光沢のある色鮮やかな葉が美しい観葉植物「ゴムの木」。
寒さや乾燥にも比較的に強く、園芸初心者でも簡単に育てられる定番のインテリアグリーンです。
そんなゴムの木の魅力といえば何といっても艶やかな葉ですが、そんな美しい葉が内側に丸まるような症状にお悩みではありませんか?
そこで今回は、ゴムの木の葉が丸まる時の主な原因や対処法についてご紹介いたします。
ゴムの木(フィカス)の葉が丸まる理由とは?
購入当初は張りがあったはずのゴムの木の葉。
いつの間にか葉が内側に丸まるようになっている場合、考えられる原因のひとつが「空気の乾燥」です。
ゴムの木の葉が丸まる主な原因が「空気の乾燥」によるもの
ゴムの木の葉が内側に丸まるようになっている場合、考えられる原因の一つが空気の乾燥によるものです。
ゴムの木は高い湿度を好む熱帯地方が原産の植物です。湿度不足により空気が乾燥することで、葉が蒸散を防ごうと内側に丸まることがあります。
理想的な湿度は70%以上。とはいえ、一般家庭内でこれほどの高湿状態を保つのは現実的ではありませんね。
最低でも50%はキープできるようにするとよいでしょう。そのために必要となるのが「葉水(はみず)」です。
土がカラカラに乾いているなら「水分不足」も葉が丸まる原因になりうる
葉が丸まっている場合、土の状態もよく観察してみてください。
しばらく水やりを忘れていた・土がカラカラに乾いている等という場合、水分不足により葉が丸まっていることも考えられます。
ゴムの木の水やりの目安は以下の通りです。
- 春から秋(最低気温が15度以上)…土が乾いたタイミングでたっぷりと水を与える
- 秋から冬(最低気温が15度以下)…土が乾いてさらに3~4日してから常温の水を土全体が湿る程度に与える(時間帯は午前中がベスト)
光線不足もゴムの木の葉が丸まる原因のひとつ
ゴムの木の葉が丸まる原因として考えられるその他の原因が、「光線不足」や「寒さ」「葉の劣化」などです。
一年中、室内の薄暗い場所に置きっぱなしにしていたり、冬の寒さに晒されていたりするのも葉が傷む原因となります。
室内なら南向きの窓際、20度以上であれば屋外の半日陰に置くのがおすすめです。
ただし、夏は葉焼けを起こしやすいため屋外なら日陰へ移動します。(下写真)
冬は夜になったら窓から最低でも1~2m離すこと。私たちが想像している以上に冷え込むのが冬の窓際です。
鉢が重くて移動が大変な場合は、キャスター付きの鉢スタンドがあると便利ですよ。
ゴムの木の葉は古くなることで葉が内側に丸まりやすくなる傾向も
また、ゴムの木は葉が古くなるにつれて葉が内側に丸まりやすくなる傾向もあるようです。
特に白やイエローの斑入り品種の場合、葉が古くなるにつれて緑色が濃くなる傾向にあります。
一般家庭でゴムの木を育てる場合、冬はどうしても日照不足や湿度不足に陥りやすいです。これらは、ゴムの木の葉が丸まる原因となりえます。
「なかなか日当たりの良い置き場所を確保できない…」という場合、日照不足をサポートしてくれる植物育成ライトを使ってみるのもおすすめです。
ハリのある新しい葉を展開させるためにも管理方法の見直しを
残念ながら、一度丸まったゴムの木の葉を元に戻すことは困難です。
購入当初のような張りのある色鮮やかな葉を出させたいなら、まずは管理環境を見直すこと。
ただし、冬場は寒さによって生長が鈍っているため基本は「現状維持」です。
焦って肥料を与えたり、急に明るい場所へ移動すると葉を傷める原因にもなるため注意します。
ゴムの木(フィカス)の葉が丸まる時の対処法
こまめな葉水(はみず)で空中湿度を高める
空気の乾燥が気になる時期は1日に数回、葉の表だけでなく裏や茎などにまんべんなく水分を吹きかけましょう。
ただし、冬場は夜の葉水は避けます。葉に付着した水滴が夜間のうちに冷え、葉を傷めてしまう恐れがあるからです。
葉水に使用するスプレー容器は微細ミストが噴射できるものがあると便利。
霧状のため、葉に付着した水滴が床にボタボタと落ちにくくなります。
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水やりチェッカーで水のやり忘れ、やり過ぎによる失敗を防ぐ
難しいのが冬の水やりです。冬は寒さにより、ゴムの木の生長が緩慢になっています。
そのため、土を乾かし気味に管理する必要があるのです。
水やりのタイミングがいまいち分からない場合は「水やりチェッカー」があると便利ですよ。
使い方はスティック状のチェッカーを土に差しておくだけ。
これだけで、土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色で知らせてくれます。
- 春から秋(15度以上)…チェッカーが「白」になったタイミングでたっぷりと水やり
- 秋から冬(15度以下)…チェッカーが「白」になってさらに3~4日してから常温の水を暖かい時間帯に与える
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最低気温が15度以下になる秋冬は成長<現状維持
冬のゴムの木は生長が緩慢になっています。この時期は寒さ対策と現状維持のための管理が中心となるでしょう。
新しい葉が展開しやすくなるのは、気温が上がり始める春から。
2年以上植え替えていない場合や鉢底から根っこがはみ出ている場合、暖かくなってから植え替えましょう。
その後、できるだけ明るく風通しのよい場所に置いて管理を続けます。
ゴムの木を色つやよく丈夫に育てたいなら、屋外の半日陰~日陰に置いてみるのがおすすめ。
天気予報をチェックし、最低気温が安定して15度以上になってきたら、少しずつ屋外へ移動する準備を始めましょう。
例:室内の窓際⇒屋外の日陰(7日ほど)⇒半日陰(ただし夏は日陰へ)
ゴムの木(フィカス)の葉が丸まる原因と対処法【まとめ】
ということで、今回はゴムの木の葉が丸まる主な原因とその対処方法についてくわしくご紹介しました。
葉が丸まる場合、まずは空気が乾燥し過ぎていないかを確認してみてください。次に、土の状態を観察してみましょう。
土が乾いているなら水やりをして様子をみます。土が濡れているならできるだけ風通しのよい場所に置いて様子を見ます。
ただ、一度丸まった葉を元に戻すのは難しいのが現実です。葉が丸まるのを防ぐためには、空気の乾燥や日光不足に注意すること。
また、一年を通しての管理環境をいま一度、見直してみてください。ひとことで「室内に置いている」と言っても、窓際なのか壁際なのかで日当たりは大きく異なります。