ユニークな幹や気根が魅力的なガジュマル。暖かい時期にはどんどん葉を茂らせ、さかんに生長する丈夫で育てやすい観葉植物です。
ガジュマルを春から秋にかけての暖かい時期に植え替えたという方も多いでしょう。 しかし、「植え替えてから、何となくガジュマルの元気がない…」とお悩みの方もまた多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ガジュマルを植え替えた後に気を付けるべきポイントをくわしくご紹介します。
ガジュマルが植え替え後に元気がなくなる理由は?
植え替えは植物にとって大きなストレスとなります。人間でいうと手術後のような状態です。
いきなり直射日光に当てたり、不要な肥料を与えたりしていると、株が弱ってしまう恐れもあります。
直射日光に当てる
植え替え後、すぐに直射日光に当てるということは、人間に例えると手術後にいきなり肉体労働をさせるようなものです。
植え替えでのダメージが癒えていない状態で直射日光を当てると、株自体を弱らせてしまうこともあります。
植え替え後は半日陰で休ませる
植え替え後、一週間ほどは半日陰で休ませ、大丈夫そうなら徐々に元の場所に戻していきます。
ガジュマルは空気中の水分が高い状態を好むため、霧吹きで株全体に水分を吹きかける葉水(はみず)をこまめにおこなうのもおすすめですよ。
植え替え後は直射日光を避け、屋外であれば半日陰、室内であればレースカーテン越しの窓際に置いてしっかりと養生させましょう。
水をやり過ぎる
植え替え後に水をたっぷりと与えたら、その後は土がしっかりと乾いてから水を与えます。
植え替え後のガジュマルはまだ根が十分に水分を吸い上げることができません。そのため、植え替え前よりも土が乾くまで時間を要することが多いです。
それにも関わらず、植え替え前と同じ間隔で水やりを続けていると、根が常に湿った状態になることで根腐れを引き起こすこともあります。
水やりのタイミングは、「土に指を2~3cmほど差して水気を感じない」「鉢を持ち上げて軽い」などです。水やりチェッカーがあると便利ですよ。(下写真)
葉の乾燥が気になる場合は葉水もしてやりましょう。
根をたくさんカットしたのに葉数がそのまま
根を切り詰めた場合、葉数が植え替え前と変わらないと、「根から吸い上げる水分量<葉から蒸散によって放出される水分量」となり、株が乾燥により弱ってしまうことも考えられます。
根が少なくなった分、しばらくは植え替え前(根の剪定前)よりも吸収できる水分の量がガクンと減ります。
そのため、植え替え時に根をたくさんカットした場合は、その分、地上の葉数も減らしておくと安心です。
風通しの悪い場所に置く
▲植え替え直後のガジュマル
植え替え後のガジュマルを風通しの悪い場所(窓を閉めきった室内、室内の壁際・隅など)に置いていると、湿気が一か所に停滞して蒸れ、根腐れを引き起こす恐れがあります。
植物は風を感じることで気孔の開閉が活発になり、光合成がさかんになるといわれます。
植え替え後の経過をスムーズに進めるためにも、風通しのよい場所に置いて管理を続けましょう。
幹が不安定
▲植え替えから約半年後のガジュマル
ガジュマルの幹に触れて抵抗を感じるようになれば、根が新しい土に活着したサインです。
ただし、何度も幹を動かしていたり、強風の吹く場所に置いていたりしていると、根がうまく活着しません。
植え替え後の根の張りをサポートしてくれる「メネデール」
植え替え後は約100倍に薄めたメネデール水溶液を与えると発根を促してくれます。
メネデールは「活力剤」で植物のサプリメント的存在です。
根の生長を助けてくれるだけでなく、水分や養分の吸収をサポートし光合成を活発にする効果も期待できます。
基本の使い方
基本の100倍水溶液を作る場合、1リットルの水に対してキャップ1杯のメネデールを入れます。
植え替え後はもちろん、肥料や薬剤ではないので通常の管理でも使うことができます。
まとめ
今回は、植え替え後のガジュマルを管理する上で気を付けるべきポイントをご紹介しました。
基本は「直射日光に当てない」「風通しのよい場所に置く」「水やりは土が乾いてから」ですね。
この3つに気を付け、気温が20度~25度程度の適期にさえ植え替えを実施すれば、丈夫なガジュマルが弱ってしまうことは少ないでしょう。
また、後半でご紹介した、植え替え後の根の生長を促してくれるメネデールを活用するのもおすすめです。
植え替え後のガジュマルが元気がなくなる理由
- 直射日光に当てる
- 水やりし過ぎる
- 根を切り詰めたのに葉数を減らしていない
- 風通しが悪い、蒸れる
- 何度も幹に触れて動かす、強風に晒す