光沢のある葉が美しいフィロデンドロン。比較的水を好み耐陰性も強いため、室内で楽しむのにぴったりのインドアグリーンです。
そんなフィロデンドロンですが、長く育てているうちに株が斜めになったり、倒れたりして樹形が乱れていませんか?
とはいえ、どう仕立て直すべきか、どこから切ったらいいのかイマイチよく分からない…という方も多いでしょう。
そこで今回は、倒れたり斜めになったりしてバランスの悪くなったフィロデンドロンの仕立て直し方法を画像付きで解説します。ぜひご参考にされてくださいね。
倒れる、斜めになる…伸びすぎたフィロデンドロンを仕立て直す方法
フィロデンドロンの仕立て直し 手順①切り戻しの適期は春~秋
フィロデンドロンの仕立て直しでおすすめなのが切り戻しです。切り戻しとは剪定の一種で、伸びすぎた部分を切ることで樹形を整える方法をいいます。
フィロデンドロンを切り戻すのに適した時期は、春から秋の暖かい時期です。目安は15度以上、できれば20度あると切り戻し後の回復もスムーズに進みます。
▲2022/7/13
フィロデンドロンはなぜ倒れる?
フィロデンドロンは熱帯アメリカを中心に約200種類以上が存在します。
そして、それぞれ異なる性質を持ち、「直立タイプ」「匍匐(ほふく)タイプ」「つる状タイプ」などに分けられます。
直立タイプのフィロデンドロンで見かけることの多いのが「セローム」です。
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逆に、葉が倒れたように横へ広がり伸びていく性質を持つのがつる性や匍匐性です。
このタイプのフィロデンドロンには、「オキシカルディウム」や「グリーンプリンセス」「シルバーメタル」などがあります。
▲グリーンプリンセス
つる性タイプのフィロデンドロンは、生長とともにつるが横へ這うように伸びます。
つまり、つる性や匍匐性のフィロデンドロンの場合、生長とともにどうしても鉢から茎がはみ出て倒れるようになるのですね。
茎が伸びすぎて樹形が乱れてきたら、適期に切り戻して樹形を整えましょう。切り戻しの適期は春から秋。適期におこなうと回復が早いですよ。
フィロデンドロンの仕立て直し 手順②伸びすぎた茎をカット
切れ味のよい清潔なハサミで伸びすぎた茎をカットします。
「このあたりからボリュームを出したい」という部分をカットするのがおすすめです。
切り戻した部分の脇から新しい葉が出てくるため、数か月後の状態を想像しつつ切っていきましょう。
下写真は2か月前に切り戻したフィロデンドロンです。切った部分の脇から新しい茎が伸び、新しい葉が3枚出ているのが分かりますね。(下写真)
伸びすぎた茎を放置し続けるとどうなる?
フィロデンドロンの伸びすぎた茎をそのままにしておくと、株元近くの葉が徐々に枯れて、鉢まわりがスカスカになることが多いです。
適期であれば剪定後の回復も早いため、美しい姿を保つなら下葉が枯れ込む前に切り戻すのがおすすめです。
カットした茎を使って挿し木で新たに育て直すこともできます。
フィロデンドロンの仕立て直し 手順③水のやり過ぎに気を付ける
切り戻しすと葉の数が減りますね。葉が減ると、切り戻し前よりも蒸散(光合成による水分放出)が減ります。
そのため、しばらくは水のやり過ぎに気を付けましょう。土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えます。
適期であれば、切り戻しから約2か月で下写真のようにボリュームが出てきますよ。
▲2022/9/13
カットした茎は水や土に差して発根させ育てることもできる
カットした茎は水や土に差して発根させ、そのまま育てることもできます。
水に差す場合は3日~5日に1回程度水を替え、直射日光を避けた場所に置いておくと、2週間ほどで白い根が出てきます。
そのまま水差しとして育てても構いませんが、大きく育てたいなら土に植え付けるのがよいでしょう。
また、室内で清潔に楽しみたいという場合はハイドロカルチャーにするのもおすすめですよ。(下写真)
ハイドロカルチャーは人工の土を使った水耕栽培のことで、室内でも清潔に植物を管理できるのが特徴です。
あわせて読みたい「ダイソーのハイドロボールってどうなの?使い方も解説!」はこちら
倒れる、斜めになる…伸びすぎたフィロデンドロンを仕立て直す方法【まとめ】
▲挿し木で増やしたフィロデンドロン(2か月後)
今回は、フィロデンドロンの仕立て直し方をご紹介しました。
挿し木で増やす場合は根っこが出ている部分をカットすると発根しやすいですよ。(下写真)
▲挿し木に使用する茎は葉の付け根にあたる節が2つあるようにする
フィロデンドロンの仕立て直し方法【手順】
- 適期は春から秋の暖かい時期(15度以上が目安)
- 伸びすぎた茎を中心にカットする
- 水のやり過ぎに気を付けつつ管理