手のひらを広げたような薄手の繊細な葉がおしゃれなブラッサイア(シェフレラ・アクティノフィラ)。
同じシェフレラの仲間のホンコン・カポックに比べ、葉がやや幅広で薄くふんわり広がる葉が優しい印象です。
そんなブラッサイアはホンコン・カポックに比べてやや繊細なため、ホンコン・カポックと同じように育ててていると弱ってしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、ブラッサイアが枯れる主な原因をくわしくみていきましょう。
ブラッサイアが枯れる原因を徹底解説します!
強健なホンコンカポックに比べるとやや寒さに弱いといわれるブラッサイア。葉の表面はマットな質感で落ち着いた雰囲気ですね。
そんなブラッサイアが枯れる主な原因をご紹介します。
ブラッサイアが枯れる主な原因①寒さ(5度~8度以下)
ブラッサイアが枯れる主な原因のひとつ目にあげられるのが「寒さ」です。
熱帯地方が原産のブラッサイアにとって、日本の冬は高い壁となります。生育適温は20度~25度前後です。そのため、気温が15度を下回るようになると、徐々に生長が緩慢になり水を吸うスピードも落ち始めます。
さらに、10度以下となると徐々に葉を落として株自体を弱らせてしまうこともあるでしょう。5度以下になると株自体が弱ってそのまま枯れてしまいます。
寒さを乗り越えるには最低でも10度は確保し水やりを控え目にシフトする
ブラッサイアの美しい姿を保ちつつ冬越しさせるためには、最低でも10度は確保していておくのが理想的でしょう。
また、寒い時期は水やりを控え目にシフトすることで、根腐れ・冷えによるダメージを防ぎます。暖かい時期は土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えますが、15度以下になってきたら徐々に乾燥気味に管理しましょう。
具体的には、土の表面が乾いて2~4日ほどしてから様子を見つつ調整します。
避けたのは「ちょこちょこと水を与え続ける」ことです。このような水やりの仕方を続けていると、根が常に湿った状態となり根腐れの原因になります。
とはいえ、冬場の水やりはタイミングが難しいと感じる方も多いでしょう。そのような場合は、家庭用水分計を活用するのがおすすめです。
スティック状のチェッカーを土に挿しておくだけで、最適な水やりのタイミングを色で可視化してくれますよ。(下写真)
- 土が濡れている…青
- 土が乾いている…白
冬の場合は、チェッカーが白になって2~4日ほどしてから与えるのが理想的です。
ブラッサイアが枯れる主な原因②直射日光
ブラッサイアは日当たりのよい場所を好みますが、30度以上となる高温期は強光により「葉焼け」を起こすリスクが高まります。
葉焼けとは、葉の一部が強光によって焼け焦げたように変色するトラブルのことです。葉焼けすると、変色によって植物の観賞価値を下げてしまうだけでなく、葉焼けした部分の光合成ができなくなります。
つまり、葉焼けする環境に置き続けていると、そのうち株全体がダメージを受け、最悪、枯れてしまうこともありえるのですね。
30度以上になる真夏は直射日光を避けた半日陰、レースカーテン越しの窓際に置く
葉焼けは温度が上がれば上がるほど起こしやすくなります。
とはいえ、日光が不足すると葉と葉の間隔が伸びてひょろひょろとした弱々しい姿にもなりがちです。気温が30度未満であれば、様子を見ながら日当たりのよい場所に置くのがおすすめです。
しかし、葉焼けのリスクが高まる夏場は日陰へ移動させるか、遮光ネットを使用して直射日光が当たるのを防ぎます。
室内であれば窓際のレースカーテン越しが理想的でしょう。また、うっかり夕方の強烈な西日に当たててまわないようにお気を付けくださいね。
ブラッサイアが枯れる主な原因③根詰まりからの根腐れ
「ブラッサイアの葉の色が何となく悪い」「鉢底から根がはみ出ている」「2年以上植え替えをしていない」
上記のような場合、鉢内が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こしている可能性があります。特に、鉢底から根がはみ出ている場合は根詰まりしていることが多いです。
根詰まりすると、鉢内の水はけが悪くなります。すると、根がスムーズに水分や養分を吸収することが難しくなってくるのですね。
その結果、生育に悪い影響を及ぼしたり、鉢内に長く停滞した水分が根を腐らせたりして、株を枯らす原因になります。特に、一週間以上にかけて土が湿っている場合は要注意です。
▲真夏は「蒸れ」に注意。涼しい時間帯に水を与えよう。
根詰まりしたブラッサイアは20度~25度程度の暖かい時期にひとまわり大きめの鉢へ植え替えよう
根詰まりを放置していると、生育に悪影響を及ぼすだけでなく、鉢内の排水性が低下することで根腐れをも招く原因にもなりえます。根が腐るとそのほとんどが弱ってそのまま枯れてしまいます。
根腐れを防ぐためにも、根詰まりに気付けたら暖かい時期にひとまわり大きめの鉢へ植え替えましょう。「ひとまわり」は、直径プラス3cmほどの鉢をさします。
気温が15度以下になる冬場の植え替えは、株を弱らせてしまう原因となるため避けてくださいね。
冬場は生長がほとんど止まるため、根詰まりしているからといって「すぐに弱って枯れてしまう」ということにはなりにくいです。
植物にとって植え替えは大きなストレスとなりえます。できるだけ暖かく生長がさかんな時期におこないましょう。
ブラッサイアが枯れる主な原因④病害虫による被害
「何となく葉の色つやが悪く元気がない…」「葉がベタベタする」「葉の付け根や茎に蜘蛛の巣のようなものが付いている」
このような場合に確認しておきたいのが「病害虫の有無」です。ブラッサイアに付きやすい害虫には、カイガラムシやハダニなどがあります。
特に、風通しの悪い室内に置きっぱなしにしていると湧きやすいのがカイガラムシです。大きさは0.5~1mm程度のことが多く、ほとんど動きません。
葉がベタベタしていませんか?
ブラッサイアについたカイガラムシをそのままにしておくと、吸汁によって確実に株を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物は糖分を多く含むためベタベタとしているのですね。
葉がベタついたり、鉢のまわりがベタベタするという場合、カイガラムシがついていないか、葉の表・裏、付け根、茎などをくまなくチェックしましょう。
早目に取り除くことで被害を最小限に抑えられますよ。ちなみに、カイガラムシは非常に種類が多く、茶色い粒々のような姿のものもあれば、白い粉のような姿のものもいます。
▲コナカイガラムシ
いずれも吸汁により株を弱らせるため早目の駆除が必要です。「なかなか取れない」「気持ち悪くて触れない」という場合は殺虫剤の使用も検討しましょう。
特に、カイガラムシは成虫となると駆除が難しくなります。カイガラムシ専用の商品も出ているのでうまく活用しましょう。
まとめ
今回は、ブラッサイアが枯れる主な原因をご紹介しました。
シェフレラの中でもよく見かける「ホンコンカポック」に比べ、ちょっぴりレア度が高くてアンティークな雰囲気にもよく馴染む落ち着いた雰囲気のブラッサイア。
真夏は直射日光、冬場は水のやり過ぎと寒さに気を付けつつ、長ーく丈夫に育ててみてくださいね。
ブラッサイアが枯れる主な原因とは?
- 寒さ(最低でも10度は確保しておきたい)
- 直射日光(真夏は葉焼けしやすいため要注意)
- 根詰まりからの根腐れ
- 病害虫による被害
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