろひょろ徒長する原因は?と仕立て直し方も【まとめ】
今回は、ドルフィンネックレスがひょろひょろになる原因と可愛く育てる方法をご紹介しました。
せっかく迎え入れた可愛いドルフィンネックレス。できるなら室内に置いて眺めていたいですよね。
ただ、ひょろひょろを防いで丈夫な株に保ちたいなら、気温が許す限りは屋外管理をメインにすべきでしょう。
真夏や真冬、台風や大雨の時などは室内に移動し、その姿をゆっくりと眺めて楽しんでみてください。
ドルフィンネックレスがひょろひょろになる主な原因と可愛く育てるコツ
- ひょろひょろになる主な原因が日光不足による徒長
- 可愛く育てるコツは気温が許す限りは屋外管理にすること(必要なら剪定も)
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