熱帯地方が原産のサトイモ科の観葉植物「フィロデンドロン」。光沢のある葉が煌めく美しい観葉植物です。
フィロデンドロンの魅力と言えば何といってもその綺麗な葉ですね。しかし、いつの間にか葉が丸まってしまってませんか?
「水やりも置き場所にも気を付けていたのに、なぜ…?」と疑問を抱かれている方も多いでしょう。
そこで今回は、フィロデンドロンの葉が丸まる主な原因と、葉が丸まった時の対処法までをくわしくご紹介します。
フィロデンドロンの葉が丸まるのはなぜ?原因と対処法
まずはじめに、フィロデンドロンの主な原産地は熱帯アメリカです。そのため、一年を通して暖かく湿った風通しのよい場所を好みます。
フィロデンドロンの葉が丸まる場合、考えられる主な原因は空気の乾燥
フィロデンドロンを育てる際は空気が乾燥し過ぎないように注意します。最低でも50%、理想的には70%以上が目安です。
たとえばフィロデンドロンの原産地の一つであるコロンビアは、年間を通して湿度が高いのが特徴です。
一般的な家庭内でキープするのが難しいのが「湿度」なのです。
温・湿度計を置いてときどきチェックする習慣をつけよう!
温度 | 湿度 | |
人が快適と感じる環境の目安 | 18度~27度ほど | 40%~60%ほど |
フィロデンドロンに適した環境の目安 | 20度~33度ほど | 70%~ |
エアコンや暖房の風が直接当たらない場所に置くことが大切
フィロデンドロンをエアコンや暖房の冷風・温風が直接当たる場所に置くと、葉が乾燥によって傷んでしまいます。
特に、空気の乾燥に注意したいのが秋から冬にかけてです。
日照時間が短くなり寒さも深まる秋から冬は、どうしてもフィロデンドロンの元気が無くなってしまいます。
エアコンの風が直接当たらない場所に置き、できるだけ明るく暖かい場所に置いて冬を越しましょう。
その際、風通しが悪くならないようサーキュレーターを活用するのが理想的です。風通しが悪いと根腐れ、カビ、害虫などのリスクが高まります。
湿度を高めるためには「葉水(はみず)」が効果的
とはいえ、湿度70%もの高湿状態になってしまっては私たちにとって不快な環境となってしまいます。
そこで必要となるのが「葉水(はみず)」です。葉水は植物に水を吹きかけるお手入れのことをいいます。
加湿器を活用するのも良いですが、メインの保湿はあくまで葉水にしてください。
また、最低気温が15度以下になったら夜間の葉水は避けます。できるだけ暖かい時間帯に済ませましょう。
理由は、葉に付着した水滴が朝晩のうちに冷え、葉を傷めてしまう恐れがあるからです。熱帯出身のフィロデンドロンは、なにより寒さに弱いのです。
微細ミストが連続噴射できるスプレー容器があると、便利&手が疲れにくい&床も汚れにくい
スプレー容器は100均のものでも構いませんが、微細ミストが噴射できるものがあると便利ですよ。
細かい霧状のミストなので、葉に付着する水滴が細かく、床に水がボタボタと落ちにくいです。
さらに、少ないプッシュ回数で連続噴射できるので手が疲れにくい。たくさんの観葉植物を育てている方にはおすすめのアイテムです。
ちなみに白もありますよ。
最低気温が15度以下になったら水やりは控え目にシフトする
「乾燥するのはよくないんだ。じゃあ、水も忘れずにしっかりと与えないとね!」
このように思われる方も多いかもしれませんが、フィロデンドロンの水やりの基本は「土がしっかり乾いてから」です。
また、生長が緩慢になる秋から冬は、水やりを控え目にする必要があります。目安は土が乾いてさらに3~4日してからです。
水やりチェッカーで管理を楽にしつつ、水のやり過ぎ・やり忘れによる「根腐れ」「枯死」を防ぐ!
フィロデンドロンを育てる上で難しいのが、冬場の水やりのタイミングではないでしょうか?
「土が乾いてさらに3~4日してから」。文章にするのは簡単ですが、実際にお手入れするとなると「?」となる方も多いでしょう。
水やりの管理を楽にして水やりの失敗を防いでくれるのが「水やりチェッカー」です。
使い方は簡単で、スティック状のチェッカーを土に差すのみ。土の乾き具合を色で知ることができるため、管理が楽になると同時に、根腐れ・枯死を防いでくれます。
春~秋(最低気温が15度以上) | チェッカーが「白」になったタイミングで鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与える |
秋~冬(最低気温が15度以下) | チェッカーが「白」になってさらに3日ほどしてから土全体が湿る程度に常温の水を与える |
フィロデンドロンの葉が丸まるのはなぜ?原因と対処法【まとめ】
ということで、今回はフィロデンドロンの葉が丸まる主な原因とその対処法について詳しくご紹介しました。
フィロデンドロンの葉が丸まったら、まずは日当たり、風通し、寒さ等が適切であったか再確認してみましょう。
フィロデンドロンの場合、日光は強すぎても弱すぎてもよくありません。室内なら南向きの窓際がベスト。屋外なら半日陰~日陰がおすすめです。
次に、空気が乾燥しすぎていないか確認する必要があります。
湿度50%以下なら要注意。また、エアコンの風に直接当たっていないかも確認してみてください。
その後はこまめに葉水し、空気が乾燥し過ぎないように気を付けてみてください。もちろん、「暖かく湿っている」だけだとカビや根腐れの原因となってしまいます。
植物に欠かせないのが風通しと日当たりです。