「ハイドロカルチャーの植物を育てているけど、土の表面が白くなる症状に困っている…」
室内でも清潔に観葉植物を育てられる人気のハイドロカルチャー。見た目も涼し気でおしゃれなハイドロカルチャーはインテリアとしても人気です。
そんなハイドロカルチャーですが、土の表面が白くなる症状にお困りの方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ハイドロカルチャーを植え付けているハイドロボールが白くなる原因とその対処法までをくわしくご紹介します。
ハイドロボールの表面が白くなるのはなぜ?原因と対処法!
ハイドロカルチャーに使用されているのは通常の土ではありません。粘土を高温で焼き上げ発砲させた石のようなものです。
ハイドロカルチャー用土には、「ハイドロボール」「ハイドロコーン」「炭チップ」「セラミス」などがあります。
今回は、ハイドロボールに焦点を当てて解説していきます。
ハイドロボールの表面が白くなるのは水道水の塩素が主な原因
ハイドロボールの表面が白くなる主な原因が、水道水に含まれるミネラル分(主にカルシウム)です。
ハイドロカルチャーで植物を育てる場合、容器の約1/4まで水を張りますね。その際に、水道水がハイドロボール内を少しずつ浸透して表面に上がってきます。
水道水は蒸発する際にミネラル分が結晶化し白っぽくなる
表面に上がってきた水道水は蒸発する際に、ミネラル分だけが残るためハイドロボールに白っぽくなるということです。
台所のシンクまわりが白っぽくなるのを見たことがありませんか?いわゆる水垢と同じような現象がハイドロボールに生じていると考えられます。
気になる場合は部分的に交換するか、定期的に洗浄する
ハイドロボールの表面に蓄積したミネラル分によって、観葉植物が弱ってしまうということは基本的にありません。
とはいえ、せっかくのハイドロカルチャーの表面が白くなっていると何となく不衛生ですよね。
定期的なお手入れできれいな見た目を保つ
その場合は台所のシンクまわりと同じで、定期的にお掃除してやる必要があります。白くなった部分のハイドロボールのみを新しいハイドロボールに交換しましょう。
また、白くなったハイドロボールは使い古した歯ブラシなどでこすり洗いすると再利用することができます。サッと水洗いしただけではなかなか落とせないことが多いです。
白く「ふわふわ」したものが現われている場合はカビの可能性も
ここまで、ハイドロボールの表面が白くなるのは水道水に含まれるミネラル分が原因とお伝えしましたね。
しかし、ハイドロボールに生じた白いものが「ふわふわ」としている場合は別です。白い物質がフワフワとしている場合、カビの可能性があるからです。
基本的に、ハイドロボールは無機質なためカビが生じることはありません。
しかし、間口の広い容器の場合、ハイドロボールの表面にほこりや食べかすなどの汚れが蓄積している可能性もあります。
また、必要以上の肥料や活力剤を使用した場合、それらがカビの餌となってしまうことも考えられるのですね。
▲用法用量をよく読んで使おう!
カビの場合は植物はもちろん、カビ胞子が室内に飛散することで人にまで悪影響を及ぼしてしまうことも考えられます。
ハイドロボールにカビが生えたときの対処法は?
カビの場合は部分的にハイドロボールを取り除き、アルコール消毒液等を使い、しっかりと殺菌消毒します。水洗いは、逆にカビの好む湿った環境を作り出すことになるため避けます。
消毒後のハイドロボールは直射日光に当て、十分に乾燥させると再利用することもできます。
▲カビは紫外線に弱いという特徴をもつ
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ハイドロボールにカビが生えやすい条件とは?
- 容器の間口が必要以上に広いため室内で生じた汚れが付着しがち
- 必要以上の養分を与えている、等
これらの条件が合わさり、さらに風通しが悪く暖かい場所で管理を続けていると、ハイドロボールの表面にカビが生えることがあります。
また、容器の形状が間口が狭めで内部が広いようなとっくり型の場合も、内部に湿気がこもりやすいので注意が必要でしょう。(下写真)
▲風通しのよい場所に置き直射日光を避ける
できるだけ風通しのよい半日陰に置き、適量の肥料を与えながら管理を続けます。また、水のやり過ぎは根腐れにも発展します。
水やりは容器内の水位が底をついてからです。容器の深さ1/5程度まで水を足しましょう。
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ハイドロカルチャーは半年から一年に1回の植え替えが必要です
意外と知らない方も多いかもしれませんが、ハイドロカルチャーで観葉植物を育てている場合、半年から一年に一度の植え替え(容器内の洗浄、交換)が必要になります。
鉢内を清潔に保ち植物を健康に保つためにも植え替えは必要
ハイドロカルチャーの容器は基本的に鉢底穴が開いていませんね。そのため、容器内にはハイドロボールの他に「根腐れ防止剤」を入れておく必要があります。
「ミリオンA(商品名)」や「ゼオライト」などが根腐れ防止剤ですね。これらが鉢内の老廃物を吸着してくれるのです。(下写真)
しかし、根腐れ防止剤にも汚れが溜まっていきます。そのため、ハイドロカルチャーの場合は半年から一年に一度の植え替え(内部の洗浄、交換)が必要になるのですね。
▲商品によっては洗って繰り返し使えるものもある(ちなみに、ダイソーさんのゼオライトはしっかり洗って乾燥させれば再利用可能とのこと)
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ハイドロボールは定期的にお手入れしよう
容器内の汚れやハイドロボールに付着した汚れをしっかりと水洗いしたら、直射日光に当てて十分に乾燥させます。
このように、ハイドロカルチャーを清潔に、見た目よく楽しむためには定期的なお手入れが必要です。
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まとめ
▲虫が湧きにくく室内でも清潔に管理できるのが魅力のハイドロカルチャー
今回は、ハイドロボールが白くなる主な原因と対処法をご紹介しました。ハイドロボールが白くなっていると、「まさかカビ…?」と不安になりますね。
白い物質が粉っぽい場合は水道水のミネラル分によるもの、白い物質がふわふわしていたらカビ、と認識しておくとよいでしょう。
カビが疑われる場合、室内で除去作業をするとカビの胞子が飛散してしまう恐れがあります。屋外の風通しのよい場所で除去作業をしてくださいね。
ハイドロボールが白くなる主な原因と対処法は?
- ハイドロボールに白い粉のようなものが付着している場合⇒水道水に含まれるミネラル分が結晶化したもの、水垢
- ハイドロボールに白いふわふわしたものが付着している場合⇒カビの可能性が高い。カビ部分のみ取り除きアルコール消毒後、直射日光で十分に乾燥させる。再発を防ぐためには栽培環境の見直しが必要。
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