エキゾチックな網目模様が魅力的なフィットニア(アミメグサ)。
小鉢からこんもり溢れたようにすると可愛らしいフィットニアは、寒さが苦手な熱帯性の植物です。
今回は、そんなフィットニアの元気がない理由と元気がないときの対処法をご紹介します。
フィットニアの元気がない理由と対処法とは?
多くの観葉植物の中でも特に寒さを苦手とするフィットニア。美しい姿を保つためには湿度も必要になります。
今回は、フィットニアの元気がないときの症状別でそれぞれの原因と対処法をみていきましょう。
フィットニアの元気がない ケース①葉が内側に巻く
フィットニアは高温多湿を好みます。原産地が南米やコロンビアなどの熱帯地方のため、暖かく湿った風通しのよい場所を好むのです。
そのため、窓を閉め切る秋から冬場はどうしても空気中の水分量が少なくなり、乾燥しがちです。
空中の湿度が低下し乾燥すると、とたんに葉がしなびてきたり、内側に巻いたりしてきます。
フィットニアの好む湿度は70%以上。とはいえ、室内でこれだけの高湿状態を保つのは現実的ではありません。
そこで必要となるのがこまめな葉水です。
気付いたときに株全体に霧吹きで水分を吹きかけてやりましょう。加湿器を活用するのもおすすめですが、あくまでメインのお手入れは葉水にします。
フィットニアの水やり【目安】
- 春から秋(20度~25度くらい)…もっとも生育が盛んになる時期。水切れに注意し、表土が乾いたらたっぷりと水を与える
- 真夏(30度以上)…蒸れに気を付けつつ、できるだけ涼しい時間帯に水やり
- 冬(15度以下)…表土が乾いて1~2日ほどしてから暖かい時間帯に常温の水を与える
※水やり後は風通しのよい場所に置き、受け皿に溜まった汚れた水はこまめに捨てる。
フィットニアの元気がない ケース②葉が取れる
フィットニアの葉が取れてしまう主な原因が「寒さ」「過度の乾燥」「根腐れ」「新陳代謝によるもの」などです。
寒さに弱いフィットニアは、15度以下になると生長が徐々に緩慢になり、10~8度以下になると少しずつ弱っていきます。
ただ、枝先の葉が元気なのに株元だけスカスカになるという場合は、新陳代謝によるものの場合がほとんどです。
フィットニアの元気がない ケース③色が薄い
フィットニアの色が薄いと感じる場合に考えられるのが「寒さ」「葉焼け」「根詰まり」「病害虫」などです。
特に、葉の一部が薄くなったり、茶色く焼け焦げたように変色している場合、直射日光により「葉焼け」を起こしている可能性があります。
フィットニアはレースカーテン越しの光や半日陰を好む植物です。
屋外の直射日光や西日に当てると、葉の組織が破壊され光合成ができなくなってしまいます。
葉焼けは観賞価値を下げるだけでなく、株自体をも枯らしかねないため、葉の色に異変があったらまずは強光に当たっていなかったかを確認してみましょう。
2年に1回は植え替えでリフレッシュ
フィットニアを購入してから一度も植え替えていなかったり、2年以上鉢替えしていない場合、鉢内が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こしている恐れもあります。
鉢底から根がはみ出ている場合、暖かい時期にひとまわり大きめの鉢へ植え替えましょう。
根詰まりした状態で肥料を与えるのは避けます。根を傷めて根腐れを招くことがあるからですね。
フィットニアの元気がない ケース④ひょろひょろ、間延びしている
フィットニアの葉と葉の間隔が伸びてひょろひょろと弱々しい姿になっている場合、光線不足による徒長を起こしている可能性が高いです。
強光が苦手とはいえ、あまりにも日光が足りないと徒長を起こして株自体が弱くなってしまいます。
フィットニアの場合、室内であればレースカーテン越しの光が適しています。屋外であれば半日陰や明るい日陰です。
徒長すると、見た目が残念になるだけでなく、株自体もストレスに弱くなるため、ちょっとした環境の変化で大きなダメージを受けやすくなってしまいます。
フィットニアは寒さにとても弱いため、 春から秋の暖かい時期は、できるだけ風通しよく明るい場所(直射日光は×)に置くことで、株を丈夫にすることができます。
https://www.oretanyamabokori.com/fitnia-kareru/
フィットニアが枯れる主な原因とは?
では、フィットニアが枯れる主な原因から見ていきましょう。
枯れる原因①フィットニアは寒さに弱い
フィットニアはペルーやコロンビアが原産の熱帯性植物です。そのため、暑さには比較的に強いですが、寒さには強くありません。
気温が10度を下回ると徐々に弱って枯れてしまいます。また、室内であっても窓際の冷え込みによって枯れることも。朝晩に急激に冷え込むのが冬場の窓際です。
枯れる原因②フィットニアは過度の乾燥でしおれる
フィットニアは水不足が続くと葉がしおれてきます。過度の乾燥が続くとそのまま枯れることもあるため、土が乾いたタイミングでの水やりが必要です。
だからといって、土が乾ききらないうちにどんどんと水を与えると、根が呼吸できずに傷んで腐る「根腐れ」に発展することもあります。根腐れに発展してからでは、高い確率で枯れてしまいます。
フィットニアの水やりは、土が乾いたタイミングでおこなうのが基本です。
枯れる原因③フィットニアは直射日光で葉焼けしやすい
フィットニアは直射日光に強くありません。元々、半日陰や明るい日陰などの柔らかい日光を好むため、直射日光に当たると葉焼けを起こすことがあります。
葉焼けは、強光によって葉が茶色く変色する生理障害です。葉焼けした部分は元通りにはできません。特に気を付けたいのが高温期です。
気温が高いと葉焼けを起こしやすくなります。葉焼けは見た目だけの問題ではなく、進行することで株自体を枯らす原因にもなります。
https://www.oretanyamabokori.com/amimegusa/
もう枯らさない!フィットニアのお手入れポイント3つ
次に、フィットニアのお手入れのポイントを3つご紹介します。3つのポイントさえつかんでおけば、フィットニアを枯らさずに育てられるはずですよ。
冬でも10度は確保
寒さに弱いフィットニアは、10度を下回ると徐々に弱って枯れてしまいます。そのため、冬場は室内での管理が基本になるでしょう。
できるだけ暖かく風通しの良い場所に置き、日当たりも確保してあげるのが理想的です。窓際に置く場合は、夜間の冷え込みに注意します。
夜になったら窓から1m以上離します。できればお部屋の中心あたりに移動してあげると、寒さから守ることができますよ。
風通しのよい半日陰
春から秋にかけて、最高気温が15度以上の場合は屋外での管理がおすすめです。ただし、葉焼けの原因となる直射日光は避けます。特に気を付けたいのが真夏の西日です。
そして、風通しの良さも重要になります。風通しが悪くなるのが冬場の室内です。
風通しが悪いと「根腐れ」や「病害虫」を引き起こす原因にもなりえます。ただ、冬場に頻繁に窓を開け閉めするのは現実的ではありませんね。
その場合は、扇風機やサーキュレーターを活用するのがおすすめです。どうしても空気が停止しがちな冬場の室内。サーキュレーターを使用することで、意識的に空気を動かします。
空気を循環させることで、カビの予防にもなりますよ。
1~2年に一度の植え替え
フィットニアは2年に一度は植え替えるのが望ましいです。何年も植え替えないままでいると、鉢の中が根っこでいっぱいになる「根詰まり」を起こします。
根詰まりを起こすと水分や養分がスムーズに吸収できず、根腐れに発展することもあります。また、根詰まりしていなかったとしても、長年植え替えないままでいると、どうしても土が団子状になり水はけが悪くなりがちです。
土の養分を復活させるためにも、2年に一度は植え替えをするのが丈夫に育てるポイントになります。
鉢底から根っこが出ていたら根詰まりのサイン
鉢底から根っこがはみ出ていたら根詰まりのサインです。ひとまわり大きめの鉢に植え替えましょう。
植え替えの適期は春から秋にかけての暖かい時期です。冬場の植え替えは寒さで弱ってしまうことが多いため、避けた方が無難でしょう。
鉢底から根っこが出ていなくても根詰まりしていることも多い
そして、鉢底から根っこが出ていなかったとしても、根詰まりしていることもあります。
「なんだか最近、水やりしてもなかなか水分が土に浸み込んでいかない」
「土の表面に根っこが出てきている」
「葉の色が悪い、ツヤがない」
このような場合、前回、植え替えたのはいつか思い出してみましょう。もしも、1年以上植え替えていないという場合は、表面の土を少しだけ掘り返してみてください。
根っこがたくさん出てきたという場合は根詰まりの可能性が高いです。ひとまわり大きい鉢に植え替えてあげましょう。
フィットニアの元気がない原因と対処法のまとめ
今回は、フィットニアの元気がないときの主な原因と対処法をよくある症状別でご紹介しました。
フィットニアの元気がないと感じる場合、一番に確認したいのが「寒さに当たっていないか」ということです。
フィットニアの場合、15度以下になると生育が緩慢になります。 また、空中湿度が足りないととたんに葉がしおれてくるのもフィットニアの特徴です。
理想的な湿度は70%以上です。
さすがに一般家庭でこれだけ高湿状態を保つのは難しいので、「エアコンの風に当てない」「ときどき葉水をして葉を潤す」「土の表面が乾いたら水を与える」の3点に気を付けて管理してみてください。
フィットニアの元気がない時の理由とその対処法【よくある症状別】
- 葉がしなしな、内側に巻く⇒空中湿度が足りないと葉がしおれがち。葉水や加湿器などを駆使して空中湿度を保つ。
- 葉が取れる⇒15度以下になると生長がほぼ止まる。10度以下に寒さに当たってないか、直射日光に当たっていなかったか、小さな虫がついていないか等を確認。
- 色が薄くなる⇒寒さや日照不足、根詰まりなどが主な原因。管理環境の見直しが必要。
- ひょろひょろしている⇒光線不足が主な原因。置き場所を見直す。